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(短編集)
怪の帖 美喰礼賛
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怪の帖 美喰礼賛の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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ちゃんと怖いのだが、読者が置いてけぼりにならない良い塩梅の話が多かった。怪談に関連すると思われる有名な民話などの解説もついていて、とても親切な作り。あと、読むとめちゃくちゃ飯が食べたくなる、いい本でした。 | ||||
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食にまつわる怖いというより不思議な話の数々 中にはラストに背中がゾゾっとする考えると怖い話も 短編で読みやすかった | ||||
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酒、主食、肉、魚など、それぞれをテーマにした短編実話怪談で構成されているが、 どの短編も、なかなかの粒ぞろい。 原因も理由もわからず、よって解決方法も見いだせない作品が多い。 直面したら、茫然とするしかないだろう。巻き込まれた人は不運である。 怪談に因果応報を求める人には不満かもしれないが、私はこういうタイプの怪談は好きである。 ほとんどが、超自然的な話だが、人こわも少し。怖くない話もあります。 | ||||
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食、通じては店や職などの不思議な話、話のしかたも好きです。後半に向かうにつれ集中して読めました。次作も楽しみにしています。 | ||||
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最初は創作怪談集だと思って読んでいたので、「怪異の正体も目的も分からない」「周りの人は何か知ってそうだが、それ以上話を聞いていない」「因果関係が不明」といった座り心地が悪い話が多いなという印象を受けたが、あとがきで「人から聞いた話」だと書いてあるのを見て(あとがきがノンフィクションだと信じるなら)、他人から聞いた実話だったら掴みどころがないのも当然だと納得した。 本書は『美喰礼賛』と銘打ち、収録話をフルコースに見立てた構成にしているので、料理長である著者には各話の細部まで説明できる知識があり、全てを理解している義務があると、読書中はそう考えていた。なぜなら作品を「料理」という創作活動に見立てているのだから、この怪談も「創作」に違いないと誤解していたからだ。 我々読者にとって、その怪異がどうして起き、なぜそんな怪異に遭遇し、その怪異と遭遇したらどうなるかなど、その怪談に書かれた情報以上のことを知る術はなく、その話が全てである。しかし著者は、原材料の生産地や調理の隠し味まで全て把握していなければいけない料理長と同様に、不明な点や曖昧な箇所がたくさんある怪談をつくったとしても、それは考察に耐え得るものでなくてはいけない。それが創作怪談作家の矜持だと、自分は思っている。 しかし本書は実話を集めた怪談であり、友達の友達から聞いた話になればもう深堀りは無理だ。だがそう考えると、本書の存在が一層不気味さを増す。怪談を披露してくれた人間が「生産者」なら、著者は生産者の顔を全員知っているが、彼ら・彼女らが提供する原材料をよく分からないまま料理に使っていることになるからだ。 植えたはずのない野菜、あり得ない形状の魚、いつの間にか牧場にいた獣などからできた絶品料理の数々……本書に収録された実話怪談を読むと、「もっと知りたい」と「これ以上知りたくない」の感情がせめぎ合う。「この料理美味しいですね、何が入っているんですか?」と料理長に尋ねたら、「いや、私にも分からないんですよね」と言われたときのような不安感と焦燥感を味わえる。ウミガメのスープという有名な怪談(?)があるが、作った当人すら何が入っているのか分からないウミガメのスープは一層そそられるし、一層気持ち悪い(筒井康隆が書いてそうだが……)。 フルコースを模した本書を読んでいると、実話怪談を楽しむという営為について考えさせられ、これからもこんな正体不明なもんを口に……ではなく、目や耳に入れていいのかと悩んでしまった。「食の安全」ならぬ「怪談の安全」を求めるのなら、因果関係などはっきりさせた怪談のほうがいいが、よくわかんねぇけど怖く危険なものを求めることこそ人間の本質な気がする。 | ||||
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