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友よ、静かに瞑れ
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友よ、静かに瞑れの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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最近は歴史小説を書く事が多い作者のハードボイルドとしての代表作と言われている。だが、私は読んで行くうちに日本を舞台にハードボイルドを書く事の難しさをヒシヒシと感じた。主人公は旧友が逮捕された温泉街へ行く。その街は、裏の組織に支配されており、その罠に嵌った旧友を助けるため、主人公は組織と対決する...。日本では事件を解決する私立探偵は存在し得ないので、主人公は素人である。主人公の素性を除くとハメット「血の収穫」に舞台設定が似ているのだが、日本では拳銃をブッぱなして事件を解決する訳には行かない。勢い、主人公が組織と接触する際の精神的緊張感で、ハードボイルド的雰囲気を出そうとしてるのだが、無理がある。余りにも現実感がないのである。常識的に考えて、そんな温泉街によそ者が行って、組織に接触したりすればスマキにされてしまうのがオチだろう。その非現実感を払拭させる程の文章力・構成力もない。題名とは裏腹に、作者の苦吟だけが聞こえて来るのである。読んでいて、虚しさしか残らない作品。作者がその後ハードボイルド作品を幾つか書いた末、歴史小説に転向したのがうなづける内容。 | ||||
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