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(短編集)
カネと共に去りぬ
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カネと共に去りぬの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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面白いのイチゴにつきます。 | ||||
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表題作の他、「医呆人」、「地下室のカルテ」、「予告された安楽死の記録」、「アルジャーノンにギロチンを」、「吾輩はイヌである」及び「変心」という古典の題名・テーマ・主人公の性格や姓名・全体構成などをもじった7つの短編から構成されるブラック医療エンターテインメント。真面目な医療ミステリを書く作家、という私の先入観を覆すもので少々驚いた。 読んで見ると、パスティーシュとして非常に凝っている(例えば、「医呆人」で、主人公が異邦人っぽい性格をしていたり、「太陽が...」という地の文があったり)。だが実際は、医師が医療現場で直面する問題を鋭く抉っているのだ。延命治療(手術)の是非、病院内序列、医者は本当の意味で患者に共感を持てるのか、"善意"の医療とは、自己保身、安楽死問題、医者という優越感、動物実験、新研究の安全性と先陣争い、疲弊した女医の"心"がもたらす歪んだ視点と希望(「変心」は他の短編と趣きが異なる)、高級高齢者施設での人間模様(表題作も全体の傾向から外れている)といった諸問題をシニカルに描き出している。また、医療を題材としたベストセラー小説(実名)に対する辛辣なコメントも目立つ。 パスティーシュとしての出来は「吾輩はイヌである」が一番だと思うが、作者の主張は「医呆人」に一番良く出ていると思う。古典のパスティーシュを装いながら、医療現場の暗黒面をブラックかつシニカルに描いた秀作だと思った。 | ||||
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どの作品も面白くてアッという間に読み終わりました。カネと共に去りぬも本編?の「風と共に去りぬ」の映画を思い出しながらビビアン・リーもクラーク・ゲーブルも年をとったらこうなってたのかなと想像するとおかしかったです。しかし、他人事ではないのであまり大笑いしてるわけにはいかないなと、身につまされもしました。 | ||||
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7篇のかつての名作を著者の上方お笑いセンスを発揮して、パロディー風に転換した読み物。 題名から、かなりふざけたものかと思いきや、中身は至ってまじめに面白く、メリハリが効いている。 医学的考証はもちろんのこと、医療現場の実態や医者同士の確執、そして医者と患者との生をめぐる生々しいやり取りまで、面白い中でも学ぶところは多い。 この読み物を通じて、専門家としてのガン治療に対する考え方や尊厳死に対する考え方、それに認知症にといった避けて通れない病気について学べたようで、また、自分の老後の過ごし方、病との向かい方を考えるうえでも大いに参考になった。 しいて言うならば、7つの原作に多少なりともなじみがあれば、もっと面白く読めたかも知れない。 | ||||
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