棟居刑事の殺人の隙間
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
棟居刑事の殺人の隙間の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
棟居刑事の殺人の隙間の総合評価:
8.50/10点 レビュー 4件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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本書で扱われる<事件>の展開性はなかなか面白く、大企業と政界の癒着という古くて新しいテーマを根底に置き、登場人物も多彩であるゆえ、相関関係をきちんと把握して読み進める必要がある。「隙間(=スリット)」をモチーフにする点も新鮮で、こうした職業のニーズは昨今のご時世に照らせば増しているのだろう。創作性は重要な要因だが、そこにもある種のリアリティがなければならない。森村氏がかつての『腐食の構造』(1973年)で本格社会派推理を大胆にみせてくれた、その余韻というべきものが本書から明確に感じられる。時代への鋭敏な嗅覚をもつ作家として森村氏は健在だ(ただ結末は些かインパクトに欠けるものだったと申し上げておこう。思わず「はっ」とするようなラストの衝撃を期待したが)。
すでに何度か書いているが、棟居刑事の登場がやはり遅い。事件捜査も警視庁一課ではなく「スリット」が当初は独自に開始するので、途中で「棟居刑事は本当に活躍するのか」と訝しげな心情に陥る。ただその彼が新宿西著の牛尾刑事とコンビを組むことが分かって安堵した(245頁)。逆説的だが、彼らの実質的な活躍(取り調べや推理の展開)が少ないぶんだけ、かえって精彩を放っているともいえようか。これは森村氏の戦略的な「演出」なのか。棟居シリーズはまだまだ続くだろうが、一ファンとして今後も注視していきたい。