紅楼夢の殺人
評判
紅楼夢の殺人の評価:
3.64/5点 レビュー 11件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1〜9 1/1ページ
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紅楼夢の殺人の評価:
3.64/5点 レビュー 11件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
歓待がすんだあとは、一族の美少女たちが点在する建物に住むことになった。
居住を許された男性はただ一人、花のような美少年・宝玉のみ。あとは使用人に至るまで、全員若い女性である。
なんともはや、ハーレム系美少女ゲームを何百年も先取りしたような設定だ。
「面白い話の原型は九割がた中国古典に存在する」という持論を持っていたが、いっそうその思いを強くした。
本編では大観園を舞台に次々と殺人が起こる。ある者は衆人環視の中で殺され、ある者は閉鎖された中庭で殺される。群王から名を受けた司法官・頼尚栄は、園内の捜査に赴く。
聡明な少年・宝玉と親しく言葉を交わすようになるが、やがて尚栄は宝玉こそが犯人ではないかと疑い始める。
絢爛豪華な中国貴族趣味に彩られた不可能犯罪とは、好みド真ん中のストライクだ。
様々な個性の美女だけではなく、先祖の業績に頼って財を喰いつぶすダメ親父や強きに媚びて弱気をいじめる腐敗役人など、多彩な人物が物語を彩る。中断できないほどの面白さだ。
が、読み進むにつれて不安になってくる。
犯人にふさわしい存在感のある人物は一人しかいないが、それではあまりに凡庸だ。
他の端役が犯人では納得できないーーと考えていたら、結末でひっくりかえった。
ネタバレを回避しながら慎重に書くと、実に作品世界と時代背景そのものがトリックなのだ。
チャチな叙述トリックではない。物語づくりを放棄した卑怯なメタミスでもない。
フェアに堂々と意表を突かれた。終章は深い余韻を残す。