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リセット
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リセットの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 1~20 1/3ページ
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なし | ||||
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話が動くまで200ページかかります。 本当に第一部が長い。スキップ、ターンと読んできて、後半話がひっくりかえること前提で読んでるから、 どうしても前半飛ばし読みになってしまう。 てか半分以上飛ばし読み。そうしないと読めない。 でもそうすると物語の面白さがわからない。 ああ、ジレンマ。 多分2回読めば面白さがわかる、よ。 | ||||
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※削除申請(1件)
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久しぶりに、北村薫氏の作品を読んだ。人によっては、まだるっこしいかもしれないが、戦時下における日常生活の描写などは、さすが。全体としては、それなりには面白い。初期のミステリに比べると、物足らなくも感じるが、好みの問題だ。ただ、気になるのが、漢字。「わたし達」などの“達”は、常用漢字では“たつ”としか読めず、「友達」が例外で認められているだけ。誤用である。また、「皆なで」とあり、“みなで”もしくは“みんなで”と読むのだろうが、“皆”は“みな”と読み、“み”や“みん”という読みは存在しない。一方で別のところでは、「皆」に正式な読みである“みな”というルビがわざわざ振ってある。編集者や校正者の責任もあるが、著者は高校の国語教員をされていたのだから、こういった点には注意してもらいたい。 | ||||
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心に幾つもの風を吹き込む 著者の筆力に恐れ入っている。 恐らく誰もが経験されたであろう 戦時下の悲惨さ、 残された人の生き方の重さ。 何時の時代も変わらない、 恋が昇華することの不思議さ、嬉しさ、 脈々と流れる次世代への愛 この世知辛い21世紀に読む、 時空を超えた巡り合いのお話しは、 すてきな恋愛小説というだけでなく、 「鉄道事故」「組織のいじめ」「獅子座流星群」のように 繰り返される現象を あなたはどのように捉え 何をリセットするのか、次に何が出来るのかを 問いかけているようにも思う。 | ||||
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北村薫氏の筆力に身を任せ、読者はまず、昭和10年代後半の芦屋の女学生の生活を味わいます。そこから先は、とにかく北村薫氏にお任せしましょう。綿密な取材と明確な構想に基づいた素晴らしい作品です。戦争を扱っていますが、読後感は爽快。そこのところはご心配なく。真実の友情、愛情に出会えます。大切なものを大切に、信じたいものを信じたくなります。「時と人シリーズ」の3作目。温かな作品です。 | ||||
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順番を間違えて「ターン」の前に「リセット」を読みました。 「スキップ」に感動したので、《時と人》シリーズの最後の作品を楽しみに読み始めた のですが、前半に戦時下の女の子の日記のような回想史が続き、その後戦後の男性の 回想史が続き、読み進めるのに苦労しました。 さすが北村先生、文章力は大したもので、主人公の細やかな心情が伺えるし、戦時下って こんな風だったんだなぁと思えますが、元々そういうお話を読もうと思って読んでいる 訳ではないので、申し訳ないのですが、途中で投げ出そうかと何度も思いました。 最後の70頁あたりの盛り上がり部分はうるうるしましたが、いかんせんその前の前置きが 長すぎて、評価が辛口になってしまいます。この本を好きな方、ごめんなさい。 「ターン」を楽しみに、シリーズをリバースします。 | ||||
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時空を超えた男女の物語…よくある設定なのかも知れないが、恩田陸さんのライオンハートのように読むのに辛い思いをしなくて済む。戦時中や昭和中期を描くために相当な取材をされたと思われ、苦労が伺える。が、穿った見方をすれば前半は殆どその取材の結果を披露したいがために綴られたような感じで、全体の流れからすれば冗長に思える。後半は若干先が読める展開ではあるが、それだけに期待を裏切らない。ちゃんと幸せな気分にさせてくれる作品。 | ||||
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≪時と人≫シリーズ第3弾。 時をテーマにいろいろな描き方に挑戦しているので、シリーズ間の関連は無いので、 「スキップ」「ターン」「リセット」どの作品から読んでも大丈夫。 実際私も「リセット」を一番最初に読みました。 「リセット」は、輪廻転生しても相手を想い続けるピュアなラブストーリーです。 スキップが無情に時が飛ばされてしまう、図でいえば時が一方的に直線的に流れる話で、 ターンがひたすらその場でくるくる輪を描いている話とするなら、リセットは過去と繋がりながら 記憶という輪を描きながら先へ進むようなお話です。 スキップとターンを経た作者がたどり着いたひとつの形なんだろうなと思いました。 北村薫らしい優しくて繊細な静かに時間が流れているような奇麗なお話でした。 | ||||
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「時と人」シリーズの第3弾ですが、『スキップ』や『ターン』のような緊張感や切迫感はなく、実にゆったりとした時間が流れている小説でした。戦前の芦屋に住んでいたお嬢さまの日常のように優雅な展開で、時にはまどろっこしく思う場面もあるでしょうが、これほど丁寧に戦前の女学生の心情を綴った小説は他にないと思います。 巻末に参考文献が列挙されていますが、丁寧な取材による描写がこの『リセット』の深い味わいをもたらしています。まるでその時代を生きた女学生がその時代を思い出して書いたかのような文章が北村薫の才能の表出でしょう。 戦前のドイツ映画「会議は踊る」の主題歌の♪denn jeder Fruhling hat nur einen Mai♪が通奏低音のように本編を貫いています。「だって、春に5月は一度しか来ないだろう」は第1部でも、第2部でも、そして第3部でも重要な場面で歌われます。実にキーワードのような歌でした。そしてこの曲によってそれぞれの記憶の渕からその繋がりを光明の様に見出すのです。 ザッパーの『愛の一家』にも登場し、本書でも重要な役割を果たす33年周期で見られる獅子座流星群もまた縦糸のように本書を貫いています。歯磨きも「まあちゃん」もフライ返しも東京オリンピックもまたすべて「リセット」に必要な狂言廻しのような存在です。このあたりの組み立てが実に見事で、ミステリー好きを唸らせる箇所でした。 愛の尊さを伝えた「彼のうちに、わたしも生きているのです」という言葉は泣かせます。 北村薫の「時と人」シリーズの3部作は見事な完成度を誇る作品群ですので、このシリーズの続編を望みたいものです。 | ||||
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運命というものは、変えられないものなのか? 人の一生が、不完全にリセットされ、次にバトンが渡されるが、輪廻と転生とは、少し意味が異なる。 三部構成のこの作品は、様々な時代を映す。 第一部は、一人の女学生の眼から見た、戦前と戦中だ。 その表現は、驚く程冷静で、例えば、昭和20年6月の大阪大空襲ですら、さらりと描く。 凄まじい状況が、こんなに淡々と描かれているところが、かえってリアルだ。 興味深いのは、第二部の男子小学生の行動だ。 昭和30年代の物語だが、第一部と絶妙にリンクしている。 蜂の巣に、2B弾をぶち込むという下りは、特に面白く、おばさんに対する感情の露土は、良い場面だ。 第三部は、現代を舞台とした総括だ。 ここを読む限り、本作品は、あまり悲劇的には見えない。 フィクションではあるものの、生命の繋がりという、壮大な時間と空間を感じさせる。 微妙な感情の機微を交えて、繰り返される生命が描かれる。 故意に宗教色を排除しているとも考えられ、作品の中立性が保たれている。 不思議な読後感が後遺する。 | ||||
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「時」をテーマにした「スキップ」、「ターン」に続く最終作品です。 「修一」と「真澄」が、どんな状況下で、どんな出会いをし、どんな生き方をしていたのか、特に戦時下という特殊な状況を作者は書いておきたったのでしょう。 非常に丁寧な描写がされています。 従って、第一部は、やや冗漫な印象を与えますが、読み終えてみると第二部、第三部と読者の気持ちを盛り上げていく為の構成であることが分かりました。 生まれ変わっても、尚愛し続ける、しかも生まれ変わったその相手が分かる...。 主人公と共に貴重な時の流れを経験できる一冊です。 しかも、色々と夢のある方向に思いを巡らせるきっかけを与えてくれます。 お互いに気が付いていなくとも前世も愛し合っていたカップルっているんでしょうね。 時を越えても愛し合える人を見つけた人って、どの位いるのかな? | ||||
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この作者の文章は本当に5月の青葉が日に透けるみずみずしさを感じさせる。作中にあるレコード一節が若い青春と時代の過酷さを上手く表現していると思う。時は廻り人は出逢う、でも春は一度きりなのだろうと切なくなった。 | ||||
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とってもいい物語だと思う!!!! 主人公の二人は、戦争や、事故で死んでしまう。だけれど生まれ変わって、また出会い、前世で愛し合ったことを思い出す。まさに2人の出会いは運命そのもの。 いいところは、物語の背景の時代がしっかりと、リアルに描かれているところだと思う。戦争の悲惨さは、飛び出してくるように伝わってくる。 | ||||
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私は、「ターン」や「スキップ」よりも「リセット」が好きです。一時期子供の自殺が多いのはゲームでリセットできることに慣れているからではないかと言われた時がありました。結構人生に満足している人でも、一度くらいは人生をリセットしてみたいと思ったことがあるのではないでしょうか?人生をリセットすることはできないけれど、本気で愛した人がもう一度目の前に現れてくれたら…姿は違ってもその人に気づけたら…幸せだなあと、現実にはないからこそ憧れます。これぞ「純愛」ではないでしょうか。 | ||||
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2001年に出た単行本の文庫化。 「時と人」シリーズの『スキップ』、『ターン』に続く最終作だが、3冊の中ではもっとも馴染めなかった。感傷的で予定調和的な作品は好みなのだが、本書はやりすぎだろう。読み終わって、恥ずかしさだけが残った。 それから、戦争の扱い方も気になった。第二次世界大戦は、政治の場面においても、個人の記憶においても、現在まで尾を引く大事件であった。しかし、(昭和16年以降に限れば)わずか4年間の出来事に過ぎなかったのも事実だ。本書でいうならば、主人公の女学生時代のほんの数年間だ。読んでいて、その「短さ」を強烈に感じさせられた。 | ||||
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優しくて、ゆるやかで、心地よい時間が流れている印象を受ける本書。文章もとても丁寧で、本当に男性が書いたのかと疑ってしまうほど繊細で、状況描写も心理描写も細やか。 作品全体に目を細めてしまうような上質な雰囲気があります。 しかし、幾人かレビューされているように、前半がとても長い…思わずページを早めくりさせてしまう冗漫さがあります。そして、かなり真面目に読まないと、語り手が次々と変わるので筋を把握しずらい…。丁寧な描写をひとつひとつ大切に読めば読むほど、きっと最後に受ける感動は大きいのでしょう。素敵だと思います。 しかし…私には無理でした。かなり中盤を大いにとばし読みして、速読してしまいました。中盤から急におもしろくなるターン等とは違うように思います。常に、一定に主人公に寄り添って物語りが進む印象です。 たくさん時間があるときに、もう一度挑戦してみたい、と思う1冊ですが…いつになることやら。 | ||||
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「小説が書かれ読まれるのは、人生がただ一度であることへの抗議からだと思います」と呟いたのは著者自身だった。真理子から始まった情け容赦無き物語は、真希を経て真澄、そして真知子へと、”ただ一度きり”はその度を強める不思議な繰り返しを経て、帳尻を合わせられていく。『スキップ』の提示した、あまりに苛烈な真理に耐えかねる人のために、北村薫は宮部みゆきに「やさしい時」と言わせる世界、悪意の漂白されたが如き約束の運命をついに生み出した。けれど、それでも、人の生は一度きりなのである。その夢のような”繰り返し”の終わりに、『リセット』という皮肉な名を付けた著者は、やはり限りなく残酷で、そして偉大だと思う。なぜなら、目に見える物語に幕が下ろされたその時こそ、物語はその名の通り”つぎ直され”、澄み渡る知は確かな希望を通して、もう一度、本当に信じるに足るものに至り得るのだから。 「仮に歯を食いしばろうと、失われることのない軽やかな足取りに他ならない。動かせない。了とされたい」 | ||||
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冒頭から4分の3に至るまでの戦中の話に、どうも入り込めない。戦中の事情からするとそのとおりなのだろうが、二人の出会いと思いの深さが、当時の事情を実感できない世代には、共感されないのかもしれぬ。残り4分の1の輪廻を思わせる運命的な出会いは、それはそれで感慨を与えるが、前4分の3の二人の思いの深さを感ずる度合に比例するように思う。戦時体験者には、なお、与える感動が深いのだろうか。 | ||||
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他の2作とはかなり違う印象を受けます。なんというか 主人公にとって流れていく時間がとても好意的でとても 優しく感じる。「スキップ」でも「ターン」でも時間が 主人公に与えた運命は厳しいものであったのに対して、 この作品は時間が主人公の未来を後押ししているよう。 それは内容が戦争という苦しい時代を背景にしているか らなのでしょうか。 輪廻転生を描いたようなストーリーの展開は暖かく、誰 かを強く愛し続けるという登場人物がとても活き活きし ている。心温まる本でした。 | ||||
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実は一度、第一部で挫折しました。 だって冗漫なんだもん。 それはやっぱり文体と少女の1人称のせいだったのかもしれません。 巻末の参考資料を見るまでもなく 作者が真面目に取材をして戦中の情景を描こうとなさっているのは よくわかりました。 それでもやはり少し不自然さが感じられて 途中で投げ出してしまったのです。 実はね 読む本がなくなってしまったんだよ。 買い置きがなくなった、それで読みかけでおいておいたものに 手を出したってわけ。 第一部の途中からだった。 あれっと思った。面白いんだ。 第二部になるとさらに読む速度が加速した。 そして柄にもなくどきどきしてしまったり 照れてしまったもんだ。 そして第三部。 あざといのは嫌いなはずなのに。 さすがに涙は出てこなかったけれど ああ読んでよかったなって。 こういうこと もしかしたらあるのかもしれないなって。 やさしい作品でした。 | ||||
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