世界が終わってしまったあとの世界で
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行った先々でその夜同行していたはずの女をだれ一人見ていない !? そんなあり得ない事態に翻弄される男もいれば、行ったこともない初めての土地でだれもが自分を見知っていることがわかり、呆然とする女もいる。いやこの場合、一瞬にして自らの存在自体が抹消された(=改変された世界にたたき込まれた)スイックスの話をすべきだろうか。ただこの、ニック・ハーカウェイのデビュー長篇では、世界の側が切り換わるわけでは全くない。朝起きると一晩の間に6年の歳月が流れてました、その間の記憶もありませんっていうのもキツイけど、こちらはスパン数十年、そもそもこの世界に自分が存在していた形跡がなく(あれよという間に周囲のだれもがあんただれ状態に)、にもかかわらず実体はあり、記憶と世界の間にズレはあってもソゴはないわけで。といって、レイチェルのようにだれかの記憶を刷り込まれているわけでもない(だれも何も仕組んでいない)。なんでだべ、苦悶の揚げ句、主人公の「ぼく」(馬でもロバでもないが、彼には名前がない)は、自ら自分の人生をでっちあげ、かかる空想のなかにいまあるのではと考える(はずれだけどね)。本当の自分には名前がある。ジョー・スポークという。気がつく人はどのくらいいるだろう。なんとハーカウェイの2作目『エンジェルメイカー』で、ロンドンを舞台にラスキン主義者同盟(ラスキンとはあの、ウィリアム・モリスの盟友ジョン・ラスキン・・・にしてはこの組織、悪辣)の陰謀と闘う主人公と同盟、いや同名ではないか。読み終わったいまとなっては、ここがいちばん謎かな。『鉄腕アトム』に出てくる、コントロールを失った変身ロボット、プークを彷彿させるエピソードや、オブライエンの自転車人間が出てきてもおかしくないようなシークエンス、フアン・ルルフォを参照しているとしか思えない言い回しなど、ほかにもみどころ多々あれどきょうはここまで。 | ||||
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賛否両論みたいだけど私は好きだ。 確かに主人公の語りが長くて話があちこちに脱線するが、それに付き合えるような気長な人であれば楽しめる冒険小説だろう。後半からの怒涛の展開はワクワクすること請け合い。 何はともあれ、はっちゃけ気味な文章をしんどく感じるかそうでないかで評価は分かれるに違いない。 | ||||
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いわゆるビルドゥングスロマン風で、例えばピンチョンやらラシュディとかが終末後SFという体裁のシュールなファンタジーを書いてみたというか、こまごまとしたエピソードを次から次へとこれでもかとばかり積み重ねていくスタイルのため、普通のミステリやSFにありがちな予定調和を期待すれば挫折するでしょう。むしろ、この一見とりとめのない饒舌な語りに全感覚を委ね、背景となる得体の知れない世界観や、話の大筋が少しずつ姿を現してくるのを目の当たりにするのは、私にとって近年稀に見るエキサイティングな体験でした。まさにこれこそSF読書の醍醐味であるとも言え、あとがきにも「本書はSFと呼んでなんの問題もない」と書かれています。同じハヤカワ文庫NVの「サザーン・リーチ」のSF的世界観にもかなりの衝撃を受けましたが、話の先が見えないところでは本書も負けていない一方で、豪快で鮮やかな結末のため読後感はスッキリです。わかりやすくて楽しい今風の日本語の読み物にしてくれた翻訳者GJ!未読の方にはなるべく先入観なしに読み始めることをおすすめします。 著者2作目のスチームパンクミステリ「エンジェルメイカー」も必読!! | ||||
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ここは他のレビューア様との討論の場では無いのですが、そのような書き方が合ってるかなと思い、 インスパイアー "富士弥"さんへのアンサーという形で、あくまで私個人の感想を書きます。でも、反論とかではないので、気を悪くしないで頂けると幸いです。星の数もあまり意味はないです。 まず、ターニングポイントはあります。ネタばれ回避で、どことは書けませんがそれは保障します。 くだらない駄洒落や、緊迫感の無い展開というのも、そのとおりです。正直、ターニングポイントを超えて、ある程度、全体の形が見えてきた後でさえ、過剰とも言えるネタのオンパレードです。 私の感想も、途中までは、浅い知識と、どこかで見たことあるような表現と、親の七光りをごちゃ混ぜにした、はっきり言って下手な小説というものでした。ま、この感想自身はそれほど間違ってはいないと思っています。アイデア一発で書いたなという感想です。 この、終わった(ごちゃごちゃな)世界を表現するために、文章もメタ的にごちゃごちゃになっているといいうのは、さすがに好意的にとりすぎでしょう。 特に文章力はお世辞にも上手いとはいえません。これは私がジーンウルフの新しい太陽の書を平行読みしていたせいで、更にそう感じたのかもしれませんが。 また、ぶっ壊れた世界を描くには、莫大な知識と、表現力が必要だと痛感しました。例えば、更にぶっ壊れているソローキンの作品のように、感想すら書けないレベルの。それはさすがに備わってるとは言えません。比べる対象がずれてるかもしれませんが。 と、ここまで落としておいた上でも、読む価値はありました。もしかすると、シンプルな青春小説として読むという手もあるかもしれません。 処女作ということで、例えば故伊藤計劃氏のように何でもぶち込んで見るという姿勢も、読み終わった後としては微笑ましくも感じます。 2000円の価値があるかどうかは、分かりませんが、まずは読了しても良いのでは無いでしょうか。 次作でどう化けるのかは、ま、正直そんなに期待はしてません。 なんか、貶してるのか、薦めてるのか、良く分からない文章になってしまいすいません。 最後に、訳された黒原氏は本当にご苦労されたことと思います。ありがとうございました。 | ||||
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裏書にある<圧倒的筆力><怪物的デビュー作>等の出版社の前評判にゴールデンウイークに気合を入れて 読もうとワクワクして読み始めたのだが...私には出だしからまったく意味不明の物語で、その世界観をまったく 理解できず、<破滅世界>設定の緊迫感の微塵もない悪ふざけ、ダジャレのオンパレードで、100ページにも 行き着く前に読了を残念ながら断念!(久しぶりの読み止め。) これなら、DVD[コロニー5]の方がよっぽどまし。 どなたか、全部読まれた方で=ここから一気に面白くなる=というターニング・ポイント発見されたらご教示お願いしたい。 2000円も出したのだから、そんなポイントあれば、今一度読み直したい。 著名な文学賞の”候補”作との事だが、大賞にならなかったのは幸い。 (裏面の著者写真みても、まともな本書きそうにないわなぁ~) | ||||
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