(短編集)

触身仏

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評判

触身仏の評価:

4.20/5点 レビュー 20件。 B ランク

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平均点4.20pt

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全38件 21〜38 2/2ページ
No.18
(5pt)

民俗学者蓮丈那智による隠蔽の種々相と構造

蓮丈那智の頭の冴えが楽しめる短編集である。
.第一話 秘供養
山奥の風化し易い堆積岩に彫られた五百羅漢の謎である。
その結論は、飢饉による喫人・生け贄の風習でありそれを記憶し隠蔽するためであるという恐るべきものであった。

.第二話 大黒闇
カルトに絡む話である。
「暴力は最後の理性、宗教は最後の処方箋」という象徴的言葉がある。
そして、推理の過程において古代日本人第一世代から青銅器文明を持ち込んだ第二世代、その後鉄器文明を携えて来た第三世代となるがそこには後発組による先発民族の抹殺それに伴う神々の変貌・物語の改竄があるという原型が語られる。

.第三話 死満瓊
三種の神器とは思想であり、あるいは技術のことでもある。現実の器物はこうした思想や技術を使用することを許可したいわゆる免許証のようなものであり、それをなくしても再発行すればいいとの仮説が語られる。

.第四話 触身仏
ここでは、「封印された記憶はしばしば形を変えて甦ることがある」、「悲劇は記憶されなければならない。そして同時に悲劇は封印されなければならない」。
「エジプトのミイラは、やがて来るであろう復活の日に備えて遺体を保存するという考えである。だが、即身仏は違う。生きたまま仏になることで未来永劫衆生を救済するのが目的である。乃ち即身仏は生きている。あくまで、思想的にではあるが」との印象に残る言葉がある。

.第五話 御陰講
ここでは、「後世に伝えてはならぬ、けれども伝えなければならないという二律背反の宿命を背負ったこと」についての伝承の構造について語られている。
また、日本人はマスコミと一般人が競うようにアイドルを作り上げていく。しかし、それと同時にいかにどん底に突き落とすかを策謀する民族である。アイドルは貶められるために作られているとある。

以上、北森民俗学の快感に身を委ねた。


触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.17
(5pt)

民俗学者蓮丈那智による隠蔽の種々相と構造

蓮丈那智の頭の冴えが楽しめる短編集である。
.第一話 秘供養
山奥の風化し易い堆積岩に彫られた五百羅漢の謎である。
その結論は、飢饉による喫人・生け贄の風習でありそれを記憶し隠蔽するためであるという恐るべきものであった。

.第二話 大黒闇
カルトに絡む話である。
「暴力は最後の理性、宗教は最後の処方箋」という象徴的言葉がある。
そして、推理の過程において古代日本人第一世代から青銅器文明を持ち込んだ第二世代、その後鉄器文明を携えて来た第三世代となるがそこには後発組による先発民族の抹殺それに伴う神々の変貌・物語の改竄があるという原型が語られる。

.第三話 死満瓊
三種の神器とは思想であり、あるいは技術のことでもある。現実の器物はこうした思想や技術を使用することを許可したいわゆる免許証のようなものであり、それをなくしても再発行すればいいとの仮説が語られる。

.第四話 触身仏
ここでは、「封印された記憶はしばしば形を変えて甦ることがある」、「悲劇は記憶されなければならない。そして同時に悲劇は封印されなければならない」。
「エジプトのミイラは、やがて来るであろう復活の日に備えて遺体を保存するという考えである。だが、即身仏は違う。生きたまま仏になることで未来永劫衆生を救済するのが目的である。乃ち即身仏は生きている。あくまで、思想的にではあるが」との印象に残る言葉がある。

.第五話 御陰講
ここでは、「後世に伝えてはならぬ、けれども伝えなければならないという二律背反の宿命を背負ったこと」についての伝承の構造について語られている。
また、日本人はマスコミと一般人が競うようにアイドルを作り上げていく。しかし、それと同時にいかにどん底に突き落とすかを策謀する民族である。アイドルは貶められるために作られているとある。

以上、北森民俗学の快感に身を委ねた。


触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.16
(4pt)

ここから読み始めた

シリーズ1がどこにもなかったから、ここから読み始めた。民俗学へのアプローチが斬新で、納得のできる回答が導き出されている。クールな女性とそれに翻弄される弟子との対比が面白く、歴史の陰の部分への考察が興味深い。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.15
(4pt)

ここから読み始めた

シリーズ1がどこにもなかったから、ここから読み始めた。民俗学へのアプローチが斬新で、納得のできる回答が導き出されている。クールな女性とそれに翻弄される弟子との対比が面白く、歴史の陰の部分への考察が興味深い。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.14
(4pt)

ここから読み始めた

シリーズ1がどこにもなかったから、ここから読み始めた。民俗学へのアプローチが斬新で、納得のできる回答が導き出されている。
クールな女性とそれに翻弄される弟子との対比が面白く、歴史の陰の部分への考察が興味深い。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.13
(4pt)

ここから読み始めた

シリーズ1がどこにもなかったから、ここから読み始めた。民俗学へのアプローチが斬新で、納得のできる回答が導き出されている。
クールな女性とそれに翻弄される弟子との対比が面白く、歴史の陰の部分への考察が興味深い。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.12
(5pt)

人間性に深みが・・・?

「異端の女性民俗学者」が、現在の事件を解決すると共に民俗学上の謎も解明するという蓮丈那智シリーズ第2弾。

前作ではクールで、完全無欠な印象だった主人公が、今作では
犯罪者の汚名を着せられそうになったり、実際に襲撃されたりしてドタバタに巻き込まれるのが印象深い。
それを、人間性に深みが増したと捉えるのか(解説はこの立場で書かれている)、クールなイメージが崩れて蓮丈那智の魅力が薄れたと捉えるのかは、これはもう読者の好みによらざるを得ない。

ちなみに評者は前者で、主人公以外のキャラの設定もより細かくなったこともあって、前作よりも本作の方が数段面白いと思った。
逆に前作のような蓮丈那智が好きな読者は、本作では少し残念な思いをするかもしれない。

前作が気に入った人はとりあえず読んでみる価値はあると思う。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.11
(5pt)

人間性に深みが・・・?

「異端の女性民俗学者」が、現在の事件を解決すると共に民俗学上の謎も解明するという蓮丈那智シリーズ第2弾。

前作ではクールで、完全無欠な印象だった主人公が、今作では
犯罪者の汚名を着せられそうになったり、実際に襲撃されたりしてドタバタに巻き込まれるのが印象深い。
それを、人間性に深みが増したと捉えるのか(解説はこの立場で書かれている)、クールなイメージが崩れて蓮丈那智の魅力が薄れたと捉えるのかは、これはもう読者の好みによらざるを得ない。

ちなみに評者は前者で、主人公以外のキャラの設定もより細かくなったこともあって、前作よりも本作の方が数段面白いと思った。
逆に前作のような蓮丈那智が好きな読者は、本作では少し残念な思いをするかもしれない。

前作が気に入った人はとりあえず読んでみる価値はあると思う。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.10
(3pt)

大学と犯罪

 2002年に出た単行本の文庫化。
 民俗学とミステリの融合をはかっている本シリーズだが、第二作ではむしろ大学や学問世界における人間関係のドロドロした部分に焦点が当てられている。民俗学の世界のことは良く知らないが、いかにもありそうなことだ。読んでいて恐ろしくなった。
 このシリーズは、どの話も暗い情念が渦巻き、しょっちゅう主人公が危機的状況に陥るため、読んでいて緊張を強いられるのが特徴だ。しかも、結末でほっとさせてくれるわけでもないし。
 寝る前とかに読むのは避けた方が良い。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.9
(3pt)

大学と犯罪

 2002年に出た単行本の文庫化。
 民俗学とミステリの融合をはかっている本シリーズだが、第二作ではむしろ大学や学問世界における人間関係のドロドロした部分に焦点が当てられている。民俗学の世界のことは良く知らないが、いかにもありそうなことだ。読んでいて恐ろしくなった。
 このシリーズは、どの話も暗い情念が渦巻き、しょっちゅう主人公が危機的状況に陥るため、読んでいて緊張を強いられるのが特徴だ。しかも、結末でほっとさせてくれるわけでもないし。
 寝る前とかに読むのは避けた方が良い。
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4101207224
No.8
(3pt)

蓮丈那智の人間味?

「凶笑面」に比べると民俗学と事件との間の解離が広がり、怜悧なロジックが影を潜めた印象があります。蓮丈先生も怪我をしたり犯人に陥れられたり。ちょっとドタバタしてしまったな、という印象です。解説では人間味云々と持ち上げていますが、蓮丈シリーズはあくまでもクールであって欲しかった思います。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.7
(3pt)

蓮丈那智の人間味?

「凶笑面」に比べると民俗学と事件との間の解離が広がり、怜悧なロジックが影を潜めた印象があります。蓮丈先生も怪我をしたり犯人に陥れられたり。ちょっとドタバタしてしまったな、という印象です。解説では人間味云々と持ち上げていますが、蓮丈シリーズはあくまでもクールであって欲しかった思います。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.6
(3pt)

考古学的にはどうよ?

文章が読みやすいので、へえ~、と流されてしまいそうになるけど、これしかない!的に蓮丈那智が導きだす結論が、他にも選択肢はあるだろーと思わずにはいられないところが、シャーロックホームズ的とも言える(笑)。それに「異端の民族学者」だから、ある程度は許されるのかなぁと思うけど、考古学上の自分の説を、あまりにも断定的に言うところが、それはないだろ~と思わずにはいられず、本筋とは関係ないところで読後感がすっきりしない。逆に考古学好きな人にキビシイかも。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.5
(3pt)

考古学的にはどうよ?

文章が読みやすいので、へえ~、と流されてしまいそうになるけど、これしかない!的に蓮丈那智が導きだす結論が、他にも選択肢はあるだろーと思わずにはいられないところが、シャーロックホームズ的とも言える(笑)。それに「異端の民族学者」だから、ある程度は許されるのかなぁと思うけど、考古学上の自分の説を、あまりにも断定的に言うところが、それはないだろ~と思わずにはいられず、本筋とは関係ないところで読後感がすっきりしない。逆に考古学好きな人にキビシイかも。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.4
(4pt)

前作より、こなれた印象

民俗学に関する薀蓄部分と、実際の事件部分との関係が、前作よりもスムーズになっていて、より上質になった。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.3
(5pt)

「民俗学」や「文化人類学」を志す人が増える?

「本格民俗学ミステリ」の名にふさわしく大黒様、海幸彦/山幸彦、御蔭講…よく知っているようでいて、実態は何も知らないそんな事物の出自や真の意味を実に歯切れよく解明していく。それは、正しく目の前が開けるかのよう。今まで、こんなに面白いことを知らなかったなんてなんて損をしていたんだろう!!なんて後悔仕切り。これを読んで、「民俗学」や「文化人類学」を志す人も多いのでは?
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554
No.2
(5pt)

待ってましたの第2弾

年齢不詳、美貌の蓮丈那智民俗学教授の推理が楽しめる第2弾。短編集なので
第1弾を未読でも大丈夫です。ワトソン役のミクニくんも相変わらずで
講師への道はなかなか遠そうです。
那智の魅力や民俗学にはまったら、やっぱり第1弾も、そして「狐罠」「狐闇」へと骨董の世界にも足を向け、「孔雀狂想曲」へと北森ワールドは
広がって楽しめると思います。
今回、まだ名前が出ない(「狐目の」と言われてる)かつて民俗学のホープだった男が気になります。
これは必ず第3弾、そしてまたいつか那智と狐の競演するのではないかと楽しみです。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮文庫)より
4101207224
No.1
(5pt)

待ってましたの第2弾

年齢不詳、美貌の蓮丈那智民俗学教授の推理が楽しめる第2弾。短編集なので
第1弾を未読でも大丈夫です。ワトソン役のミクニくんも相変わらずで
講師への道はなかなか遠そうです。
那智の魅力や民俗学にはまったら、やっぱり第1弾も、そして「狐罠」「狐闇」へと骨董の世界にも足を向け、「孔雀狂想曲」へと北森ワールドは
広がって楽しめると思います。
今回、まだ名前が出ない(「狐目の」と言われてる)かつて民俗学のホープだった男が気になります。
これは必ず第3弾、そしてまたいつか那智と狐の競演するのではないかと楽しみです。
触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) Amazon書評・レビュー: 触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)より
4106026554