(短編集)

夜のアポロン

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種別
短編集
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あらすじ

2019年03月20日 夜のアポロン

――八時三〇分。おれの炎でおまえを灼きつくす時刻だ……避暑地でのひと夏の恋に溺れたサーカス団の青年は、恋人の胸に電極を繋いだ。一方、彼にひたむきな想いを寄せる同じ団の娘は、振り向かぬ青年に一世一代の罠を仕掛ける。高慢な太陽神に喩えられた青年を待つすさまじき運命とは? 青春の残酷なまでの輝きを映した表題作他、疎開地に咲いた友情という悪意の華を描いた「冬虫夏草」、湯屋に残された手拭いから少女殺しを追う明治人情譚「死化粧」、非行少女更生施設で進行する恐るべき秘計を追う「魔笛」、和歌にひそむ暗号を解き明かす「ほたる式部秘抄」、東野圭吾ら実在の作家名が登場する稚気に富んだ密室の怪「塩の娘」など、初期作品を中心に書籍未収録のミステリ中短篇全16篇をバラエティ豊かにセレクトした、“物語の魔術師"が贈る珠玉のミステリ傑作集!(「BOOK」データベースより)

評判

夜のアポロンの評価:

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夜のアポロンの総合評価:

7.33/10点 レビュー 3件。

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.3
(1pt)

突然物語が終わりを告げる

どれも全く楽しめず。
確かに40年近く昔の作品ではあるけれど、これをミステリーとか呼ばないでほしいです。
話の終末も突然来るし伏線とかオチとか以前の問題でストーリーがわかりづらい。
また女性の月1のモノを意味なく取り上げたり犬をとんでもない事に使用している描写も大変に不快。
高いお金出してるんだしこんな作品集はもう懲り懲り。
夜のアポロン Amazon書評・レビュー: 夜のアポロンより
4152098503
No.2
(5pt)

どさ回りのサーカス団の若きショー・ダンサーとライダーの殺人計画

短篇集『夜のアポロン』(皆川博子著、日下三蔵編、早川書房)に収められている『夜のアポロン』は、どさ回りのサーカス団が舞台です。

一座のショー・ダンサー、マユミ、17歳の語り。「250CCぐらいの軽いやつです。彼は、ライダーです。あの鉄骨を編み上げた巨大な球形の檻の中を、気の遠くなるようなスピードで縦横に疾駆するんです。平地じゃない、球の内側です。十八メートルもある湾曲した内壁を、遠心力を利用して一気に頂上まで駆け上り、炎をまき散らすように走り下り、彼の髪はさかだち、そのとき、鋼鉄の太陽は、生命を得て輝きだすんです。メットなんか彼はかぶりません、あたしたちがお客さまにさしあげるのは、死との格闘です。あたしたちは貧しい。ボリショイのように、豪勢な装置や、芸をしこんだ熊だの、きらびやかな衣裳をつけた大勢の踊り子だの、鞭一本で命令に従う虎や象だの、そんなお金のかかるものでお客さまの目をたのしませることはできません。そのかわり、あたしたちは、命がけの芸をさしあげます。ブランコ乗りはネットをはらないし、綱渡りは命綱を腰につけません。泥くさくても、あくどくても、それが、あたしたちにできる精一杯のおもてなしなのです。あなたがたは、昔のローマの貴族のように、自分は安全なところにいて、他人の死闘をたのしむことができます。こんな贅沢なたのしみって、ほかにあるでしょうか」。

「彼とのタンデム(二人乗り)は、何てすばらしかったことでしょう。あたしたちは、一つの体、一つの心となって、とばすのでした。そのあとでのセックスは、最高でした。彼が、いろんな女の人と寝ていることは知っていました。彼は、よく、ゆきずりの年上の女に誘われて、それで小遣いをかせいだりしていました。それは、かまわなかったんです。もちろん、いやだったけれど、でも、彼をあたしに縛りつけておくことはできないとあきらめていました。それに、あたしたちは、しょっちゅう旅してまわっているんです。彼が女の人にお金で買われたって、その場かぎりの商売です。あたしは、いつも、彼といっしょです。でも、あの女だけは、違いました。あたしはそれを感じました」。

マユミと、スピード・レーサーへの夢が叶わず苛立つ彼は、それぞれが、互いに知らぬ殺人の仕掛けを施してから、タンデムの出番に臨むのです。
夜のアポロン Amazon書評・レビュー: 夜のアポロンより
4152098503
No.1
(5pt)

熱の時代

発売と同時に購入し、実はまだ最初の数編しか読んでいない。
けど、1970年代の大衆文学テイストの作品集のようだと予想している。
美しい装幀は最近の作品に似合うものだが、そのミスマッチ感もよい。
まるで、新宿や上野の浮浪児が、美しい衣装を着せられ、やがて美少年に育ったよう。
あるいは戻りたくはない時代だとしても、この猥雑な感じや熱気が、後の原点であろう。

ところで最近、植草甚一の中間小説時評を再入手した。
40年ほど前に読んだときは皆川先生を知らなかったので、今回確認してみたが、少し時代がずれていた。
もし時評がもうしばらく続いていたら、植草さんは皆川作品の登場を喜んでいたことだろうと思う。
夜のアポロン Amazon書評・レビュー: 夜のアポロンより
4152098503

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