閣下のスパイ教育 チャーリー・モルデカイ2
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第1巻に引き続き、商品、文学、絵画、グルメ、酒、銃・・・様々な知識に裏打ちされたひねりの効いた表現満載の文章で、そういうのをたちどころにピーンと来る状態で読めばもっともっと面白いはず、なのですが、それでも想像したり、その引用のものを調べてみよう、という気持ちも掻き立てられて、しかも成り行きがどうなるのか、興味も掻き立てられて、どんどん読みました! 特にワクワクしちゃったのは、健全なプロの窃盗団の、各担当の役割分担の話、とか、銃の弾道痕?を消して偽装する話、とか、テムズ川にヤバイ銃が沢山捨てられている話・・・先日テレビで、実際そういうモノが川底にたまって船の航行の邪魔になるので、時々磁石などで川底から回収する、というのを、やっていました! 70年代というと、実際60年代ほどではないにしても、ソ連はまだいたし、冷戦も続いていたから、ヨーロッパはスパイ戦のど真ん中。そこに米国の思惑とお金も入り込み、本当の一般人として暮らさないと、ちょっとでも富やセレブにかかわったりしても、利用されたり巻き込まれる展開も、無いことはなかったろうな―、と思います。不信に人が死ぬことなど、日本よりも多いでしょうし。 紛れ込んだペットフード工場で、人間は手を洗わなくてはいけないような物がペットの食料として作られていた、とか、平民用のまずいミートパイとか、戦後経済が停滞して灰色だったイギリスの感じが、じわじわと伝わり、そういうことも知りつつ読んだ方が色々面白いので、私は今読んでよかったです、前はそんなことに思いを致す余裕もなく、暮らしていたから。 そして、何よりもここに引用されていることを色々調べて少しでも理解しつつ読むと、もっといろんな歴史の理解も広い意味で深まり、娯楽小説ながら、教養的にも、ごく近い過去を理解する助けになって面白いと思います。ジョニーの映画は、やはり脚本の翻案の仕方を、ちょっと間違えたかも、という気はする・・・ | ||||
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例えていえば毎日、毎食「(冷めた)フィッシュ&チップス」を「(温い)ギネスビール」で食べ続けた感じ。「お調子者」が「悪ふざけ」「悪ノリ」を繰り返しながらかなり際どい窮地をなんとなく脱出してしまう過程がたいへん面白いが、シェイクスピアや聖書、神話、女王陛下、人種などなど英国人としては当たり前のバックボーンがないので、かなり「和食」が恋しくなる微妙な読後感が残った。 「モンティー・パイソン」「ミスター・ビーン」系の映像ギャグは大好物なのだが、活字になると「注釈」が多く、なかなかストレートには伝わらず歯がゆい。もちろん「ディック・フランシス」の重厚なストイック系ミステリーともまったく違い、英国貴族の別の面を覗き見る良さもあるが・・・。 ただし、第1巻は「これのどこがオチだったのか?」と考え込ませられたが、この第2巻のオチは秀逸。「お調子者」を「誰が、どうこき使ったのか?」という、すごく新鮮で息を飲む結末が待っていた。ぜひ2巻目まで続けて読むことをオススメします。(ただし、ちょっと疲れた感じもあるので、すぐには第3巻、4巻にはいかず、ここで別の本にいったん退避します) | ||||
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原題 After You with the Pistol(原著1979年刊行) 前作のラストで絶体絶命の窮地に陥ったモルデカイが救い出された挙句に巻き込まれるスラップスティックなスパイ戦の顛末。 前作のナンセンスな面白さも相当なものだったが、驚くべき事に過激で破天荒な冒険は前作を上回り、モルデカイ主従の饒舌で漫才的な掛け合いもアナーキーな可笑しさを増している。 スパイ・スリラーのパロディという点では一見『オースティン・パワーズ』を思わせるが、インテリジェンス溢れる語り口と下品でキャンプな笑いの徹底したハイブリッドぶりは比較の対象にならないユニークさはミステリ史上に残る怪作シリーズと呼ぶに相応しく、真面目な顔でドタバタ喜劇とキツイ冗談を演じ通す作者の態度には凄味すら感じる。 | ||||
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