あとは野となれ大和撫子
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あらすじ
中央アジアのアラルスタン。ソビエト時代の末期に建てられた沙漠の小国だ。この国では、初代大統領が側室を囲っていた後宮を将来有望な女性たちの高等教育の場に変え、様々な理由で居場所を無くした少女たちが、政治家や外交官を目指して日夜勉学に励んでいた。日本人少女ナツキは両親を紛争で失い、ここに身を寄せる者の一人。後宮の若い衆のリーダーであるアイシャ、姉と慕う面倒見の良いジャミラとともに気楽な日々を送っていたが、現大統領が暗殺され、事態は一変する。国の危機にもかかわらず中枢を担っていた男たちは逃亡し、残されたのは後宮の少女のみ。彼女たちはこの国を―自分たちの居場所を守るため、自ら臨時政府を立ち上げ、「国家をやってみる」べく奮闘するが…!?内紛、外交、宗教対立、テロに陰謀、環境破壊と問題は山積み。それでも、つらい今日を笑い飛ばして明日へ進み続ける彼女たちが最後に掴み取るものとは―?(「BOOK」データベースより)
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評判
あとは野となれ大和撫子の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
あとは野となれ大和撫子の総合評価:
7.29/10点 レビュー 28件。
感想一覧
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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本作の作風はライトでポップでありながらも、ときに硬質で、ときに詩情に溢れる。しっくりくる地の文。それが一級の文芸品質を担保している。端正かつ的確で無駄がなく、書きすぎない。流れもクドくない。まるで長々とした手続きのように人物描写を掘り下げることもしない。しかし地の文とセリフ、そこに描かれる仕草、心情、口調が、人物像をしっかり想起させてくれる。勿論、読者サービスとしての余白を残しながら。
また、この小説には作者の強いメッセージが色濃く刻まれている。とりわけ政治ドラマ文脈では正鵠を射る観点が度々と提示され、胸がすく思いを抱かせてくれる。誰もが何となく気づいている、身も蓋もない政治政局の滑稽さ、その詭弁への反証を見事に言語表現され、それが気持ちいい。
ところで随所にラノベ調の技巧も試されている。それが読字のテンポを良くしている。そこに違和感や物足りなさを感じる読者は確かにいるかもしれないが……私は読んで良かった。オススメです。