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マリオネットK さんのレビュー一覧
マリオネットKさんのページへレビュー数34件
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賛否両論必至な作品だと思いますが、自分は好きですw
女子供、真面目な人には薦められない……いや、悪戯心で薦めたくなっちゃうかも…… まず最初のページの読者への挑戦でタイトルを当ててみてくださいって試みが斬新ですが、それはあくまで一要素にすぎず、作中の真相に何度も驚いたり笑わされたりしました。 デビュー作だけあって、随所に粗や突っ込みどころはありますけど、これはもう単純に楽しむべきモノだと思います。 非常に「性的」なミステリですが、決して無駄にエロ要素を入れているわけではなく、むしろそれが必然性を持っている。 一見バカミスですが、実は凄く真面目なんでは……と思ってしまう作品でしたね。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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私の中で(世間一般でも?)史上最高の推理小説です。
この作品に影響を受けたり、オマージュとしているミステリは無数にあり、もはやミステリを読むなら「読んでいるのが前提」というレベルの作品でしょう。 その素晴らしさは第一に推理小説の超人気ジャンル「クローズド・サークル」を生み出したということ。 (厳密には同じクリスティでも『オリエント急行殺人事件』の方が先ですが、このジャンルの土台を完成させ、世間一般に広めたのがこの作品であることは疑いの余地なしでしょう) 第二にこれだけ人が死ぬ作品ながら、翻訳版で300ページ足らずと極めてコンパクトにまとまっており、無駄や退屈する間など微塵もないハイテンポな展開ということ。 次のページが非常に気になり、それまで推理小説を読んだことのない人間にも読みやすく、離さない作りとなっています。 内容的には倍、あるいは3倍のページ数でもおかしくない(むしろそれが妥当)なのですが、あえて短くまとめたことで、本当に世界一人に読まれた推理小説となったのではないかと思います。 見立て殺人作品という観点でも史上最高だと思います。 小学生時代、どこかかっこつけて(無理して)本を読んでいたのが否めなかった私ですが。この作品は100%純粋に面白くて面白くて仕方なかったのを今でも覚えています。 自分の中で同じく10点評価の『十角館の殺人』や『インシテミル』などもこの作品のオマージュであり、その偉大さも含めもはやこの作品は何点つけても足りないというか、点数をつけること自体が失礼、ナンセンスと思える領域かもしれません。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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デスゲーム系の先駆者的存在の作品ですが、この作品は単にデスゲームブームの先駆けとなったばかりか「バトロワ系」という一つのジャンルを作ってしまったほどの極めて影響力の強い偉大な作品だと思います。
「参加者に逃亡・反抗防止の首輪がつけられている」「参加者にランダムで武器・アイテムが配られる」などはデスゲーム作品の定石パターンとなっていますが、広めたのがこの作品であるのは間違いないでしょう。(アイディアそのものは先例はあると思いますが) これに影響を受けた作品が無数にあるのは言うに及ばず、ネット上などでも数多くの二次創作のバトロワ作品などが発表されていますが、驚くべき点はこの作品で用いられたルールがほとんど改良の余地なく使用されており、先駆者であるこの作品の時点ですでに「完成」していることだと思います。 これは作品そのものの先見性と完成度の高さを物語っているでしょう。 登場人物たちも「こんな中学生いるわけないだろ」ですが、個性的で魅力的なキャラクターが揃っていて面白いです。 |
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まだこんなミステリの形があったか!とまずそのアイディアに驚きました。
基本は法廷ミステリでありながらクローズドサークルやデスゲーム的要素が混じり、まさに独自のジャンルとして仕上がっています。 そしてそのアイディアを決して多くはないページの中に惜しみなく、最大限に活かして使っており、非常に内容が濃く面白い作品でした。 設定こそやや荒唐無稽でしたが作者が元警察官というだけあり、被害者・加害者両面の心理や立場にリアリティがあり、社会派ミステリとしても高水準と感じました。 これほど面白い上に出来もいい作品でありながら、こう言ってはなんですが、メディアワークス文庫の作品ということで半分ラノベのような扱いで、ミステリ作品として正当な評価が得られていないような気がしますね。 本当にラノベに毛の生えたような作品がメフィスト賞やこのミス大賞とかに選ばれてる一方で、この高水準のミステリ作品が見逃されてると思うと正直もったいないです。 こう言うと誤解されそうですが、私はラノベはラノベで好きですし、確かにこの作品は「いい意味で」ラノベの特徴を持っている作品でもあります。 これだけ密度の濃い、その気になれば数本分の作品にでも出来てしまう内容を2~3時間で読める分量にまとめてしまっていることや、冤罪と犯罪被害者というともすれば非常に重くなりがちなテーマを、スイスイ読ませる読みやすさなどはまさにラノベ的長所です。 (高野和明氏の『13階段』などが完成度は高くてもテーマ的に読むのが辛かった私が、これにはそういう苦痛を感じませんでした) ミステリ初心者から上級者まで楽しめるおススメの一冊と感じました。 悪いと思った点で言うと、このテーマや内容で主催者側が必要以上に悪意を感じさせたり、悪趣味な趣向を凝らす必要性が感じられないということです。 デスゲーム的なノリを入れようとしてちょっとここはスベっちゃってる気がします。 真相と結末に関してはちょっと賛否両論ありそうですし、私自身の中でも、果たしてこれは評価すべきか、まるで「有罪」「無罪」を判定するかのように悩みます。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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館シリーズの中ではいまいち地味な位置づけなのか、それほど評価の高くない一冊ですが個人的にはかなり好きです。
この作品は何と言っても随所にこれでもかと張り巡らされまくった伏線がとても面白いと思います。 十角館や迷路館は確かに仕掛けのインパクトは凄いけれど、それをなんとか読者に気づかれないように「隠しておこう」という意図が強く感じられるのに対し この黒猫館はむしろ「思いつく限りの伏線を用意したぞ!さあ気づいてくれ!」と言わんばかりの所がこれまでの同シリーズの名作をある意味超えている点だと思います。 綾辻氏の、20代の時には無かった余裕が伺える作品ではないかと。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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第一部を読み終わった感想は
「まぁそこそこのミステリだったんじゃない?でもこの唐突に出てきた名探偵とやらはスカして不幸アピール激しくて好きになれないなぁ」でした。 そして第二部は一部と比べてもページ数も少なく、後日談のおまけ程度のものなのかと思っていました。 (上で述べたとおり、第一部だけでもそこそこの作品としては十分成立していたので) しかし二部からがこの物語の本番、核心であり、その密度の濃さと完成度の高さ、怒涛の展開に驚きました。 作品にも名探偵にも抱いていた印象が変わりましたね。もちろんいい意味で。 この話のためだけに存在するとしか思えないあまりにも非現実的かつ都合のいい毒薬が登場する点で人によっては拒絶があるかもしれませんが 個人的にはまさに「使い方次第」で、それで話が面白くなり、読者への情報としてフェアに登場していれば全然アリですね。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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今更語ることも無いような人気作ですが、なんと言ってもこの本はとても読みやすい点でミステリ初心者向きだと思います。
その一方でミステリをある程度知っているからこそニヤリと出来る部分も多いので、ミステリにはまった友人などに勧める際、どのタイミングで読ませるべきか悩ましい作品とも思います。 とりあえず最低限「そして誰もいなくなった」だけは読んでいて、作品は読んでないまでもコナン・ドイル、モーリス・ルブラン、エラリィ・クイーンなどがミステリの古典の大御所ですよ、ということだけは理解していれば十分でしょうか? 自分がこれを最初に読んだ時は小学生でクイーンやヴァン・ダインの作品は全然読んでいなかったのですが、「そして誰もいなくなった」は読んでいたのと、名探偵コナンのおかげで、大御所作家の名前だけはある程度知っていたので無事楽しむことができました(笑) 新装改定版のあとがきで作者の綾辻氏も述べていましたが、女性が無条件で食事担当になってるあたりとかは時代を感じますね。 新本格ブームの火付け役とされているこの作品ももはや「古典」の域に入りつつあるのかもしれません。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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