存在のすべてを

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評判

存在のすべてをの評価:

4.31/5点 レビュー 104件。 B ランク

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平均点4.31pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全105件 1〜20 1/6ページ
No.105
(5pt)

泣けて泣けて---。「罪の声」を彷彿させる最高級の作品

泣けて泣けてしようがなかった。平成の始めに起きた幼児同時誘拐事件。本書は、まず警察と
犯人たち、そして身代金を運ぶ誘拐された一家の祖父たちの息詰まる駆け引きが綿密に描かれる。
2件の誘拐事件はやはり警察の推察通り、1件は囮であり、誘拐された小学生はすぐに戻ってくる。
しかし、もう1件の事件では、犯人たちは身代金を取り損ねるも、誘拐された4歳の男の子は帰って
来ない。だが、事件は極めて奇妙なことに、この男の子が3年後祖父の家に現れる。この作品の
大きなテーマはこの子どもの失われた3年間の中に凝縮されている。いや、失われなどはしていない。
この子はこの3年間に稀に見る絵画の才能を得ることになるのだ。この作品の雰囲気は、塩田の
名作「罪の声」とよく似ている。両作品とも、大人の理不尽な我儘な犯罪行為に罪のない子どもが
巻き込まれることに端を発する。しかも本作品ではこの子どもが親による虐待を受けてきている
という家庭環境で育っている。これは非常に質の高い刑事サスペンスではあるが、一方考えさせられる
家庭ドラマでもある。来年2月に映画が公開される。是非観たいと思っている。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.104
(4pt)

一気読みまちがえなし

期待通り読み応えのある作品。ラストで救われた。

星ひとつ落としたのは、長い。少しずつ真実にせまるのはわかるが、謎解きが長い。また主人公の高校同級生とのからみが、話をふくらませてはいるのだけれど、長い割に淡すぎて心に響かない。残念。

一方、この長さがあるから、登場人物が現実味をおびたことも事実。映画化が予定されているそう。「砂の器」のように小説を超える映画作品になることを願ってます。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.103
(4pt)

涙腺崩壊

友人から勧められて読んでみました。最後の2ページでは涙腺崩壊しました。ジェットコースター的展開で始まり、謎解きが進む展開は映画の台本になると思ってたら来年2月に映画公開ということです。暑気払いにオススメします。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.102
(5pt)

万感胸に迫る小説とは、こういう作品のことを言うのでしょう。凄いほどの読みごたえに、問答無用てな感じで引っぱり込まれましたわ。

読み進むほどに作品世界に引きずり込まれていき、気がつけば、怒涛の勢いで頁をめくってました。私の好きなクラシック音楽で言えば、ベートーヴェンの交響曲のような、魂を揺さぶられる圧巻の小説でありました。

話の発端となる誘拐事件にあたる刑事たちを描いた序盤から読ませますが、この作品の真髄は、三十年前に起きた事件の中から次第に見えてくる描写と、それに関わった人たちの切実な思いにあります。
作中、何度か出てくる〈松本清張〉の推理小説の味わいに通じるものがあります。殊に、その代表作である『砂の器』を野村芳太郎監督が映画化した作品のある情景が、本書を読んでいて度々、脳内をよぎりました。
胸に迫るただならないほどの痛切感、哀切感にしびれたってことでは、以前読んで感動した東野圭吾の『祈りの幕が下りる時』に通じるものを感じました。

それと、本作品では写実絵画が重要なアイテムになっていますね。作中に登場する「トキ美術館」というのは、おそらく「ホキ美術館」がモデルになっているのでしょう。
写実絵画に興味を持たれた方には、『超写実の人物画』(芸術新聞社)、『別冊太陽 写実絵画の新世紀』『別冊太陽 写実絵画の画家たち』(平凡社)といった書籍をお勧めしておきます。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.101
(4pt)

どのような気持ちになれば良いのだろうか

登場人物の多さと、今と昔に話が行ったり来たりする為、迷子になってしまう瞬間が正直ありましたが、最後には全ての答えが待っており、キチンと答え合わせが出来ました。
誘拐事件は凶悪犯罪である為、どこまでを許して良いのかという疑問を抱えながら終盤を読み進めていたので、読み終えたあとは、複雑な気持ちになってしまったというのが本音でした。
考えさせられる小説でした。
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4022519320
No.100
(5pt)

読み応えあり

読み応えあり生みの親より育ての親が良いというのはちょと共感できました
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.99
(5pt)

おもしろいんだが

受賞作品ということで購入しました。内容からすると作品が長すぎるという印象でした。特にラストへの盛り上がりがあってもいいと思ったのですが、何か淡々としすぎて間延びしてる印象でした。
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4022519320
No.98
(4pt)

サスペンスのような…ロードムービーのような…

ジャンル分けするのが難しい。『あたたかく哀しい愛の話』としか言いようがない。
登場人物は多いし時系列も交錯するが、理解しやすいのは作家さんの腕なんでしょうね。
人物描写が丁寧だし、まどろっこしい比喩も少ない。共感できない部分もあったけど、そもそも完全な善も悪もない訳で…。
後半、名言のオンパレードでしみじみ泣きました。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.97
(2pt)

なぜ評価が高いのか?

人物が描ききれていないし、視点がころころ変わるので、感情移入ができない。
淡々と流れていくシーンを読むだけ。
4分の3の時点でギブアップしました。
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4022519320
No.96
(5pt)

真実を紐解いていく物語

児童誘拐事件という犯罪に巻き込まれた、ある家族の美しい物語でした。事件から30年が経って、語られなかった真実を少しずつ確かに紐解いていく過程を重厚な筆致で描かれています。
罪のない人たちの儚い幸せの日々が明らかになるにつれて、切なく悲しくなりました。
静かでとても深い美しいお話でした。
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4022519320
No.95
(5pt)

哀しくても最後にあたたかい涙がこぼれる。。。

前半の誘拐事件は緊張の連続で、後半は画壇の内実のどろどろも描かれ、また、それと対照的な絵画的な美しい風景の描写と、それを背景にさらに哀しく写る、本物の愛でつながっているんだけど仮初であるゆえに、、、の親子の切なさに、心がちぎれそうになりつつ、最後はあたたかくなる、とても、とても素敵な小説でした。
(終盤部分は『八日目の蝉』から学んだと著者ご本人が10月の日経新聞に書かれていて、なるほど~でした)
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4022519320
No.94
(4pt)

横浜、九州、北海道をめぐる物語

横浜巡りのロケ地ものとして読みました。元町、港の見える丘公園、神奈川近代文学館の辺りが描かれており、本を読んでから散策するのも楽しいでしょう。
ストーリーは九州から北海道までいろいろな場所が出てきますが、アートや人情ものや多様な要素が盛り込まれていて先が読めない展開。「罪の声」など著者の他の作品も読んでみたいと思います。
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4022519320
No.93
(5pt)

推理小説ではありません

推理小説…ではありません。いろんな人の視点から描かれる作品です。
途中で登場人物がわからなくなりましたが、最終的にはとても感情移入できる作品でした。
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4022519320
No.92
(3pt)

この表紙は何だ

内容については蛇足になるので省く。表紙について言いたい。この帯(褌?)のついた表紙は一体、何なのか。店頭で目に付くように仮につけたものなのであろう。だとすれば、本来の表紙ではないはずだ。どうしてもこれを掲載したいのであれば、本来の表紙とは別のページに載せるべきであろう。画家が、自分の絵画の下半分が隠されて展示されているのを見たら泣くでしょうね。
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4022519320
No.91
(5pt)

緻密さ

傑作です
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.90
(4pt)

美術界の闇、男と女の人生観の差がよくわかる。SNSで騒がれるにはイケメンとバックボーンも必要だという残酷物語

こどもを人質にとった誘拐事件、被害者は結局のところおらず、犯人も逮捕されず。
しかしその裏では一人の子供のその後の人生を救ったとも言える秘密があった・・・。

これを読んで私は、主人公の昭和の気概あふれる人情刑事でもなく、青春的なピュアな恋をつらぬくリホでもなく
神秘的なベールをまとう亮でもなく、母として目覚めていき愛情を与える優美でもなく
「貴彦」に注目して読むようになった。
彼は最後、失踪してからの描写がまったくなく、死んでいるか生きているかもわからないまま終わる。
美術界において派閥というものがあまりにも大きな力を帯び、実力以外のところで
努力とも言えないおべっかやお土産、おくりものに心を配らなければならない。
そんな世界に嫌気がさし、ある意味で本当に美術の世界だけに、作品制作だけに心を配る生き方を選んだ貴彦。
今でこそSNSによって名もなき埋もれた才能は人の目につきやすくなり、
派閥に属していなくても、二科展で賞をとらなくても、学会員にならなくても、
絵を売り、名前を売り、画家として生計をたてることは難しくなくなってきた。
むしろ名前があっても実力がなければ逆にファンがつかない、ある意味で公平な世の中になったと言える。
そうではなかった時代に生きた貴彦は、誘拐された子供であるリョウによって
魂を救われたとも言えるのではなかろうか。
そして、愛情がまだ芽生えないうちに子供をこのまま手元におき育てることを決意したきっかけは
絵の才能、しかも自分と同じジャンルである写実であったことが大きい。
それがなければ決断できなかったのではなかろうか。
さらに、この子を育てる際に美術の知識や考え方、技量などを叩き込んでいく。まるで自分の分身であるかのように。
息子を手放さざるを得なくなったとき、貴彦は自身の「絵を描く情熱」を失い、そのまま失踪してしまうのだ。
彼にとって描けなくなることは、生きる意味がないことでもある。

逆に妻の優美。彼女は夫とは違って愛情と社会性を教える。
子供を産んでいないけれど元々明るくポジティブで優しい彼女。それが、一緒にいるうちにどんどん母になっていく。
彼女は常に息子が社会の中で苦労せず生きられることを想像し、望み、心配する。
きっとリョウに絵の才能がなくとも、この不遇で可哀想な子供を守り一緒にいるうちに愛情が芽生えて
同じように育ての母となっていったに違いない。
そして息子を手放した後も、再会し、一緒にいることを諦めなかった。
これが父とは決定的に違う点だ。

男女の性差というよりも、情熱をもって仕事に打ち込んでいる人と、それを支え家庭を守る人の違い
といったほうがいいかもしれない。
子供により執着するのが後者だ。
しかしリョウにとっては今後の人生を生きていくために必要な「才能の開花」と「社会性」を、仮の父母両方からそれぞれ得ていることになる。
両親は揃っていた方がいい、という詭弁もあながち嘘ではないと思わされた。

刑事には刑事の、時代の辛さ。真摯に打ち込んでも社会からはそう見られない苦しみがあり、
画廊には画廊の百貨店との軋轢や派閥、美術への理想と厳しい現実のギャップなど、これまた苦しみがあり、
若い女性には「女」というだけで性的な扱いをうける苦しみがあり、
子供には「育つ環境」という自分ではどうしようもない格差の苦しみがある。

才能が芽生えるには環境も必要だが
リョウの「物事をそのまま見つめるあまりにも現実的な写実力」は、虐待されていたがゆえに芽吹いた才能かもしれない。
しかしそれを絵画として完成させ、社会で活躍できるようにする下地は、それなりの環境と知識が揃っている大人によって花開くということも前提になる。
もちろん健やかに育つためには愛情も必要になる。
ついでに言うと、SNSで騒がれ乙女にも恋してもらうには、イケメンに生まれる必要もある。

貴彦と、美術界の派閥でおべっかに走り回っていた先生以外は幸せに終わっているこの物語。
みんな苦しみを背負っているが、「何かにのめり込み人生を賭けること」の罪深さも感じてしまう。
なかなかの闇じゃなかろうか。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.89
(5pt)

圧倒的な読書体験!

著者は、グリコ森永事件を題材にした『罪の声』の作者である。
凄い作家だという印象が残っている。
映画にもなったが、ぼくは基本的に感銘を受けた小説が映画化されたものは観ないことにしている。だから、『罪の声』の映画も、『宝島』の映画も観ないのである。

それはさておき、本作を読もうと思ったのは、1カ月ほど前の日経新聞の文化欄に、著者のエッセイが掲載されていて本作に触れられていたからである。「これは読まねば」と思わされたのだ。

で、本作だが、圧倒的だった。
終盤のところでは、声をあげて泣けてしまった。
もちろん、そうなった背景には、ぼく自身の側に泣いてしまいたいような事情があったからなのだが、なかなか実生活では泣きたくても泣けない。溜まったものを抱えながら過ごすしかない。それが、小説をきっかけに堰が切れることがある。
東日本大震災の後、原発爆発の恐怖におびえながら、京都のリーガロイヤルホテルに3週間避難していた時も、ある小説を読みながら、声をあげて泣いたことがあった。
その感情の堰を壊して揺さぶる迫力が、本作にはあったのである。

本作は連続誘拐事件で始まる。
1つはおとりの事件であり、もう1つが犯人にとっての狙いである。
が、犯人たちは身代金の奪取に失敗する。

そして、おとり誘拐事件の少年は帰ってきたが、本番と思われた方の幼児は帰ってこなかった。
誰もが、その幼児はすでに殺されたと思った。
ところが、事件から2年有余を経て、その子は突然に祖父母の元に帰ってきたのである。
だが、どこで誰に育てられていたのかは、祖父母も幼児も語らない。

その謎を追う刑事たち、時効によって刑事たちの思いを託された新聞記者が舞台回しを演じる。

もう1つのテーマは美術界である。
実際のドロドロとした美術界の醜さがこれでもかと描かれる。
それに耐えきれず、原点に戻って写実画を描こうとする画家が登場する。それを支えようとする画商も。
その美術をめぐる描写が何とも厚みがある。

さらに、戻ってきた幼児は絵の特異な才能を発揮しながら成長していくが、同級生となる画商の娘との青春譚にもなっていく。
この部分の描写は、まるで自分の初恋の頃を再体験するような瑞々しさだ。

だが、何よりも、幼児が帰ってこなかった2年間の描写に圧倒される。
実の家族以上に「家族」になっていく、その愛情が切ない。これが、本作の重心となっている。

これだけ凄ければ、ディテールの矛盾はどうでもいいように思えるが、やはり、そこは指摘しておきたい。
まず、犯人は幼児と一緒に1ボックスの車を置いていく。
幼児を預かった夫婦は、その車を使って岐阜県に住み、その後、北海道に移り住むのである。
だが、車には毎年、税金がかかり、2年に1度は車検もある。
犯人が置いていった車を使い続けるというのは、無理があり過ぎる。
夫婦が貧しいながらも車を持っていたことにすべきだった。

そして、逃避行の先の岐阜県で妻は英検1級の英語力を活かして英語塾に勤める。
偽名で、である。北海道では自分で英語塾を開くが、これも偽名でである。
ここで偽名にする必然性はまったくないし、英検1級の証明書の提示が求められれば、そんな嘘はすぐに破綻してしまう。
逃避行といっても、名前がばれて追われているわけではない。
偽名にする必然性が全くないのである。

さらに、おとりの誘拐事件の被害者である少年は、大人になってから犯人たちの一味と別の犯罪に手を染めた疑いが出てくる。
これは、何か後の伏線かと思って読んでいくのだが、その後にはまったく登場しなくなる。あれは一体なんだったのか。

しかし、こうしたディテールへの疑問はありつつも、本作は圧倒的であり、その価値は減じられていない。
素晴らしい読書体験であった。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.88
(5pt)

素晴らしい本です

人生の1冊です。
内容は星100個でも足りないくらい感動しました
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.87
(4pt)

丁寧に描かれていて感情移入できる

未解決の誘拐事件。現在と過去、取材者と様々な視点で書かれる事実を少しずつ繋げていき少しずつ真実に近付いていく展開に引き込まれたました。そしてこの先の展開が既にわかっているので、わかるからこそ切なく泣けました。
ただ、話しを広げすぎて宙ぶらりんのまま終わってしまった内容もありすっきりしません。囮誘拐についてはあまり触れられなかったが、その後家庭崩壊してるなら少しは触れてほしかったし、囮誘拐として解決させてすっきりする手もあったと思う。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320
No.86
(5pt)

泣けます。

泣けます。いろいろ書いてしまうと、なにか本作の魅力を減殺してしまいそうで、、、、。
この一言にします。
存在のすべてを Amazon書評・レビュー: 存在のすべてをより
4022519320