■スポンサードリンク
風の払暁 満州国演義
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
風の払暁 満州国演義の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満州のことは歴史でも習わなかったので この本を読んで驚きました。 戦争が起こるわけもなんとなくわかってきました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満州国に関しての作品で、船戸氏の最高傑作という書評もあわせて期待して読み始めました。古くは五味川純平氏の「戦争と人間」の様な大河小説と構成の面で似たところもあります。加えて確かによく資料に当たっており、その成果が物語として上手い展開を見せてはいます。おかげで、初めて知った政治家、官僚等の人物を知ることが出来ました。ただ、途中で少々、繰り返しの様な文章と描写に退屈させられました。兎も角、やたらと人と人を会わせて、なにかというと「燐寸を擦って煙草銜える」文章と場面が多過ぎます。(作者は気付いているのかしら?この作品の登場人物は、男性は会うと煙草を銜えマッチでなく「燐寸」で火をつけるのです!) さて、今後はどうなるのか?兎も角、懸命に資料を駆使して、真面目に執筆している著者の努力は文面から伝わって来るだけに、数十年前に五味川氏の作品を読み終えた様に、最後の9巻まで読み切るつもりです。 もうひとつ、作者の文章の癖なのでしょうか?文頭から「女はひとりじゃなかった」という風に、「女はひとりではなかった」と書かず、こういう場合の文章が総て「じゃなかった」になっているのです。なんだか、違和感を感じるのは自分だけでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満州国に関しての作品で、船戸氏の最高傑作という書評もあわせて期待して読み始めました。古くは五味川純平氏の「戦争と人間」の様な大河小説と構成の面で似たところもあります。加えて確かによく資料に当たっており、その成果が物語として上手い展開を見せてはいます。おかげで、初めて知った政治家、官僚等の人物を知ることが出来ました。ただ、途中で少々、繰り返しの様な文章と描写に退屈させられました。兎も角、やたらと人と人を会わせて、なにかというと「燐寸を擦って煙草銜える」文章と場面が多過ぎます。(作者は気付いているのかしら?この作品の登場人物は、男性は会うと煙草を銜えマッチでなく「燐寸」で火をつけるのです!) さて、今後はどうなるのか?兎も角、懸命に資料を駆使して、真面目に執筆している著者の努力は文面から伝わって来るだけに、数十年前に五味川氏の作品を読み終えた様に、最後の9巻まで読み切るつもりです。 もうひとつ、作者の文章の癖なのでしょうか?文頭から「女はひとりじゃなかった」という風に、「女はひとりではなかった」と書かず、こういう場合の文章が総て「じゃなかった」になっているのです。なんだか、違和感を感じるのは自分だけでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もともと何年か前に単行本を購入して読んでいましたが、Kindleで購入し直して再び読んでいます。やっぱり面白い! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最初、明治維新の女性の悲劇から始まり、本編の満州へと舞台を移す。 敷島4兄弟が、官僚、馬賊、軍人、大学生という立場で、 満州での動乱にかかわっていく。明治大正を生きてきた兄弟の父の 死にざまは日本を象徴させているのか。 当時の空気や場所場所の臭いまで伝わってくる筆力、 50人以上の登場人物が出て、縦横に絡むスケール感、 筆者はあの時代、現場を俯瞰で見ていたかのような説得力がある。 ただ、この1巻しか読んでいませんが 払暁と題されたような明るい未来は感じず、 不幸な結末しか想像できない。 主人公である4兄弟にそれぞれ感情移入できるので これはちょっとつらい。 歴史の結末は分かってる、あと8巻、 あの時代を共に生きてみようと思いました。 巻末の解説は読まない方がよいと思います。 アベガーと安い短絡的な悪口に引っ張られて、 筆者もそういう立ち位置で書いた本? と判断してしまう、まことに不適切な、本編を邪魔する解説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
紙の本で読みました。全9巻、文庫本で結構な厚さがあるので、いつ読もうかとなかなか決断付きませんでしたが、60歳を過ぎた頃にガンが発覚。6月から10月までの手術を含む治療期間に病院のベッドで読了しました。日中戦争、中でもこの時期の存在した満州国での日本の当地が細部に渡って語られています。馬賊という設定の二郎を追い南方戦線の模様も記されていますが、まあこれは当時の日本の参謀本部の無能さを強調したくてのことでしょう。官僚の太郎と軍所属の三郎が満州の政治と戦闘の細部を伝え、二郎と四郎は一般人目線での満州、清国の日常を語ってくれます。全9冊の力作ですが、まあ物語のボリューム感を考えると妥当な量かと思います。なんとも無味乾燥な入院生活でしたが、この本のおかげで普通の精神状態を保てました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
きれい | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満州に興味があって買ったが。文章下手じゃない? 読むのがつらい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満州国を舞台にした船戸与一の遺作。その第一巻。敷島4兄弟が満州を舞台にして織りなす物語、その初刊に相応しいダイナミックな展開に惹き込まれていく。 ところが解説でなぜかネトウヨ・安倍政権批判。船戸さんの遺作の巻末を他の小説家の、時の政権への批判の発表の場にさせるとは遺作への冒涜。どうかしている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この書籍は非常に綺麗でした。また、発注後の入荷も迅速でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
教科書程度の知識しかなかった満州について大変勉強になる。史実かどうかは知らんけど、この作家が好きなんで盲信することにしよう。船戸与一の遺作にして大作。最後はやはりみんな死んじゃうのだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
好きな作家で随分と読んだつもリでいる。中でも『砂のクロニクル』『蝦夷地別件』が強く印象に残っている。本作は週刊誌に連載していたのを朧気に記憶はしていたが、連載物は読まない主義で記憶から押しやっていた。長編小説に身を委ねるのが至福の愉悦で、遂に本作を全9巻、リサイクルショップで状態が頗る良い本に出合った。さで第1巻、主要人物が4兄弟なので視点が複数になり落ち着かないまま読み進めた。進むに連れて漸く満州の地に身を置いたように思える。後は船戸与一の渾身の筆力に思惟は溶け込んでいった。感想は言うまい、増してや各巻毎には船戸を取巻く解説氏が寄り添っている。60歳を過ぎてからでもこの本に出合えて心から幸せを噛み締めている。子供心に記録が残した戦争の断片が、如何に他愛の無いものであったか徹底的に思い知らされた。感謝と供に深く合掌…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
船戸与一さんの本は兎に角楽しく読める。読みだすと時間も忘れてしまう。全12巻あるようだが、これはその第一巻。盧溝橋事件の顛末が詳しく書かれている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
満州国演義 全9巻 船戸与一さんの遺作。新潮文庫版で5500ページを超える大作。読了するのに2ヶ月かかりました。 題名の通り、本書は満州国を舞台に張作霖暗殺(1928年)から終戦後のソ連軍の侵攻、シベリア抑留までを描きます。 主人公は架空の敷島四兄弟。長男は東京帝大出の外交官、次男は大陸に渡った馬賊、三男は憲兵隊の花形将校、四男は元無政府主義者で後に関東軍の嘱託として情報分析に従事。我々読者は、それぞれ職業や活動地域の違う四兄弟の見たこと、聞いたこと、考えたことを通して、その時代を知ることができます。本書の中で、四兄弟の役割は歴史の傍観者であり、かつ凄まじい影響を受けた「日本人」のサンプルです。彼らは歴史を動かす事件に直接的に関与するわけではなく、もし我々が同時代にいたら考えていたであろうことを代弁してくれます。 例えば、226事件のシーンでは、奉天で参事官を務める長男は刻々と入ってくる情報を追い、同僚らと事件の影響について議論、分析します。そして、それは著者自身の226事件に関する視点、考察です。 第9巻末に参考文献リストには300冊を超す文献。本書は、フィクションでありながら、戦争論に関しては、話題になった「失敗の本質」に匹敵するほどの充実ぶりです。 昭和恐慌で鬱憤をためていた日本人がいかに大陸に憧れ、いかに米英を憎み、太平洋戦争初戦のハワイ・マレー沖海戦の戦果にいかに狂喜し、大本営発表をいかに盲信したかが理解でき、戦争の愚かさを再認識できます。 そして、本書はエンターテイメントとしてもよくできています。南京事件、ノモンハン事件、インパール作戦の描写は凄まじいものであり、大陸で馬賊として暴れまくる次男の姿は「山猫の夏」を彷彿とさせます。また、四兄弟の周りに数々の事件が起き、やはり読み始めると本を措くのが難しかったです。 船戸与一さんは本書の完成後、2ヶ月後に他界しました。大好きな作家さんでしたが、船戸さんの新しい冒険小説が読めないと思うとさびしいです。本書は、文句なしの★★★★★。ただし、読み始めるには相当の覚悟が必要と思います。 船戸さんの作品を読んだことのない方は、「山猫の夏」をまずお読み頂ければと。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者の船戸与一氏にはかねて興味があったが、ハードボイルドものが好きではないので、その小説を読んだことがなかった。ただ、縁者に満州引揚者やその地に眠るものが居たし、戦前の日本の失敗がここに起因していると思うから、この本を見つけて早速に飛び付いた。文庫で9冊というので、読み終わった時には前の方の印象は薄れているに違いないと思い、一冊づつ読み終わったところで、印象を書き付けることにした。全体の印象は、終いまで読み終わったところで改めて考えようと思う。 全体の冒頭に当たる本巻は主要な登場人物と時代背景の紹介にあてられているのだろう。登場人物の一人(三郎)が、中国の東北部を支配する軍閥、張作霖の爆殺に立ち会うところから始まっているので、時代は昭和3年から5年あたりをカバーしているのだろう。建築家敷島の四人兄弟(太郎、次郎、三郎と四郎)のうち、上から三人はすでに、間もなく建国される満州の地に住み働く。太郎は奉天総領事館の参事官、次郎は馬賊の頭領、三郎は奉天郊外の地に駐屯する陸軍中尉という具合だ。四郎だけは早稲田の学生でアナーキストの影響下にある劇団に所属し、特高奥山貞雄の監視下にある。父親の若い後妻と関係しているのを知られ、上海の東亜同文書院に入ることを強要される。関東大震災の際にアナーキスト大杉栄一家を殺し、後に満州に渡り大物となる甘粕正彦との繋がりが出来るであろうことが容易に想像される。特高の奥山と連携しているらしい関東軍特務機関の間垣徳蔵はこの兄弟に付き纏い、彼等のこれからの運命に深く関わることになるのだろう。次郎の率いる「青龍同盟」と名乗る馬賊の活動を通じて、「馬賊」とか「匪賊」と名乗る集団が何を生業にしているのかが具体的に知れたのも収穫だった。ただ、ハードボイルドの特徴だろうか、男女関係の描き方が粗雑なのと、時代背景の説明がやや前面に出過ぎて、勉強にはなるが小説としての出来を損なっている様に感じた。張作霖の爆殺を切っ掛けに日中の衝突、満蒙の領有へと進もうとした関東軍の思惑が外れ、国内では昭和天皇の怒りを買い、張作霖の息子の学良の跳梁を招くところで終わる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まだ残り8巻もあるはずなのだが、絶筆ということで永年にわたって楽しませていただいた作者独自の世界観、魅力溢れる主人公たち、無国籍地に漂う無常感などなどもうイッキ読みとなる。速く読んでしまえばしまうほどこの作者とのお別れが近づいてくるというまさに「無常」が迫ってきた。 外務省官僚の長男、満州馬賊となった次男、帝国陸軍軍人の三男、末っ子らしく甘ちゃんの四男。それぞれが自分の意思ではあがないきれない大きな歴史の流れに飲み込まれてしまい、個人だけでなく全体が破滅への階段を全力で下っていく結果が想像されるし、わざわざ彼らの弱みに付け込んで利用しようとする特務警察官や中国軍閥の対立、政治と軍のからみなど絶大なスケール感を持って読者を飲み込んでゆく。まさに「船戸文学」の締めくくりにふさわしい作品となっているが、カウントダウンもあと8冊となってしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「満州の全てが丸ごと分かるような作品を」と語る著者の遺作。奉天総領事館の太郎、 馬賊の次郎、関東軍の三郎、早大生の四郎。敷島4兄弟からみる満州、という筆力なしにはまとまらない視点設定の覚悟に、まずは敬意と脱帽。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ネトウヨという単語を小説家が解説で使う神経にびっくりので星ひとつ減です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この時代を小説にしようと思って筆をとった作者にまず敬意。 右傾・軍国でも,薄っぺらい平和賛辞でもなく,淡々と事実を連ねていく態度にも感服した。 これまで,いくつもの内戦や紛争をテーマにしてきた作者だからこそ出来た芸当だろう。 死ぬ間際に,日本のこの時代を選んだことにも今を生きる日本人に託したいメッセージ性を感じる。 満州国建国は,私にとっては正体不明感のようなものがずっとあった時代だ。 (それは現代の日本で教育を受けた多くの若者にとって同じだろう) それが読みながら様々な歴史が前後で繋がってくる感覚があり,ぞくぞくする。 変な言い方かもしれないが,司馬遼太郎の「坂の上の雲」の対局に位置しながら, 紛れもなく続編なのが船戸の「満州国演義」なのかもしれない。 開花期を迎え,坂の上を目指した日本が青臭さを持ち合わせながらも 19世紀,20世紀の帝国主義という時代の終わりに取り残されていく姿がよく伝わる。 現代の日本が如何に成立したのか,この本を読み少し理解が深まった。 石原莞爾にも大きな興味を抱いた。彼こそは日本史に未だに収まりきれていない精神的な残留孤児なのかもしれない。 (本人は日本に帰国したが) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
遺作に相応しい出来。最終章まで読まざるを得ない。周辺取材がしっかりしており、そのため主人公兄弟がどう動こうと、マンガチックにはならない。それにしても、馳星周の解説、いささか著者に失礼ではにか。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!