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毒ガス帯



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【この小説が収録されている参考書籍】
毒ガス帯―チャレンジャー教授シリーズ (創元SF文庫)

毒ガス帯の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(4pt)

ドイルと物質主義とのバランスは健全

同じチャレンジャーものであっても「霧の国」の中で描かれているチャレンジャー教授像との対比で観ると、こちらで描かれているチャレンジャー教授の方が、だいぶ慎重で理知的な印象を受ける。
物理的合理主義の人として代表させるなら、こちらの小説に描かれているチャレンジャー教授こそふさわしい、と思います。
「物質中心主義はいただけない。」
頭の中には「物質そのものではない、死によって破壊されない何かがある」と教授に言わせています。

地球を取り巻く環境の破壊、オゾン層の破壊、放射能による大気汚染など、今日的な問題も連想させます。
毒ガス帯―チャレンジャー教授シリーズ (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:毒ガス帯―チャレンジャー教授シリーズ (創元SF文庫)より
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No.4:
(5pt)

荒唐無稽SFの極

傲岸不遜、唯我独尊、唯一無二の
天才マッドサイエンティスト・チャレンジャー教授の冒険譚。

毒舌と諧謔に満ちた姿はホームズとどことなく通じるも、
その独断極まりなさは百倍に増幅したよう。
他方、ユーモアも情愛も人並み外れた御仁で、周りの
人間をこれでもかと振り回すさまは痛快。

また世界終末の古典SFとしても出色の出来で、荒廃した
ロンドンの様子は妙にリアリティがあり、戦時中の英国が
ラジオ放送を遠慮したほどだとか。

最も驚嘆すべきは、破滅を目前にした教授以下5名の振る舞いで、
崖っぷちにあっても、なお人間の毅然とした姿を保とうとするのは
ちょっと感動物。

また、すでにこの頃から「人間の地球有害ウィルス説」あったのも意外で、
人間が人間という存在を自然への有害なものと認識していること、そして
人類を超越した視点から語るという思想も、20世紀初頭の英国において
珍しい考えではなかったのも新発見。

とかく古臭いものと受け取られがちだけれど、ドイルのこの発想力・センス・
ユーモアは一流のSF作家に引けを取らない。
併録の「地球の悲鳴」はエコロジーの芽生えを、「分解機」は教授の
大胆さが存分に発揮される怪短編。

ホームズ物に飽きたら、ひとまず「傑作集」やチャレンジャー物を
読むのもおすすめです。
毒ガス帯―チャレンジャー教授シリーズ (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:毒ガス帯―チャレンジャー教授シリーズ (創元SF文庫)より
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No.3:
(3pt)

古い時代の娯楽SF

収録チャレンジャー教授もの3編のうち、表題作は人類最後の日テーマの中編だ。後年の『渚にて』にも通じるものがあると思うが、現実的な設定のN・シュート作品に対して、科学的には荒唐無稽な話である。だからといって小説として駄目なわけではないのであって、あっけない結末も当時の娯楽小説作法からすれば必然とも言える。
 本作の基本設定である「エーテル」は、物理学の歴史に無縁な人には何のことやらだろうが、19世紀末までの光が「波」であるという説から、真空中にも存在し、光波を伝えると考えられた気体でさえない物質である。本作発表の1912年当時でも完全に時代遅れの説だった。
 荒唐無稽と言えば、短編『地球の悲鳴』はその最たるもので、文体は真面目でも、バカSFとしか言いようがない。最も短い『分解機』の機械は、映画『ハエ男の恐怖』の原作G・ランジュラン『蠅』(1957)と同一アイディア。
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No.2:
(3pt)

SFの古典

「失われた世界」のチャレンジャー教授シリーズの3篇収録。
表題作は、今の時代から見るとあまりひねりもなく、
結末も出来過ぎですが、
SFの古典が好きな方には貴重な一編かも。
個人的には同時に収録されていた「地球の悲鳴」のほうが
ばかばかしいけれどもまだ面白かった。
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No.1:
(4pt)

内容は少々無茶な所があるが。

この話も面白かったな。あいかわらず、キャラクター達の会話がいいな。今回はどこにも逃げ道がなく、本当の絶体絶命なのに良く冷静でいられると思う。俺なんかパニックに襲われること間違いないな。まあ、架空の人物だから冷静で当たり前か・・・。やっぱり、ホームズより面白いなとつくづく思う。
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