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夜消える
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夜消えるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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表題作『夜消える』の酒浸りの兼七、『踊る手』の夜逃げで置き去りにされた老婆、そういう目を背けたくなる存在に藤沢周平の温かい眼差しが注がれます。兼七の妻おのぶ、老婆が唯一心を開く少年の視線になって読者もその眼差しを共有します。ここまでならばただの人情噺ですがが、そこにとどまらないのが藤沢作品の真骨頂です。 兼七の「失踪」によって、老婆の「踊る手」によって、読者は息を飲むことになります。読者は呆気に取られたような心持ちになるけれど、最後に燠火のように熱いものが残るのです。 | ||||
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7編のうち自分が気に入ったのは上から順に「初つばめ」「夜消える」「踊る手」 特に「初つばめ」が突出している。 藤沢周平作品の評でよく言われる【人情の機微】、それがまさにこの作品だと思う。 ーーー人生は苦いよ、でもほんのたまーーに楽しいことがあるぜ。ーーー 言葉にできない感情を言葉にしてある。味わい深い名品。最高だわ。 「遠ざかる声」は落語みたいで中盤まではおもしろいんだが、着地がイマイチだった。 「永代橋」がワースト。藤沢周平はこういうまるで理解できない作品ををけっこう書く。 7編のうち大ハズレも1品(=「永代橋」)入っているが、まあ全体的にはいいんじゃなかろうか? 自分は藤沢周平の短編集を初めて読むなら『橋ものがたり (新潮文庫)』を強くお薦めするが、とにかく「初つばめ」という名作が収められている一点で本作もお薦めする。 | ||||
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藤沢周平のファンです。味わって呼んでいます。書く上で参考になります。 | ||||
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本当に藤沢周平さんの市井物は味わいがあり、一気に読んでしまいました! | ||||
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盲人へのボランティア活動で、藤澤周平の図書を聞きたいという人の希望に、かなったので大変良かった。 | ||||
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おなじみ周平短編物、どらも面白く読ますが、自分は初つばめが特によかつた。 | ||||
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買ってしばらくは持ち歩いていました。何度読んでもいいのです。 表題にもなった「夜消える」の最後の一文。もう少し年をとってから読むと、また違った感想が出てくるかもしれないと思う本に出会うことはありますが、この部分はいつ読んでも、自分がそのとき置かれた立場で持つ感想が違います。 そして必ず泣けます。電車の中で読むと涙をこらえるのに必死です。悲しい場面ではないのになぜ泣けてくるのか、自分の感情なのに、不思議な気分になります。 そして本棚で目に付くと、また思い出したように持ち歩いています。 是非若い人たちにも時代小説の入門書として読んでいただきたい。 しかし、はじめからこんなできあがった良い短編集を読んでしまうと、他の時代小説がつまらなくなってしまうかもしれません。 私は藤沢周平氏の著作を読んで以降、他の作家の作品を買うのがバカらしくなりました。どの作品を読んでも、電車の中で涙を必死にこらえるものに出会えないからです。時代小説の作家と言えるのは藤沢周平氏と池波正太郎氏だけです。 (山本周五郎氏も同じと考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご本人が時代小説家といわれることをよしとしていなかったらしいのでここでは省かせていただきます。) 池波氏も好きですが、時折ひやりとした冷たさを感じることがあるので、心身ともに疲れているときは、藤沢作品を読みます。 | ||||
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藤沢周平の、割合最近に近い短編集。 全体に余り肩の凝らない、ほのぼのとした藤沢周平らしい人情物ばかりです。 相変わらず、江戸の町の、市井のごく普通の人達の暮らしぶりがとってもいい。 しみじみ、ほのぼの、それがいい。 | ||||
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男と女は駆け引きである。騙そうとする。騙されまいとする。ー「誠実」のみが最後に勝利する、などとは決して言わない。「夜消える」で最後に誠実を示した飲んだくれの父親のその後を、私は決して幸せだとは思わない。 男も女も、もともとたいしたものではないのだ。愛息子を見殺しにしてしまった「永代橋」の夫婦。ー「救い」は?あり得るかもしれない。ない、などと誰が言えるだろう。 「初つばめ」では中年女の「酔い」を見事に描く。「遠ざかる声」では新作落語を聞いているみたいだった。愛しい市井短編集。 | ||||
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