(短編集)

至福の烙印 (エクス・リブリス)



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    初公開日(参考)2017年07月
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    至福の烙印 (エクス・リブリス)

    2017年07月26日 至福の烙印 (エクス・リブリス)

    スイスの片田舎に暮らす一家のささやかな日常を詩的で圧縮された表現で描く。現代スイスを代表する作家の代表的三篇を集めた初の邦訳。(「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (5pt)

    火傷の痕を見るたびに

    この本に収められた三篇の内、「ヤーコプは眠っている」を印象深く読みました。
    タイトルになっている「至福の烙印」のエピソードがあるからです。

    この「至福の烙印」とは、
    ハーレーのバイクの後部席に乗せてもらった至福の時に、そのバイクの熱い排気管が
    ぼくたちの剥き出しの腿やくるぶしに押し付けられてできたヤケドの痕。
    この本の表紙の抽象画の、くずれた丸い印のような、不思議なパターンの刻印。

    この火傷の痕を目にするたびに、
    主人公は幸せな子供時代の瞬間を思い出すことができるのです。
    青春の至福といたみもリアルに感じることができるのです。

    「家に帰ると至福は痛みに変わり、傷は焼けつくようだった」(19頁)

    スイスの田舎町を舞台にした、少年とその家族の物語です。
    主人公の「私」ルーカスには、生後まもなく亡くなった兄がいました。
    洗礼前に亡くなったので、十字架にも「レンツの子」としかなく、
    兄は公には無名ですが、両親は「ヤーコプ」と名づけるはずでした。

    面白いのは、この物語の始まりと終わりに出てくる十字架です。
    ヤーコプが眠っている場所を示す十字架の前で、この作品は始まります。
    そして、家の薪置き場の薪の山に立てかけられたままのヤーコプの十字架
    の記憶と思い出で終わります。

    壮年になった私が、「ぼく」自身と家族の記憶を思い出すように自伝的に物語っていて、
    立体的な描写になっています。「ぼく」を他人の目から見たような客観的なイメージさえ
    感じられました。

    1950年代後半から60年代初頭のスイスの片田舎の家庭にも、日本と同様に、
    ハーレーやキャデラックやロックンロールといったアメリカ文化が浸透していた
    ことを知りました。
    至福の烙印 (エクス・リブリス)Amazon書評・レビュー:至福の烙印 (エクス・リブリス)より
    4560090521



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