■スポンサードリンク


(短編小説)

瓶詰の地獄



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

瓶詰の地獄の評価: 4.59/5点 レビュー 39件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.59pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21~34 2/2ページ
<<12
No.14:
(5pt)

脳髄パラドクス

夢野氏お得意の脳髄世界に魅了される。
ドグラマグラがこの時点で構成されていたような、そんな作品ばかりだ。
この書物を読んで脳髄に支配される人間というテーゼを一度は思考してもらいたい。
夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)より
4480026789
No.13:
(5pt)

衝撃

私が生まれる前には既にこの世を去っていた人の作品、
とは思えないほど、今読んでも新鮮な独特なものを感じます。
もちろんその頃の時代にあったのであろう空気も
滲んでいるように疑似体験できたり、文章から滲むリアルさと
奇妙な雰囲気に、気圧されました。
ブラックユーモアな作品だと、くくりきれない、暗い圧迫感、
湿気の多い真夏の気だるさのような纏わりつく感覚、
どれをとっても寝覚めの悪いそら恐ろしい気持ちにさせられました。
でも面白い・・・面白いっていうのも語弊がありそうですが、
一筋縄ではない世界に虜です。
こんな徹底した世界が作れるなんて本当に凄いと感動しました。
どの作品も、というより一文一文に魂が込められているような
念のようなものを感じて、恐ろしいような崇拝したいような
不可思議な感覚にもなりました。
この人にしか書けない世界だと、気持ちよく読みきりました。
内容は決して気持ち良いとかの部類ではないけれど。
収録作品
■瓶詰の地獄
■人の顔
■死後の恋
■支那米の袋
■鉄鎚
■一足お先に
■冗談に殺す
(2010.5.15読)
瓶詰の地獄 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:瓶詰の地獄 (角川文庫)より
4041366143
No.12:
(4pt)

脳髄を毒液に浸して瓶詰標本

中学生の頃「ドグラ マグラ」を偶然手にし、そのあまりの異様さに嫌悪感をおぼえたことがある本に毒でも付いているような気がして触りたくなくなった大人になって夢野久作を再読この「瓶詰地獄」を読んでわかったことだが、内容のブキミさよりも文体がまず異様行間から夢野久作の悪意と殺気が漂ってくる中学生だった私が何故にあれ程嫌悪したのか、30後半にしてやっと理解した次第犯行現場をイヒヒとデバガメするような猟奇と狂気の七篇
瓶詰の地獄 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:瓶詰の地獄 (角川文庫)より
4041366143
No.11:
(5pt)

幻想性と狂気の世界を描いた傑作短編集

「瓶詰の恐怖」は読者の想像力に訴え、残酷さと哀感を喚起させる傑作。作者の代表作と言っても良いと思う。
作品の構成はシンプルで、1通の通知書と3通の手紙から成る書簡体小説である。通知書の内容は、ある島の海岸で3本のビール瓶を回収したので送付するとの事。問題はビール瓶の中の3通の手紙である。読者に示される最初の手紙は、無人島に流れ着いた兄妹の絶望の遺書である。兄妹は既に幻想を見ている。そして、示される手紙の順番が巧み。読者に示される手紙を順番に読むと、兄妹が味わう煉獄の苦しみ、悪魔の誘いが読者にヒシヒシと伝わって来る。最後に示される、カタカナ2行のあどけない手紙が哀れを誘う。兄妹の所有物に聖書があった事からして、モチーフは"アダムとイブ"なのであろう。それが、無垢→煉獄の苦しみ→禁断の所業という兄妹の運命に見事に反映されている。
他の作品も佳作揃い。特に、美少女を襲う恐怖を描かせたら天下一品だと思う。作者の幻想性と狂気の世界を味合うには持って来いの短編集だと思う。
瓶詰の地獄 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:瓶詰の地獄 (角川文庫)より
4041366143
No.10:
(5pt)

小さなドグラ・マグラ

夢野久作と言えば「ドグラ・マグラ」だ。しかし、久作をこの一冊だけの作家であるように思わないでほしい… 彼の作品のほとんどが「人はそれぞれの現実を生きている」というテーマで書かれていると思う。 無人島の兄弟も「キチガイ地獄」の語り手も嘘を吐き続ける姫草ユリ子も…
夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)より
4480026789
No.9:
(5pt)

夢野入門にぴったりの一冊

夢野久作に初めて触れるにはちょうどいい傑作・佳作がそろっています。
いきなり「ドグラ・マグラ」に手を出したりせず、この本から入門しましょう。
米倉斉加年の表紙イラストもすばらしい。
瓶詰の地獄 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:瓶詰の地獄 (角川文庫)より
4041366143
No.8:
(5pt)

最高傑作!

夢野久作の独特な魅力がたっぷりと詰まった表題作「瓶詰の地獄」
ドグラ・マグラが有名な作者だが、私はこの瓶詰の地獄を最高傑作に推したい。短い文章の中に凝縮された狂気。自分の概念をも覆してしまうような迫力。夢野の狂気の世界にすっかり魅せられてしまう。
それ以外にも、傑作「死後の恋」などが収録されているなど、夢野久作入門としてもうってつけの一冊になっている。
個人的には夢野久作の美少女の描写はとても美しいと思うんですけど、皆さんどうでしょうか?
瓶詰の地獄 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:瓶詰の地獄 (角川文庫)より
4041366143
No.7:
(5pt)

ドグラ・マグラ

夢野久作の代表作「ドグラマグラ」と「瓶詰の地獄」と「氷の涯」を収録した本書。「ドグラマグラ」単体を買うよりお得かもしれません。私がこれを買ったのは某文庫の奴の表紙が最悪だったからですけど。でも何故「キチガイ地獄」を収録しなかったんだろう?今、「ドグラマグラ」をリメイク映画にしようっていう命知らずな人、いるんでしょうかねぇ?監督や脚本家は所謂Jホラーの名手とかじゃない人の方がいいですけど。主演は誰でしょうね?松山ケンイチがいいな。「ドグラマグラ」は話自体は難解ですが、文体が変わっていて面白いです。チャカポコ節はリズム感があります。ラストで明かされる真相はとても衝撃的です。そして「これを読んだら発狂する」は誇大広告ではありません。
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))Amazon書評・レビュー:日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043
No.6:
(5pt)

あえて注文をつけてみました

夢野久作といったら『ドグラ・マグラ』。確かに凄い小説です、『ドグラ・マグラ』は。探偵小説というジャンルを超え、その怪奇さ幻想さで読む者を驚かせ、呆然とさせ、クラクラと目眩にも似た陶酔感に酔わせる。著者畢生の代表作です。本書にはこの長編と、掌編『瓶詰の地獄』、中篇『氷の涯』の三篇が収録されています。
代表作ではありますが、できれば本書の五分の四を占める『ドグラ・マグラ』、あえてこの大長編をはずして他の作品を多く入れてほしかった。『少女地獄』、『女坑主』、『あやかしの鼓』、『死後の恋』などなど、その題名を聞いただけでゾクゾクしてくるような、そして読んでみると本当にゾクゾクする優れた作品が数多くあるのだから。評判の高い『ドグラ・マグラ』は読んだことがあるが、他の夢野作品を読んだことがないという人もいるでしょうから。『ドグラ・マグラ』に挑戦してはみたものの、その長さと内容のため途中で挫折、他の夢野作品を読んでみるのをためらっている人もいることでしょうから。
トリッキーな掌編、サスペンスあふれる中篇、そして代表作の大長編。文句のつけようのないラインナップですが、ムリして注文をつけてみました。
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))Amazon書評・レビュー:日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043
No.5:
(5pt)

あえて瓶詰地獄

瓶詰地獄は何度も読み返しました。書簡3通で構成されている「瓶詰地獄」は読むたびに、僕を不安にさせます。夢野久作の作品は、人間が人間であることの本質的な矛盾や不快感、絶望感といったものを想起させることがあると感じますが、瓶詰(の)地獄はそれをストレートに感じざるを得ない作品です。
夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)より
4480026789
No.4:
(5pt)

どうしても2回以上は読んでしまう。

少ない登場人物で構成された大作である「ドグラ・マグラ」は、読中は息苦しく窒息感を感じ、読後はやっと開放はされたが自分がメビウスの輪に嵌ってしまった様に感じてしまった。どうしてもミステリー界での取り上げられが多い作品では在るが、文学としてももっと再評価されてしかるべきでは?夢野作品を「ドグラマグラ」から読みたいという人は、コンパクトに名中・短編をまとめた現代教養文庫の方がお勧めです。(この1冊では偏った形で著者を理解してしまうのでは?)
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))Amazon書評・レビュー:日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043
No.3:
(5pt)

夢野久作とドグラ・マグラのための本

本書は夢野久作集と銘打ってありますが、夢野久作の作品を全く知らない方にとっては少なからずとっつきにくい内容になっていると思います。その理由としては、収録作品が「瓶詰の地獄」「氷の涯」「ドグラ・マグラ」の三作しかないうえに、代表作である「ドグラ・マグラ」が全804P中631Pを占める大長編であることがあげられます。このことから本書は、夢野久作集というよりは、集大作である「ドグラ・マグラ」を読むための一冊といってよいと思います。そういった意味で、「ドグラ・マグラ」として薦めるのなら、三大奇書の一つとして読みたい方や夢野久作作品の終着地点として読みたい方など、「ドグラ・マグラ」に集中して興味がある方が最適だと思います。夢野久作の短篇や中篇がたくさん読みたいという方には、収録作品数が少ないのであまりお薦めしません。付録として収録されている「夢野久作の作品について」は夢野久作の息子さんである杉山龍丸氏が書かれたものです。本書を最後まで読み終えた後のステキなお楽しみです。
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))Amazon書評・レビュー:日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043
No.2:
(5pt)

プチ・ドグラ・マグラのオンパレード

四方山犬彦による解題、西原和海による解説にも詳しいですが、この巻のテーマは「脳髄の地獄」、つまりは狂気、或いは現実の認識を歪める程の力を持った強力な強迫観念です。狂える脳髄が生み出した、外道なる虚言のカタマリ、夢の中でも続くは悪夢、界遠望なる幻影地獄………今この現実を浸蝕しているのは、病院のベッドの上で生み出されたイルージョンか、コシラエられた他者の記憶が混在する、一篇の悪夢なのか………。そうした夢野/夢の光景が一面に広がる作品ばかりが集められています。 自らが生み出したフィクションの中で、次第に溺れ、窒息し、悲鳴を上げるか笑い出すかするしかないこれらの登場人物達の悲喜劇は、大作『ドグラ・マグラ』が推敲されてゆく段階で生み出されたもので、あちらで敷衍されたアイディアがピンポイントで提示されていると云う点に於いては『ドグラ・マグラ』よりインパクトがあるとも言えます。かの作を補逸するもの、派生作とも、或いは凝縮したものとも読むことが出来るでしょう。収録作品は以下の通り。瓶詰地獄一足お先に狂人は笑うキチガイ地獄復讐(大雪)冗談に殺す木魂(すだま)少女地獄 何んでも無い 殺人リレー 火星の女
夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:夢野久作全集〈8〉 (ちくま文庫)より
4480026789
No.1:
(4pt)

言わずと知れたドグラマグラなど

ドグラマグラを読むだけでも他の文庫で買うよりも値段が安くすむ。その上、「氷の涯」という名作まで読めて満足度大。「氷の涯」は、とにかくラストシーンのためだけにも読む価値がある。
日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))Amazon書評・レビュー:日本探偵小説全集〈4〉夢野久作集 (創元推理文庫(400‐4))より
4488400043

スポンサードリンク

  



<<12
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!