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十二月のひまわり
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十二月のひまわりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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とても均整のとれた作品ばかり5篇収められています。 白川道さんの小説、初めて読みました。たくさん書いているなかで『十二月のひまわり』が、どんな位置にあるのか全くわからないのですが、しっかりと構成された作品世界に気持ちよさと同時に多少の窮屈さ、あるいは古風なものを感じました。(初めてなので、これが白川さんの持ち味なのかどうか、判断できないのですが。) 5篇ともきりりと引き締まった緊張感が貫いています。 「十二月のひまわり」と「切り札」は相い似た話。信頼と裏切りと、感謝と蔑みと……。人生のほとんどを占める関係の人物との間に、予想もしない亀裂が走ります。 「淡水魚」。この話がいちばん好きでした。拭いきれない過去の汚点。男にも女にもそれぞれの打ちあけられない孤独な思いがあって、ただ一人、真希の母だけが全てを見通していたことに胸打たれます。 殺し、裏切り、博打、恋、別れ……、危ない世界や稼業も出てきます。 ただ、5篇それぞれの味わいはあるのですが、主人公たちの境遇が似通っており、後半になると あれ?と首を傾げたくなりました。 曰く、勉学優秀で、家庭は経済的に逼迫していたり肉親の不幸が重なったりする。そこのところに必ず経済面精神面ともに救世主が現れる。そして、その後の物語……というふうに続いていきます。 どの作品も此処だというツボは押さえているし、伏線めいた話のまわし方もとてもうまいだけに、5篇が相殺しあっているような感じがします。 そこが、白川さんの初めての読者である私には、味わい尽くせなくて少し単調に感じた理由かもしれません。 | ||||
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