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死角
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死角の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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p194に「迷宮」、p220に「迷路」という言葉が使われているにもかかわらず、あえて邦題を「死角」としたのは首を傾げざるを得ない。とてもふさわしいとは思えない。もし訳者独自の意訳をするとして 強いて言うなら最後に出てくる「偶然の一致」ならば内容に合うかもしれないけど、タイトルとしては、所詮フィクションだから感を読者に与えてしまうので、ダメか。 後の作品に別の訳者が「迷路」を使っているのは、「偶然の一致」ではなくて、この訳者への無言の抗議? 終わりの海に落ちて助かったくだりの私と船の位置関係が解りづらいです。 | ||||
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注文してある本が届くまで時間つぶしにまた昔読んだミステリ文庫本から本書ビル・プロンジーニ著『死角』を再読することにした。 ビル・プロンジーニの作品のこの「名無しの探偵シリーズ」は、タイトルで読んだ記憶があるのが『失踪』と『報復』であったがその内容までは覚えてはいない。 本書奥付を見ると昭和56年(1981年)9月発行、昭和61年(1986年)1月5刷と記してあるから、評者が本書を読んだのは30年も昔になる。 サンフランシスコでも犯罪発生率の高いテンダーロイン地区のうらぶれたビルに事務所を構える名無し探偵「私」は、底冷えのする11月の朝突然警察時代の友人だった刑事のエバハートにマーセッド湖へ来るよう連絡を受けた。 マーセッド湖岸に若い女性の射殺された死体があり、その死体の財布のなかに「私」の名刺が入っていたからエバハートに呼び出されたことを「私」は知った。 この寒々としたマーセッド湖岸からこの物語は始まる。 事務所に帰った「私」は、留守番電話に「わたし、ローラ・ニコルズ。できるだけ早くお電話をいただけないかしら」と電話番号を告げていたのを聞く。 折り返し電話してみるとローラ・ニコルズは、シー・クリフに邸宅を所有する富裕層だと判り翌日仕事の内容を聞きに出かける。 仕事の内容もローラ・ニコルズも気に入らなかった「私」だったが、自分の経済状態を鑑み引き受けることにした。 湖岸で見つかった射殺された女性と、引き受けたおかしな探偵仕事は一見まったく関係ない事件である。 が、まったく関係ない二つの事件が交錯して物語が進行して行く。 事件についてTV局からの電話取材で五月蠅くなった「私」は、彼は不在と言ったら、「そちらは?」と訊かれ「フィル・マーロウという者さ」と言って電話を切ってしまった。 これは「私」のちょっとした冗談なのである。 フィリップの愛称は、Phil(フィル)であり、レイモンド・チャンドラーが生み出したハードボイルド小説の探偵フィリップ・マーロウを名乗ったのである。 TV局の担当がよほどのアホなのかと思いながら読んでしまった。(P79) こんなエピソードやジェームズ・ガーナー主演の『ロックフォードの事件メモ』など「私」が知らないなど物語と関係ないことで評者は少しは楽しむことができた。 この名無しシリーズは、著者の第6作目だそうである。 少し気になりネットで調べたら、2011年『Camouflage』(未訳)まで38作もこの名無し探偵シリーズが続いていたので驚いてしまった。 本書の「私」は、すでに50歳代なので38作目で「私」は、いったい何歳になっているんだろうか?などと考えながら本書を読み終えました。 読み進むのに著者が描くテンポについていけず、だらだらした気持ちでページを繰りながら眠ってしまうことを繰り返し、本書『死角』をやっと読み終えました。 | ||||
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週刊文春1981年 総合10位 名無しの探偵シリーズ 第6作。 名無しの探偵の名刺をもったクリスティーン・ウェブスターの射殺死体が発見された。覚えのない探偵に、マーティン・タルボットのボディーガードの依頼がまいこむ。クリスティーンを事件を気にしつつ、警護をする探偵の前で、今度はタルボットが、殺人を犯してしまう。無実を確信した探偵が捜査にのりだすと、クリスティーンの事件との関連がうかびあがってくる ・・・ 名無しの探偵だけあって、本作品で彼の名前が明らかになることはない。シリーズを読みすすめていくといずれ分かるらしいのだが、6,000冊のパルプ・マガジンのコレクションを持つ、ウェイトオーバーな52歳の孤独な探偵という主人公。警察組織と協力をしながら、地道な捜査で、成果をあげていくという、どちらかというと地味なストーリーだ。 見どころは、まったく関係のないかに見える2つの事件が、複雑にからみあって収斂していくところかなぁ。偶然が重なりあってということを作品中で表明しているものの、そんなに無理やり感はない。ボリュームのわりに、意外なラストも用意されているし、スッキリとまとまっている印象。 シリーズを通して読みすすめるかは、『脅迫』を読了してから決めるかな。愛着があればもっと評価は高くなるんだろう。 | ||||
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