黙約
- FBI (155)
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上巻の緊張感が下巻になって失速した。肝心な場面で複数の主人公たちが、酒、麻薬、睡眠薬を濫用し、我を忘れる、覚えていないといった描写が多く、逆に緊張感がなくなりうんざりした。 また死んだバニーの実家でのことをあれほど細々と描く必要はあるのだろうか。 | ||||
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古代ギリシアの文学を習う主人公が陰惨な事件に巻き込まれ・・・というお話。 「浅学にしてよく判りませんが、多分ギリシャの古典悲劇に材をとって、それを現代の大学を舞台に移し替えて書かれた小説のように思いました。昔の話でも同じ人間のやったことなので、現代でも相通じる要素が古典にある、というのが著者のメッセージのように感じました。 それ以外にも各登場人物の描き分けが巧みで端役まで記憶に残る筆力に感心しました。あまり詳しく書くと興を削ぐので言えませんが、単なる勧善懲悪に終わらせないところも面白かったです。残酷な事件を扱いながらもあまりキモくならないのもよかったです。 ただ、個人的に最後の方が若干中だるみするきらいがあったのでこの辺は次作でも感じたので、この著者タートの欠点なのかなとも思いました。 まぁ多少の欠点はあるにしろ、最近では珍しくなりつつある普通のサスペンスとして、楽しかったです。次作は更に長くなりますが、これを面白かった人にはお勧めしておきます。」 上記の文章は以前のエディションで出版された時読んだ感想ですが、今回改題復刊された本書を読み直してあまり変わらない印象を抱きました。個人的にはサイコ・サスペンスが流行る前に使われていた心理サスペンスというジャンルに分類される作品に思えました。かつて、パトリシア・ハイスミスが得意にしていた様な、登場人物の意識や主観を重要視するけれど、サイコ物みたいにあまり深く精神の暗渠には踏み込まない(と言って手を抜いている訳ではないですが)タイプのサスペンスかと。登場人物が特殊な状況に巻き込まれて精神的に葛藤したり、右往左往したりする行為に重点を置いたサスペンスだと思いました。 前のエディションは日本でも一部のミステリ好きな人には受けましたが、あまり盛り上がらず、翻訳されたまま絶版で復刊する事もなさそうだったので、知る人ぞ知る作品としてカルト・クラシックっぽくなるかと思いましたが、村上氏が好きで影響力も強いという事で復刊の運びになり、タート氏のファンとしては嬉しいです。 書店で見かけた時は速くも新作が出たのかと思って少し驚きましたが、上記の様に改題復刊でした。前のエディションと合わせて3回読みましたが、このタート氏の作品の中では今の所本書が一番出来がいいと思いますがどうでしょうか。 ファンとしては長篇は10年に一作というのがちと辛いです。せめて5年に一作くらいは新作を発表してもらいたいと思うのは私だけではないと思いたいですが・・・。 ともあれ復刊されてとても嬉しかったです。機会があったら是非ご一読を。 | ||||
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