エンドゲーム 常野物語

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エンドゲーム 常野物語の評価:

3.10/5点 レビュー 68件。 C ランク

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平均点3.10pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全52件 1〜20 1/3ページ
No.52
(3pt)

超能力夫婦の裏に潜む秘密の正体。絶妙のストーリーテリング。

常野物語の第三弾。タイトルを見ると、シリーズもこれで終わりか、と思わせますが、その真偽たるや如何に!?

・・・
で内容ですが、今回はどちらかというとモダンホラー的な風合い。

「私たち、誰かに狙われている?」「あいつらが出てきたら、「裏返す」の。分かった?」
みたいな会話がなされたかどうかは分かりませんが、主人公の時子とその母暎子は常野の血を引く特殊能力を持つ家系。

常に「あれ」と戦うことを余儀なくされた血を受け継ぐ母暎子とその娘時子。失踪した夫は「裏返」されたのか、それとも・・・。

失踪した夫の真実とは、夫の残したメモの先はなにか、「洗濯屋」の正体は、夫の家系と結婚に潜む謎等々が次第明らかに。
因みに、「光の帝国 常野物語」所収の「オセロゲーム」からのスピンオフという位置づけ。

・・・
今回も恩田氏のモダンホラー的ストーリーテリングにやられて、一気に一日で読了。

常野物語は、通底するテーマが超能力、超常現象、こうした能力の混合や遺伝等々。これは私の大好物分野の一つです。

でも、本作はどちらかというと、もう一つのテーマとして「不条理」みたいなものがあるように思えます。
なぜ、夫は失踪してしまったのか。なぜ我々は「あれ」と戦わなくてはならないのか。なぜ我々は常野の一族と距離を置いているのか。

不条理と併せて、語られない細部にヤキモキするのですが、これを少しずつ、気持ちよく埋めていく語りの作法が気持ちよいです。

能力の持ち主暎子と娘時子に迫る危機。否、これは救いなのか? 「洗濯屋」は味方なのか敵なのか。

最後の大団円ではモダンホラー的要素はすっかり抜けて、むしろファンタジー的なテイストでありました。

・・・
ちなみにですが、本作で「特殊能力をすっかり失い、そして記憶も失う。だけどその後は普通の人生を生きていける」というような選択についてのくだりがありました。

能力を持った暎子と時子の母子は、その提案に逡巡するのですが、それを読んで感じたこと。
「記憶とはアイデンティティそのもの」

自分を失うという事は具体的にどういうことか。つまりは記憶を失うということなのでは、と思います。

それまでの良いこと悪いこと、頑張ったこと悲しかったこと等すべてひっくるめて今の自分が形成されているのですが、それを「はい、リセットしまーす」と言われて即座に「賛成!」といえる人は少ないと思います。やはり自分の自我・自己に愛着が少なからずあるのではないでしょうか。でも、この自我の記憶が無くなったら、どう感じるのでしょうか?不安じゃないですか?

・・・
そういうことを考えると、痴呆や認知症というのはどういう状況かと。

自我・自己の記憶が辺縁から崩れつつあるのを、時に認識しながらも、何とか生きていく、そういう状況なのかな、と。

ビーカーという「自己」に水という「記憶」が入っており、割れたビーカーの底から水が漏れている。水が漏れるに従い、ビーカーのイメージがどんどん消えてゆき、水が無くなった瞬間に暗転。そういう状況なのでしょうか。

あるいは記憶喪失。記憶喪失はビーカー「自己」に傷も割れ目もないのに、水が一滴も入っていないようなイメージなのでしょうか。

痴呆が進み過食が進行中の父親。彼に思いを馳せつつふと考えた事柄でした。

・・・
ということで常野物語の第三弾でした。
モダンホラー、超能力系が好きな方でしたら楽しんで読める作品だと思います。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.51
(3pt)

超能力夫婦の裏に潜む秘密の正体。絶妙のストーリーテリング。

常野物語の第三弾。タイトルを見ると、シリーズもこれで終わりか、と思わせますが、その真偽たるや如何に!?

・・・
で内容ですが、今回はどちらかというとモダンホラー的な風合い。

「私たち、誰かに狙われている?」「あいつらが出てきたら、「裏返す」の。分かった?」
みたいな会話がなされたかどうかは分かりませんが、主人公の時子とその母暎子は常野の血を引く特殊能力を持つ家系。

常に「あれ」と戦うことを余儀なくされた血を受け継ぐ母暎子とその娘時子。失踪した夫は「裏返」されたのか、それとも・・・。

失踪した夫の真実とは、夫の残したメモの先はなにか、「洗濯屋」の正体は、夫の家系と結婚に潜む謎等々が次第明らかに。
因みに、「光の帝国 常野物語」所収の「オセロゲーム」からのスピンオフという位置づけ。

・・・
今回も恩田氏のモダンホラー的ストーリーテリングにやられて、一気に一日で読了。

常野物語は、通底するテーマが超能力、超常現象、こうした能力の混合や遺伝等々。これは私の大好物分野の一つです。

でも、本作はどちらかというと、もう一つのテーマとして「不条理」みたいなものがあるように思えます。
なぜ、夫は失踪してしまったのか。なぜ我々は「あれ」と戦わなくてはならないのか。なぜ我々は常野の一族と距離を置いているのか。

不条理と併せて、語られない細部にヤキモキするのですが、これを少しずつ、気持ちよく埋めていく語りの作法が気持ちよいです。

能力の持ち主暎子と娘時子に迫る危機。否、これは救いなのか? 「洗濯屋」は味方なのか敵なのか。

最後の大団円ではモダンホラー的要素はすっかり抜けて、むしろファンタジー的なテイストでありました。

・・・
ちなみにですが、本作で「特殊能力をすっかり失い、そして記憶も失う。だけどその後は普通の人生を生きていける」というような選択についてのくだりがありました。

能力を持った暎子と時子の母子は、その提案に逡巡するのですが、それを読んで感じたこと。
「記憶とはアイデンティティそのもの」

自分を失うという事は具体的にどういうことか。つまりは記憶を失うということなのでは、と思います。

それまでの良いこと悪いこと、頑張ったこと悲しかったこと等すべてひっくるめて今の自分が形成されているのですが、それを「はい、リセットしまーす」と言われて即座に「賛成!」といえる人は少ないと思います。やはり自分の自我・自己に愛着が少なからずあるのではないでしょうか。でも、この自我の記憶が無くなったら、どう感じるのでしょうか?不安じゃないですか?

・・・
そういうことを考えると、痴呆や認知症というのはどういう状況かと。

自我・自己の記憶が辺縁から崩れつつあるのを、時に認識しながらも、何とか生きていく、そういう状況なのかな、と。

ビーカーという「自己」に水という「記憶」が入っており、割れたビーカーの底から水が漏れている。水が漏れるに従い、ビーカーのイメージがどんどん消えてゆき、水が無くなった瞬間に暗転。そういう状況なのでしょうか。

あるいは記憶喪失。記憶喪失はビーカー「自己」に傷も割れ目もないのに、水が一滴も入っていないようなイメージなのでしょうか。

痴呆が進み過食が進行中の父親。彼に思いを馳せつつふと考えた事柄でした。

・・・
ということで常野物語の第三弾でした。
モダンホラー、超能力系が好きな方でしたら楽しんで読める作品だと思います。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.50
(3pt)

役に立たない異能に翻弄される一族の悲哀

前作「オセロゲーム」から常野物語として違和感を覚えるエピソードだった。私が個人的にこのシリーズを、人よりすぐれた超能力者の味わう悲哀を描いてると思っていたせいかも知れない。「裏返す」能力が、一般人には何の影響も及ばさず、正体不明の敵と戦っていると言う設定が理解不能だった。この異能が何の役に立つと言うのか。この書き方だと超能力者と言うより精神障害者だろう。  

 筆力ある作者なので、スリリングなストーリーを最後まで読まされたのだが、読み終わってもモヤモヤが晴れず、一寸残念な読後感想を抱いてしまった。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.49
(3pt)

役に立たない異能に翻弄される一族の悲哀

前作「オセロゲーム」から常野物語として違和感を覚えるエピソードだった。私が個人的にこのシリーズを、人よりすぐれた超能力者の味わう悲哀を描いてると思っていたせいかも知れない。「裏返す」能力が、一般人には何の影響も及ばさず、正体不明の敵と戦っていると言う設定が理解不能だった。この異能が何の役に立つと言うのか。この書き方だと超能力者と言うより精神障害者だろう。  

 筆力ある作者なので、スリリングなストーリーを最後まで読まされたのだが、読み終わってもモヤモヤが晴れず、一寸残念な読後感想を抱いてしまった。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.48
(3pt)

中盤までのハラハラ感はおもしろい、しかし結末が…

常野物語シリーズは好きで第1作、第2作ともに読みました。
今作は第1作短編のオセロ・ゲームの拝島一家の物語でした。オセロ・ゲームが非常にスリリングでおもしろく、世界観も好きだったので期待して読みました。
中盤まではオセロ・ゲームと序盤の伏線の回収があり、わくわくして読み進められましたが、終盤に差し掛かって感情移入し難い登場人物の行動が多々あり、もやもやしてしまいました。展開が読めないことは楽しさのひとつですが、私にとってはあまりにも登場人物の行動がありえないもので、序盤のワクワクを最後まで継続できませんでした。
著者あとがき記載がありましたが、ラストが特にシニカルで、私にとっては全く腑に落ちないものでした。今作をたびたび振り返りますが、あまり理解もできません。突飛な展開でした。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.47
(3pt)

中盤までのハラハラ感はおもしろい、しかし結末が…

常野物語シリーズは好きで第1作、第2作ともに読みました。
今作は第1作短編のオセロ・ゲームの拝島一家の物語でした。オセロ・ゲームが非常にスリリングでおもしろく、世界観も好きだったので期待して読みました。
中盤まではオセロ・ゲームと序盤の伏線の回収があり、わくわくして読み進められましたが、終盤に差し掛かって感情移入し難い登場人物の行動が多々あり、もやもやしてしまいました。展開が読めないことは楽しさのひとつですが、私にとってはあまりにも登場人物の行動がありえないもので、序盤のワクワクを最後まで継続できませんでした。
著者あとがき記載がありましたが、ラストが特にシニカルで、私にとっては全く腑に落ちないものでした。今作をたびたび振り返りますが、あまり理解もできません。突飛な展開でした。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.46
(3pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ネタバレアリ

恩田陸は初めて読みました。
その後、ネットでこの物語が3部目にあたること知りました。Σ(゚д゚lll)

雑感:
母親が実は、父親に「裏返され」記憶を改ざんされ、今に至るという
事実を知り、自分とは何なのか?という母親のくだいは非常に好きだ。

元々「あれ」との戦いなど無く、自分のアイデンティティを取り戻すため
自分達に物語を言い聞かせた。そこで洗濯屋が洗いだし、元に戻す。その繰り返し?
「エンドゲーム」というタイトルも、「あれ」との戦いではなく、いかに人生を楽しめるか
洗濯屋を騙せるかが目的か?
時子や、母が「あれ」を見るきっかけも、造られた記憶なのか?('ε`;)ウーン…
そう考える事が、エンドゲームなのかもしれない(笑)
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.45
(3pt)

ネタバレアリ

恩田陸は初めて読みました。
その後、ネットでこの物語が3部目にあたること知りました。Σ(゚д゚lll)

雑感:
母親が実は、父親に「裏返され」記憶を改ざんされ、今に至るという
事実を知り、自分とは何なのか?という母親のくだいは非常に好きだ。

元々「あれ」との戦いなど無く、自分のアイデンティティを取り戻すため
自分達に物語を言い聞かせた。そこで洗濯屋が洗いだし、元に戻す。その繰り返し?
「エンドゲーム」というタイトルも、「あれ」との戦いではなく、いかに人生を楽しめるか
洗濯屋を騙せるかが目的か?
時子や、母が「あれ」を見るきっかけも、造られた記憶なのか?('ε`;)ウーン…
そう考える事が、エンドゲームなのかもしれない(笑)
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.44
(3pt)

終わりの始まりの雨が降る

「裏返す」力を持つ家族が主人公となった長編だ。拝島時子と、その母である瑛子の物語が、交互に語られ、一本になっていく。
ここでは、「裏返す」「包む」「洗濯する」というのが、キーワードになっている。通常の意味合いとは少し違う、特別な行為を示す。

裏返されて、裏返された、なにが表だったのか。
正直なところ、よくわからなくなった。結局、何が起きたのか。
あの大きな建築物から出たときに、裏返されたのは誰なのか。
裏返されなかった人物は、本当に裏返されていないのか。
あらゆることが曖昧になる。ここから先、どんなことが起こるのか。

最後にざらりとした感触が残る。
ざわりと、胸底でなにかが身じろぎするような。
これまでのシリーズでも語られてきた暗い時代の予感が今こそ現実になる。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.43
(3pt)

終わりの始まりの雨が降る

「裏返す」力を持つ家族が主人公となった長編だ。拝島時子と、その母である瑛子の物語が、交互に語られ、一本になっていく。
ここでは、「裏返す」「包む」「洗濯する」というのが、キーワードになっている。通常の意味合いとは少し違う、特別な行為を示す。

裏返されて、裏返された、なにが表だったのか。
正直なところ、よくわからなくなった。結局、何が起きたのか。
あの大きな建築物から出たときに、裏返されたのは誰なのか。
裏返されなかった人物は、本当に裏返されていないのか。
あらゆることが曖昧になる。ここから先、どんなことが起こるのか。

最後にざらりとした感触が残る。
ざわりと、胸底でなにかが身じろぎするような。
これまでのシリーズでも語られてきた暗い時代の予感が今こそ現実になる。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.42
(3pt)

いつも思うけど・・・

いつも感じることだが,この作家は状況を規定するのがとても巧みだ.
そして,その中で物語を動かすのも実に上手い.
ところが,登場人物たちには深さが感じられず薄っぺらい借り物のように思える.
また,結末はきわめて凡庸なところに落ち着く.
詰まる所,物語はいつも竜頭蛇尾の印象がぬぐえない.
魅力を携えていた物語が,終わってみればただの凡庸なお話,というのが私の恩田陸への評価だ.
この作品はそういう意味では驚かされし,ラストがダークに終わるのは個人的には面白かった.
ただし,途中で精神世界の描写辺りで中弛みを感じたのと,登場人物たちに強い個性を感じはしなかった点から,結局いつも通りの凡作となってしまった.
シリーズの今後に期待したい.
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.41
(3pt)

いつも思うけど・・・

いつも感じることだが,この作家は状況を規定するのがとても巧みだ.
そして,その中で物語を動かすのも実に上手い.
ところが,登場人物たちには深さが感じられず薄っぺらい借り物のように思える.
また,結末はきわめて凡庸なところに落ち着く.
詰まる所,物語はいつも竜頭蛇尾の印象がぬぐえない.
魅力を携えていた物語が,終わってみればただの凡庸なお話,というのが私の恩田陸への評価だ.
この作品はそういう意味では驚かされし,ラストがダークに終わるのは個人的には面白かった.
ただし,途中で精神世界の描写辺りで中弛みを感じたのと,登場人物たちに強い個性を感じはしなかった点から,結局いつも通りの凡作となってしまった.
シリーズの今後に期待したい.
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.40
(3pt)

光の帝国シリーズは好きですが

久しぶりに恩田陸が読みたいな、と思って手に取りました。ところが、以前の“ノスタルジーと叙情”はなく、全編が暗い話。かなりがっかりしました。

これからの「常野物語」の有り方についての恩田陸の“宣言”なので、かなり重要だとは思うのですが、はっきり言って面白いとは思えませんでした。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.39
(3pt)

光の帝国シリーズは好きですが

久しぶりに恩田陸が読みたいな、と思って手に取りました。ところが、以前の“ノスタルジーと叙情”はなく、全編が暗い話。かなりがっかりしました。

これからの「常野物語」の有り方についての恩田陸の“宣言”なので、かなり重要だとは思うのですが、はっきり言って面白いとは思えませんでした。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.38
(3pt)

『スター・レッド』の「常野物語」版?

本書は、「常野物語」シリーズ第1編『光の帝国』に所収されている『オセロ・ゲーム』の続編である。

しかし、何というか、ただのエスパー物語(常野一族をエスパーと呼ぶのが妥当であるならばであるが)に過ぎず、それも拝島親子たちの内面世界だけのできごとで、常野物語が今後どのような展開をするかはともかくとしてもシリーズ全体からすれば、前作『蒲公英草紙』同様、番外編の観は否めない。
また、前二作のような感動も余韻もなく再読しようという気はしない。あってもなくてもどっちでもいい作品である。

ただ、「柱の共鳴」やその柱に吸い込まれるシーンは萩尾望都の『スター・レッド』そのままで、さすが萩尾ファンの作者と感心した。
時子を『スター・レッド』の星・ペンタ・トゥパール(強力な超能力を持つ火星人の末裔)、火浦を同じくエルグ(火星人の超能力を調整しようとする異星人)と見なせば、全体の構図が似てくるしね。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.37
(3pt)

『スター・レッド』の「常野物語」版?

本書は、「常野物語」シリーズ第1編『光の帝国』に所収されている『オセロ・ゲーム』の続編である。

しかし、何というか、ただのエスパー物語(常野一族をエスパーと呼ぶのが妥当であるならばであるが)に過ぎず、それも拝島親子たちの内面世界だけのできごとで、常野物語が今後どのような展開をするかはともかくとしてもシリーズ全体からすれば、前作『蒲公英草紙』同様、番外編の観は否めない。
また、前二作のような感動も余韻もなく再読しようという気はしない。あってもなくてもどっちでもいい作品である。

ただ、「柱の共鳴」やその柱に吸い込まれるシーンは萩尾望都の『スター・レッド』そのままで、さすが萩尾ファンの作者と感心した。
時子を『スター・レッド』の星・ペンタ・トゥパール(強力な超能力を持つ火星人の末裔)、火浦を同じくエルグ(火星人の超能力を調整しようとする異星人)と見なせば、全体の構図が似てくるしね。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.36
(3pt)

光もあれば闇もある

常野物語の3作目。長編としては2作目ですが、前作「蒲公英草紙」が過去の話になるので、純粋に「光の帝国」で記された話の続きが書かれたのは初めて。
 「光の帝国」に収録された「オセロ」に登場した拝島親子のその後が描かれます。誰かに「裏返される」ことに立ち向かって、相手を「裏返す」ことで闘ってきた拝島瑛子。物語は瑛子の娘、時子の元に、母・瑛子が目を覚まさなくなったという電話がかかってくることで始まります。
 父の失踪と母の眠り。見えない敵に「裏返された」のかどうか、分からぬまま戦いに引き込まれていきます。

 他のレビュアーも書いているように前半は拝島親子の敵がどういうものか分からないままグイグイと読み進めさせられます。中盤部分からぼんやりとした不安が浮かんできて、終盤にくると「なんだこれ?」という気持ちになってしまいます。
 失速というのとは違うのですが、前半の高揚感が感じられなくなってくるんです。

 常野一族の誰もが善人とは思っていませんし、むしろマイノリティの一族をこれからどう描いていくのか興味深く感じています。ただ、この一作は常野一族の闇の部分を描いたものとしても、ちょっと物足りなく感じました。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.35
(3pt)

光もあれば闇もある

常野物語の3作目。長編としては2作目ですが、前作「蒲公英草紙」が過去の話になるので、純粋に「光の帝国」で記された話の続きが書かれたのは初めて。
 「光の帝国」に収録された「オセロ」に登場した拝島親子のその後が描かれます。誰かに「裏返される」ことに立ち向かって、相手を「裏返す」ことで闘ってきた拝島瑛子。物語は瑛子の娘、時子の元に、母・瑛子が目を覚まさなくなったという電話がかかってくることで始まります。
 父の失踪と母の眠り。見えない敵に「裏返された」のかどうか、分からぬまま戦いに引き込まれていきます。

 他のレビュアーも書いているように前半は拝島親子の敵がどういうものか分からないままグイグイと読み進めさせられます。中盤部分からぼんやりとした不安が浮かんできて、終盤にくると「なんだこれ?」という気持ちになってしまいます。
 失速というのとは違うのですが、前半の高揚感が感じられなくなってくるんです。

 常野一族の誰もが善人とは思っていませんし、むしろマイノリティの一族をこれからどう描いていくのか興味深く感じています。ただ、この一作は常野一族の闇の部分を描いたものとしても、ちょっと物足りなく感じました。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913
No.34
(3pt)

次をどうするんだろう

常野物語シリーズの一作でなかったら星四つです。

具体的に書くとネタを割りますのでごく簡単に。この手の、ミステリ界では使い古されたやり方で、物語の裏の「システム」を、しかも第三人称で書いてしまっていいのだろうかと不安になります。次にどのような展開を持ってくるのか、注目していきましょう。
エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫) Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)より
4087464326
No.33
(3pt)

次をどうするんだろう

常野物語シリーズの一作でなかったら星四つです。

具体的に書くとネタを割りますのでごく簡単に。この手の、ミステリ界では使い古されたやり方で、物語の裏の「システム」を、しかも第三人称で書いてしまっていいのだろうかと不安になります。次にどのような展開を持ってくるのか、注目していきましょう。
エンド・ゲーム―常野物語 Amazon書評・レビュー: エンド・ゲーム―常野物語より
4087747913