裏切りのシュタージ
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「裏切りのシュタージ」(アンドレア・プルガトーリ ハーパーBOOKS)を読みました。イタリアの作家による「ベルリンの壁崩壊」に纏わるエスピオナージュ。 主なる舞台はドイツ。ベルリンの壁が崩壊した1989年の時系列と30年後の2019年、在独ロシア連邦大使館の参事官が暗殺された事件をきっかけにして、その事件の捜査が開始され、シュタージ(東ドイツ国家保安省)による極秘計画「ウォルラス」の存在が明らかになるもう一つの時系列が、交互に語られていきます。 「ベルリンの壁崩壊」前後の政治的混乱、主人公たち(マルクスとグレタ)の現在へとつながるシュタージ側での動き、謎の極秘計画、「マジカル・ミステリー・ツアー」、ある精神科医の存在、と散りばめられたパズルの欠片が不穏なまま次々と提示され、少しずつ嵌まっていって、次第に物語が収斂していく前半はとても魅力的でした。しかしながら、後半は「ご都合主義」が目につくようになり、あまり感心できる内容ではなかったと思います。 シュタージの工作員、マルクスとグレタの深い関わり合い、事件を捜査する州刑事庁副隊長・ニナの存在と彼女が背負う「過去」がこの物語に深い陰影を与えていて、味わい深い側面もあり、"サーカス"に対しての「ロシア」側の役割もまたちょっとしたサプライズを生み出していたりもするのですが、いずれにしても「シュタージ」の存在という史実の重さの前で、あたかもIMAXのモブ・シーンで始まった映画が、製作費の少ないNetflix映画にスケールダウンしていく過程を見るようで、<面白くなくもない>まま結末を迎えることになります。 「アイ・アム・ザ・ウォルラス」(ビートルズ)が聴こえ、東ドイツの諜報機関の解体とソビエト連邦の終焉が踊り、ある<香り>に関して刻まれた少年の記憶が、後半ではついには消えてしまったような気がします。 | ||||
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