毒ガス帯
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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『失われた世界』で登場したチャレンジャー教授のシリーズ2作目はいきなり人類滅亡の危機に見舞われる。なんと全ての生命が絶命する毒ガス帯に世界が覆われるのだ。チャレンジャー教授の機転で酸素ボンベで生き長らえた一行が直面するのは全てが死に絶えた世界。まさにデストピア小説だ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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同じチャレンジャーものであっても「霧の国」の中で描かれているチャレンジャー教授像との対比で観ると、こちらで描かれているチャレンジャー教授の方が、だいぶ慎重で理知的な印象を受ける。 物理的合理主義の人として代表させるなら、こちらの小説に描かれているチャレンジャー教授こそふさわしい、と思います。 「物質中心主義はいただけない。」 頭の中には「物質そのものではない、死によって破壊されない何かがある」と教授に言わせています。 地球を取り巻く環境の破壊、オゾン層の破壊、放射能による大気汚染など、今日的な問題も連想させます。 | ||||
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傲岸不遜、唯我独尊、唯一無二の 天才マッドサイエンティスト・チャレンジャー教授の冒険譚。 毒舌と諧謔に満ちた姿はホームズとどことなく通じるも、 その独断極まりなさは百倍に増幅したよう。 他方、ユーモアも情愛も人並み外れた御仁で、周りの 人間をこれでもかと振り回すさまは痛快。 また世界終末の古典SFとしても出色の出来で、荒廃した ロンドンの様子は妙にリアリティがあり、戦時中の英国が ラジオ放送を遠慮したほどだとか。 最も驚嘆すべきは、破滅を目前にした教授以下5名の振る舞いで、 崖っぷちにあっても、なお人間の毅然とした姿を保とうとするのは ちょっと感動物。 また、すでにこの頃から「人間の地球有害ウィルス説」あったのも意外で、 人間が人間という存在を自然への有害なものと認識していること、そして 人類を超越した視点から語るという思想も、20世紀初頭の英国において 珍しい考えではなかったのも新発見。 とかく古臭いものと受け取られがちだけれど、ドイルのこの発想力・センス・ ユーモアは一流のSF作家に引けを取らない。 併録の「地球の悲鳴」はエコロジーの芽生えを、「分解機」は教授の 大胆さが存分に発揮される怪短編。 ホームズ物に飽きたら、ひとまず「傑作集」やチャレンジャー物を 読むのもおすすめです。 | ||||
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収録チャレンジャー教授もの3編のうち、表題作は人類最後の日テーマの中編だ。後年の『渚にて』にも通じるものがあると思うが、現実的な設定のN・シュート作品に対して、科学的には荒唐無稽な話である。だからといって小説として駄目なわけではないのであって、あっけない結末も当時の娯楽小説作法からすれば必然とも言える。 本作の基本設定である「エーテル」は、物理学の歴史に無縁な人には何のことやらだろうが、19世紀末までの光が「波」であるという説から、真空中にも存在し、光波を伝えると考えられた気体でさえない物質である。本作発表の1912年当時でも完全に時代遅れの説だった。 荒唐無稽と言えば、短編『地球の悲鳴』はその最たるもので、文体は真面目でも、バカSFとしか言いようがない。最も短い『分解機』の機械は、映画『ハエ男の恐怖』の原作G・ランジュラン『蠅』(1957)と同一アイディア。 | ||||
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「失われた世界」のチャレンジャー教授シリーズの3篇収録。 表題作は、今の時代から見るとあまりひねりもなく、 結末も出来過ぎですが、 SFの古典が好きな方には貴重な一編かも。 個人的には同時に収録されていた「地球の悲鳴」のほうが ばかばかしいけれどもまだ面白かった。 | ||||
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この話も面白かったな。あいかわらず、キャラクター達の会話がいいな。今回はどこにも逃げ道がなく、本当の絶体絶命なのに良く冷静でいられると思う。俺なんかパニックに襲われること間違いないな。まあ、架空の人物だから冷静で当たり前か・・・。やっぱり、ホームズより面白いなとつくづく思う。 | ||||
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