嫌われ松子の一生

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評判

嫌われ松子の一生の評価:

3.74/5点 レビュー 219件。 B ランク

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平均点3.74pt

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全350件 161〜180 9/18ページ
No.190
(4pt)

松子の一生をかけた幸せ探し

昨日上下巻をまとめて購入し、一気に読んでしまいました。
松子というごく普通の女性が歩んで行った転落人生のおはなし。。。
おかしいくらいに安易な異性に対する松子の愛情は同性としては賛同し兼ねるけど。。
松子と同じような女性は沢山いると思う。
私の隣に居てもおかしくない女性、松子の生涯は面白いように悪い方へ悪い方へと進んでいくのですが、
恐ろしい位にプラス思考な所がまた憎めない。
過去と現在が交差して進んで行くし、程よいスピード感があって面白かったです。
特に女性が見るべきだと思う。
これを見て「普通じゃん!」と思う女性は危険だよ!
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.189
(1pt)

マイナスイメージ。。。

ずっと手に取る気のしないタイトルでした。
わざわざこんな時代にマイナスイメージな言葉を
タイトルに持ってくるなんて、と。
映画評で「人生前向きに生きた〜」なんていうものを目にしてしまったので、それなら、と読んでみたのですが。
後悔してます。現実にいたたまれない事件がたくさん起きていて、
でもそれらの当事者が本心を知る事はまず不可能であること。
それでも少しでもいいからなぜ、どうしてそんな事になったのか知りたいのが人間。この小説ではとにかくジェットコースターの様にこれでもかと落ちて行く女性の人生を淡々と積み上げて行って、最後に死んで行くところまで見せておしまい。彼女の心情、周囲の心情もどこか平面的で、ここまで至る必然性が感じられませんでした。
嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)より
4344405625
No.188
(3pt)

“激しく”、“濃く”、精一杯生きた松子

中谷美紀主演でミュージカル仕立ての映画になったことにより、’03年に書かれた本書が、原作として一躍ブレイクした。
川尻松子の、23才の新任中学教師時代から53才で孤独な死を迎える、昭和45年から現在までの波乱の生涯を描いている。
この小説は、映画とは異なり、松子の存在すら知らなかった甥が、彼女の辿った人生を追跡してゆく章と、松子自身が実際の出来事を語る章とが交互に交錯して展開してゆく。彼がつかんだ事実から謎が広がり、それを松子の一人称が明らかにしてゆく。さすがはミステリーの新人賞で世に出た著者ならではの、読み手の関心を先へ先へとどんどん進ませ、ページを繰る手を休ませない叙述スタイルである。
一般に本書は「転落の人生」、「男運のない女」、「流転の生涯」の物語として受け止められるのだろうが、私は読み終えてまた別の印象も受けた。
松子は、最初と最後の事件を除いて、情熱的で激情的な性格ゆえ、「今はこれしかない」、「思い込んだら命がけ」とばかりに、自ら過酷な状況に飛び込んで、いずれも裏目に出て幸せにはつながらないのだが、その時その時を精一杯生きたといえるのではないだろうか。
能天気で軽薄大学生だった甥は、はじめは興味本位だったが、次第に松子の人生の軌跡を追うことに没頭し、ついには裁判所の傍聴席で激情するまでになる。彼は単に松子の生涯の悲運に同情したのではなく、彼女の生き様の凄まじい迫力とか情念といったものに心を突き動かされたのだと思う。
本書では、松子の41才から50才までがわずか1ページで記されているだけだが、彼女は40代の10年間分をそれだけで済ませられるほど、それまでの20年弱を“激しく”、 “濃く”生きてきたのである。
嫌われ松子の一生 (幻冬舎コミックス漫画文庫 そ 1-1) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (幻冬舎コミックス漫画文庫 そ 1-1)より
4344811860
No.187
(3pt)

“激しく”、“濃く”、精一杯生きた松子

中谷美紀主演でミュージカル仕立ての映画になったことにより、’03年に書かれた本書が、原作として一躍ブレイクした。
川尻松子の、23才の新任中学教師時代から53才で孤独な死を迎える、昭和45年から現在までの波乱の生涯を描いている。
この小説は、映画とは異なり、松子の存在すら知らなかった甥が、彼女の辿った人生を追跡してゆく章と、松子自身が実際の出来事を語る章とが交互に交錯して展開してゆく。彼がつかんだ事実から謎が広がり、それを松子の一人称が明らかにしてゆく。さすがはミステリーの新人賞で世に出た著者ならではの、読み手の関心を先へ先へとどんどん進ませ、ページを繰る手を休ませない叙述スタイルである。
一般に本書は「転落の人生」、「男運のない女」、「流転の生涯」の物語として受け止められるのだろうが、私は読み終えてまた別の印象も受けた。
松子は、最初と最後の事件を除いて、情熱的で激情的な性格ゆえ、「今はこれしかない」、「思い込んだら命がけ」とばかりに、自ら過酷な状況に飛び込んで、いずれも裏目に出て幸せにはつながらないのだが、その時その時を精一杯生きたといえるのではないだろうか。
能天気で軽薄大学生だった甥は、はじめは興味本位だったが、次第に松子の人生の軌跡を追うことに没頭し、ついには裁判所の傍聴席で激情するまでになる。彼は単に松子の生涯の悲運に同情したのではなく、彼女の生き様の凄まじい迫力とか情念といったものに心を突き動かされたのだと思う。
本書では、松子の41才から50才までがわずか1ページで記されているだけだが、彼女は40代の10年間分をそれだけで済ませられるほど、それまでの20年弱を“激しく”、 “濃く”生きてきたのである。
嫌われ松子の一生 (幻冬舎スタンダード) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (幻冬舎スタンダード)より
4344009142
No.186
(3pt)

“激しく”、“濃く”、精一杯生きた松子

中谷美紀主演でミュージカル仕立ての映画になったことにより、’03年に書かれた本書が、原作として一躍ブレイクした。
川尻松子の、23才の新任中学教師時代から53才で孤独な死を迎える、昭和45年から現在までの波乱の生涯を描いている。
この小説は、映画とは異なり、松子の存在すら知らなかった甥が、彼女の辿った人生を追跡してゆく章と、松子自身が実際の出来事を語る章とが交互に交錯して展開してゆく。彼がつかんだ事実から謎が広がり、それを松子の一人称が明らかにしてゆく。さすがはミステリーの新人賞で世に出た著者ならではの、読み手の関心を先へ先へとどんどん進ませ、ページを繰る手を休ませない叙述スタイルである。
一般に本書は「転落の人生」、「男運のない女」、「流転の生涯」の物語として受け止められるのだろうが、私は読み終えてまた別の印象も受けた。
松子は、最初と最後の事件を除いて、情熱的で激情的な性格ゆえ、「今はこれしかない」、「思い込んだら命がけ」とばかりに、自ら過酷な状況に飛び込んで、いずれも裏目に出て幸せにはつながらないのだが、その時その時を精一杯生きたといえるのではないだろうか。
能天気で軽薄大学生だった甥は、はじめは興味本位だったが、次第に松子の人生の軌跡を追うことに没頭し、ついには裁判所の傍聴席で激情するまでになる。彼は単に松子の生涯の悲運に同情したのではなく、彼女の生き様の凄まじい迫力とか情念といったものに心を突き動かされたのだと思う。
本書では、松子の41才から50才までがわずか1ページで記されているだけだが、彼女は40代の10年間分をそれだけで済ませられるほど、それまでの20年弱を“激しく”、 “濃く”生きてきたのである。
嫌われ松子の一生 Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生より
4344002857
No.185
(3pt)

“激しく”、“濃く”、精一杯生きた松子

中谷美紀主演でミュージカル仕立ての映画になったことにより、’03年に書かれた本書が、原作として一躍ブレイクした。
川尻松子の、23才の新任中学教師時代から53才で孤独な死を迎える、昭和45年から現在までの波乱の生涯を描いている。
この小説は、映画とは異なり、松子の存在すら知らなかった甥が、彼女の辿った人生を追跡してゆく章と、松子自身が実際の出来事を語る章とが交互に交錯して展開してゆく。彼がつかんだ事実から謎が広がり、それを松子の一人称が明らかにしてゆく。
さすがはミステリーの新人賞で世に出た著者ならではの、読み手の関心を先へ先へとどんどん進ませ、ページを繰る手を休ませない叙述スタイルである。
一般に本書は「転落の人生」、「男運のない女」、「流転の生涯」の物語として受け止められるのだろうが、私は読み終えてまた別の印象も受けた。
松子は、最初と最後の事件を除いて、情熱的で激情的な性格ゆえ、「今はこれしかない」、「思い込んだら命がけ」とばかりに、自ら過酷な状況に飛び込んで、いずれも裏目に出て幸せにはつながらないのだが、その時その時を精一杯生きたといえるのではないだろうか。
能天気で軽薄大学生だった甥は、はじめは興味本位だったが、次第に松子の人生の軌跡を追うことに没頭し、ついには裁判所の傍聴席で激情するまでになる。彼は単に松子の生涯の悲運に同情したのではなく、彼女の生き様の凄まじい迫力とか情念といったものに心を突き動かされたのだと思う。
本書では、松子の41才から50才までがわずか1ページで記されているだけだが、彼女は40代の10年間分をそれだけで済ませられるほど、それまでの20年弱を“激しく”、 “濃く”生きてきたのである。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.184
(4pt)

ライクアローリングストーン

先に映画を見て、あまりの面白さに原作を購入。
原作も非常に面白く、上下一気に読みました。
とにかく、「何でそうなるの!!」という松子の行動。
恐ろしい思い込みの激しさ。
その結果、加速度的に転落していきます。
その根底にあるのは愛情が欲しくてしょうがない、
子どものような純粋さ。
どこまで墜ちても魂はピュアなまま。
そして、なにより笙の存在によりただ悲惨な話ではなくなってます。
いちばん普通の感性をもっている笙に
感情移入しやすかった人も多いと思います。
映画では入っていなかった最後のシーンが特に好きです。
読みながら泣きましたが、読後感は非常に爽やかでした。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.183
(5pt)

思考実験

これは、通俗小説の形をとった、人の幸福と幸福観についての思考実験である。同じような思考実験として私たちはすでに、フォレスト・ガンプを知っている。
知的障害の青年フォレストは、神の教えに従い、母親の言いつけをよくきいて、愛する女性との約束を守り、大富豪になった。
才色兼備の中学教師松子は、常に誠実に生きて、勤勉に職務----どのような職務であっても----に励み、愛する男たちを信じ、転落を続けて最後には殺された。
そんな話どちらもリアリティがない、と言ってしまえばそれだけのことだ。
ただ、私にとってはどちらも強烈に切なく、いとおしい。
嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)より
4344405625
No.182
(5pt)

愛おしい松子と成長してゆく笙

松子の人生も、甥の松子を調べる行動も
下巻でいよいよ佳境に入ってきます。
誰もが生きているのと同じ、ごく平和な生活を送るはずだった松子が、
道を逸れていってしまうことに悔しさすら感じてしまいます。
誰にでも起こるであろう松子のそんな流れには妙に説得感があり、
そんな松子をどうしても愛おしく思わずにはいられませんでした。
下巻ではどこにでもいる若者だった「笙」が
世の中は一般的なものの見方(偏見)だけではないんだと気付き
成長していく姿も見ることができます。
愛おしい松子と成長してゆく笙を楽しんでほしいと思います。
嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)より
4344405625
No.181
(1pt)

使い古された表現

タイトルの奇抜さに引かれて購入しましたが、内容が薄っぺらでがっかりしました。
現代と過去が交互に登場しますが、現代の会話のやりとりが、本当に今の時代なのか?と思うほど古臭くてベタすぎます。かといって、過去の方も、こんなやりとり、どこかで読んだことあるような・・・と思うほど。
松子という人物は、美人で優秀というキャラクターのはずなのに、描写が少なすぎて、感情移入できません。
教師を辞め、作家志望の男性と同姓、妻子持ちと不倫、ソープに身を落とす・・・と、ステレオタイプに堕落していきますが、なぜこうなってしまったのか説得力ありません。
女性の堕落ストーリーでしたら「グロテスク」の方が秀逸。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.180
(4pt)

そんな松子を愛おしく思う

ある日おこった殺人事件をきっかけに
甥が今までその存在を知らなかった「松子」を
どんどん知っていく物語。
甥っ子「笙」の場面と「松子」の場面が交互に現れます。
前半部分はその暗いトーンに何度も息継ぎをしましたが、
一山越えた後は止められなくなりました。
誰もが生きているのと同じ、ごく平凡で平和な生活を
送るはずだった松子が、どんどん道を逸れていってしまいます。
誰にでもあるであろう松子のその流れに妙に説得感があり、
そんな松子をどうしても愛おしく思わずにはいられませんでした。
ちょっと心が豊かになる、そんな一冊です。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.179
(5pt)

人はかくも けなげで、やがてかなしく

素晴らしい作品だ、と思った。
いわゆる「上手い」作品ではない、しかしそれがルポか、と思わせるような不思議な現実感を与えている。
例えば、会話の文章が上手いとは言えない。どうしても途中で止まってしまうような違和感があった。
松子は、僕の周りにも何人もいる、そして僕の中にもいる。
人はこれだけ愛を渇望しているーその事に真正面から何度も向き合わされる事になった。
嫌われ松子、しかし松子を嫌っていたのは彼女自身だった。
あまりにも不器用で真摯な松子の生き方を他人事と捉えるか、自分の中の松子に出会えるか、それでこの作品の評価は極端に分かれる、そんな気がする。
それでも作者のこの作品へのこだわりは十分に伝わる。
著者をこれほどまでに突き動かしたのは何だろう?
これは著者の身近な人へのオマージュなのだろうか?
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.178
(4pt)

意外ではありますが

いったいどんな嫌われ者なんだ!と思って読んだこの小説。
松子は意外にも嫌われ者じゃありませんでした。
一人の女の転落人生を書いた作品ではありますが、不思議と根底に優しいものが流れてる。
多分この作者が書きたかった事はそこじゃないかと。
自分の人生は自分の責任で生きてみろよと。松子のように。
この題材ならいくらでもドロドロの小説にでもできたと思いますが
そうしなかったところに作者の趣味の良さをを感じ、むしろさわやかさまで感じました。
そう松子は不幸の連鎖の中でもうらみつらみといった感情に囚われることなくいつも前向きに生きている。
誰かのせいにしないで生きている。
松子は自分を殺した犯人さえもそれほど憎んでいないんじゃないかと想像してしまう。
多分松子ってそういう人じゃないかな。
嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)より
4344405625
No.177
(4pt)

周りの評判よりおもしろい

映画の原作ということであまり期待せずに読んでみたが、
想像以上におもしろく、一気読みしてしまった。
周りの評判はメロドラマ風、感情移入できない、と評判が良くなかったけど
個人的には普通におもしろいとおもった。
撲殺体で発見された松子の一生を、甥が調べて行く過程と
松子の思い出が平行して進んでいく形式をとっている。
転落していく松子の人生を読んでいるうちに
「どうしてそうなっちゃうかな?」と強く思うと同時に
「どうせなら、少しでも幸せな時間が続けばいいのに・・」と
松子のささやかな幸せを願っていた。
松子は確かに不幸な人だったが、その不幸はまぎれもなく
彼女の激情的で・一途な性格に起因していて、まぁ
自業自得のような気もする。
1つだけ、「明日香」と「松子の一生」に何か接点があれば・・
と個人的に期待していたが・・・。
映画も個性派・豪華キャストでおもしろそう。
★4つ
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.176
(4pt)

しかし、結局、松子の末期の心理は誰にもわからない

どんどん人生の暗部を転がっていく松子のラストまでと、
死因の解明に焦点をあてた、下巻。
結局、著者は、女囚となった松子、シャブにおぼれる松子、
さまざまな男性遍歴によって転落の人生に加速がついていく
、そんな松子の数奇で、哀れな運命を、実は、感情をあまり交えず、
たんたんと描いていきます。
結局、随所で、読者にとっては、一人称で語られてきた松子の
最後のほうの孤独な死に至る、その心理のひだまでは、詳しく
描くのを、わざと避けて、たんたんと、第三者的に描いているの
かもしれません。
それは、甥の笙の追体験と、彼がたどりついた心理を通して
しか、松子への共鳴、感情の表明ができないのかもしれません。
実は、ラストのあり方に、ちょっと物足りなさを感じています。
嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)より
4344405625
No.175
(4pt)

松子の謎を追っかけてどんどん引き込まれていきます

この上下巻で、上巻は、松子の謎の人生を知りたいと
いう、読者のデバガメ的好奇心を刺激され、主人公である、
笙と明日香と一緒に、松子の謎を追う、という追体験を共有
できます。
世間知らずなのか、のんきなのか、とにかく、秀才で器用で、
器量のいい若き松子は、節目の出来事で、なぜか、悪いほうへ
運命が傾いていく判断と行動を選択します。
笙と明日香、中学教師であった若き松子、教え子、龍洋一。
主要な登場人物が、現在と過去を、一人称で語る形式で、交互に
場面転換を語られることによって、緻密な構成により、読者
の好奇心をおおいに刺激し、上巻を一気に読ませます。
上巻の最後では、一家から見捨てられ、地域からも村八分に
され、ふるさとから逃げ出す、松子の悲しさで幕。
下巻に起こるであろう、松子のもっと数奇な運命の大展開を
読者におおいに期待させます。
最近では、結構、面白い、日本文学です。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.174
(5pt)

バカな女ほど愛しいものはない。

最初にタイトルを見たとき、どんな性格ブスの物語なのだろう思った。確かに教師時代は体裁と自己の評価を保つことだけに支配された高慢な女だった。
ところが窃盗事件に端を欲し家を飛び出したところから愛を希求する対象が父親から男へ変わる。セックス・ドラッグ・バイオレンス、揚げ句の果てには男を殺して服役する。
転落し続ける松子の人生。殴られても裏切られても引きずられても愛を乞う女。女であれば共感できる部分もあるのではないだろうか。それ以外の方法論を知らないというところに人格の歪みを感じるが、それがまた松子の魅力でもある。
著者が描きたかったのは打算や理性で幸福を掴み取る女ではない。まるで幼い子供のように泣きながら盲目的に愛を乞う女だ。例えバカだと言われようが、松子をそうさせるのは大人たちが失ってしまった純真な魂に他ならないからだ。
一方で松子の生涯を紐解いていくうちに大人へと成長を遂げる笙と明日香の視点も、若い世代に向けたメッセージを含んでいて素晴らしい。松子の視点で描写される過去、笙の視点で綴られる現在。ページをめくるごとに時間軸が近づけていく手法が読者をどんどん物語の中に引き釣り込んでいく。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.173
(4pt)

いろいろと言われているが…

低い評価をされる内容ではないと思います。
よく感情移入が全くできないなど書かれていますが、そもそも松子の一生に感情移入ができるように書かれていません。それに、この物語の軸となっているのは松子ではなく笙のはず。松子が落ちていくのだけを見せられればもちろん消化不良で不満も募ると思いますが、この作品では松子が現代に生きる笙や明日香に変化をもたらす役割として松子の一生を作者が書いていると思います。もちろん笙に与える影響というのは、松子の人生の経緯ではなく、松子が自分の人生に正面から向かっていく姿勢の事。松子の最後はもう一度正面から向かっていこうとしてあっけなく死んでしまいましたが、そこに不満を持つ人が多く見ていてイライラします。それを消化するために作者は明日香や笙に希望を持たせるようにし、松子の報われない思いを二人に託したのではないのですか?
作品はすごくおもしろかったのですが、一つ不満なのは言いたいことがいくつかあるせいで、その言いたい事がぼやけてしまったのが残念。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.172
(3pt)

作者の勉強不足

シナリオとしてはいいのであろうが、本の読者は時代の設定や空白の時間を埋めるものが一切書かれていないことに不満を感じるであろう。
腑に落ちないところが山程でてくる。いくら家が厳しいからといって、はじめから幼馴染がいない、あるいは友人がいないこと。国立大学を出ているのに学生運動などもでてこない。
作者にもっと勉強してほしいと思いました。
嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)より
4344405617
No.171
(4pt)

愛され松子

松子の不幸はますます容赦がなくなってきます。
私はこの小説は「負のおとぎ話」だと思っています。シンデレラストーリーに幸福のゴールがあるように、この物語にもちゃんと不幸のゴールがあります。こうなるより他ないんです。これはそういう物語なのです。しかし、それは決して映画「ダンサーインザダーク」や「フランダースの犬」のような、外的環境に翻弄される「弱いものいじめ」ではなく、すべては松子自身の責任において堕ちていくところが熱いのです。
ミステリー小説などでは、しばしば賢明な若い女性の登場人物が、一条の光を投げかける存在として描かれますが、ここでは、松子の甥の笙の彼女である明日香という女の子がその役割をしているように思います。
おそらく松子とは正反対の明るい人生を送るであろう明日香に、本来真面目で努力家な一面をもっている松子が歩めなかった人生を重ねてしまいました。
「嫌われ松子」は一生を終えることで、「愛され松子」になったのでしょうか。
松子が実家に帰ったとき、子供だった甥っ子の笙に出会う場面と(笙はそれを覚えていない)、松子の最期の場面は、少しせつないです。
賢く生きるって実は簡単なことで、体と情で生きることのほうがずっとずっと大変なのかもしれませんね。
それにしても、この文庫、解説がよくないです。こんな視点で解釈してしまったら、読後のテンションがぐ〜んと下がってしまいますよ。
嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)より
4344405625