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セーラー服と機関銃
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【この小説が収録されている参考書籍】
セーラー服と機関銃の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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丁度欲しかったので。 | ||||
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古い小説だが、普通に面白かった。薬師丸ひろ子の方の映画を先に見ていて、所々違うがこれはこれで楽しい。 ただ、佐久間は映画の方が色気があり、原作では薄味で、ミステリーとしてはマユミがヘロインを隠す理由が腑に落ちない。 そう思うと、映画は役者に恵まれ過ぎで、その役者をはめて読んだから、面白かったのかも。 そのへん、ちょっと評価しづらい所がある。映画版が偉大すぎて。。。 | ||||
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あまりにも有名な作品だが、赤川次郎をずっと食わず嫌いしてたので読むのを避けてた。 今さらながらふと読んでみようと思って手に取ったのだが意外と面白かった。 コメディっぽい作品かなと思っていたら、登場人物が次々と残酷な殺され方をしたりして、結構シリアスな内容だった。 テンポがよくて読みやすくもっと早く手に取ればよかったと後悔した。 この作品の主人公で誰を思い浮かべるかによって年齢がわかるらしい。 オッサン世代の私は薬師丸ひろ子の一択だが、ヒロインを演じたのは薬師丸ひろ子以外に原田知世、長澤まさみ、橋本環奈といるらしい。 出版された年によって表紙が変わってるから表紙目当てで買うならAmazonは注意が必要かな。 ちなみに私はブックオフで買ったので長澤まさみが表紙だったが、どうせなら薬師丸ひろ子のが欲しかったかな。 薬師丸ひろ子が表紙のが復刊すれば新しく買います。 | ||||
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そして誰もいなくなった。残ったものは、カイカンの響きと、生涯忘れられない思い出。 あ、いゃ~、目高組組員も一人生き残ったか。 背徳にガールズルールは要らない。 奇襲、奇策が成功するか否かは、時の運。 ならば、いっちょやっとく? 姉御と慕い,頼み、恋われて、それを断ったら、女が廃る。 それが、JK style。 | ||||
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自分の中では、ひと夏の良い思い出ですが、世間のイメージでは、相変わらず親分さんで。 ぼちぼちセーラー服からも卒業っていう大事な時でも、外道には関係ないようで、またまた、ドタバタに巻き込まれちゃうJK。 見た目がそれっぽい人より、ホンモノの外道は、フツーの顔をして街を闊歩する。 最後まで飽きさせない、お嬢に完敗。 卒業おめでとう。 卍(まんじ)。 | ||||
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1981年、一大ブームとなった薬師丸ひろ子主演による伝説の大ヒット映画『セーラー服と機関銃』! 高校卒業を間近に控えて普通の女子高生として過ごしていた星泉が、ある事からふたたびやくざの組長として立ち上がる『セーラー服と機関銃』の続編! 今回、橋本環奈主演による『セーラー服と機関銃 卒業』の原作となるのが本書である。 物語上は前作から1年後の18才になった星泉だが、本作自体が前作〈1978〉より9年ぶりに再登場されたモノ〈1987〉なので当時はバブル期前で地上げ屋の問題が盛んに取りざたされていた時代なので本作にもその時勢が反映されている(詳しくは映画『マルサの女2』〈1988〉を見ればよくわかる)。 偽物による「目高組組長・星泉」の名を語った何者かによる女子中学生への恐喝事件が5件発生し、捜査にあたった神崎刑事から疑惑のまなざしを向けられた星泉。 そんななか、前作で泉たちの目高組と敵対関係にあった大組織・浜口物産の浜口社長から地上げ屋を追っ払うよう力を貸してほしいと頼まれた泉だが。 今回も泉の親衛隊である奥沢哲夫、竹内智生、渡辺周平のクラスメイト3人組は基より、泉に疑惑の目を向ける所轄の神崎刑事、泉を地上げ屋から守ってくれる救世主に思うN町商店街代表の原田老人や泉に助けてもらって感謝する魚屋の中村研一とその妹・実子(16歳)、義理で地上げ屋に加担する元目高組の構成員で唯一の生き残りである武。 地上げ屋を裏で操るS不動産の安井社長とその愛人で訳ありの清原雅子、ふとしたことから泉の命を助けてくれた国友礼子とその父で国会議員である国友、泉を親分としたってつきまとう女子中学生・ユリ、地上げ屋側の用心棒である殺し屋・瀬田、前作に引き続き今回も泉に接触して何かを企む浜口物産の浜口社長など今回も一癖もふた癖もある登場人物が錯綜する。 成行き上、商店街を地上げ屋から守ることとなった星泉だが、ひとえに正義と悪の図式にはなっていないのが本作の特徴だ。 登場人物たちも意外なところで意外な人物とつながっていたり、真相を明かされても後味の悪い展開となっていて、そのあたりは赤川次郎氏の作家性によるものか、とにかく解決しても決してスッキリした形では終わらせていないのが印象的でした。 困っている人や理不尽な行いを見たら黙っていられない星泉が、ヤクザをやめたハズなのについつい目高組四代目組長・星泉として啖呵を切ってしまうところは圧巻です。 今回は何の縁もゆかりもない人たちのために立ち上がった泉が、その裏ではずる賢い大人たちに利用されようとも自分の信念に従って行動するサマは、星泉という人柄がまさに女・高倉健ともいえる感じでその点に関しては読んでいて心地よさを覚えます。 星泉という可愛らしさだけでなく、度胸と気風のよさも兼ね備えているところが本シリーズの魅力です。 | ||||
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1981年に一大ブームを巻き起こした薬師丸ひろ子主演による大ヒット映画『』〈監督:相米慎二〉! クライマックスで敵地に乗り込んで、機関銃をぶっ放した後の薬師丸の「カ・イ・カ・ン!」の一言が話題となった事やその時に割れたビンの破片が薬師丸さんの頬に当たって出血していた事など、伝説として語られるエピソードや薬師丸ひろ子さんの歌う主題歌『』が大ヒットして、名実ともに薬師丸さんのアイドルとしての出世作となった事で知られる有名な作品だ。 それから35年が経った2016年現在にこのたび角川映画40周年記念作品として『セーラー服と機関銃』がトップアイドルである橋本環奈さん主演で蘇えり、往年のを思わせるようで懐かしかった。 当初はさほど関心がなかったが、宣材写真で見る橋本環奈さんの表情や『』の環奈さんのインタビューを読んで『セーラー服と機関銃』という作品やヒロインの星泉という役柄についてもよく熟知されていて、心底、環奈さんが4代目組長ならぬ4代目・星泉を演じてくれてよかったと思い、環奈さんに魅かれてしまった。 そうした影響もあってこのたびひさしぶりに『セーラー服と機関銃』を読みました。 たった一人の肉親である父を事故で失った17歳の女子高生・星泉! そんな彼女がふとした事から組員4人の弱小やくざ目高組の組長を襲名する破目になった。 だが、襲名早々、組の事務所には機関銃が撃ち込まれ、早くも暗雲漂う波乱万丈の幕明けとなり、そこには泉も知らなかった亡くなった父の知られざる秘密とそれをめぐって二大組織暴力団が絡んでの大騒動の展開となる物語だ。 目高組4代目組長・星泉の舎弟として組員4人を束ねる副組長(若頭)の佐久間、その下の子分で変わった顔の小男・健次、メガネをかけた貧弱な男・英樹、太めの男・武。 星泉のクラスメイトであり、何かと泉につきまとう親衛隊ともいえる3人組・何をやっても平均の少し下の劣等生・奥沢哲夫、自分の好きな柔道に打ち込みがっしりした体格である渡辺周平、学校でも常にトップを争う秀才である度の強いメガネが特徴の竹内智生。 父の死後、知人と称して現れて泉と同居する謎の女・マユミ、死んだ父について捜査するS署の黒木刑事、表向きは貿易会社の社長でありながら、裏では強大な縄張りを持つ一大勢力組織である浜口物産の浜口社長、浜口の配下である松の木組組長・関根、浜口組とは敵対関係にある一大組織のボスである太っちょ(三大寺一)、……といった一癖もふた癖もある人物が錯綜する。 成行き上、目高組の組長を引き受けた泉がかための盃と称して飲んで酔っぱらって帰ってきた挿話や組長同士の話し合いということで松の木組に乗り込んだ泉がとらわれてコンクリート漬けにされようとする場面(映画でも薬師丸さんが熱演した名場面!)、父の事を知る女性カメラマンに黒木刑事と会いに行った時にモデルと勘違いされてヌードにされそうになった事やヘロインをめぐって太っちょにさらわれた泉が全裸にされて手術台の上に乗せられて絶体絶命のピンチになる場面(太っちょの猟奇的な変態性がで面白く、映画でも三國連太郎さんが怪演されていたのが印象的!ただし残念ながら泉役の薬師丸さんは全裸ではない〈当たり前だ!(^_^;)〉)、そして映画の名シーンともなった浜口物産に乗り込んで泉が機関銃を乱射して時価数億円のヘロインを粉砕する場面(映画では薬師丸がする星泉の「カ・イ・カ・ン!」のフレーズの名場面があるワケだが本作にはない)など泉の魅力的な名場面が印象的でした。 あと3人組のひとりである秀才の竹内智生(映画ではが好演!)が『』ばりに推理するところや相手の裏をかくところは秀逸である(コナンくんばりの爽快感が味わえます)。 最後に映画同様、本書でもある人との再会の場面は読んでいて切なかった。 余談ですが、最近本作を見る機会に恵まれ、ひさしぶりに鑑賞しましたが、角川映画というよりも監督である「色」が強くて(けっこうドキッΣ(゚Д゚;)とするような場面があって)面白かったです。 今回の映画化で星泉を演じるさんの事を初めて知りましたが、可愛いだけではなく、気品と目力があって歴代の星泉にひけを取らない4代目星泉にふさわしいと思いましたので楽しみにしています。 | ||||
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こないだまで橋本環奈さん表紙のやつの画像が表示されてたのに何回も返品をお願いしたらかわっちゃった!すごい!!! | ||||
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「セーラー服と機関銃」と言えば「薬師丸ひろ子」 80年代のあの凄まじい人気を経験した人はほとんどそういう印象なんだと思う。 原作が赤川次郎さんであることもず~~~~~っと後で知った。 当然リアルタイムで映画館へ足を運んだ。 しかし彼女の大ファンだった友人の付き添い。 個人的には薬師丸ひろ子さんのファンでもないし ヤクザ映画も好きじゃないのであまり印象に残っていない。 覚えている事と言えば「薬師丸ひろ子」と「渡瀬恒彦」が出ていた事。 そしてあの名台詞「カ・イカ・ン」 高校生がヤクザの親分になるというおかしな設定も 当時、中学生の私が見ても 女子高生は年上のお姉さんなわけでピンと来なかった。 時を経て原作を読んでみようと思い立った。 「星泉」うわぁ~懐かしい名前! この名前なんとなく記憶の片隅に残っていた。 原作での主人公は行動的で気が強くそして結構おしゃべり。 赤川次郎さんの作品によく出てくるタイプ。 「薬師丸ひろ子」演じる星泉とはちょっと性格が違う。 これは原作の方が数段面白いと思った。 テンポ良く進むストーリー展開。 数日前までは普通の女子高生だった星泉の廻りで起こるハラハラドキドキの連続。 赤川次郎さんやっぱり天才だなぁ唸った。 この作品で重要な位置を占めるのが映画では渡瀬恒彦が演じていたヤクザ「佐久間さん」 これはもう渡瀬恒彦さんのイメージそのもの! ヤクザの世界への橋渡しであり 紳士的でもあり 時には死んだ父親にもだぶらせたりと とても魅力的な人物。 「父親」の不可解な死や謎の女性「マユミ」などミステリーの要素もたっぷり楽しめる。 しかしあの台詞「カ・イカ・ン」は原作にはなかった。 女子高生が機関銃をぶっ放すシーン。 ちょっとそこは原作ではインパクトが弱かった。 しかし全体的にすごく楽しい作品だった。 「セーラー服と機関銃」と言えば「赤川次郎」 満点です!! | ||||
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表紙が橋本環奈じゃないのが届きました。 橋本環奈ちゃんのが欲しい人はオススメしません。 | ||||
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作品自体の評価ではありません。 ジャケ買いしたのに意味がない。 カスタマーに連絡し、交換してもらったが、また違う物が届いた。 時間を無駄にしました。 ちなみに-卒業-の方も違う物でした。 | ||||
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映画は薬師丸ひろ子さんの魅力を引き出すために、少し冗長な気がするけど、こちらはさくっと読めて、でもミステリーになってるなあと。ちょっとグレイク・ライスっぽい。赤川次郎さんも初期のころはおもしろい作品を書いてたんだなーと。ライトノベルの草分けだったのかなーと懐かしさもこめての星4つ。 | ||||
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書店で買いました。 タイトルは知っていたけれど、 読んだことなかったから。 赤川さんのサインが入っていたので、 驚いて、お店の方に聞いたら、 どういう経緯で書店の棚に並んだかは 不明とのことでした。 こんなことって、あるのですね。 | ||||
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映画化、ドラマ化された第一作があまりにも有名で、その続編ということであまり期待はしていなかったが、意外にも面白く読めた。 目高組四代目組長から普通の高校生に戻った星泉だったが、ふとしたことで、地上げに伴うトラブルに関わることになる。第一作から、同級生三人組や浜口が再び登場。神崎刑事、泉に憧れるユリ、地上げにあう町の住人の研一・実子の兄妹…果たして地上げや数々の暴力事件の黒幕は誰なのか? キャラクターも多彩で、事件の背後も複雑に絡まり合い、スピーディーな展開は予想がつかない。十分楽しめた一冊だった。尚、旧目高組の生き残りである武が登場するのも、ちょっと嬉しい。 | ||||
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私はこの物語を映画でもテレビでも見たことがない。にもかかわらず、 ひとつひとつの描写が鮮明でまるで映画を見てるように情景がしっかりと頭に浮かんでくる。ストーリーはじつにテンポ良く進んでいき 無駄な表現がほとんどないので あまり読書に慣れてない人でも 楽しく読めると思う。 さらにすばらしいのは実に奇想天外なストーリーをコミカルに描いているのに 事件解決までのストーリーがしっかりと筋の通ったものになっている。後半で強引に解決に持って行くというようなところが一切なく緻密な推理で真相を暴き 一見はちゃめちゃに思えるストーリーの中にしっかりと伏線が引かれ 矛盾のない結論を導いている。さすが赤川ワールドだな、と感心させられた。 余談になるが 主人公 星 泉はまさに10代のころの薬師丸ひろ子さんそのもので いまさらながら映画を見ておくべきだったと後悔している。 | ||||
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セーラー服と機関銃の続編というものの,セーラー服と機関銃より先に読んでしまいました。 赤川次郎は映画好きのため,作品が映画の台本のようだということが分かりました。 どんどん映画にしましょう。 本作品では,少女が何人も亡くなっているのは悲しいし, 赤川次郎の理想の女性像が浮かび上がっています。 透明感のある女性を書く時には,赤川次郎は,映画の原作として逸品だと思います。 | ||||
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映画を見た後原作を読みました。 機関銃は、本当に最後の最後で、映画の宣伝場面と印象が違いました。 映画がいかに原作を生かしているかが分かりました。 親の死にまつわるいろいろな事態と、 祖父の死から起因した暴力団の親分に。 最後が、誰がどうなったかがよくわかりませんでした。 映画好きの赤川次郎ならではの映画なのでしょう。 どういう要望を出したのか知りたい。 | ||||
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映画を見た後原作を読みました。 機関銃は、本当に最後の最後で、映画の宣伝場面と印象が違いました。 映画がいかに原作を生かしているかが分かりました。 親の死にまつわるいろいろな事態と、 祖父の死から起因した暴力団の親分に。 最後が、誰がどうなったかがよくわかりませんでした。 映画好きの赤川次郎ならではの映画なのでしょう。 どういう要望を出したのか知りたい。 | ||||
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セーラー服と機関銃の続編というものの,セーラー服と機関銃より先に読んでしまいました。 赤川次郎は映画好きのため,作品が映画の台本のようだということが分かりました。 どんどん映画にしましょう。 本作品では,少女が何人も亡くなっているのは悲しいし, 赤川次郎の理想の女性像が浮かび上がっています。 透明感のある女性を書く時には,赤川次郎は,映画の原作として逸品だと思います。 | ||||
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1980年代、赤川次郎は当時大変な多作で、それゆえに必ずしも高い評価を得ていなかった。読書家の間では、彼の作品を読む事自体が憚られる雰囲気であった。一方で「あれだけの多作でありながら、作品の質が比較的揃っているのは実は大した才能なのだ」という、冷たい高評価もあった。この作品は、1978年に発表された、専業作家としての第一作だそうである。薬師丸ひろ子主演で映画化されたことで名前は知っていたが、うかつな私は彼の作品と知らなかった。現代の「ごくせん」につながる一つの原型を作ったと考えれば、モニュメンタルな意義をもつ。 ミステリーとハードボイルドとの融合。「大人の童話」と表現されたように、確かにリアリティは乏しいし、主人公が最後は助かることがわかっているから、読者は専らストーリーテリングの巧みさを楽しむことになる。私の不満は、だから「女子高生が暴力団組長」という荒唐無稽な設定ではない。 ひとつは言葉遣いである。当時の学生でも決して使わなかった古臭い会話文。中学生の学習雑誌ではないのだ。ほんの10年余り年上というだけで、作者はすでに学生言葉を操れなかったのか。私が求めるリアリティとはこういう点である。この欠点が、作品の風化を決定的に早めている。 もうひとつは結末である。この結末で、あとに何の問題もないなどと素直に思い込むことは、余程の世間知らずにも難しいだろう。ここで読者は、今まで楽しんできた作品が、「童話」というよりも只の「子ども騙し」であったことを思い知らされる。 赤川次郎の作品の中でも、これは知名度ではトップランクに入る。私が本書を手に取ったのも、最近映画のDVDが安く出たので、近々観ようと思っているからである。確かにアイドル主演で映画を作るのにうってつけの内容(確信犯?)。しかし、彼の最高傑作ではない。メディアに乗って有名になった習作、という位置づけが妥当ではないか。 | ||||
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