たたり
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たたりの総合評価:
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この作品は終止「ひぃぃぃぃっ!」と 言わせるような心臓にやたらと負担がかかる 作品ではないことをお伝えしておきます。 怖さ控えめ。 しかしながら登場人物が だんだんと意地悪く、ブラックになっていくのには 恐怖すら感じてしまいます。 それにより一人の人間が犠牲になっていくのですが。 ちなみに、見所は終盤〜ラストにかけてです。 前半部分を熟読していれば 終盤の恐怖の終わり方は理解できることでしょう。 | ||||
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1959年にかかれたものだが、古さを感じさせないモダンホラー。 「たたり」という邦題は内容に関係ないのだが、その寒々しい響きが妙にマッチしている気もする。 これまで暗い青春時代を送ってきた暗い性格の女性が、不気味な幽霊屋敷にやってくる。そこで起こる数々の怪奇現象。それは彼女の内的世界と次第に溶け合っていき、虚構と現実が交じり合う。その描写が寂しく、恐ろしい。幽霊の描写よりも、現代人の孤独つまり他人というものにちょっとした恐怖感を抱いていて、自分の小さな世界からこわごわ「外」をのぞいている人間の孤独の描写が、的確で恐ろしいのである。 私はホラーの最高傑作だと思っているが、あまりピンと来ない人もいるかもしれない。それでもこういうホラーもあるのか、という発見にもなるかと思うので、ホラー好きにはとりあえずオススメしたい。 | ||||
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スティーブン・キングが、ヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』と並んで絶賛したというこの作品。ホラーの傑作として名高いという評価がなされており、そして、即物的ではないにせよ、確かにスタイルはホラーではあるのですが、シャーリイ・ジャクスンの作品らしい、とにかくこの世で一番救いがたいのは、成仏(?)できない霊なんかではなく、人間だ、というテーマが底流しています。 「嫌な人間」を描かせると、シャーリイ・ジャクスンは絶品です。 主人公エレーナは、32歳の女性、母親の介護で家の外にほとんど出たことがなく、仲の悪い姉夫婦の家に居候している身。ベッドは子供用の簡易寝台、という一点だけでも十分主人公の立ち位置がわかりますが、冒頭の、姉夫婦から車を借りる(と言っても半分はエレーナにも使う権利がある)ところなど、姉夫婦の不愉快さに読んでいるだけで胃が痛くなりました。母親の死後やっと外の世界に出られたと思ってたどりついたのが、「丘の屋敷」だった。博士にとってはただの研究対象、博士の妻にとってはただの趣味、他に招かれた女性にとってはただのバカンス、でも、手に職もなく、自分を愛してくれる友人も恋人も家族も家もなく、何も持たないエレーナにとっては。 そして、すがりつく主人公を、作者は嘲笑うような結末へ導きます。 もし、日々の生活で何かイヤなことにぶつかってとても落ち込んでいて、明日は会社や学校に行きたくないなあ、と思っているときに、この本はお薦めしません。 ですが、人間には確かにこういうどす黒い部分があり、「涙」や「感動」だけを求めてするのが読書ではない、ということを、改めて考えさせられました。 繰り返しますが、シャーリイ・ジャクスンは絶品です。 絶品ですが、こんなふうにしか人間を見られなくなってしまったら、エレーナと同じ道をたどるしかないのかも知れません。 | ||||
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恐怖映画の好みがちょっとうるさい私ですが、この話は大好きです。私が恐怖映画に求める条件は、「原因はわからないが現象は起きる」というもので、「テナント」「世にも怪奇な物語(悪魔の首飾り)」「ブレアウィッチプロジェクト」「シャイニング」「エクソシスト」などがそれを満たします。 で、この本はすばらしい。主人公がサエない女ってのもいい。それで、なんだかおかしくなっていくグラデーション具合もたまらない。ただ、本書とか「ねじの回転」とか、「なんだかわからないけどなんかおかしい」系の恐怖小説は、読者側にもそれなりの想像力が必要となるので、わかりやすい怖さ(待ちぶせ系とか)が好きな人には向かないかも。 | ||||
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この翻訳はまったく読めなかった。 とにかく、読んでも内容が頭に入らない。 文章もまずい。 そこで、早川文庫の旧訳に切り替えたところ、すらすら読めた。 しかも、雰囲気もすばらしかった。 そのあと、原書を見てみたが、非常に格調高い英文であり、これをよい日本語に移すのはたしかにむずかしいとは思った。 しかし、早川のよい日本語に比べて、創元のこの訳はまずすぎる。 翻訳者は旧訳と比べて恥ずかしいとか、そういう感覚はないのだろうか。 もっと努力してほしい。 | ||||
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