らんちう
- クライムノベル (72)
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デビュー作に衝撃を受けて、数冊。エネルギーが下降していないか?無頼派の矜持とは何だろう、次回作に期待したい。 | ||||
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「ある事件が起こり、犯人が仕掛けたトリックを見抜いて、真犯人を明らかにする」というミステリーではなく、犯罪を題材にして現代社会を描いた犯罪小説である。従業員の独白を通じて読者に支配人の人物像をイメージさせた後、望海楼を辞めた人々の独白によってそのイメージを覆す展開や、従業員の救世主的な人物が事件の発端を招いた人物であったといった展開は、大いに意表を突かれた。 ただ、この作品の魅力は現代社会の文脈を、独白形式に違和感なく落とし込んだところにあると思う。物語に織り込まれた文脈としては、パッと気づいただけでも、格差社会、相対的貧困層、違法労働、セミナー商法、マインドコントロールといったものがある。これらの現代社会の文脈を「月収が30万円を超えるんです。これは凄いです。そんなお給料、わたしたちみたいな人間が普通じゃ絶対もらえません」「プロとか職人とかが必要とされている時代じゃない。少なくとも中流以下では、です」といった何気ないセリフに落とし込むところに、作者の力量の高さを感じた。 読み直すたびに、現代社会の様々な暗部が浮かび上がる小説である。 | ||||
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千葉のリゾートホテルで、総支配人の男性が従業員たちに扼殺された。従業員たちは全員が犯人だと言う。 物語は取り調べを受ける従業員のと警察官の対話が折り重ねられて展開する。 事件の背後に見えるのは、従業員たちが受講していた自己啓発セミナーだった。しかし、警察は自己啓発セミナーの受講が事件の直接の原因とはならないと考え、殺された総支配人の妻や自己啓発セミナーの代表にも話を聞く。 この話の中に類型的な悪を見出すならば従業員にパワーハラスメントを繰り返していた総支配人・旅館のセミナーハウス化を目論んだ総支配人の妻、それに乗ったセミナー代表ということになるのだろうか。 しかし、受刑者となることが決まった、元従業員たちは、総支配人の妻が出所後にセミナーハウスで雇用するという発言に一人を除いて嬉々として従おうとし、そこに希望を見出そうとする… うんざりするほど希望のない終わり方だ。しかし、タイトルのらんちうが示すようにある種の奇形がそれにとっては至上の価値であるように、この結末の希望のなさは登場人物たちにとっての希望なのかもしれないと考えると余計に恐ろしくなる。 レビュータイトルに入れた蟹工船も、最後にもう一度ストライキをしようという不自然な結末になっていることに不快な符合を感じ取ったので、タイトルに入れさせていただいた。 ※蟹工船は当時の共産主義称揚の為のプロパガンダ的な意味合いが多分にあったと考えられる。 作者は、この作品が、私の物語でありあなたの物語であるという。その通りだ。だからこそ恐ろしく、解決しない異物感が心に刻み込まれるのだと思う。 | ||||
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本書は途中まで読んで休止、女童を読み始めてそれを読み終え、その後再開して取りあえず最後まで読んだが、読まなくてもよかったと思った。心に刺さらないのは、これが頭で考えたもので、作り物だからです。ボダ子によって超え難い、高過ぎるハードルを自分で作ってしまった。私小説が赤松さんの本分であろうと思います。らんちゅうはかわいいのに、畸形でグロテスクで、醜いものの象徴のような扱いも違和感がありました。 | ||||
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特に主人公がいる訳ではないが、登場人物それぞれが色々な人生を抱えている。それらの結果が殺人事件というものであった。しかし、各人の人生や殺人の背景などは私から見ると平凡で、途中で読むのが飽きてきた。下級国民Aや藻屑蟹は好感を持て、興味深かったが、本作は凡作と言わざるを得ない。 | ||||
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