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ジバク
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ジバクの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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『ジバク』というタイトルに惹かれ手に取りました。 冒頭の男、老人、主人公……とラジオの持ち主について考えを巡らせましたが、いまいちピンと来ず。ラジオが重要アイテムということは承知なのですが、プロローグとの繋がり具合が……。 あの事件やあの事件がモチーフだろうと思いつつ、ある程度の現実味を感じながら読み進めましたが、終盤は現実と妄想の狭間にいる感じ。自分の名前を疑ったりラジオを拾ったと言いだしたり走馬灯が見えたり。これは男の転落話だったのか?ホームレスの妄想話だったのか?ま、全て現実の話でしょうが。あまり深読みし過ぎてもいけませんネ。読み応えがありました。 | ||||
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天国から地獄へ。 そんな内容といっても過言ではない。 外資系のファンドマネージャーで年収2000万円を手にする男が高校の同窓会へ出席し憧れていた同級生のクラブへ行ったことからこの物語の悲劇が始まる。 不倫による解雇、離婚、財産を無くす。さらにひもとなった女に保険金殺人を巧まれ危うく生命の危機に。交通整理の日雇い労働者の身となり車にはねられ片足切断。 こんな惨めな人生は存在するのかと思うほど徹底した挫折を描く作品に脱帽。 一般文学通算1332作品目の感想。2016/09/07 17:40 | ||||
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一旦落ち始めたら止まらない過程と、その時々で「どうしようもなかった」のも良く分かるんだが、気持ちダウンの人は読まない方がいいと思う。大変にダウンに拍車をかけるから。面白い事は面白いが、読んでる時は沈むと思う。 | ||||
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年収2000万からの転落人生。 主人公について、最初の数ページは、ファンドの仕事で億単位の金を動かす、バリバリやり手の描写。 綺麗な奥さんと一緒に住んでいて、1億円以上のマンションまで購入する予定。 リア充ですね。 これが、これから転落していく話の前振りになっていて、いつ落ちるのか、いつ落ちるのかと期待してしまうくらいです。 たまたま同窓会で再会した同級生と不倫関係になり、そこから転がる石のように落ちていきます。 展開がスピーディで、文章が分かりやすく、ラジオ聴きながら、楽しく読むことが出来ました。 ただ時折、現実と悪夢の境がぼやかされて、夢オチみたいになってるところは、読んでてちょっと置いてかれた感じがしました。 最後に何らかの形で、転落する原因となった不倫相手の女を操っていた男に、仕返しがあればいいなと思いました。 読み終わって、後ろの数ページを見てびっくり。 あまりの参考文献の多さに。 株式の本、ホームレス大百科や、死刑囚の本やら、ヒモになるためのマニュアルやら。 これ一冊を描くのに百冊くらい読んでる。 確かに、本文にも、参考文献がないと書けないようなところがあります。 自分で経験したことは、書けるけど、それ以外のことは取材したり、参考文献で勉強しないと書けないんだろうなと思いました。 小説家って大変なんだなと思いました。 | ||||
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嫌われ松子の一生の山田さまの作品 松子の転落とはまた全然違う転落なんですが。 同窓会で再会した女と関係をもったのをきっかけに 年収2000万のファンドマネージャーがどんどん転落していきます。 その割になんか転落先でもそれなりに小さな幸せ?見つけて 地味に暮らしているんですが、 なぜかまた何かが起きて また転落していく・・・ うーん。 最後まで救いがないし まあ、一旦落ちると、よほどのことがない限り 這い上がるのって確かに難しいよね 特に男性でなんの資格もない場合は 教訓 同窓会で昔の憧れの人と再会して その彼女から誘われても拾い食いはやめましょう 食中毒が待ってます(笑) | ||||
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残念だったのはタイトルから結末が推察できることです。 主人公はフアンドマネージャを職業としている男性、貴志。 年収2000万円、妻はお見合いパーティで知り合った美しい女性。 何も不満はなかったが、いつしか自分は妻の金づるでしかないことに気がつく。 そんな時、高校のクラス会が開かれ、片思いだったミチルに出会う。 ミチルはスナックのママだった。 貴志は、自分はいま成功している、クラス会でも自分が一番の勝ち組! そんな、傲慢な気持ちが、高校生のとき告白をして、あっさり自分を振ったミチルに 男として、ミチルに見せつけてやろうという気が起きたのが この本のタイトル伴っている「ジバク」であった。 内容は展開が早いので読みやすく、娯楽の一冊としては良かったのではないか・・・ そう思います。 | ||||
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一見、荒唐無稽にも想えるが、あり得ない話でも無いとも想う設定かも知れない | ||||
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あの、傑作中の傑作、2003年、一年で300冊近く本を読む自分の中で最も面白かった小説第一位に輝いた「嫌われ松子の一生」を書いた山田宗樹の作品。2000万円稼ぐ証券会社のエリートサラリーマンがひょんなことから人生のレールを踏み外し、数奇な運命へと巻き込まれてゆくという異色作。 小説の構成やあらすじはほぼ「嫌われ松子の一生」と同じではある。でも今回の人生劇場の描き方にいささか作者が意図的に主人公を転落せしめんとする意思が感じられるものがあった。 「嫌われ松子の一生」においては、ほんの些細なことの積み重ねで松子の運命が激動してゆくさまを描いていたが、今回の「ジバク」においては、主人公の人生の展開のしかたにやや不幸な方向に発展させようとする強引な感じ、といえばいいのだろうか、そんなものを感じた。 特に女性を悪者にしている部分が多々あるが、悪者にするのはいいとして、そこにあまり深みがない。とくに保険金をかけて主人公を焼死させようとする女性の登場は多少強引な感じがある。それに主人公に次々に襲いかかる不幸な現実の数々もかなり立て続けに起こると読了する意欲をやや削がれてしまう。 不思議なことに、不幸で数奇な運命が立て続けに起こるのは「嫌われ松子の一生」も「ジバク」も同じなのだが今回の作品にはあまりにも救いがないし小説全体がやはり暗い。主人公が男性だから、というところもあるのかもしれない。男女の間で「救い」の内容が非対称であるからだろうか、閉塞感に満たされた真っ暗な小説世界に多少辟易させられた。 小説の内容はよく出来ているし、読み物としては及第点を軽く越えている。全く内容に不足はないのだが、あまりにも暗く希望のない内容と「嫌われ松子の一生」との比較で、★は4つである。 | ||||
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インサイダー情報を同窓会で再開したかつての片想い相手に漏らしたことから、ファンドマネージャーの人生が転落を始める。 その片想いの同級生と肉体関係を結ぶも、彼女の愛人男性から強請られる。結局会社に情報漏えいがばれて解雇。セレブになることしか興味のない妻からも離婚される。 その後、主人公は知り合った女性に殺されそうになり、未公開株販売会社で詐欺と知りつつ営業を行い、最後には日雇い労働者にまで落ちぶれ、そこでも仕事中に車に轢かれて肢を切断する重傷。 何か復讐するでもなく、前向きに生きていこうとする話でもなく、ただただ転落していく様を描くだけ。 こういう話もアリだけど、平凡な読者としてはハッピーエンドとまでは行かないまでも、何らかの爽快な読後感を味わいたかったな。その期待は裏切られたわけだけど。 現実には、再起することが難しく、主人公のように転落することの方が多いとはいえ、気持ちが暗くなる一冊でした。図書館で借りたのですが、縁起が悪そうで、早く返したい気持ちです。 | ||||
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東京と言う大都会で転落していく主人公を描いた作品、読ませる作品では あるものの正直何を言いたいのかわからない。 ファンドマネージャーの描写もありきたりだし、もう少し心理描写を 考えたほうがよかった。 文学作品としての価値はないかもしれないけれど、実際転落していく過程は こんなものなのだろうなと思わせる作品で、せっかく恐怖を感じさせる話の 作りになっているのだから、そこでの葛藤や憤懣を描いてほしかった。 | ||||
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この本が、埼玉や鳥取の婚活殺人事件の前に書かれていたことは、 作者の世の中を見通す力が本物の証と言えるでしょう。 ところで冒頭で、『村山さんとか、ヒロさんとか、次長とか』呼ばれていた 人が出てきますが、その後一切出てきませんが、彼はなんなんでしょう? ラジカセが村山→河野→麻生と、渡ったとも、読みにくいんだけど。 | ||||
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人生の勝ち組ファンドマネージャーだった男が、高校時代に好きだった 女と関係を持ったことをキッカケに転落していく物語。 「嫌われ松子」同様、最後まで報われない主人公ですが、「嫌われ〜」 のラストがモノ悲しくも爽やかな感動を与えてくれたのに対して、 この物語のラストには、後味の悪さしか感じられなかったが残念・・・。 事故に遭って以降の展開に、なんとなく投げやりな印象を受けましたし、 ラストでの「ミチル」との遭遇シーンは、ほとんど必然性を感じられ ませんでした。ていうよりか、「ミチル」という女がただ単に主人公を 奈落の底に突き落とすための記号的な存在でしかないので、いまいち物語 に感情移入できなかったかな。 中盤の「彰子」のエピソードは、なかなか良かったと思いますが。 主人公以外の視点もあれば、物語にもっと厚みが出たような気がしま したし、読後感もまた違ったものになっていたのではないでしょうか。 | ||||
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年収2000万円を稼いでいた男が、日々の生活もままならないどん底まで落ちていく物語なのだが、転落のきっかけには常に女性が関係しており、自業自得という面が大きかった。女性に酷い目にあったら普通はその女性を恨み二度と関わりたくないと考えるのだが、ひと時の幸せが忘れられず、心の底から女性を憎むことができないという微妙な心理には共感できるところがあった。 物語は前半から中盤にかけてのファンドマネージャからの転落、営業職への転職の部分についてはおもしろくて一気に読んだのだが、後半の道路整理の仕事を始めるようになってからは急に展開が失速してしまったのが残念だった。一時期は年収2000万円を稼いでいた男が再起に向けての行動を起こす気力もなく、ただ転落していく自分の人生をそのまま受け入れている様子が物足りなかった。 | ||||
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ハッキリ言って小説としては思いっきりベタで、小説を文学として、芸術として読む向きには物足りなさを感じるだろう。でも、この一見ベタな人物造形、プロット、ストーリーがやけにリアルに感じられる。それは今の世の中がまるで小説のように、思いっきりベタに、格差社会化しているからなんだと思う。年収2000万円のファンドマネージャー、詐欺まがいの電話営業マン、日払いの交通誘導員…何かのきっかけでシフトダウン、一旦落ちたら2度と這いあがれない転落劇。これ、一般のサラリーマンだって、インサイダーがばれたり、不倫で立場無くしたり、事故ったり、病気したりって何かのきっかけで安定したサラリーマン生活とおさらばなんてめちゃくちゃリアルだと思うんだよな。 この本のタイトル、「ジバク」なんだけど、この主人公、決して自爆しているわけじゃない。どっちかっていうと地雷踏んでるっていうかトラップにかかってるんだよね。そういうのも自爆って言うのかもしれないけど、自分で爆弾抱えてて、いざとなったら自分で爆発させることができる、っていう一種の自律性っていうか希望として著者は自爆ってものを捉えていて、そうした最後の砦としての「ジバク」ってタイトルなんじゃないかなって思う。あるいは、結局自分の心持ち次第って反語としての「自縛」なのか? 今の世の中、主人公もそうだけど、あまりに“金”って一元的な価値観に縛られてるよね。皆が皆、金に最適化した生き方をしてるっていうか、まぁそれは幻想なのかもしれないけど、そういう空気は否めないよね。ITってのがそれを加速してる部分もあってさ(この小説の中に出てくるテレアポの極意で“相手はカモかゴミ”なんてデジタル思考はまさにITであって)。 いろんな意味で、イマ的な小説って感想である。「下流社会」と一緒で、「ああ今の世の中、やっぱこうなんだ」って安心感を得られる、そんな効用もあるかもしんない。 | ||||
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麻生がファンドマネジャーの部分は面白く思いましたが、あとは「あれよあれよ」の展開です。同一人物とは思えない進行の仕方です。 それにしても、参考文献の提示の多さにはびっくりします。内容から見て、そんなに参考にしているようには思われません。参考文献の意味を取り違えておられるのでは? | ||||
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作品としては普通に面白く読みました。 ただ、作者自ら「嫌われ松子の一生の男版」と言っていましたが、それには共感できませんでした。 確かにどんどん坂道を転がるような転落人生という意味では同ジャンルなのかも知れませんが。 松子の場合は「セクハラ」や「生徒をかばい罪を被る」といった、本人は悪くないのに次々と 悲惨な出来事が起き、そこからどんどん坂道を転がり落ちて行ったのに対し この主人公の場合は言ってしまえば、どれも元をたどれば「自業自得」なことばかり。 確かにどんどん不幸になっていくが、どうしてもで同情できない。 また「それでも何とか生きていこう」といった精神的な部分や葛藤も感じられない。 特に後半はただ不幸な出来事が書き連ねられているだけで面白みは感じられなかった。 普通に面白い★3つ − 松子の男版ではない★1つ = ★2つ、としました。 この作品を語るのに作者自ら「嫌われ松子の一生」を挙げたのが良くなかったかも知れません。 そう言われなければ普通に一作品として読み終えることが出来たような気がするので、残念です。 | ||||
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山田宗樹さんの新作、とても楽しみにしていましたが、 私の期待したような内容ではなかったです。 まず、主人公・麻生の生の心が全くこちらに伝わってきませんでした。 なんどもどん底に突き落とされるのですが、章が変わると自然に新しい生活に入っていて、 きれいにリセットされているのです。 年収2千万の男がほぼ無一文になるわけですから、 それなりの葛藤があっても良いと思うのですが、 誰に頼ることもなく恨み言も言うわけでもなく、(多少は言いますが) かといって「また、はいあがってやるぞ」と言うパワーがあるわけでもなく、 新しい生活を淡々とこなしていくことが、 不思議でたまりませんでした。 著者の代表作である「嫌われ松子の一生」で松子は、 男に頼ることによって新しい生を受けていき、 その前向きなエネルギーが感動を呼んだと思います。 「松子」の男バージョンを狙ったとしか思えない本作ですが、 どん底に落ちた苦しみが感じられなかったですし、 その彼が、何に(誰によって)生かされているのかが見えてきませんでした。 また、箇条書きで主人公が独白する部分と、短いセンテンスでの会話文が多く、 本の厚さの割に中身が無いような気もしてしまいました。 | ||||
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坂道を転がるように堕ちていくって言うけど、最初はほんのちょっとした躓きだったものが、 一度坂道を転がりだすと仕舞いには加速度がついて、ほんとあさっての方向に転がって いってしまうのだなぁ・・・・と思った。 そして人生の転がり度は、この主人公が住んでいる部屋の広さと家賃で如実に表されていた。 なかなか面白かった。 でもやっぱり『嫌われ松子の一生』の方が断然面白かった。 女が主人公で転落していく方がドラマチックだと思う。 男が主人公だと転落のきっかけが常に女・・・・。 この小説の主人公の「自縛」とも「自爆」ともとれる話。 だからきっと山田宗樹はカタカナで「ジバク」としたのであろう。 | ||||
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