べっぴんぢごく

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べっぴんぢごくの評価:

4.35/5点 レビュー 20件。 A ランク

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平均点4.35pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全26件 21〜26 2/2ページ
No.6
(5pt)

不幸な女の物語?

読了後に感じた事は、一連の主人公達は不幸なのか?そうではないのか?という事でした。これは読む人によって感じ方が違うと思いますが、自分なりの解釈が出来るという点が面白いと感じました。志麻子さんのお得意の岡山シリーズですが、お話の中で百年ほどの時が過ぎ、文化の変化を感じます。また、怪談仕立てではありませんが、心霊現象等のホラー要素もあり色々な事を考えながら読み進めていきました。志麻子さんの作品の中でも非常に気に入った一冊になりました。ぼっけえきょうてえを楽しめた方なら、こちらも楽しめると思います。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.5
(5pt)

不幸な女の物語?

読了後に感じた事は、一連の主人公達は不幸なのか?そうではないのか?という事でした。これは読む人によって感じ方が違うと思いますが、自分なりの解釈が出来るという点が面白いと感じました。志麻子さんのお得意の岡山シリーズですが、お話の中で百年ほどの時が過ぎ、文化の変化を感じます。また、怪談仕立てではありませんが、心霊現象等のホラー要素もあり色々な事を考えながら読み進めていきました。志麻子さんの作品の中でも非常に気に入った一冊になりました。ぼっけえきょうてえを楽しめた方なら、こちらも楽しめると思います。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.4
(5pt)

(通知する)の三人称単数

ぢごく。地獄。フェンダーをもしたギター。ファウンダーを手にしたときの驚きの軽さ、そして空弾きしてみたときの悪くなさ、デザインも簡素であるが故に可愛らしくさえ思えてしまう。音はペナペナとしているが雑味はない。ブランド信奉な方からすれば、バッタもんの子供の玩具に過ぎないのかもしれないが。さて当作の題名にもあるこの地獄。物の本によると8つの階層からなり、さらには128もの小部屋に放り込まれて数多の責め苦を味わうのだとか、その様は誓教寺の地獄絵図にも残されております。この作中には虎のフンドシしめた鬼も釜茹での刑もありません。しかし「地獄に落ちる行い」である殺生、姦淫、無信心、その悉くが踏破され、死後の着地は地獄であること確実です。また仏教でいう苦界である現世に思念が留意し続けることも、この作品に「ぢごく」と冠された理由の一つかもしれません。岩井志麻子の痛覚ある了察。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.3
(5pt)

(通知する)の三人称単数

ぢごく。地獄。フェンダーをもしたギター。ファウンダーを手にしたときの驚きの軽さ、そして空弾きしてみたときの悪くなさ、デザインも簡素であるが故に可愛らしくさえ思えてしまう。音はペナペナとしているが雑味はない。ブランド信奉な方からすれば、バッタもんの子供の玩具に過ぎないのかもしれないが。さて当作の題名にもあるこの地獄。物の本によると8つの階層からなり、さらには128もの小部屋に放り込まれて数多の責め苦を味わうのだとか、その様は誓教寺の地獄絵図にも残されております。この作中には虎のフンドシしめた鬼も釜茹での刑もありません。しかし「地獄に落ちる行い」である殺生、姦淫、無信心、その悉くが踏破され、死後の着地は地獄であること確実です。また仏教でいう苦界である現世に思念が留意し続けることも、この作品に「ぢごく」と冠された理由の一つかもしれません。岩井志麻子の痛覚ある了察。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.2
(4pt)

性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語

作者の地元、岡山の北部の寒村の乞食の娘シヲの年代記(明治中期〜平成初期)と言う形で、女性の美醜、官能地獄を追求した壮大な因果物語。

シヲの家系の女性は霊能力があり、死霊が見える。舞台の寒村の家には「乞食隠れ」と言う板があり、ここが常人と乞食の境である。シヲは初めから異界の人物として描かれているのだ。「乞食」に敢えて「ホイト」とルビを振っているのは「ホト=女陰」を想起させるためであろう。シヲの母も色狂いだったのだ。ひょんな事情でシヲは村一番の分限者の養女となる。身なりを整えたシヲは驚く程の別嬪だった。だが、賢いシヲは俗世とは一線を画し、平凡な結婚をする。そして、産まれた娘は醜女だった。以下、相手の男の境遇は変れど、別嬪-->醜女-->別嬪の順に娘が産まれる。"アレ"も含めて、因果を背負って。シヲを除くと別嬪でも醜女でも男には苦労する。男に惚れられるも地獄、男に無視されるのも地獄。そして彼女達には常に死霊が纏わり憑く。連綿と繋がる地獄絵のような性と宿業の饗宴を、作者は時代の雰囲気と共に巧みに描く。死霊、乞食隠れの他、狂花、凶鳥、穢人の墓地と言った題材で黄泉のイメージを膨らませている点も見逃せない。サービスなのか、集大成のつもりなのか、「ぼっけえ」も「きょうてえ」も文章中で盛んに使われる。こうした岡山弁を用いる事によって物語の土着性・因習性が増しているのは言うまでもない。

霊能力を持つ女性の年代記を通して、美醜を超越した女性が持つ性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.1
(4pt)

性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語

作者の地元、岡山の北部の寒村の乞食の娘シヲの年代記(明治中期〜平成初期)と言う形で、女性の美醜、官能地獄を追求した壮大な因果物語。
シヲの家系の女性は霊能力があり、死霊が見える。舞台の寒村の家には「乞食隠れ」と言う板があり、ここが常人と乞食の境である。シヲは初めから異界の人物として描かれているのだ。「乞食」に敢えて「ホイト」とルビを振っているのは「ホト=女陰」を想起させるためであろう。シヲの母も色狂いだったのだ。ひょんな事情でシヲは村一番の分限者の養女となる。身なりを整えたシヲは驚く程の別嬪だった。だが、賢いシヲは俗世とは一線を画し、平凡な結婚をする。そして、産まれた娘は醜女だった。以下、相手の男の境遇は変れど、別嬪-->醜女-->別嬪の順に娘が産まれる。"アレ"も含めて、因果を背負って。シヲを除くと別嬪でも醜女でも男には苦労する。男に惚れられるも地獄、男に無視されるのも地獄。そして彼女達には常に死霊が纏わり憑く。連綿と繋がる地獄絵のような性と宿業の饗宴を、作者は時代の雰囲気と共に巧みに描く。死霊、乞食隠れの他、狂花、凶鳥、穢人の墓地と言った題材で黄泉のイメージを膨らませている点も見逃せない。サービスなのか、集大成のつもりなのか、「ぼっけえ」も「きょうてえ」も文章中で盛んに使われる。こうした岡山弁を用いる事によって物語の土着性・因習性が増しているのは言うまでもない。
霊能力を持つ女性の年代記を通して、美醜を超越した女性が持つ性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032