国境の南、太陽の西
評判
国境の南、太陽の西の評価:
4.22/5点 レビュー 233件。 B ランク
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全466件 401〜420 21/24ページ
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国境の南、太陽の西の評価:
4.22/5点 レビュー 233件。 B ランク
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とにかく共感するところがとても多かったですね。共感というよりも、まるで自分のことを言われているような感覚になった、と言ったほうが近いかもしれません。
やはりそれは、人間の誰しもが「欠落感」「喪失感」を抱えて生きているからだと思います。自分の中にあるその空虚を埋めようとし続ける作業が、人生だと言える部分もあるでしょう。
主人公のソレは、有紀子との理想的な結婚と仕事の成功で埋まったようにも見えました。しかし、かつて自分に全てを与えてくれた人(そういう感情を抱かしてくれた人)島本さんとの再会により、隠れていた空虚や喪失が動き出し、主人公は彼女の中に「本来あるべき自分」を見出していきます。そして日常は一気にひっくり返ります。
そういった「吸引性」は、人生のひとつの導きとも言えるかもしれません。
主人公はどうしようもなくそれを求めてしまう中で、決定的に人を(自分も)傷つけることを繰り返していきます。その部分を強烈に描いているところが、私の中では印象的でした。
これは、人間の持ちうる悲劇性の物語とも言えるかもしれません。
また最後の有紀子の言葉は、救いでもあるような気もします。
「あなたはまた私を傷つけるかもしれない。今度は私があなたを傷つけるかもしれない。何かを約束することなかんか誰にもできないのよ。でもとにかく、私はあなたのことが好きよ。それだけのことなの」(要約)本当に「それだけのこと」だけが確かなことなのかもしれません。
そして、幻想の消えた主人公が、新しい世界へ動き出しそこにあるものを掴むべく、その世界の重みを感じる姿が心に残りました。