(短編集)

トウモロコシ畑の子供たち



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ナイトシフト〈2〉トウモロコシ畑の子供たち (扶桑社ミステリー)

1988年06月30日 ナイトシフト〈2〉トウモロコシ畑の子供たち (扶桑社ミステリー)

《ネブラスカ州でいちばん素敵な町ガトリン・人口5431》しかし、そこは19歳以下の子供たちしかいない奇妙なゴーストタウンだった。この町に足をふみいれた中年夫婦の恐怖を描いた表題作。超高層ビルの縁を一周できるかどうかの賭けに挑む『超高層ビルの恐怖』。芝刈り機が人間を襲う『芝刈り機の男』。小さな大学に起こった謎の殺人事件『バネ足ジャック』。本書は、恐怖、サスペンス、ブラック・ユーモアといったさまざまなショート・ストーリーを自在に紡いでみせた傑作短編集『ナイトシフト』の後半部。 (「BOOK」データベースより)




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トウモロコシ畑の子供たちの総合評価:7.94/10点レビュー 18件。Bランク


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(7pt)

キング作品を読み解いていく上でも羅針盤となる短編集

短編集『深夜勤務』と合わせて二分冊で刊行されたキング初の短編集のこちらは後半部分。

「超高層ビルの恐怖」はマフィアの妻を寝取った元テニス・プレーヤーの男が巻き込まれたある賭けについての話だ。
ロアルド・ダールの有名な短編「南から来た男」を彷彿とさせるシンプルかつ人生を賭けた危うい賭けという題材。たった5インチ幅の手摺の上を歩いてビルを一周するというアイデアもさることながら、主人公を妨害しようと嘘をついていたと話したり、リンゴをビルから落としてグシャリと割れる音を聞かせたり、癇癪玉を突然鳴らしたりと心理的に追い込む相手の策略や既得権を発揮し、主人公に襲い掛かる鳩の存在などシンプルな題材で置いてもアイデアが尽きない。
しかしその割にはちょっと詰めが甘いかな。

次の「芝刈り機の男」は実にシュールだ。
よくもまあこんなこと考えつくよなぁというのが素直な感想だ。業者に芝刈りを頼んだら芝刈り機が独りでに庭中を駆け巡り、男が素っ裸になってその後を追って刈った草を次から次へと食べていく…。悪夢のような光景である。
このシュールさは実にジョジョ的だ。いやキングが本家なんだけど。
しかし前巻の「人間圧搾機」といい、「トラック」といい、キングは意志を持つ機械にそこはかとない恐怖を覚えるようだ。

そのジョジョ、いや荒木飛呂彦がいかにも書きそうな話が次の「禁煙挫折者救済有限会社」だ。
薬も使わない、集団催眠に掛けるような説教も行わない、特別な食餌療法もしない、更には1年間煙草を吸わなくなるまでは一切料金はいらないという実に摩訶不思議な禁煙専門会社の療法は、その人物の良心に訴えるものだった。
しかもそれが冗談ではなく、実際に成されるのだから、怖い。
更に職員が24時間監視しており、それも期間が過ぎるにつれて、監視の頻度も薄まるが、いつどこで誰が見張っているのかは対象者は解らないため、常に見られているという強迫観念の下、生活を強いられる。それでも成功率98%というのだから、残り2%の顧客は家族や自分の生活の平穏よりも喫煙を選んだ人がいるのだから、煙草の中毒性の恐ろしさが判るという物だ。
そしてそんな不利益を自分だけ被るのは面白くないとばかりに顧客は喫煙者にその会社を口コミで知らせるようになる。
特に最後の一行が本書では効いている。
しかし喫煙を始めなければこんなことも起こることはなかろうに。

女性にとって理想の男性とは?「キャンパスの悪夢」はある女子大学生の前に彼女の望むものを全て適えてくれる男性が現れる話だ。
今でいうストーカーの話。自分の好みを知り、いつも期待に応え、願望を叶えてくれる、そんな理想の相手が現れたら、男であれ女であれ心惹かれてしまうだろう。なぜなら共感を持てる人物に人は惹かれるからだ。本作で登場するエド・ハムナーは黒魔術を使って彼女の心を読み、また彼女と自分が付き合うのに障害となる物や人を排除して彼女と近づくことに成功した。それは小学生の頃からの淡い恋心が生んだ情念のようなものの産物だったのだが、私はこの事実を知らなければエリザベスはエドと幸せに暮らせたのではないかと思う。
つまり幸せとは知らなくていいことが潜んでいるものであるとキングは本作で暗に示しているのではないだろうか。

「バネ足ジャック」はその名から連想されるように切り裂きジャックをモチーフにした短編。
う~ん、なんとも微妙な終わり方だ。
バネ足ジャックと云えば藤田和日郎氏による黒博物館シリーズに挙げられており、そちらを連想したが、正直藤田氏の作品の方が怖かった。
しかしバネ足ジャックという都市伝説は実際に切り裂きジャックが登場する数十年前にあったらしい。それを知っただけでも収穫か。
ちなみにイチゴの春とは冬の寒さがまだ抜けやらぬ春を指すらしい。

表題作はいわゆる田舎町の得体のしれなさを描いた物語だ。
人っ子一人いない田舎町。アンファンテリブルと思しき薄気味悪い子供たち。そしてなぜか雑草も害虫もいない繁茂したトウモロコシ畑。
正直トウモロコシ畑に馴染みのない私たちにはいまいちピンとこない恐怖なのだが、バーボンを生み、映画『フィールド・オブ・ドリームス』のように切り開いてグラウンドにしたトウモロコシ畑に往年の野球選手が集うようなマジックが物語として語られる国であるから、トウモロコシ畑には日本人には理解できない畏怖や幻想味があるのだろうか。
なかなか腑に落ちないのだが。

一風変わって次の「死のスワンダイブ」は抒情的な作品だ。
何とも云いようのない余韻を残す作品だ。
美しかった妹は美人が陥る不幸せな結婚を経て、身持ちを崩していく。やがて大好きだった兄とも疎遠になり、数年ぶりに兄が目にした記事に踊っていた文章は「コールガール、死のスワンダイブ」という記事。やがて彼の許に届いた手紙には幼き頃に兄に助けてもらった納屋での事件の時に死んでいた方がマシだったという悔恨の一文。
特に本作では幼い兄弟が両親に内緒で納屋に積まれてある干し草の上に70フィートもの高さ、つまり21メートルもの高さから飛び下りる遊びに興じていた思い出とそれにまつわる事故のエピソードが眩しいだけに切ない。
あの時、兄が咄嗟の判断でどうにか助かるように壊れた梯子にぶら下がる妹の下にかき集めては敷いた干し草のことには全く気付かずにダイブした妹の心中には兄ならば何か助けてくれるに違いないという確信があった。だからこその決死のダイブだった。
彼女にとって兄は妹を助けてくれるスーパーマンだったのだ。しかし現実にはそんなスーパーマンはいない。
何ともやるせなさの残る作品である。

その男は道行く人が振り返るほどハンサムで、なおかつ幸せに満ちた顔をしていた。その通り彼は恋人のノーマに逢いに行くところだった。途中、花売りのところで店のおじさんのお勧めの花束を携え、彼は足取り軽く恋人のところに向かっていた。道すがら誰もが彼を祝福するかのように見たが彼の目には何も映らなかった。そして彼女のところに行く着くと、確かにそこにはノーマがいたので、彼は声を掛けた。
こんな風に休日の昼、幸せそうな男の風景を描いた「花を愛した男」はキングらしい皮肉な結末を迎える。

“呪われた町”<ジェルサレムズ・ロット>の恐怖はまだ終わらない。次の「<ジェルサレムズ・ロット>の怪」は再びあの吸血鬼に支配された町が舞台となる。
前巻でも長編『呪われた町』を舞台にした短編「呪われた町<ジェルサレムズ・ロット>」は吸血鬼ではなくドルイド教という邪教に傾倒する一族によって支配されていた町という設定だったが、こちらは長編と同じ吸血鬼に支配された町であり、スピンオフ作品となっている。
既に町は無くなっているから長編のその後の物語であることは間違いないが、今なお吸血鬼は健在で時折訪れる人々を襲っては渇きを癒しているようだ。ベンが決着を付けに来るその日までジェルサレムズ・ロットの恐怖は収まらない。

最後の「312号室の女」は胃癌を患った母親を看取る息子の心情がつとつとと語られる。
本書の中で最も現実的な問題を扱った作品だ。あとはただ死に向かうだけの寝たきり生活を強いられた母親に安楽死を与えようと逡巡する息子の心情が語られる。
もはや回復の見込みがなく、ただ死ぬその時までの時間を苦しみながら生きていくだけになった実の親に安らかな死を与えることは罪なのか。いや今後いつまで続くか解らない母親の世話に疲弊していく自分を救うことは過ちなのか。
先般読んだ『ロスト・ケア』同様、この答えの出ないジレンマは70年代当時から東西問わずに抱えられた問題であるようだ。


キング初の短編集『ナイト・シフト』の後半に当たる本書は前半にも増してヴァラエティに富んだ短編が揃っている。

未来に賭けて超高層ビルの手摺を一周回ることに同意した男。

奇妙な雰囲気を漂わせた芝刈り業者の男。

98%の確率で禁煙が成功する禁煙を専門に扱う会社。

常に自分の望むものを叶えてくれる不思議な学生。

バネ足ジャックと呼ばれた連続殺人鬼。

生い茂ったトウモロコシ畑を持つゴーストタウン。

幼い頃、共に干し草の上にダイブして遊んだ美しい妹の末路。

恋人に会いに行く幸せそうな男。

豪雪で忌まわしき村に迷い込んだニュージャージーから来た家族。

死の間際にいる母親を看る息子の胸に去来するある思い。

前巻も含めて共通するのは奇妙な味わいだ。特段恐怖を煽るわけではないが、どこか不穏な気持ちにさせてくれる作品が揃っている。

ただ前巻では全ての物語が怪物、超常現象、邪教といったSF的、オカルト的趣向に根差し、つまり現実的には起こりえない設定の上で物語が紡がれていたのに対し、後半の本書では現実でも起こりうる現象、事件または主人公が抱く悪意などを描いているところに違いがある。

超高層ビルの手摺を一周回ることの恐怖、町を震撼させた連続殺人鬼の正体、美しかった妹が自殺した真相、サイコパス、病気の母親を看取る息子にほのかに生まれた悪意、などが相当する。

まあ、本書は前巻を合わせて1冊として刊行されていたものを日本が独自に分冊して刊行しただけなので、実は1冊のうちにそれら虚構と現実を併せ持った趣向の短編が満遍なく収められていることにはなるのだが。

またクーンツ作品とは決定的に違うのは災厄に見舞われた主人公が必ずしもハッピーエンドに見舞われないことだ。生じた問題が解決されることはなく、また主人公が命を喪うこともざらで、救いのない話ばかりだ。

それは―どちらかと云えば―ハッピーエンドに収まった作品でも同様だ。
何かを喪失して主人公は今後の人生を生きることになる。人生に何らかの陰を落として彼ら彼女らは今後も生きていくことを余儀なくされるのだ。

個人的ベストは「禁煙挫折者救済有限会社」か。
煙草は案外アメリカでは根深い社会問題になっているみたいで『インサイダー』なんて映画が作られたほどだ。作中にも書かれているが、刑務所で煙草の配給を廃止しようとしたら暴動が起きただの、昔ドイツで煙草が手に入りにくくなったときは貴族階級でさえ、吸い殻拾いをしていただのと中毒性の高さが謳われている。

そんな代物を辞めさせるには家族を巻き込まないことには無理!というのが本書に含まれたブラック・ジョークだ。
しかし本書の面白いところはその手段が喫煙者に単なる脅しではなく、行使されるものであるところだ。
つまり本書は煙草を辞めることはこれぐらいしないとダメだと痛烈に仄めかしているところに妙味がある。しかし本当にこんな会社があったら怖いだろうなぁ。

次点では「死のスワンダイブ」を挙げたい。
これはとにかく田舎で農家を営む両親の下で育った兄弟の、納屋での、70フィートの高さから干し草の上にダイブする禁じられた遊びのエピソードがなんとも胸を打つ。そしてそのダイブで起きた事故で兄の咄嗟の機転によって奇跡的に助かった美しい妹が大人になるにつれて辿る不幸な人生とのコントラストがなんとも哀しい。そして彼女が最後に頼ったのはあの時助けてくれた兄だった。もう人生に落胆した彼女はまた兄が助けてくれることを信じてもう飛ぶしかなかったのだ。そんな切なさが胸を打った。

また前巻と合わせて本書でも『呪われた町』の舞台となったジェルサレムズ・ロットを舞台にした短編が収められている。
2編は外伝と異伝のような合わせ鏡のような作品だが、どうやら本書においてこの忌まわしい町に纏わる怪異譚については打ち止めのよう。その後も書かれていないことを考えるとキングが特段この町に愛着を持っているというよりも恐らくはアマチュア時代から書き溜めていたこの町についてのお話を全て放出するためだけに収録されたのではないだろうか。

本書と『深夜勤務』は『キャリー』でデビューするまでに書き溜められていた彼の物語を世に出すために編まれた短編集だと考えるのが妥当だろう。とするとこのヴァラエティの豊かさは逆にキングがプロ作家となるためにたゆまなき試行錯誤を行っていたことを示しているとも云える。
単純に好きなモンスター映画やSF、オカルト物に傾倒するのではなく、あらゆる場所やあらゆる土地を舞台に人間の心が作り出す怪物や悪意、そして人は何に恐怖するのかをデビューするまでに色々と案を練ってきたことが本書で解る。
つまり本書と『深夜勤務』には彼の発想の根源が詰まっているといえよう。特に『呪われた町』の舞台となるジェルサレムズ・ロットを舞台にした異なる設定の2つの短編がそのいい証拠になるだろう。あの傑作をものにするためにキングはドルイド教をモチーフにするのか、吸血鬼をモチーフにするのか、いずれかを検討し、最終的に吸血鬼譚にすることを選んだ、その発想の道筋が本書では追うことが出来る。そんなパイロット版を惜しみなく提供してくれる本書は今後のキング作品を読み解いていく上で羅針盤となりうるのではないかと考えている。

しかし本書を手に入れるのには実に時間と手間が掛かった。なぜなら絶版ではないにせよ置かれている書店が圧倒的に少ないからだ。
現在でも精力的に新たな作風を開拓しているこの稀有な大作家が存命中であるにも関わらず過去の作品が入手困難であるのはなんとも残念な状況だ。既に絶版されている諸作品も含めて今後どうにか状況改善されることを祈るばかりである。



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No.17:
(4pt)

読みやすいStephen Kingらしい10作の短編集。

10作品からなる短編集。
①超高層ビルの恐怖⇒浮気バレ男に課せられた死の罰ゲームとは?
②芝刈り機の男⇒芝刈りを依頼されてやって来た男は、異界からの使者であった。
③禁煙挫折者救済有限会社⇒禁煙サポート会社との契約を破った喫煙者に与えられた罰とは?
④キャンパスの夢⇒彼女の希望が何でも分かる優しき男子学生の真の姿とは?
⑤バネ足ジャック⇒冬~春の霧の夜に起こるキャンパス殺人事件。霧の中で犯行をしたのは?
⑥トウモロコシ畑の子供たち⇒トウモロコシ畑を支配する狂気のオカルト教団!脱出は可能か?
⑦死のスワンダイブ⇒藁小屋での飛び降りごっこ。大人になった妹がダイブした先は?
⑧花を愛した男⇒好きな女性の前で、その男は、右手に花束、左手に........。
⑨<ジェルサレムズ・ロット>の怪⇒絶対に入ってはいけない村。大雪の日に、そこに迷い込んだ家族は?
⑪312号の女⇒癌末期の痩せ衰えた母を見た優しき弟が、母に与えた物とは?

一番怖い作品は⑥、一番切ない作品は⑦、キング臭プンプンの作品は⑨。
ナイトシフト〈2〉トウモロコシ畑の子供たち (扶桑社ミステリー)Amazon書評・レビュー:ナイトシフト〈2〉トウモロコシ畑の子供たち (扶桑社ミステリー)より
4594003206
No.16:
(4pt)

キング短編集。溢れるそれぞれの恐怖。

ステイーブンキングの10篇から成る初期の短編集。
1.「地下室の悪夢」⇒地下室の掃除にゆくと、そこにはネズミ帝国が、、、、、。
2.「波が砕ける夜の海辺で」⇒コロナ禍の現在にピッタリ?未知のウイルスの攻撃で、、、。
3.「やつらの出入口」⇒キング版の『寄生獣』!
4.「人間圧搾機」⇒クリーニング工場のマシーンに悪霊が憑りつき、キング版『陰陽師』!
5.「子取り鬼」⇒キングお得意のクロゼットの中にいる何かが、、、、。
6.「灰色のかたまり」⇒父親が、得体の知れないスライム様物体に変わりゆく恐怖。
7.「戦場」⇒斑点の付いた小箱から出撃して来た小兵隊軍の総攻撃で始まる恐怖。
8.「トラック」⇒トラックたちが意思を持ち、人間に襲い掛る。キング版『突撃』!
9.「やつらはときどき帰ってくる」⇒兄を殺したやつらが、再び、殺しにやってくる!
10.「呪われた村」⇒吸血鬼の住み着く前のセイラムズ・ロット村にあった呪いの話。
一番怖かった作品は9。 面白く読めたのは6。 読みずらさ一番は10。
Stephen Kingホラー作品のすべての恐怖要素がここにある気がした。そんな短編集。
スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
4383026419
No.15:
(4pt)

内容は面白い

何とか読みましたが、字が思ったより小さくて(汗)
夜は目が疲れて読めなくて時間かかりました。
あまり書くとネタバレになりそうなのでやめておきますが
面白かったです。
スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
4383026419
No.14:
(5pt)

なかなかいいです!
スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
4383026419
No.13:
(4pt)

世界は憎悪に満ちている?

先日来、世界的に騒ぎになっている北欧の少女グレタ何某、
ファナティックな環境で生まれ育ち、純粋培養されたファナティックさを臆することなく全世界に露出してしまった近年稀に見る特異なキャラクタだと思う、
彼女の視界に見える世の中すべては憎悪と悪意に満ちており、憎悪と悪意は彼女自身に直接向かってくると教育されてしまった、
そして自身に向けられた悪意と憎悪を拭い去るためには彼女自身が全方位に憎悪と怨嗟を投げつける以外の手段を持たないようにも仕付けられていることになる、

彼女の表情、声音、声量、アクセント、すべてが憎悪と怨嗟で満ちているように見える、
世界史は、特にフランス革命以降は、そんな憎悪と怨嗟が暴虐を振るった歴史でもある、
フランス革命時、彼女と同じ憎悪と怨嗟に固まった革命派が何をなしたか、
続くロシア革命以降の社会主義革命政権が同じ憎悪と怨嗟を自分の国の国民に向けて、いったい何人の犠牲者を、いったいどのような方法で出したか、
己を省みることなく排他性に満ちた傲慢さが噴出させてきた非道な歴史を彼女の姿から連想すべきなのである、

彼女と同じ派閥に属する連中がまっさきに旬の話題として取り上げたが、すぐに沈静している分、現在の日本人は冷静なのだと思う、
彼女の姿から憎悪や怨嗟を読み取らずとも、彼女の不健康さ、不健全さに素直に反応できるだけの健全な市民が多いのだと思う、
芸能人の大小さまざまな不祥事から、はては内面・外面のギャップの激しさから辞職する国会議員のスキャンダルまで情緒に問題のあるキャラクタの映像をたくさん見慣れている日本人にとってグレタ某の不健全さは一目瞭然なのかもしれない、

フォックスTVのキャスタが彼女を見て”トウモロコシ畑の子供たち”と同じだと発言したそうだ、
言い過ぎたとすぐ取り消したとも報道されているが、核心を突いた発言であることは間違いない、
私は映画「キリングフィールド」に登場するクメール・ルージュ(カンボジア共産党)の子供たちを思い出した、

本書は短編集なので書き込みはあっさりしたものであり、キャスタが想起したのは映画版かもしれないと思うが、
キリスト教徒の価値観で暮らしていると思われるキングだが、作品から強い信仰心があるキャラクタとは思われない、
だから狂信を描写しながらも、なにか軽みが消えないのがキング作品の良さでもあり、物足りなさでもある、

本書は1988年が初版だが、現在では忖度しなければならない単語が頻出しているので再刊は難しいかと思う、
興味のある方はこの文庫でぜひ確認を、
スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:スティーヴン・キング短編傑作全集〈5〉トウモロコシ畑の子供たち (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
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