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メナハウス・ホテルの殺人
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メナハウス・ホテルの殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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ヒロインが暗いというAmazonの書評を読んでから購読したので拍子抜けしました。 むしろ、アメリカ人作家の描くヒロイン(当然ヒロインもアメリカ人という設定)らしく、 驚くほどフットワークが軽いです。容疑者リストに入れられた自分の嫌疑を晴らそうと、 犯罪現場や他人の部屋に潜入するし、好奇心は強いし、何か気になったら即、調べまわる。 上流社会の体裁の為、若くして戦争未亡人となった姪を再婚させようとする叔母の作戦から 逃げ回っているとはいえ、消極的で受け身タイプの女性を予想していたのに、かなり行動的。 作風はアガサ・クリスティーをロマンス小説にしたところでしょうか。続刊も購入してみます。 | ||||
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ストーリーはオーソドックながらテンポよく進み、その王道さが時代背景(1900年代前半)と絶妙にマッチしていて、二度読みしたくなる、賞を取ったのも納得できる作品。 米国人女性主人公の活発な行動力や発言にドキリとしながらグイグイ引き込まれ、民族装束や英国風小物,ティータイムやバーラウンジの楽しみ方、給仕の役割等、脇役たちの描写も上手く、訳者の仕事ぶりも素晴らしい。 ストーリー運びも新人にしてはスムーズで、エジプト旅行を高級ホテルに滞在しながら満喫しているかのような感覚を楽しめた。また、最近多いグロい場面も少なく世界観を堪能できる。 シリーズ化しているらしいので次作も見逃せない。 | ||||
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以下のレビューでネタバレはありません。 一、本書について 本書のカバー裏、帯、宣伝の内容紹介では、重要な一つの事実が省かれている。 それゆえ、前知識なくこの本を買った人の中には、本文の最初の一行を読んで、初めて、本書の性格に気づいた人もいるだろう(たとえば私)。 第一行は「一九二六年 エジプト」である。つまり、本書は大戦間のエジプトの国際的高級ホテルを舞台にしたエキゾチック歴史ミステリーなのである。 題の下の内容紹介をよく読めば、「戦争で夫を亡くし若くして寡婦になったジェーン」となっていて、現代の話でないことはわかる。しかし、カバー裏、宣伝では「若くして寡婦になったジェーン」となっていて、現代の話であってもおかしくはない。 と、つまらないことを書いてしまってすみません。 本書は米国人作家エリカ・ルース・ノイバウアーのデビュー作(2020年)で、2020年のアガサ賞最優秀デビュー長編賞を受賞。作者はすごい経歴の人で、軍人として11年、警察官として2年、英語教師として1年勤めたあと、作家への道を進んでいる。デビュー前はミステリ書評も書いている。 原書の宣伝(もちろん日本語訳)を覗いてみると、賞賛のレビューが並び、その下のアマゾンレビューも、主人公、他のキャラクター、ストーリー、謎、ノスタルジアについて称賛しているものが多い。 シリーズの第一作としては賞も取り、これだけ読者に褒めてもらって、間違いなく合格点をもらったようである。 本書の訳者あとがきには書かれていないが、原書のいくつかのレビューでは、本書をエリザベス・ピーターズ(2013年に死去した米国人エジプト学者、ライターのペンネーム)の「アメリア・ピーボディ」シリーズの後継小説と位置付けている。 アメリア・ピーボディは19世紀末から20世紀初めのエジプトを舞台に、英国人エジプト学者アメリアの活躍を描く歴史ミステリー人気シリーズで、18冊+ノンフィクション1冊があるが、日本語訳は第1作の「砂州にひそむワニ」(原書1975年、翻訳2011年。未読)のみ。 二、本書の概略 主人公は22歳の時DV夫が戦死し、子供もなく、以後独身で30歳になったジェーン・ヴンダリー。世話焼き叔母のミリーに付き添ってエジプト旅行に来て、カイロのメナハウス・ホテルに滞在しているが、ホテルで知り合った大佐の美しくも傲慢な娘アンナが客室で射殺されていて、ジェーンが第一発見者、第一容疑者となってしまう。 ジェーンの相棒になるのが、謎の銀行員レドヴァース。 三、私的感想 ○キャラクター 主人公ジェーン、保護者(?)ミリー叔母、謎の相棒レドヴァースともなかなか魅力的。 ○ストーリー ダイナミックとはいえないが、それなりに読ませる。退屈はしない。 ○事件の謎 それなりに良くできている。 ○それ以外の謎 いろいろあって面白い。 ○犯人 意外ではある。 ○人情、ラブ ちょっと物足りないが、このぐらいでよいのかもしれない。 ○アクション ないかと思っていたら、最後に炸裂する。 ○旅情、ノスタルジア 楽しかったが、たぶん、大戦間のエジプトに対して、英米人読者同様の旅情、ノスタルジアを感じることは難しい。その点が本書の日本語版のハンディかと思う。 | ||||
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