ふたりの距離の概算

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評判

ふたりの距離の概算の評価:

4.04/5点 レビュー 114件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.04pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全199件 121〜140 7/10ページ
No.79
(3pt)

可もなく不可もなく

いつもどうりかなー。まぁ飽きずに読めるけどいつもどうりな感じかなぁー。
アニメ見た人は購入しても損はないと思います。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.78
(5pt)

あいつはなぜ辞めたんだ

私はアニメから氷菓という作品を知り、今回初めて文庫版を読みました。結果、おもしろくて一気読みしてしまいました。

 今回の話は他の方のレビューにも書いてありますが、奉太郎たちが2年になり、新しく古典部に仮入部していた大日向が入部締め切り日前日、突然、「古典部には入らない」と言い、その原因を奉太郎が星ヶ谷杯というマラソン大会で走りながら考えるという内容です。自分の記憶を振り返りながら、後ろから走ってくる古典部メンバーに話を聞きながら、奉太郎は核心に迫っていきます。あまり書いてしまうとネタばれしてしまうのでここまでにしますが、読了後、普段の何気ない会話でも、その人らしさ・独特の言葉の言い回しが出ていて、いかにその真意を汲み取るかの大変さを改めて感じました。新メンバー大日向は、発言の冒頭に「あたしの友達が言うんですけど」とつけるのが口癖。今回はこの言葉が一つのキーワードとなっています。細かい言葉のニュアンスの受け取り方の違いで、誤解が生まれてしまう。そんな人間関係の複雑さ、難しさのようなものを感じました。

 また、題名「ふたりの距離の概算」は、現実のマラソンでの奉太郎と古典部部員との位置関係、精神的な大日向と古典部部員との距離を言い表していて、とても作品にしっくりくるタイトルです。私はミステリーはまったく読んだことはありませんが、この氷菓はそんな素人でも読みやすく、伏線もきっちり回収されるので、普通に読んでいても読み止まらずに十分楽しめます。オススメです!!!
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.77
(5pt)

あいつはなぜ辞めたんだ

私はアニメから氷菓という作品を知り、今回初めて文庫版を読みました。結果、おもしろくて一気読みしてしまいました。

 今回の話は他の方のレビューにも書いてありますが、奉太郎たちが2年になり、新しく古典部に仮入部していた大日向が入部締め切り日前日、突然、「古典部には入らない」と言い、その原因を奉太郎が星ヶ谷杯というマラソン大会で走りながら考えるという内容です。自分の記憶を振り返りながら、後ろから走ってくる古典部メンバーに話を聞きながら、奉太郎は核心に迫っていきます。あまり書いてしまうとネタばれしてしまうのでここまでにしますが、読了後、普段の何気ない会話でも、その人らしさ・独特の言葉の言い回しが出ていて、いかにその真意を汲み取るかの大変さを改めて感じました。新メンバー大日向は、発言の冒頭に「あたしの友達が言うんですけど」とつけるのが口癖。今回はこの言葉が一つのキーワードとなっています。細かい言葉のニュアンスの受け取り方の違いで、誤解が生まれてしまう。そんな人間関係の複雑さ、難しさのようなものを感じました。

 また、題名「ふたりの距離の概算」は、現実のマラソンでの奉太郎と古典部部員との位置関係、精神的な大日向と古典部部員との距離を言い表していて、とても作品にしっくりくるタイトルです。私はミステリーはまったく読んだことはありませんが、この氷菓はそんな素人でも読みやすく、伏線もきっちり回収されるので、普通に読んでいても読み止まらずに十分楽しめます。オススメです!!!
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.76
(5pt)

どうしたのか

一応ミステリーなのですが、うーん東野圭吾や、ビブリア、チームバチスタシリーズとも違うミステリーに属すると思います。
探偵ものでもあるのですが…うーん探偵はバーにいる系ですかねぇ。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.75
(5pt)

どうしたのか

一応ミステリーなのですが、うーん東野圭吾や、ビブリア、チームバチスタシリーズとも違うミステリーに属すると思います。
探偵ものでもあるのですが…うーん探偵はバーにいる系ですかねぇ。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.74
(2pt)

またたいした事件は起こらない

残念ながら、ミステリーとしては面白くない
青春小説としても中途半端というか、あまりに小さな感情の交錯があるだけで、これを読んで高校時代が懐かしいなと思う人もいないんじゃないだろうか
確かに高校生が読めば感情移入できる箇所もあるんだろうが、登場人物の考え方がみな老成しているのでついていけないかも
せっかく新入部員が入ってきたのに(仮入部でしかないが)、その子もいまひとつ魅力が感じられない
でも、このシリーズ売れているそうで、今の読者の好みに合っているんだろうけど、私は受け付けなかった
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.73
(2pt)

またたいした事件は起こらない

残念ながら、ミステリーとしては面白くない
青春小説としても中途半端というか、あまりに小さな感情の交錯があるだけで、これを読んで高校時代が懐かしいなと思う人もいないんじゃないだろうか
確かに高校生が読めば感情移入できる箇所もあるんだろうが、登場人物の考え方がみな老成しているのでついていけないかも
せっかく新入部員が入ってきた(仮入部でしかないが)その子もいまひとつ魅力が感じられない
でも、このシリーズ売れているそうで、今の読者の好みに合っているんだろうけど、私は受け付けなかった
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.72
(5pt)

外面如菩薩内心如夜叉

古典部の四人が二年に進級し、新入生勧誘週間での出会いを
きっかけに一年生の大日向友子が仮入部し、
すぐに四人と打ち解けただけではなく、奉太郎の誕生日会、
オープン前の従兄の喫茶店でのモニターと、
彼女主導のイベントまで行なうような仲になったにもかかわらず、
本入部締切直前になって入部しないことを宣言した理由を探るべく、
奉太郎が学校行事である20kmマラソンで走りながら回想し、
答えを導き出そうとするのが今回のおはなし。
どこを切り取ってもネタバレになってしまいそうなので、
詳しく言及するのは避けますが、人と人とのリレーションシップって、
一体何なのだろうと考えさせられるいう、小学校の頃の道徳の教科書の
物語の読後感に似た感覚に陥りました。
また、第一作『氷菓』の頃は本当の意味で朴念仁だった奉太郎が、
今度は(多くの人が誤解しているであろう)違う意味で朴念仁に
なっているところも気になります。

邦題『ふたりの距離の概算』には様々な意味が含まれ、
英題『It walks by past』も、ストーリーの進め方を的確に表した、
良いタイトルかと。
是非、この話もいつの日か京都アニメーション制作で観てみたいものです。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.71
(5pt)

外面如菩薩内心如夜叉

古典部の四人が二年に進級し、新入生勧誘週間での出会いを
きっかけに一年生の大日向友子が仮入部し、
すぐに四人と打ち解けただけではなく、奉太郎の誕生日会、
オープン前の従兄の喫茶店でのモニターと、
彼女主導のイベントまで行なうような仲になったにもかかわらず、
本入部締切直前になって入部しないことを宣言した理由を探るべく、
奉太郎が学校行事である20kmマラソンで走りながら回想し、
答えを導き出そうとするのが今回のおはなし。
どこを切り取ってもネタバレになってしまいそうなので、
詳しく言及するのは避けますが、人と人とのリレーションシップって、
一体何なのだろうと考えさせられるいう、小学校の頃の道徳の教科書の
物語の読後感に似た感覚に陥りました。
また、第一作『氷菓』の頃は本当の意味で朴念仁だった奉太郎が、
今度は(多くの人が誤解しているであろう)違う意味で朴念仁に
なっているところも気になります。

邦題『ふたりの距離の概算』には様々な意味が含まれ、
英題『It walks by past』も、ストーリーの進め方を的確に表した、
良いタイトルかと。
是非、この話もいつの日か京都アニメーション制作で観てみたいものです。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.70
(5pt)

表紙がリバーシブル

アニメ見て小説を集めました。
氷菓その他は二重の表紙(旧版とアニメ版)に対してこれは表紙が一枚。
あらら一つだけ実写表紙かと思っていたら、裏がアニメに準じたイラストでした。(ということでひっくり返して統一感はそれなりにあります)

さてこの作品ですが、今回のアニメでやらない話ということもあり実は一番最初に読ませていただきましたが、推理物として非常によくできているのだと思います。
ホータローによる推理のための源泉が解決前にほぼ全部書かれていて読みなおすとほんと感心できます。

以下はネタばれを含みがち感想です。
結局この巻でも伊原さんの記述は少なめで、ホータローの周りで一番語られてないキャラになってるんじゃね?ってのが思うことであります。
もしかしたら今回一番凹んでるの伊原さんなのかなと思ったりもしましたが…
いずれにしても新入生登場。ニッて表現からは俺の頭に浮かぶものが必ず前歯一本抜けた笑顔になるということに気がつかせてもらったが、きちんと溶け込んでいるキャラでしたね。
あらすじを知ってから、つまり、なぜやめたのかを探る、原因がどうのって話である、を知りながら読みましたので、「これはきっとああだな」と先入観ありありで読んで行きました。(推理物でどう考えていたかを書き、どうだったか書くとヒントになるのでそれらはすべて伏せます)うん、序盤から確実にそういう風に読めました。
楽しめましたともさ。
あとは気になることは、このあとホータローは大丈夫だったのかってこと。
明らかにサボって圧倒的な遅さでゴールすることになるし、客観的に見て途中いろんな女の子に話しかけてる色男です。寄り道まで!後日談が楽しいのではないかと思います。

何度か読み返して緻密さを確認しましたが、それまでの巻の話に比べ妙に物悲しいのが難点といえば難点です。最後にどどーんと明らかにされるのではなく、遡って読んでもそう読めるのですから。
個人的にはこの後、この新入生は何食わぬ顔で結局は入部するようなキャラだと勝手に思ってはいますが、チタンダさんに対してこの新入生と同じ感想を持ちました。チタンダさんの最後のぼそっと言ったセリフは、どうなんでしょうね。

古典部シリーズに関しての全体の感想を書きますと、なんというか「国語力」ってな単語が浮かんできます。
推理・類推、日常のちょっと不思議に聞こえる見えるものに対する疑問。
それをまじめに考えるかどうか。普段通りすぎるような一件に対し、考えてみると意外な真相が見えてくるって言う感覚は結構重要だと思います。
あと、考えやすいのはあります。
例えばSFの世界で推理物は難しい。理屈がわからないから。同様に殺人事件がらみも正直縁遠いので無理に考えずに読む癖があるのですけど、このシリーズは謎が簡単であるということもあるのですが、妙に考えながら読めるのが面白かったです。まあそのものずばり当たっちゃうと興ざめするのは仕方ないでしょう。納得できないものもあるでしょう。証拠を全部使い切ったかが重要だとも思います。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.69
(5pt)

表紙がリバーシブル

アニメ見て小説を集めました。
氷菓その他は二重の表紙(旧版とアニメ版)に対してこれは表紙が一枚。
あらら一つだけ実写表紙かと思っていたら、裏がアニメに準じたイラストでした。(ということでひっくり返して統一感はそれなりにあります)

さてこの作品ですが、今回のアニメでやらない話ということもあり実は一番最初に読ませていただきましたが、推理物として非常によくできているのだと思います。
ホータローによる推理のための源泉が解決前にほぼ全部書かれていて読みなおすとほんと感心できます。

以下はネタばれを含みがち感想です。
結局この巻でも伊原さんの記述は少なめで、ホータローの周りで一番語られてないキャラになってるんじゃね?ってのが思うことであります。
もしかしたら今回一番凹んでるの伊原さんなのかなと思ったりもしましたが…
いずれにしても新入生登場。ニッて表現からは俺の頭に浮かぶものが必ず前歯一本抜けた笑顔になるということに気がつかせてもらったが、きちんと溶け込んでいるキャラでしたね。
あらすじを知ってから、つまり、なぜやめたのかを探る、原因がどうのって話である、を知りながら読みましたので、「これはきっとああだな」と先入観ありありで読んで行きました。(推理物でどう考えていたかを書き、どうだったか書くとヒントになるのでそれらはすべて伏せます)うん、序盤から確実にそういう風に読めました。
楽しめましたともさ。
あとは気になることは、このあとホータローは大丈夫だったのかってこと。
明らかにサボって圧倒的な遅さでゴールすることになるし、客観的に見て途中いろんな女の子に話しかけてる色男です。寄り道まで!後日談が楽しいのではないかと思います。

何度か読み返して緻密さを確認しましたが、それまでの巻の話に比べ妙に物悲しいのが難点といえば難点です。最後にどどーんと明らかにされるのではなく、遡って読んでもそう読めるのですから。
個人的にはこの後、この新入生は何食わぬ顔で結局は入部するようなキャラだと勝手に思ってはいますが、チタンダさんに対してこの新入生と同じ感想を持ちました。チタンダさんの最後のぼそっと言ったセリフは、どうなんでしょうね。

古典部シリーズに関しての全体の感想を書きますと、なんというか「国語力」ってな単語が浮かんできます。
推理・類推、日常のちょっと不思議に聞こえる見えるものに対する疑問。
それをまじめに考えるかどうか。普段通りすぎるような一件に対し、考えてみると意外な真相が見えてくるって言う感覚は結構重要だと思います。
あと、考えやすいのはあります。
例えばSFの世界で推理物は難しい。理屈がわからないから。同様に殺人事件がらみも正直縁遠いので無理に考えずに読む癖があるのですけど、このシリーズは謎が簡単であるということもあるのですが、妙に考えながら読めるのが面白かったです。まあそのものずばり当たっちゃうと興ざめするのは仕方ないでしょう。納得できないものもあるでしょう。証拠を全部使い切ったかが重要だとも思います。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.68
(4pt)

読み返してみてひやっとした

一度目読んだときは、奉太郎と同じ目線で読んだからか、ちらちらと垣間見える古典部のメンバーの関係性の進展ににやりとしたりして楽しく読みました。
最近もう一度読み直してみて、千反田さんと後輩のあいだに起きたことが完全に誤解だと言い切れないような気がしてちょっとひやりとしてしまいました。
考えすぎなのかもしれませんが、もしかして千反田えるという人物はもっと複雑な人間なのかもしれない。
奉太郎は薔薇色に目をかすませて本質を見誤っているのかもしれない。
こう思ったのは小市民シリーズの秋を読んだからかもしれません。
そうでないことを祈りたいです。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.67
(4pt)

読み返してみてひやっとした

一度目読んだときは、奉太郎と同じ目線で読んだからか、ちらちらと垣間見える古典部のメンバーの関係性の進展ににやりとしたりして楽しく読みました。
最近もう一度読み直してみて、千反田さんと後輩のあいだに起きたことが完全に誤解だと言い切れないような気がしてちょっとひやりとしてしまいました。
考えすぎなのかもしれませんが、もしかして千反田えるという人物はもっと複雑な人間なのかもしれない。
奉太郎は薔薇色に目をかすませて本質を見誤っているのかもしれない。
こう思ったのは小市民シリーズの秋を読んだからかもしれません。
そうでないことを祈りたいです。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.66
(4pt)

癖のありすぎる登場人物たちを楽しむべし

「古典部」シリーズの第5弾である。
主人公たちも2年生になり、新入部員1名を得たと思いきや・・・、という話だ。

今回は探偵役たるホータロー君の一人称が主体的。なかなか面白い記述方法で、こういうパターンはあまり見たことない気がする。もっとも、謎の解明は案外あれあれというもので(無理だろうそんな外挿思考)、途中にばら撒かれた伏線も、その都度それなりに違和感を感じさせる書かれ方になっていることもあって、読後のやられた感はちょっと薄い。

まぁでもこのシリーズは、胸のすくような謎の解明、というより、癖のありすぎる登場人物たちの行動会話その他を楽しむもの(そういう意味で、新キャラの1年生は将来が楽しみ)なので、これでよいのだ、と。いつもながら姉キがいい味出してるしね。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.65
(4pt)

癖のありすぎる登場人物たちを楽しむべし

「古典部」シリーズの第5弾である。
主人公たちも2年生になり、新入部員1名を得たと思いきや・・・、という話だ。

今回は探偵役たるホータロー君の一人称が主体的。なかなか面白い記述方法で、こういうパターンはあまり見たことない気がする。もっとも、謎の解明は案外あれあれというもので(無理だろうそんな外挿思考)、途中にばら撒かれた伏線も、その都度それなりに違和感を感じさせる書かれ方になっていることもあって、読後のやられた感はちょっと薄い。

まぁでもこのシリーズは、胸のすくような謎の解明、というより、癖のありすぎる登場人物たちの行動会話その他を楽しむもの(そういう意味で、新キャラの1年生は将来が楽しみ)なので、これでよいのだ、と。いつもながら姉キがいい味出してるしね。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.64
(4pt)

「酷い話」だが、それが良い

容赦の無い言い方をするならば、今作は「解く必要がない謎を解いて、後輩の女子をズタボロに傷つける酷い話」です。
挙句、奉太郎は「これ以上深入りすべきでない」とフォローを拒否します。充分深入りしておいて、なんと酷い奴でしょう。
でも、彼がそもそも今回の謎を解こうとしたのは、えるが、「入部希望者が退部したのは自分のせいだ」と
思い込んで苦しんでるのを助けるため、なんですね。今回は「わたし、気になります!」とお決まりの一言を言われて、
不承不承の体で謎解きに取り組んだわけではなく、自主的に(!)謎に挑みます。省エネ主義の彼らしからぬ行動です。
結果、えるを救うことは出来たわけですが、代償に、入部希望者だった大日向を追い詰めて傷つけてしまいます。
この辺り、今後の、奉太郎とえるの「距離」がどうなっていくのか、実に興味深いところです。

「マラソン大会」という、誰もが嫌がる苦しいだけの行事の中で、痛みを伴う真実を突き止めて行く様、
また、最初の頃は、奉太郎が話を聞こうとする相手との「距離」を「概算」することが出来るのですが、
苦しい走路を先に進めば進むほど、概算が困難になっていくという、暗喩を込めた演出などが、実に苦くて秀逸でした。

謎そのものは、大して読者の興味を惹くようなものでもなく、謎が解けたときのカタルシスも薄いです。
しかし、この古典部シリーズは、そういったミステリ的な要素より、「苦味」を味わう作品だと思います。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.63
(4pt)

「酷い話」だが、それが良い

容赦の無い言い方をするならば、今作は「解く必要がない謎を解いて、後輩の女子をズタボロに傷つける酷い話」です。
挙句、奉太郎は「これ以上深入りすべきでない」とフォローを拒否します。充分深入りしておいて、なんと酷い奴でしょう。
でも、彼がそもそも今回の謎を解こうとしたのは、えるが、「入部希望者が退部したのは自分のせいだ」と
思い込んで苦しんでるのを助けるため、なんですね。今回は「わたし、気になります!」とお決まりの一言を言われて、
不承不承の体で謎解きに取り組んだわけではなく、自主的に(!)謎に挑みます。省エネ主義の彼らしからぬ行動です。
結果、えるを救うことは出来たわけですが、代償に、入部希望者だった大日向を追い詰めて傷つけてしまいます。
この辺り、今後の、奉太郎とえるの「距離」がどうなっていくのか、実に興味深いところです。

「マラソン大会」という、誰もが嫌がる苦しいだけの行事の中で、痛みを伴う真実を突き止めて行く様、
また、最初の頃は、奉太郎が話を聞こうとする相手との「距離」を「概算」することが出来るのですが、
苦しい走路を先に進めば進むほど、概算が困難になっていくという、暗喩を込めた演出などが、実に苦くて秀逸でした。

謎そのものは、大して読者の興味を惹くようなものでもなく、謎が解けたときのカタルシスも薄いです。
しかし、この古典部シリーズは、そういったミステリ的な要素より、「苦味」を味わう作品だと思います。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.62
(4pt)

謎、そのものに拍子抜け

マラソンの合間に過去回想を交えながら推理を行っていく、という手法がとられています。個々のエピソードは興味をひかれるものが多かったのですが、謎解き終了後には「何だったんだ……」という虚脱感が襲ってきました。
 
 そもそもの始まりが『なぜ大日向という人物は入部を辞退したのか』という非常に地味なものではあるんですが、あれだけ長々考察をして提示された結果のあまりの現実味のなさ・それに対する推理物としてのスケールの小ささに拍子抜けしてしまいました。高校生の自然な日常にぽっと湧いて出た物語というのがこの古典部シリーズの良いところだと思っているんですが、今回の物語は非常に人工臭のするお話になってしまったのかなと感じてます。

 過去のエピソードなどを利用した物語自体は小気味よく、読んでいて楽しかったので☆4つの評価です。人物設定などには大変な魅力を感じるシリーズですので、肝心な謎解きの部分にもより力を入れていただければ幸いです。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253
No.61
(4pt)

謎、そのものに拍子抜け

マラソンの合間に過去回想を交えながら推理を行っていく、という手法がとられています。個々のエピソードは興味をひかれるものが多かったのですが、謎解き終了後には「何だったんだ……」という虚脱感が襲ってきました。
 
 そもそもの始まりが『なぜ大日向という人物は入部を辞退したのか』という非常に地味なものではあるんですが、あれだけ長々考察をして提示された結果のあまりの現実味のなさ・それに対する推理物としてのスケールの小ささに拍子抜けしてしまいました。高校生の自然な日常にぽっと湧いて出た物語というのがこの古典部シリーズの良いところだと思っているんですが、今回の物語は非常に人工臭のするお話になってしまったのかなと感じてます。

 過去のエピソードなどを利用した物語自体は小気味よく、読んでいて楽しかったので☆4つの評価です。人物設定などには大変な魅力を感じるシリーズですので、肝心な謎解きの部分にもより力を入れていただければ幸いです。
ふたりの距離の概算 Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算より
404874075X
No.60
(5pt)

タイトルに納得

季節も一巡りし、2年生へと進級した古典部員の面々。当然、年度の始めにやることといったら「新入生確保」です。
物語は新しく古典部に仮入部した女生徒――大日向友子を中心に、彼女と過ごした二ヶ月の間にどのような心情の変化があったのかを模索する話です。
ええ、「過ごした」と過去形にしたように、彼女は五月の終わりに開催されるマラソン大会の前日に「入部しない」と千反田に言い残し、古典部を去って行きました。もちろん、千反田にしても他の古典部の面々にしても、大日向が急に退部を申し出た理由がわかりません。いくつか気にかかる点はあれど、それまではお互いうまくやっていけていると信じていたからです。
では、なぜ大日向は入部しないと言い出したのか?
原因はどうやら千反田にあるようで、大日向は彼女のことを「菩薩のようだ」を言いました。
菩薩――すなわち、外見に反して内面は夜叉、または鬼である、と。
この言葉にホータローは首を傾げる。すべてではないにしろ、この一年を通して千反田のことは多少理解している。そして千反田は、無闇に人を傷つける性格ではないはずだということも。
なら、「ふたりの間に生じた距離」とは何に起因するのか? マラソン大会が終わるまでに、それを突き止めるのが今回のお話です。

そんなわけで全体に渡り、かなり心理的側面が大きく関係してくることは言うまでもありません。問題はその見せ方、というか「隠し方」でしょうか。
ただ漠然と読んでいるだけでは、大日向の心の移り変わりを捉えることはできないでしょう。実際、自分もホータローの謎解きを読むまで(これは古典部シリーズでも一番重いものでした……)、ピースは揃っているのに、どう組み立てればいいかわからないもどかしさ、完成図が見えない不安さを覚えました。
推理小説には、途中で朧気ながら解決の一部が見えてくることもありますが、これは違う。
本当に「わずかな描写から深く考察していかなければ、彼女の隠された心情を発見することさえ難しい」という感じでした。
そういう意味では、今回のホータローの謎解きは見事でした。そんな細かい所からも読み取れるのか!みたいな感じで。それはつまり伏線の隠し方が非常に緻密だったことを意味します。
一方、最後の詰め――では謎を解いた上で、大日向にどう言うべきだったのか。
誤解を解くことはできる。言葉次第では、今は難しいにしろ、彼女をもう一回古典部の仲間として迎えることもできたかもしれない。
――でも、ホータローはできなかった。
それは敗北と同義なのか否か。そんな議論をここでするつもりはありませんが、個人的にはあの終わり方もありだったと思っています。
これは大日向を巡る物語であるのと同時に、古典部、そしてホータローの物語でもあるのですから。
ホータローがどのように感じ、次のときはどう行動するのか。その成長(と言ってもいいのかな?)を見守るのも古典部シリーズの魅力だと思っています。
続きもとても楽しみです。
ふたりの距離の概算 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: ふたりの距離の概算 (角川文庫)より
4041003253