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りーり さんのレビュー一覧
りーりさんのページへレビュー数42件
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私は巷を騒がせた連続殺人鬼「ハサミ男」。 殺人への衝動と自殺への願望に苛まれながら日々を生きつつ、三人目の標的を定めていた。 しかし夜の公園で見つけたのは遺体となった標的、そして首に突き刺さったハサミ。 奇しくも模倣犯の犯行の第一発見者となった私は殺人鬼から探偵になるのだった。 殺人鬼側の猟奇的視点から描かれるミステリ。 冷酷な視点から世の中を俯瞰したインモラルさ、警察を煙に巻き調査を進めるロジカルが光ります。 「ハサミ男」の暗黒面に終始肉薄しつつ、犯人当ても兼ね揃えた殊能将之氏処女作にて最高傑作と言える作になっています。 ★は8つ。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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小学六年生の「僕」は眠りに就くと黒猫のジェニィになれる。 巷の野良猫に意識を乗り移せるのだ。 この力を使って犯人に近づけないだろうか、クラスメイトの女子が襲われた恐ろしい事件の―――。 事件を通して描かれる少年の初めての大冒険。 西澤保彦氏のティーンエイジャー向けに書かれたSFミステリ。 あくまで主人公の少年の動向に重きが置かれています。 でも難解な苗字はいつものままでした、私都(きさいち)って何だ。 猫と化した少年のちょっと切なく温かいストーリー、それでいてミステリの芯も素晴らしい。 ★は8つ。 |
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半年程前に富士の樹海に消えた作家志望の男「小松原」、かつて神童とまで呼ばれた才能の持ち主であった彼に何が起こっていたのか? 同じく作家志望の「島崎」は彼の母親から依頼を受け彼の伝記を書くことに、調べるうち明かされていく小松原家の歪んだ過去と彼の周りに巣食う謎の「異人」。 そして島崎の周りにも「異人」の影が現れ・・・。 過去、現在、手記、インタビュー、数多の断章で構成された謎の記録。
多重視点ながらインタビューと現在の視点はきっちり交互に展開されむしろ読みやすかったです。 序盤は主人公と共に過去の詮索を行っていき、徐々に主人公は事件の渦中に巻き込まれ、終盤は読者に大きな謎を投げかける。 全容の見えないホラーでもあり、主人公が災禍に追われるサスペンスであり、ラストに衝撃を控えるミステリーに仕上がっています。 折原さんの作品では古い部類に入るのですが、集大成と言って良いと思います。 技巧はもちろんですが、樹海に作家主人公に現実の事件をモチーフにしたり得意な事を詰め込んでみた感じ、それでいてストーリーの破綻もなく600pの大作ながら綺麗にまとまっています。 読み終わると「異人たちの館」を書いた作者の想いがぐっと伝わる。 文句無しで折原氏の傑作と呼べますね、★は8つ!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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東京都西多摩の山道で発見されたバラバラ遺体の一部。 不自然な損壊を成された腕、そして食い違う死亡時刻。 僻陬の地には前科者とその家族、不釣り合いな一家に赤堀と話の通じる調香師、誰が殺し誰が殺されたのか、法医昆虫学捜査官シリーズ4作品目。 次々明かされていく登場人物たちの裏の一面、この動機の余地が残されてたかと想像を遥かに超えてきました。 赤堀先生と岩楯警部の仲も健在、時代は虫女ですよ虫女! ★は8つ |
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宗教法人「ギヤマンの鐘」の捜査を進める警視庁刑事部。 激しい交戦が続く中、捜査管理官が凶弾に倒れてしまう。 捜査一課が浮足立ち、色めきだった雰囲気が広がるも総務部の生き物係は蚊帳の外。 そんな中スズメバチを使った事件が相次ぎ捜査にあたる生き物係、蜂を扱う犯人の狙いは? 教団との関連性は? 総務部動植物管理係シリーズの2作目。 スズメバチを扱う犯人と怪しげな教団に総務部のコンビが立ちはだかります。 もう薄圭子ちゃんと須藤警部の仲が可愛すぎて面白すぎる!! 壮大な謀略と意外な犯人、薄圭子ちゃんの長所を生かした推理と見所多しです。 ★は8つ。 |
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法医昆虫学捜査官の二作目。 都内の倉庫に遺棄された死体、残された植物の種子と昆虫の痕跡から殺しの現場を突き詰めていく・・ 昆虫学捜査をメインにしながらも、医療問題や地方問題を交え一筋縄ではいかない内容になっています。 今作はどちらかというと警察側を主人公格として描き、その他の人物も含め一話できっちり事件の一幕による成長物語を書ききっています。 それでも要所は昆虫と赤堀さんの活躍が光ります。 やっぱりいい性格してるわ赤堀さん!!★は8つ!! |
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郊外の館に広がる非現実的な光景から俗世間で巻き起こる殺人事件、謎の組織、そして海外までも事件に内包されながら全てが風呂敷に収まっています。 ミステリーであると同時にサスペンスフルな映画を観ているようです。 ミステリは展開を推理する、先読みしていくのが勿論一つの楽しみでありますが、今作はそんなことしていられませんでした。 章によって主人公が替わり、常に危険に満ちていて、気付いた時には解決編です。 ラストの解決も素晴らしいですがそこに至るまでの疾走感たるや、閉鎖的で荘厳なミステリでは中々味わえないでしょう。 ★は8つです。 |
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古典部シリーズの短編集。 これまでの作品では主人公折木は巻き込まれる形で事件を解決するに至ってきましたが、今作ではどこが自発的な思考が垣間見れます。 古典部を経て何かが変わってきたでしょうか。 その他部員面々の過去、未来に関わるストーリーが織り交ぜてあり、短編ながらシリーズに大きく響く一冊となっています。 シリーズをここまで読み進めてきた方ならミステリーとしては勿論、青春小説としてキャラクターを楽しむことに重きを置いているでしょう。 シリーズファンなら間違いなく読むべき作品になってますね。 |
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一つ一つの短編が関連性を持って紡がれる連作集という作品。 登場人物の一転二転が次の作品に引き継がれて展開されるので短編集ながら一つの固有の作品として読んでいけます。 舞台はとあるマンションの一番館。高齢化、騒音、ご近所トラブル等の弊害を孕んだ空間は現実の集合住宅を如実にイメージさせます。 同作者の○○者シリーズが現実の固有の事件を再現してるのに対し、こちらは漠然とした社会問題を基に構築されています。 マンションの住人が起こす犯罪ということで極めて現実的で無理がなく、違和無く読了できました。 7つの単話で「グランドマンション」という長編を刑成している連作ということを強調したいです。★は8つ!!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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「未完成のミステリの真相を探してほしい」そんな依頼を受けた古典部、真相の先にあった巨大な意図は・・・ シリーズきってのダークな終わり方、苦苦しい結末に溜め息さえ出ます。★は8つ!! |
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道尾秀介の真髄を見ました。人物の息詰まるような描写、物語の裏の裏を鮮やかに明かし、ラストの裏切り、今までの道尾氏の作品も素晴らしかったがさらにそれを一回り上回る出来です。
ある倉庫で起きた殺人事件、いやそれともただの事故だったのか、誰がなんのために殺したのか、なぜ殺されなければならなかったのか。 過去の事件の真相は一体・・・全てが明らかになり一筋になる時の衝撃はもう単にミステリーの答え合わせという領域を超えています。 陰影な背景を交え合えながらも爽やかで鮮やかな終結を迎える本作は道尾氏の作品の中でも読みやすく、人に薦めやすいです。ミステリ云々でなく読み物として名作に入ります。評価は★8!! |
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1990年東野圭吾初期の作品、この作品を知ることになったのはどんでん返しでオススメされていたので、そして解説の人物がどういう人かも知っている。東野圭吾の知名度、評価も知っている。詰まるとこ本作を前情報による穿った読み方と過度な期待をした上で読了してしまった・・・これは私の罪。 おそらく純粋な気持ちで読んでいれば自分は「十角館」「葉桜」ぐらいの評価を付けていたと思います。それ程に今作のどんでん返しは強烈。既にどんでん返しとタグ付けされているのでここでは隠しませんが他の場所で人に薦める際には一切の情報を隠したうえで紹介したい作品です。★は7.5ぐらいです!! ▼以下、ネタバレ感想 |
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