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学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録
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学芸員・西紋寺唱真の呪術蒐集録の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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舞台である北鎌倉が身近で、題材も呪いとは面白そうだなと思って買いました。 昨今、探偵役の民俗学の知識が豊富で、それを披露しつつ事件を解決する小説はすっかり珍しくなくなりました。 この作品もその系譜に連なるものではあると思います。 ですが、その手の作品で名作と言われるものは探偵役が披露する知識と物語が上手く絡み合い、読み終わった後には知らなかった事を知った喜びと、大仕掛けの物語を読んだ喜びがあるのですが、この作品には残念ながらそれがいまいちありません…。 もちろん、この本がすっかり定番になった人が死なないミステリの範囲にあるため、そんなにすごい仕掛けがあるというものではない、という前提はあります。 それでも、一話目から「えっ、それで解決にしちゃうの?」というあっさりした終わり方で、個人的にはもうちょっと展開の仕方があるだろうにと思いました。 その後も大体、文中にろくろくヒントもなく、探偵役が調べてきました、こういうことでした、ということで物語が閉じたりしてしまい、なんとも「はぁ、そうですか……」という終わり方で満足感が薄かったです。 最終話も何だか展開が唐突で、設定は大きく、何だか懐かしの清涼院流水の世界観を思い出したりもしましたが、あの世界観を補強した怒濤の文章量とは比べるべくもなく、あっさりと終わってしまいました。 ラストの引きで確実にシリーズ化を狙っているのだろうなとは思いますが、新刊をまだかまだかと待って買うほどでは無いなと思いました……。 設定やキャラクターはそれほど気にならなかったので、本当に物語の書き方をどうにかしていたらちゃんと面白かっただろうなと思います。 ・探偵役が知識を披露した事で事件がするっと解決してしまわないように、もう一展開謎を捻る。 ・伏線があからさまなので、もうちょっとどうにかして紛れ込ませた方が良い。 ・視覚情報による物語の重大なヒントは入れてもいいとは思うが、それを文章で説明出来ないのなら唐突すぎるのでやめた方が良い。 ・折角ご当地ネタがやりやすいんだし、さりげなく鎌倉銘菓がお茶菓子に出てきたりした方がキャッチーなところが増えて良かった気がする。 等が気になった点です。 京極堂シリーズやQEDシリーズのような怒濤の民俗学的知識が出てくるミステリを読み慣れている方にはちょっと物足りないのではないかな、と思います。 そういうのを期待しているならちょっと立ち読みしてから考えた方がいいです。 | ||||
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