ひとり日和

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評判

ひとり日和の評価:

3.38/5点 レビュー 78件。 C ランク

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平均点3.38pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全48件 1〜20 1/3ページ
No.48
(3pt)

実際に何かを得て変わるなんてことはあり得ないのかも

フリーターの娘が親戚のお婆さんの家へ転がり込んで、一年間過ごした時の話。
別れて、出会って、また別れて。
吟子さんから何かを学びそうで、でも結局何も変わらなくて。
人間、自分の答えは自分で見つけるしかないし、実際に何かを得て変わるなんてことはあり得ないのかも。
でも、そんな現実が欲しかった訳じゃなくて、これはあくまで本だから…少しは良い刺激が欲しかった。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.47
(3pt)

実際に何かを得て変わるなんてことはあり得ないのかも

フリーターの娘が親戚のお婆さんの家へ転がり込んで、一年間過ごした時の話。
別れて、出会って、また別れて。
吟子さんから何かを学びそうで、でも結局何も変わらなくて。
人間、自分の答えは自分で見つけるしかないし、実際に何かを得て変わるなんてことはあり得ないのかも。
でも、そんな現実が欲しかった訳じゃなくて、これはあくまで本だから…少しは良い刺激が欲しかった。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.46
(3pt)

想像と違った

表紙からしてもう少し心が晴れるような物語かと思って購入してしまった。
平成になりたてくらいの時代のお話か、今読むとだいぶノスタルジックな感じ。
自分がもうどちらかと言えばおばあさんに近いせいかも知れないけど、主人公に感情移入出来なかった。
なんだか口の中に嫌な味が残る食べ物を食べた感じ。早く次の美味しいもので口の中をリセットしたい。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.45
(3pt)

想像と違った

表紙からしてもう少し心が晴れるような物語かと思って購入してしまった。
平成になりたてくらいの時代のお話か、今読むとだいぶノスタルジックな感じ。
自分がもうどちらかと言えばおばあさんに近いせいかも知れないけど、主人公に感情移入出来なかった。
なんだか口の中に嫌な味が残る食べ物を食べた感じ。早く次の美味しいもので口の中をリセットしたい。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.44
(3pt)

形容しがたいものを心に残す

両編ともに20代後半特有の人生や仕事に対する悩みをいろんなかたちで描き、最後の数分のパートで悩みからの脱却・前進をそれとなく描写して終わる。良くも悪くも読んだあとに形容しがたいものが残る
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.43
(3pt)

形容しがたいものを心に残す

両編ともに20代後半特有の人生や仕事に対する悩みをいろんなかたちで描き、最後の数分のパートで悩みからの脱却・前進をそれとなく描写して終わる。良くも悪くも読んだあとに形容しがたいものが残る
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.42
(3pt)

ひとつしかない世界の中で。

第136回芥川賞受賞作。
二十歳の知寿が居候することになったのは、二匹の猫が住む、七十一歳・吟子さんの家。駅のホームが見える小さな平屋で始まる奇妙な同居生活。知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋に心乱され、恋に破れて。

「見知らぬだれか」との同居、という意味では先日読んだ『すみれ』と共通する部分は多々ある。本作の方が先に書かれているということは、こちらで書き切れなかったこと、伝えたかった何か、または、違う視点からの違う何か、を作者は『すみれ』で描きたかったのかな…。
どうなんだろう。

淡々とした日常と描写が逆に内面のざわつきをえぐる。淡々と。じわじわと。

「世界に外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ」。

吟子さんの言葉は、何も経験して来なかった人の言葉ではないことがわかる。
何が楽しくて、年をとってから恋なんかして、何のために生きているのか。淡々と暮らしているだけに見える吟子さんの内に秘めたエネルギーは、知寿のそれには及ばないかもしれない。でも、いつか、知寿は吟子さんのような人間になってゆくんだろうな。

「一人暮らしは、いいものよ」
「若いうちに、家を出なきゃ」
「若いときには、」「苦労を知るのよ」

ひとつしかない世界の中で、私たちはもがき苦しみ、苦労を知り、苦労をして、かなしみ、楽しみ、生きてゆく。
それが、日常。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.41
(3pt)

ひとつしかない世界の中で。

第136回芥川賞受賞作。
二十歳の知寿が居候することになったのは、二匹の猫が住む、七十一歳・吟子さんの家。駅のホームが見える小さな平屋で始まる奇妙な同居生活。知寿はキオスクで働き、恋をし、吟子さんの恋に心乱され、恋に破れて。

「見知らぬだれか」との同居、という意味では先日読んだ『すみれ』と共通する部分は多々ある。本作の方が先に書かれているということは、こちらで書き切れなかったこと、伝えたかった何か、または、違う視点からの違う何か、を作者は『すみれ』で描きたかったのかな…。
どうなんだろう。

淡々とした日常と描写が逆に内面のざわつきをえぐる。淡々と。じわじわと。

「世界に外も中もないのよ。この世は一つしかないでしょ」。

吟子さんの言葉は、何も経験して来なかった人の言葉ではないことがわかる。
何が楽しくて、年をとってから恋なんかして、何のために生きているのか。淡々と暮らしているだけに見える吟子さんの内に秘めたエネルギーは、知寿のそれには及ばないかもしれない。でも、いつか、知寿は吟子さんのような人間になってゆくんだろうな。

「一人暮らしは、いいものよ」
「若いうちに、家を出なきゃ」
「若いときには、」「苦労を知るのよ」

ひとつしかない世界の中で、私たちはもがき苦しみ、苦労を知り、苦労をして、かなしみ、楽しみ、生きてゆく。
それが、日常。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.40
(3pt)

「芥川賞受賞作品だったのか...」と読後に知った。

「芥川賞の偏差値」で偏差値60以上に位置づけられていたので、気になって読んでみた。

のんきなおばあちゃんと悩み多し若者のほのぼのとした生活を描いた物語。

自分よりも何周りも歳上なおばあさんと暮らす主人公。おばあさんの気楽さのようなものに、はじめは反発しつつも、だんだんと懐いていく。
母から独立することでオトナになりたいと思うも、2回の失恋を経験し、自分の弱さに気がつく。それらを経ることで、おばあさんの持つ「気楽さ」が「強さ」だったのだと心づき、自分も歳を取り、今の苦痛からラクになりたいと思い至る。

読後してまず、なぜ評価が高いのか、がわからない。
確かに年頃な女性と年老いた女性、両者の心理描写やは巧いのは分かる。途中で閉じることなく、一気に読んでしまったことも確か。

ただなんだろう、読後にスカッとしたり、物思いに耽ったり、「学び」があったり、することがない。
「純文学だから」と言われれば、返す言葉が無いのだが、自分には合わない小説だった。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.39
(3pt)

「芥川賞受賞作品だったのか...」と読後に知った。

「芥川賞の偏差値」で偏差値60以上に位置づけられていたので、気になって読んでみた。

のんきなおばあちゃんと悩み多し若者のほのぼのとした生活を描いた物語。

自分よりも何周りも歳上なおばあさんと暮らす主人公。おばあさんの気楽さのようなものに、はじめは反発しつつも、だんだんと懐いていく。
母から独立することでオトナになりたいと思うも、2回の失恋を経験し、自分の弱さに気がつく。それらを経ることで、おばあさんの持つ「気楽さ」が「強さ」だったのだと心づき、自分も歳を取り、今の苦痛からラクになりたいと思い至る。

読後してまず、なぜ評価が高いのか、がわからない。
確かに年頃な女性と年老いた女性、両者の心理描写やは巧いのは分かる。途中で閉じることなく、一気に読んでしまったことも確か。

ただなんだろう、読後にスカッとしたり、物思いに耽ったり、「学び」があったり、することがない。
「純文学だから」と言われれば、返す言葉が無いのだが、自分には合わない小説だった。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.38
(3pt)

潜在する暴力性

『ひとり日和』
本作を一読するには、イメージ喚起がよくて、とても読みやすいものです。
平穏な日常を精緻な描写に仕立て上げた秀作なのかとは思うのですが、
どうもそれだけではない、何かがそこに潜み込んでいるようです。

恋愛、就職、同居するばあさん。そして主人公の盗癖を含めた或る種の性格。
小説に描かれるエピソードは、どれも淡々と突き放された(ざるを得ない)もの
で、それは私鉄沿線のムーブメントに隠喩されるように、長閑さに幾許の思
いを残しながらも、ほぼ自動的に行き過ぎていってしまう、、切ないモノです。

主人公の別れに対する、また社会に対する不安までも、そんな日常に律せられ
ながら進んでゆきます。ねえ、いなくなったら、わたしの写真も飾る?”
そうたずねる彼女の居候する部屋をぐるり取り囲む猫たちの遺影には、
たった一つ、ばあさんの思い出せる最初の猫の名前しか付けられていません。

出会いも別れも、バイトも、就職も、恋愛も何もかも、、つまりはそんな風です。

それこそが著者には不安なのでしょうか。しかし何ごともそう突き放されて
しまえば、それこそが日常、そして人生に他なりません。
どうにもこうにも、彼女の人生を彩るトピックは、それ以上に生じようがない。
そうしてまた彼女も、行き過ぎる他はない。一読の印象はそうしたものです。

しかしそうしたものに芥川賞の選考では石原、村上両氏の高評価が伺えます。
そこで些か極端な読み方をせざるを得なくなります。つまりこの作品には、
潜在的な暴力性が潜み込められているのではないか? そう読むならば、
作中にはそれを伺わせる描写が随所に見出されます。匂うのは不穏な空気。

漠とした不安。そして何もない日常の殻を打開する暴力性は、両氏の表現の
中核でもあることでしょう(選評には両氏とも触れていませんが)。それが、
二十そこそこの女性作家の感性を支える、今時の(悲)才なのかも知れません。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.37
(3pt)

潜在する暴力性

『ひとり日和』
本作を一読するには、イメージ喚起がよくて、とても読みやすいものです。
平穏な日常を精緻な描写に仕立て上げた秀作なのかとは思うのですが、
どうもそれだけではない、何かがそこに潜み込んでいるようです。

恋愛、就職、同居するばあさん。そして主人公の盗癖を含めた或る種の性格。
小説に描かれるエピソードは、どれも淡々と突き放された(ざるを得ない)もの
で、それは私鉄沿線のムーブメントに隠喩されるように、長閑さに幾許の思
いを残しながらも、ほぼ自動的に行き過ぎていってしまう、、切ないモノです。

主人公の別れに対する、また社会に対する不安までも、そんな日常に律せられ
ながら進んでゆきます。ねえ、いなくなったら、わたしの写真も飾る?”
そうたずねる彼女の居候する部屋をぐるり取り囲む猫たちの遺影には、
たった一つ、ばあさんの思い出せる最初の猫の名前しか付けられていません。

出会いも別れも、バイトも、就職も、恋愛も何もかも、、つまりはそんな風です。

それこそが著者には不安なのでしょうか。しかし何ごともそう突き放されて
しまえば、それこそが日常、そして人生に他なりません。
どうにもこうにも、彼女の人生を彩るトピックは、それ以上に生じようがない。
そうしてまた彼女も、行き過ぎる他はない。一読の印象はそうしたものです。

しかしそうしたものに芥川賞の選考では石原、村上両氏の高評価が伺えます。
そこで些か極端な読み方をせざるを得なくなります。つまりこの作品には、
潜在的な暴力性が潜み込められているのではないか? そう読むならば、
作中にはそれを伺わせる描写が随所に見出されます。匂うのは不穏な空気。

漠とした不安。そして何もない日常の殻を打開する暴力性は、両氏の表現の
中核でもあることでしょう(選評には両氏とも触れていませんが)。それが、
二十そこそこの女性作家の感性を支える、今時の(悲)才なのかも知れません。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.36
(3pt)

日々のくり返しがもたらす、わずかな変化

主人公の20歳の女性と、彼女が居候することになった家の71歳のおばあさんとの間で起こる、日常の些末な出来事。はっきりいってドキドキワクワクするような展開はほとんどありません。

そんな平凡な世界を扱いながら、じゃあ何が小説を支えているかというと、人物や場面の描写力なのだと思います。とくにいいと思ったのは、登場人物の性格が悪いこと(笑) 

主人公は、怠惰で手癖が悪く、おばあさんに対しても「年寄りはずるいね」などと平気で悪態をつくし、一方のおばあさんもおばあさんで、勝手に主人公の化粧水を使い込んだりして、必ずしも若者の範たるような存在としては描かれません。

ただ、何ていうか、その不完全さがかえって瑞々しい、と思いました。描き方がうまいからなのでしょうか、二人のこれといって面白みもない共同生活や言葉のやり取りが、何だかとても味わい深いのです。

ただ、代わり映えのしない二人の共同生活も、お互いの心にそれなりの変化をもたらしてはいて、物語の最後、少しだけ成長した主人公が、自らの足で一歩を踏み出す姿は、何だかとても輝いて見えます。

エキサイティングな事件などなくても、日々の単調な繰り返しを通じて人は変わっていくし、変われるのだという、そんなことを描いた作品だと思いました。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.35
(3pt)

日々のくり返しがもたらす、わずかな変化

主人公の20歳の女性と、彼女が居候することになった家の71歳のおばあさんとの間で起こる、日常の些末な出来事。はっきりいってドキドキワクワクするような展開はほとんどありません。

そんな平凡な世界を扱いながら、じゃあ何が小説を支えているかというと、人物や場面の描写力なのだと思います。とくにいいと思ったのは、登場人物の性格が悪いこと(笑) 

主人公は、怠惰で手癖が悪く、おばあさんに対しても「年寄りはずるいね」などと平気で悪態をつくし、一方のおばあさんもおばあさんで、勝手に主人公の化粧水を使い込んだりして、必ずしも若者の範たるような存在としては描かれません。

ただ、何ていうか、その不完全さがかえって瑞々しい、と思いました。描き方がうまいからなのでしょうか、二人のこれといって面白みもない共同生活や言葉のやり取りが、何だかとても味わい深いのです。

ただ、代わり映えのしない二人の共同生活も、お互いの心にそれなりの変化をもたらしてはいて、物語の最後、少しだけ成長した主人公が、自らの足で一歩を踏み出す姿は、何だかとても輝いて見えます。

エキサイティングな事件などなくても、日々の単調な繰り返しを通じて人は変わっていくし、変われるのだという、そんなことを描いた作品だと思いました。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.34
(3pt)

予感めいたもの。

「20歳の知寿と71歳の吟子さんが暮らした春夏秋冬」

帯のシンプルな言葉に惹かれて。
本屋で偶然手に取った一冊は。
最初から最後まで、さまざまな予感に満ちた一冊だったように思う。

第一に、発表当時24歳という同世代の作家が書く言葉は。
余計な飾りをできるだけ省いたような。
期待していた以上にずっと、素直に伝わってくる文章だった。
受賞から早数年が経ったことを考えてみると。
今はどんな言葉をつないでいるのだろうと。
ただただ率直に気になった。

第二に、今を生きる主人公たちの行き場のない不安が。
ありふれた日常の描写の中から、ありありと伝わってきた。
新たな変化に向けた、ささやかな予感とでもいうのだろうか。
ただしそれは、あくまでも“予感めいたもの”ものでしかなくて。
本の終盤では、少しばかりの消化不良も感じた。

とはいえ、作者の青山さんはまだ20代。
同世代の作家のこれからの活躍に、予感めいたものを感じるとともに。
他の作品もぜひ読んでみたいと、読み終わってみてあらためて感じた。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.33
(3pt)

予感めいたもの。

「20歳の知寿と71歳の吟子さんが暮らした春夏秋冬」

帯のシンプルな言葉に惹かれて。
本屋で偶然手に取った一冊は。
最初から最後まで、さまざまな予感に満ちた一冊だったように思う。

第一に、発表当時24歳という同世代の作家が書く言葉は。
余計な飾りをできるだけ省いたような。
期待していた以上にずっと、素直に伝わってくる文章だった。
受賞から早数年が経ったことを考えてみると。
今はどんな言葉をつないでいるのだろうと。
ただただ率直に気になった。

第二に、今を生きる主人公たちの行き場のない不安が。
ありふれた日常の描写の中から、ありありと伝わってきた。
新たな変化に向けた、ささやかな予感とでもいうのだろうか。
ただしそれは、あくまでも“予感めいたもの”ものでしかなくて。
本の終盤では、少しばかりの消化不良も感じた。

とはいえ、作者の青山さんはまだ20代。
同世代の作家のこれからの活躍に、予感めいたものを感じるとともに。
他の作品もぜひ読んでみたいと、読み終わってみてあらためて感じた。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.32
(3pt)

人生の鈍行列車

受賞が数年前なので、まだリーマンショックが起こっていない時期だ。
非正規社員やフリーターの生活が今ほど脅かされていないので、
こうしたぬるい主人公の考えを多くの若者が体現していたのだろうか。

風景描写は絶妙に上手い。
鈍行列車から眺める淡々とした風景を、
時には同じように見えるであろう風景を、
とても美しい言葉で表現してくれている。
頭にもすんなりイメージが湧くので、読み心地も悪くない。

だからこそ、登場人物に魅力がないのが残念だ。
せめて母親の再婚を軸に、もっと親子の人間関係を描いて欲しかったと思う。
ひとりでも良いから、主人公が成長するきっかけとなった
エピソードを掘り下げてくれるともっと良くなったのになぁと思う。

ラスト、一見成長したように見えた主人公が
なぜまた既婚者を選ぶのか不思議だった。
私には、結局何も変わっていないように感じる。
それを伝えたかったのだろうか。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.31
(3pt)

人生の鈍行列車

受賞が数年前なので、まだリーマンショックが起こっていない時期だ。
非正規社員やフリーターの生活が今ほど脅かされていないので、
こうしたぬるい主人公の考えを多くの若者が体現していたのだろうか。

風景描写は絶妙に上手い。
鈍行列車から眺める淡々とした風景を、
時には同じように見えるであろう風景を、
とても美しい言葉で表現してくれている。
頭にもすんなりイメージが湧くので、読み心地も悪くない。

だからこそ、登場人物に魅力がないのが残念だ。
せめて母親の再婚を軸に、もっと親子の人間関係を描いて欲しかったと思う。
ひとりでも良いから、主人公が成長するきっかけとなった
エピソードを掘り下げてくれるともっと良くなったのになぁと思う。

ラスト、一見成長したように見えた主人公が
なぜまた既婚者を選ぶのか不思議だった。
私には、結局何も変わっていないように感じる。
それを伝えたかったのだろうか。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065
No.30
(3pt)

この著者の“感性”は伝わってこない

2007年に第136回芥川賞を受賞した作品(らしい)。

カバーのデザイン・イラストから、著者の“瑞々しい透明感”を伝えようとしているのがわかる。

20歳の知寿は、自分を表現するのが苦手な、
今の時代にいかにもいそうな、そして今の時代の作家がいかにも書きそうな女の子。
一言で言えば、その視点は冷めているし、
それが著者の実体験してきた視点でもあるのだろう。

その知寿が一緒に暮らすことになった吟子は、
つつましやかで落ち着いた女性だが、同年代の男性と恋愛(のようなもの)をしたりもしている。
よくあるパターンでは、この吟子が知寿に対して人生の羅針盤のような役割を果たしたり、
何か標のようなものを与えたりするのだが、
本書ではそんな能動的なアクションは起こさない。

二人はただ一緒に住み、
その暮らしの中で知寿は少しずつ変わり、外に向かい始める。
(70歳の吟子には、ほぼ変化は起きない)

正直、どこが面白いのか、どこを感じ取ってあげればよかったのか、
分からなかった。

著者の“感性”で勝負する類の作品だと思うのだが、
本書においてはものすごい才能は(残念ながら)感じなかったし、
どうも「普通よりもちょっと文章の上手い、普通の子」という印象を超えない。

まあ、確かに(近年の)“芥川賞っぽい”作品では、ある。
ひとり日和 Amazon書評・レビュー: ひとり日和より
4309018084
No.29
(3pt)

この著者の“感性”は伝わってこない

2007年に第136回芥川賞を受賞した作品(らしい)。

カバーのデザイン・イラストから、著者の“瑞々しい透明感”を伝えようとしているのがわかる。

20歳の知寿は、自分を表現するのが苦手な、
今の時代にいかにもいそうな、そして今の時代の作家がいかにも書きそうな女の子。
一言で言えば、その視点は冷めているし、
それが著者の実体験してきた視点でもあるのだろう。

その知寿が一緒に暮らすことになった吟子は、
つつましやかで落ち着いた女性だが、同年代の男性と恋愛(のようなもの)をしたりもしている。
よくあるパターンでは、この吟子が知寿に対して人生の羅針盤のような役割を果たしたり、
何か標のようなものを与えたりするのだが、
本書ではそんな能動的なアクションは起こさない。

二人はただ一緒に住み、
その暮らしの中で知寿は少しずつ変わり、外に向かい始める。
(70歳の吟子には、ほぼ変化は起きない)

正直、どこが面白いのか、どこを感じ取ってあげればよかったのか、
分からなかった。

著者の“感性”で勝負する類の作品だと思うのだが、
本書においてはものすごい才能は(残念ながら)感じなかったし、
どうも「普通よりもちょっと文章の上手い、普通の子」という印象を超えない。

まあ、確かに(近年の)“芥川賞っぽい”作品では、ある。
ひとり日和 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: ひとり日和 (河出文庫)より
4309410065