キネマの神様 ディレクターズ・カット
- キネマの神様 (2)
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なかなかいい出来だったが、一部ウッディ・アレンの『カイロの紫のバラ』のアイデアが使われていた。 | ||||
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原田マハさんの原作の素晴らしさに感動し、映画館で鑑賞する日を待ちわびていたのにコロナ禍で延期になり、やっと映画を観た時には残念な気持ちしかなかったのが感想でした。原作と映画は別物です。1931年生まれの山田洋次監督の若き日の松竹の大船撮影所への思いが強すぎたのが要因でした。 映画では、主人公たちの年代を合致させるために1969年という舞台背景を用意しましたが、役者も撮影風景も、山田監督が助監督時代の大船撮影所のオマージュになっていたわけですから。もっと言えば小津安二郎監督全盛期の1950年代半ばの撮影風景が持ち込まれているから別物の雰囲気が漂ってしまうのです。 そんな思いを持っている当方ですから、このディレクターズ・カットは蛇足だと評価するのは致し方ないですね。シナリオに忠実に描かれており、その上、映画で語っていない背景や感情まで原田さんは描写しているのは事実です。なるほど、そのような思いがシーンに込められていたのかという気付きはありました。それでもこれは書くべきではなかったですね。あの原作の香りが吹き飛んでいますので。 原田さんは流石に、上手い作家だと評価していますが、如何せん山田監督のシナリオをベースに書いているため、映画に寄せ過ぎていました。なぜディレクターズ・カットを出版しないといけないのかが疑問となっています。山田監督の思い描く時代背景が違いすぎるため、このディレクターズ・カットでも、原田さんの寄せている時代背景にも違和感を覚えながら読み続けるのは辛かったです。 とはいえ、ディレクターズ・カットを読んだ人が、その後に映画を観ることもあるでしょうから、一概に否定ばかりは出来ないのも承知しています。読後感は個人的なものですから。 原田さんのまえがき「歓び」と山田監督のあとがき「驚き」は収穫でした。それぞれのクリエーターの思いが凝縮している感じで、本作品の中で一番良かったポイントでしょう。 | ||||
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山田洋次監督のアレンジもあるのでしょうが主人公ゴウのイメージやストーリー構成を変えすぎててがっかり。原作の出来映えが良すぎたからかな? | ||||
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‘ 映画館 ’ で観賞するのがこんなにふさわしい作品があるだろうかと思わせる、美しい1冊です。 内容のすばらしさ、映画と映画館への愛、人生への愛については、先の原作『キネマの神様』そのものとその解説文に、すべてが表されていると感じます。 このたいへんな社会状況と、辛さもそれぞれに伴う主演俳優さんの変更という事象を経て、 ‘ 映画 ’ と‘ 映画館で映画を観る ’という文化への熱い思いがこめられた作品がもうひとつ生まれたことが、この映画のうたう重なる奇跡のひとつなのだろうと、多くの関係者の方々の名前を拝見しながら思いました。 原作『キネマの神様』とともに、『キネマの神様 ディレクターズ・カット』は、映画への愛にあふれた美しい作品です。 この作品は、映画館で観るべき最たるものなのでしょう。 そしてもし、この作品に関連している映画館で観ることができたなら、どんなにしあわせで興味深いことでしょう! 私は9月に入ってから、ようやくこの映画『キネマの神様』を観にいくことができました。 この社会状況下により、誰もいない館内の席で、楽しすぎてハイになってしまい、ほとんど笑いっぱなしの時間をすごしました。 すばらしく楽しく、さわやかで、あたたかさいっぱいの時間になりました! 何度でも映画館で見たくなる映画です。 本当に素敵な楽しい美しい作品なので、ぜひ!ブルーレイかDVD化を希望したいのですが、. . . 大きな声では、そのせつなる希望は言うに言えなくなってしまいます。 ‘ 映画館 ’ で観たときにこそ、深い美しい意味を持つ作品だと思います。 『キネマの神様 ディレクターズ・カット』、映画という文化への愛いっぱいの作品は、これから長く、多くの人の心に響きつづけていくと思います。 | ||||
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映画「キネマの神様」は原作本とは大幅に違うので、むしろ読まずに観た方が良い作品です。 そして、この「ディレクターズカット」は、映画を観終わった後にこそ、是非読んでいただきたい逸品です。 本書は、映画のラッシュを原田さんに見て貰い、その後に原作者の手でノベライゼーションされました。 なので、ストーリーやキャラがむしろ映画よりも丁寧で良く出来ています。 今回の劇場版は、本編の半分を撮り終わったところでコロナ禍に遭い、普通ならお蔵入りしてもおかしくない処を、山田監督以下制作陣が苦心惨憺して完成にこぎつけたものですから、よくぞ完成させた、という処と、止む無く粗が出てしまう処があります。しかし、それを土台にしている本作は人物描写も丁寧に、劇中で語られなかった(それゆえストーリー上ギクシャク感が出ていた)箇所も丁寧に拾っており、 完璧な劇場版「キネマの神様」がそこにあります。 ゴウ一家の映画を介した家族の絆やゴウとテラシンとの深い友情、淑子のキャラも行動は似ているけど筋の通ったものに改善されています。 まさに、流石の原作者による作品(むしろこれはリテイクと言った方が良いかも)だけあって、各キャラをバッチリ掴んでおかしな箇所はありません。 いみじくもあとがきで山田監督が「こう撮れば良かったのか」と本書の感想を述べられています。 まさに劇場版の完成形は本書でしょう。 映画を観て、「大体いいんだけど、なんかひっかかるな」等々思われた方は必読です。そして、読み終われば脳内補正が働いて、劇場版がもっと良い作品になったように錯覚出来るでしょう。私は読みながら、映画のシーンに当てはめて”ああ、そうだったのか!”と思わず落涙した箇所がいくつかありました。描写において、小説には小説の強み、映像には映像の良さがありますが、本書では小説ならではの良さがあちこちにまぶされています。映画とセットで、是非。 | ||||
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