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りーり さんのレビュー一覧

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レビュー数42

全42件 21~40 2/3ページ

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No.22: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

そりゃ何回も映像化されるわ

 
映画を先に見てますがやっぱ面白いですね。 首!!足!!合理性の見えない凄惨な殺人現場はそりゃ何回も映像化したくなるよ!!



▼以下、ネタバレ感想
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犬神家の一族 (角川文庫―金田一耕助ファイル)
横溝正史犬神家の一族 についてのレビュー
No.21: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ハサミ男の感想


 私は巷を騒がせた連続殺人鬼「ハサミ男」。 殺人への衝動と自殺への願望に苛まれながら日々を生きつつ、三人目の標的を定めていた。 しかし夜の公園で見つけたのは遺体となった標的、そして首に突き刺さったハサミ。 奇しくも模倣犯の犯行の第一発見者となった私は殺人鬼から探偵になるのだった。 

 殺人鬼側の猟奇的視点から描かれるミステリ。 冷酷な視点から世の中を俯瞰したインモラルさ、警察を煙に巻き調査を進めるロジカルが光ります。 「ハサミ男」の暗黒面に終始肉薄しつつ、犯人当ても兼ね揃えた殊能将之氏処女作にて最高傑作と言える作になっています。 ★は8つ。

▼以下、ネタバレ感想
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ハサミ男 (講談社文庫)
殊能将之ハサミ男 についてのレビュー
No.20:
(8pt)

少年少女向けにしておくには勿体ない!!


 小学六年生の「僕」は眠りに就くと黒猫のジェニィになれる。 巷の野良猫に意識を乗り移せるのだ。 この力を使って犯人に近づけないだろうか、クラスメイトの女子が襲われた恐ろしい事件の―――。  事件を通して描かれる少年の初めての大冒険。

 西澤保彦氏のティーンエイジャー向けに書かれたSFミステリ。 あくまで主人公の少年の動向に重きが置かれています。 でも難解な苗字はいつものままでした、私都(きさいち)って何だ。 
 猫と化した少年のちょっと切なく温かいストーリー、それでいてミステリの芯も素晴らしい。 ★は8つ。
いつか、ふたりは二匹 (講談社文庫)
西澤保彦いつか、ふたりは二匹 についてのレビュー
No.19:
(8pt)

異人たちの館の感想

 半年程前に富士の樹海に消えた作家志望の男「小松原」、かつて神童とまで呼ばれた才能の持ち主であった彼に何が起こっていたのか? 同じく作家志望の「島崎」は彼の母親から依頼を受け彼の伝記を書くことに、調べるうち明かされていく小松原家の歪んだ過去と彼の周りに巣食う謎の「異人」。  そして島崎の周りにも「異人」の影が現れ・・・。 過去、現在、手記、インタビュー、数多の断章で構成された謎の記録。

 多重視点ながらインタビューと現在の視点はきっちり交互に展開されむしろ読みやすかったです。 序盤は主人公と共に過去の詮索を行っていき、徐々に主人公は事件の渦中に巻き込まれ、終盤は読者に大きな謎を投げかける。 全容の見えないホラーでもあり、主人公が災禍に追われるサスペンスであり、ラストに衝撃を控えるミステリーに仕上がっています。
 折原さんの作品では古い部類に入るのですが、集大成と言って良いと思います。 技巧はもちろんですが、樹海に作家主人公に現実の事件をモチーフにしたり得意な事を詰め込んでみた感じ、それでいてストーリーの破綻もなく600pの大作ながら綺麗にまとまっています。 読み終わると「異人たちの館」を書いた作者の想いがぐっと伝わる。 文句無しで折原氏の傑作と呼べますね、★は8つ!!
 

▼以下、ネタバレ感想
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異人たちの館 (文春文庫)
折原一異人たちの館 についてのレビュー
No.18:
(8pt)
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時代はムシジョ!


 東京都西多摩の山道で発見されたバラバラ遺体の一部。 不自然な損壊を成された腕、そして食い違う死亡時刻。 僻陬の地には前科者とその家族、不釣り合いな一家に赤堀と話の通じる調香師、誰が殺し誰が殺されたのか、法医昆虫学捜査官シリーズ4作品目。

 次々明かされていく登場人物たちの裏の一面、この動機の余地が残されてたかと想像を遥かに超えてきました。 赤堀先生と岩楯警部の仲も健在、時代は虫女ですよ虫女! ★は8つ

 
メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
No.17:
(8pt)

凶器は蜂!?


 宗教法人「ギヤマンの鐘」の捜査を進める警視庁刑事部。 激しい交戦が続く中、捜査管理官が凶弾に倒れてしまう。 捜査一課が浮足立ち、色めきだった雰囲気が広がるも総務部の生き物係は蚊帳の外。 そんな中スズメバチを使った事件が相次ぎ捜査にあたる生き物係、蜂を扱う犯人の狙いは? 教団との関連性は?

総務部動植物管理係シリーズの2作目。 スズメバチを扱う犯人と怪しげな教団に総務部のコンビが立ちはだかります。
もう薄圭子ちゃんと須藤警部の仲が可愛すぎて面白すぎる!! 壮大な謀略と意外な犯人、薄圭子ちゃんの長所を生かした推理と見所多しです。 ★は8つ。

蜂に魅かれた容疑者 警視庁いきもの係 (講談社文庫)
No.16: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

シンクロニシティ の感想

 
 法医昆虫学捜査官の二作目。 都内の倉庫に遺棄された死体、残された植物の種子と昆虫の痕跡から殺しの現場を突き詰めていく・・

昆虫学捜査をメインにしながらも、医療問題や地方問題を交え一筋縄ではいかない内容になっています。 今作はどちらかというと警察側を主人公格として描き、その他の人物も含め一話できっちり事件の一幕による成長物語を書ききっています。 それでも要所は昆虫と赤堀さんの活躍が光ります。 やっぱりいい性格してるわ赤堀さん!!★は8つ!!
シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官 (講談社文庫)
No.15: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

○○○○○○○○殺人事件の感想


タイトル当てです。 読者への挑戦です。 メフィスト賞です。

多くを語っても仕方ない、読んで然るべし。 ★は8つ。




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○○○○○○○○殺人事件 (講談社文庫)
早坂吝○○○○○○○○殺人事件 についてのレビュー
No.14:
(8pt)

もう長編映画

 
 郊外の館に広がる非現実的な光景から俗世間で巻き起こる殺人事件、謎の組織、そして海外までも事件に内包されながら全てが風呂敷に収まっています。 ミステリーであると同時にサスペンスフルな映画を観ているようです。

 ミステリは展開を推理する、先読みしていくのが勿論一つの楽しみでありますが、今作はそんなことしていられませんでした。 章によって主人公が替わり、常に危険に満ちていて、気付いた時には解決編です。 ラストの解決も素晴らしいですがそこに至るまでの疾走感たるや、閉鎖的で荘厳なミステリでは中々味わえないでしょう。 ★は8つです。
マリオネットの罠 (文春文庫)
赤川次郎マリオネットの罠 についてのレビュー
No.13: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

素晴らしい決着


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新装版 殺戮にいたる病 (講談社文庫)
我孫子武丸殺戮にいたる病 についてのレビュー
No.12: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

いまさら翼といわれてもの感想

 
 古典部シリーズの短編集。 これまでの作品では主人公折木は巻き込まれる形で事件を解決するに至ってきましたが、今作ではどこが自発的な思考が垣間見れます。 古典部を経て何かが変わってきたでしょうか。 その他部員面々の過去、未来に関わるストーリーが織り交ぜてあり、短編ながらシリーズに大きく響く一冊となっています。

 シリーズをここまで読み進めてきた方ならミステリーとしては勿論、青春小説としてキャラクターを楽しむことに重きを置いているでしょう。 シリーズファンなら間違いなく読むべき作品になってますね。
いまさら翼といわれても (角川文庫)
米澤穂信いまさら翼といわれても についてのレビュー
No.11: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

連作集ということを強調したい作品

 
 一つ一つの短編が関連性を持って紡がれる連作集という作品。 登場人物の一転二転が次の作品に引き継がれて展開されるので短編集ながら一つの固有の作品として読んでいけます。

 舞台はとあるマンションの一番館。高齢化、騒音、ご近所トラブル等の弊害を孕んだ空間は現実の集合住宅を如実にイメージさせます。 同作者の○○者シリーズが現実の固有の事件を再現してるのに対し、こちらは漠然とした社会問題を基に構築されています。
マンションの住人が起こす犯罪ということで極めて現実的で無理がなく、違和無く読了できました。

 7つの単話で「グランドマンション」という長編を刑成している連作ということを強調したいです。★は8つ!!!

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グランドマンション (光文社文庫)
折原一グランドマンション についてのレビュー
No.10:
(8pt)

ほろ苦い真実に溜息

 
 「未完成のミステリの真相を探してほしい」そんな依頼を受けた古典部、真相の先にあった巨大な意図は・・・

 シリーズきってのダークな終わり方、苦苦しい結末に溜め息さえ出ます。★は8つ!!
愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)
米澤穂信愚者のエンドロール についてのレビュー
No.9:
(8pt)

道尾秀介の真髄

 道尾秀介の真髄を見ました。人物の息詰まるような描写、物語の裏の裏を鮮やかに明かし、ラストの裏切り、今までの道尾氏の作品も素晴らしかったがさらにそれを一回り上回る出来です。

 ある倉庫で起きた殺人事件、いやそれともただの事故だったのか、誰がなんのために殺したのか、なぜ殺されなければならなかったのか。 過去の事件の真相は一体・・・全てが明らかになり一筋になる時の衝撃はもう単にミステリーの答え合わせという領域を超えています。

 陰影な背景を交え合えながらも爽やかで鮮やかな終結を迎える本作は道尾氏の作品の中でも読みやすく、人に薦めやすいです。ミステリ云々でなく読み物として名作に入ります。評価は★8!!
 
ラットマン (光文社文庫)
道尾秀介ラットマン についてのレビュー
No.8: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ピエロは見方か敵か

 
 十文字の形をとった十字屋敷で殺人事件に邂逅す・・・。
本作の妙趣な点はやはりピエロの人形でしょう。 本来語れるはずのない道化師が我々読者にだけ事件の展望を述べてくれます。
しかしそこは道化師、その記述は私たちを真相から遠ざけるのか近づかせるのか・・・。

屋敷物で読者への挑戦という趣を持って大変自分好みな作品でした。このパズルは種を知っても猶何回も楽しめるようですよ、★は8

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十字屋敷のピエロ 新装版 (講談社文庫)
東野圭吾十字屋敷のピエロ についてのレビュー
No.7:
(8pt)

停滞した家族に訪れる雨の奇跡

 しかし奇跡は必ずしも幸運をもたらすとは限らない・・・
 
「雨」を大きなテーマとして掲げ、家族に不安を抱える二組の兄弟の心の闇の訪れを描いたミステリー。終始陰惨な雰囲気を漂わせながらも読者を離さない文章の展開力が素晴らしい。それでも設定が設定なんで放り出してしまう人も多いでしょうね。
間違いなく人を選ぶ暗い展開、推理小説といえるかは微妙でしっかり謎解きしたい人には不向きかな、しかしこの独特なつばを飲み込む雰囲気・・・「向日葵」が楽しめた方なら是非。★は8つ!!!

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龍神の雨 (新潮文庫)
道尾秀介龍神の雨 についてのレビュー
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(8pt)

好きな作家だが薦めにくい

 実際に起こった殺人を狂人達が推理し合う、それだけなら短編集になってしまうようだがその裏に・・・

ゲーム感覚で殺人を行う方々だけあって非常に癖が強い、度を越えた厭世的、享楽的な登場人物の言動に不快感を示す人は多いかもしれない。歌野氏の作品はあまり人には薦められないかな。
一方、その特異な舞台と語られるトリックはなかなか出会えない大胆さを持ち、読んで然るべきといった感じです。
続編は考慮せず本作単品の評価で★8つ!!

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密室殺人ゲーム王手飛車取り (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム王手飛車取り についてのレビュー
No.5: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

前情報と期待は罪

 
 1990年東野圭吾初期の作品、この作品を知ることになったのはどんでん返しでオススメされていたので、そして解説の人物がどういう人かも知っている。東野圭吾の知名度、評価も知っている。詰まるとこ本作を前情報による穿った読み方と過度な期待をした上で読了してしまった・・・これは私の罪。
 
 おそらく純粋な気持ちで読んでいれば自分は「十角館」「葉桜」ぐらいの評価を付けていたと思います。それ程に今作のどんでん返しは強烈。既にどんでん返しとタグ付けされているのでここでは隠しませんが他の場所で人に薦める際には一切の情報を隠したうえで紹介したい作品です。★は7.5ぐらいです!!

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仮面山荘殺人事件 新装版 (講談社文庫)
東野圭吾仮面山荘殺人事件 についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

クリスティ、そして読者への挑戦

 西村京太郎氏の作品といえば十津川警部シリーズを主としたトラベルミステリーで本格推理というよりは探偵役の活躍を楽しむ作品が多いイメージ(多分1/10程しか読んでないけど)。しかし本作は最初にトリックを明かしたうえでの読者への挑戦であり、「そして誰もいなくなった」をモチーフにしたクリスティへの挑戦でもある実直な本格推理小説でした。
 読者への挑戦、雪の山荘、二つの事件の二軸構成、ミステリーの興趣な部分がふんだんに用いられ西村氏の傑作という評判に偽りない作品となっています!!おすすめです★は8つ!!

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新装版 殺しの双曲線 (講談社文庫)
西村京太郎殺しの双曲線 についてのレビュー
No.3: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ミステリーとしてかデスゲームとして楽しむかで評価は割れそう

 なぜか読んでなかった作品、多分映画の予告で藤原氏を見てミステリー作品ということ失念していたのです。
むしろデスゲーム系統では登場人物が猟奇的になりすぎることなく、ミステリー要素は色濃いほうかと思います。
伏線自体は分かりやすく犯人当ては比較的容易?デスゲームものなので動機の部分はお金か生き残りのためで成立するのでしょうがあまり裏事情が明かされないのもすっきりしませんね、★は8で!!

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インシテミル
米澤穂信インシテミル についてのレビュー