どっちが殺す?



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初公開日(参考)2020年07月
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長編小説

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どっちが殺す? (竹書房文庫)

2020年07月22日 どっちが殺す? (竹書房文庫)

ヒッチハイクをした大学生のカップルは、深い飛び込みプールの底で意識を取り戻す。脱出は不可能だ。そのときふたりのそばに置かれていた携帯が鳴り、犯人が告げる。「銃がある。それには弾が一発入ってる。恋人かおまえ自身のための。それがおまえたちの自由の代償だ。生きるためには殺さなくてはならない」ふたりは銃を見る。恋人を殺す?ありえない。きっと誰かが助けにきてくれる―。しかし、誰も来ない。食料はない。水もない。飢えと渇きと寒さが襲う。体力が減る。会話も減る。銃を見る回数が増える。ここから抜け出したい。日常に帰りたい。でも恋人を殺すことなんてできない。本当に?本当に相手もそう思っている…?サウザンプトン中央署のヘレン・グレース警部補は捜査を開始するが、これははじまりに過ぎなかった。この後も同様の事件が次々に発生。ふたり組が監禁され、弾が一発入った拳銃を与えられ、究極の選択を迫られる―ヘレンは次第にこの事件の異様さに気づく。被害者たちに共通点は見当たらないし、彼らを拉致したのはひとりの女らしいが目的がわからない。極限状態の密室で、やさしさが、愛が、プライドが崩壊し、欲望が、憎しみが、狂気が増殖していく。日本初登場作家がえぐり出す完璧な惨劇。(「BOOK」データベースより)




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No.1:
(3pt)

カワサキのバイクに跨り、「失われた環」を探す

「どっちが殺す? "Eeny Meeny"」(M・J・アーリッジ 竹書房文庫)を読みました。
 舞台は、英国。サウサンプトン。一組のカップルがバンで拾ってくれた女に拉致され、使われていない深い飛び込みプールの底で意識を取り戻し、そこから抜け出すことができないまま、傍らには弾が一発だけ入った銃が置かれています。生きてその状況から抜け出したければ、その銃を使って、相手を殺害するしかないことを知らされます。飢えと渇き。殺すか、殺されるか?究極の選択を強いられます。
 この事件をきっかけに、一風変わった「連続拉致監禁事件」が発生します。サヴァイヴァーの告白から真相に迫るのは、サウサンプトン中央署のヘレン警部補。ストーリーの詳細は書けませんが、私は思わせぶりな表紙とキャッチーな邦題に幻惑され(笑)、飽くまでも浅薄な考えから巻頭がこのストーリーが辿り着く最後の場所だと思い込みましたが違っていました。警察小説でありながら、「失われた環」を探そうとするパズラーであったことに気づかされ、およそ60%ぐらいを読み進めたところでストーリーはうねり始めます。原題は、英国の子供向けの数え歌から取られているそうですが、魅力的です。(邦題は、致し方ないとは言え、内容を堕落させています(笑))
 伏線があってミスディレクションに惑わされながら、主人公ヘレンをはじめ、多くの警察官たちの闇が「英国の闇」と重なるように畳みかけるように描かれています。しかしながら、ミステリとしてはどうでしょうね。トウィストはありましたが、パズラーとしては「後出し」気味だと思います。また、盛り込みすぎの分、消化しきれていないエピソードもあって、少し不満が残りました。たまに訳出される英国のダーク・ミステリで言えば、2019/9月に読んだ「堕落刑事」の暗鬱な英国を想起しましたが、キャラクタリゼーションも展開も勿論異なります。
 主人公ヘレンは、どこから来て、どこへ行くのか?「自分は愛されず価値のない存在だ」ということに苦悩する小説が何と多いことなのでしょう。生き抜いてもまたよりはるかな苦しみを背負う円環の中でヘレンはまた、カワサキのバイクに跨り、「失われた環」を探す。次作も訳出されますように。
どっちが殺す? (竹書房文庫)Amazon書評・レビュー:どっちが殺す? (竹書房文庫)より
4801923399



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