穴の町
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オーストラリアの田舎にありふれていそうな、昔からいる住民が住み、その状態に満足し、文化が停滞しているけれど、なんとなくいつもの生活をいつものように繰り返している平凡な町。突然穴ができ始め、町の部分部分が消失していく。どうやら他の多くの町もこんな風に消失しているらしい。 個人的にこの本が面白いと思ったのは、こうして消えていく町の中でも、(穴とともに消えてしまった人を除いて)ほとんどの町民が「まだ大丈夫」と居残る理由は、まだスーパーマーケットが開いているから、まだガソリンスタンドは開いているから、というところ。 近代まで(今でも?)であれば、町のコミュニティは宗教施設に支えられていた。教会、モスク、神社仏閣など。コミュニティの中心の宗教施設が平常運転であれば、いささかの問題があろうとコミュニティは存続する、と人々は信じる。 現代において、スーパーマーケットやガソリンスタンドといった、毎日開いていて人々に物資を供給するチェーンの店がコミュニティのよりどころとなっていると解釈すると、これはオーストラリアの話だけではなく、世界的にも同様な事なのではないかと思えてくる。 日本ではおそらくコンビニと宅配業者(クロネコとか佐川とか他もろもろ)がその役割を担っているのだろう。コンビニさえ普通に稼働していれば、注文したものが自宅に届けば、多少の問題があろうと、別にそのエリアから出ていく必要を感じない。 不条理な話とはいえ、笑わせるところも多くあり、面白く読めた。 星4つは、少しカフカ過ぎる感があるため。カフカから突き抜けたようなエンディングがあってもよかったかな?とは思う。 | ||||
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消えゆく町についての本を執筆中の主人公が訪れた町で、大きな穴が空き、まさに消えていく。記憶や記録の問題ではなく、物理的に消えていくのだ。現象だけを見れば不条理だけど、そう感じさせないところがこの小説の素晴らしいところ。そういえば先日、10年近く愛用したMacBook Airを買い替えたのだけど、それを決めた途端に壊れてしまった。壊れたから買い替えたのではなく、買い換えようと思ったら壊れたのだ。それはさておき、ぜひこの消えゆく町に感情移入して読み進めてほしい。涙なくしては読めない切ない物語だ。 | ||||
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