ブレイクショットの軌跡
評判
ブレイクショットの軌跡の評価:
4.15/5点 レビュー 53件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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ブレイクショットの軌跡の評価:
4.15/5点 レビュー 53件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
はじめて『同志少女よ、敵を撃て』や『歌われなかった海賊へ』を読んだときは本当に頭を金槌で打たれたような衝撃が走りました。特に前者はもう何度読み返したかわかりません。何度も泣き、本当に心が震えました。
読みやすい文体でありながら力強い筆力。魅力的で正義感の強いキャラクターたちは日々の暮らしの中で「そんな生き方でいいのか」と問いかけてきます。
『同志少女よ、敵を撃て』の文庫化によせての中で、逢坂先生は「この小説を書かなければよかった」と言っていました。以下引用です。「ロシアはウクライナに全面侵略を開始しました。現実にロシアが引き起こした戦争の惨禍が連日報道される中、ロシアと戦争をテーマにした自作が売れてゆく。(…)日々の戦争に関するニュースを見聞きして一人で泣き、泣きながら重版の知らせを毎月のように聞いていた記憶があります。」
ちょうど去年の今頃、書店にて『ブレイクショットの軌跡』を手にとった私は、そのことを思い出し、逃げたな、と思いました。大好きな作家の新作、レジまではノータイムでした。ですが、あらすじに目を通して心底ガッカリしました。舞台が現代日本社会になっていたからです。
作家業というのは椅子取りゲームのような側面があると思います。金融やマネーゲームといった単語を聞くと、私は池井戸潤先生や新庄耕先生の名前が浮かびます。餅は餅屋であり、桶は桶屋です。私は逢坂先生に戦争モノを描き続けてほしかったし、時代に埋もれてしまった名も無きマイノリティーのお墓に花を添えてまわって欲しかったのです。
もちろん、この作品の面白さにはやられました。逢坂先生の描く残酷さと救いの物語は健在で、またしても私の心の中に登場人物たちの生き様と彼らの放つ力強いメッセージが刻まれました。ですが、やはり後藤春斗が主人公のこの小説で、アフリカのホワイトハウスのくだりは取ってつけたような印象をうけました。そんなに後ろ髪を引っ張られるような思いなら、一思いに切り捨てて欲しい。切り捨てられないのであれば、血を流しながら戦争モノを書き続けてほしい。
これが一読者としての業であり、戦争という題材で売れてしまった作家の罪だと思います。
この本自体の面白さは星5ですが、どうしてもこのことを伝えたく、無理に星1レビューを書きました。
どうかこれからも、変わらず素晴らしい作品を書き続けていってください。