猫の手
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
猫の手の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一癖も二癖もある登場人物達が思惑を秘めたまま一族の誕生パーティーに集い、そこで遂に殺人事件が起こるという横溝正史的なワクワクするような設定です。 事件が起こるまではやや冗長ですが、それぞれの登場人物達を丁寧に描き分けるという点は後々の推理の部分に繫がってきますし、3つの手がかりを二転三転させて鮮やかに解決に結びつける警察の推理も読みごたえはあるのですが、本書の解決では最終的に解決されていない点があるような気がしました。 (以下はネタバレになるので未読の方は読まないでください) 最終的に警察が断定した犯行時刻であると、「銃声」の問題が出てきます。容疑者は誰もこの時刻には銃声は聞いていないし、文中での書き込みでも大きな音がした等の書き込みは一切ありません。サイレンサーを使用した等、これについて何らかの補足をしておかないと、何故銃声音がしないのに銃が発射されたと断定できるのか疑問が出てきます。 他に気になる点は、容疑者の一人は犯行現場の偽装工作をしてしまいますが、短時間であれだけの事を思い付き、自分が主催するイベントに紛らわせてしまうというのは実際問題としてあまりに無理がある気がします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ありふれた遺産相続テーマの話で、幻の作品という以外に特に期待はせず読み始めましたが、これは掘り出し物です。 半分強を占める第一部では、誕生パーティーにはせ参じた甥・姪たちの富豪に対する殺意が沸点に達するまでを描いています。ここではどちらかというとステレオタイプな登場人物によって人工的に事件を構成していますが、その構成自体はけっこう上出来です。 第二部では、ワトスン役のモーラン部長が型通りの徹底した捜査で事件をまとめて報告、第三部で真打の名探偵ケイン警部が意外な犯人を指摘します。「犯人は誰か」という一点に向けて脇目も振らず一直線に筋が進行する、私の好きなタイプの小説でしたので、堪能しました。 難を言えば、最後に犯人は自殺しますが、それほどの深い感情を抱きながら行動の端々にすら一切その情熱の迸りが感じられないことでしょうか。良くも悪くもヴァン・ダイン=スクールの優等生という感じですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリらしいミステリですね。事件が起きるまでが少し長いのですが、登場人物が個性的だし思わせぶりな描写たっぷりで楽しめました。動機の特異さではエンジェル家の方が上かもしれませんが、個人的にはこちらの方が好きです。ちょっとアンフェアな証拠も、ラストのスピード感を重視すると仕方ないかなと許せます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリらしいミステリですね。事件が起きるまでが少し長いのですが、登場人物が個性的だし思わせぶりな描写たっぷりで楽しめました。動機の特異さではエンジェル家の方が上かもしれませんが、個人的にはこちらの方が好きです。ちょっとアンフェアな証拠も、ラストのスピード感を重視すると仕方ないかなと許せます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大きな屋敷に住む老富豪。そこに集まってくる彼の財産を頼りに生活している甥・姪たち。誕生パーティーの席で告げられる財産相続に関係する重大発表。時を移さずにおきる殺人事件。名探偵登場、一見全員にアリバイがあるようにみえる屋敷に集まった人々の中から犯人を探し出す。と、よくありがちな、時代遅れで典型的な「館もの」。なんですが、読んでいて、自分はつくづくこういう古臭いミステリが好きなんだなあと思いしりました。もうおもしろくておもしろくて。事件がおこるのは、物語も半ばを過ぎてから。それまでは、この屋敷に集まった一族の、うわべでは平和で友好的に見えても、裏ではお互いに蔑みあって憎みあっている様子が執拗に書かれ、不安感を盛り上げていきます。探偵役が登場後は一気呵成、快刀乱麻を断つような推理で犯人を名指しするあたりは、とても興奮します。探偵の謎解きがはじまってからはじめて出される重大な証拠という、一部アンフェアなところがありますが、それでも「館もの」の名作の部類に入る作品だと思います。ロジャー・スカーレットというと『エンジェル家の殺人』だけの作家だと思っていたのですが、訳されていないだけで、こんなおもしろいのを書いていたんですね。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 6件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|