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ニューカルマ



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【この小説が収録されている参考書籍】
ニューカルマ
ニューカルマ (集英社文庫)

ニューカルマの評価: 3.94/5点 レビュー 32件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21~32 2/2ページ
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No.12:
(5pt)

ニューカルマ――タイトルだけで、この筆者のセンスの良さを感じます。

ずばり、面白くて衝撃を受けました。

2016年の現代――、シャープや東芝、さらに資源安で前代未聞の赤字を計上した大手商社など、名門といわれた大手企業が軒並み不祥事で、リストラが叫ばれている。本書がリリースしたタイミングと、時代の先行き不安が実にタイムリー。

誰もが思う――将来が不安。カネがあれば、働かなくてもラクに生きていける。経済的自由人になりたい。毎月、定期的に不労所得が入ってくれば・・・

「今の会社の給料とは別に、百万円入ってきたらいいと思いませんか」

帯に刻まれた言葉が強烈にささる。早期退職やリストラが始まる大手の会社で不安を感じ、宗教的で詐欺のように思えたネットワークビジネスを始めることから物語は始まる。

カリスマセミナー講師により新興宗教チックな生々しいネットワークビジネスの一部始終を詳細に描いていて興味深かった。

一時期ブームが起き、陳腐化して静かになり、また忘れたころにブームが起きている。そうした業界の構造は、ずべて本書に描かれていて、とにかくリアルだった。

以上のように、ルポとしても面白いし、かつ本書はエンターテイメントというか、ある種のハードボイルド小説としても完成されている。文芸というより社会派エンターテイメント。今後も新作に期待したいです。
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4087458318
No.11:
(4pt)

甘い汁を吸ったことの快感からは抜け出しづらい

主人公がマルチ商法にはまり落ちていく姿が、何とも言えずイライラさせられる。

ただ、安定しない現代生活で、甘い汁を吸ってしまった人間はこうなる可能性が高いのだなと感じさせられる。
特に、周りに優秀な人間がいて、嫉妬してしまうような状況であれば。。

情報があふれている現代で、誰もがはまってしまう可能性があるのではないでしょうか。
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No.10:
(4pt)

MLMの本当の恐怖

ほんの一握りの人だけしか金持ちになれないとか、人のつながりを破壊するとかが怖さではない、
本当の恐怖がニューカルマに書いてあると思う。

過酷な努力をしてのぼりつめてもほんの一瞬だけにしかすぎない人脈ピラミッドの儚さ。
社会的弱者を狙って食い物にするハイエナ的なおぞましさ。
参入障壁が異常に低く誰にでも出来る構造故の業界の狭さと潰し合い。
味をしめると同じことを繰り返す麻薬的な人格破壊。

そして・・・・・、また、携帯が鳴る・・・。何度も・・・・・。
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No.9:
(5pt)

あるある 体験談

二人勧誘すればいいんです。簡単で、収入が得られます。問屋が入らないので、安く購入できる仕組みです。と、何度か誘われましたね。

 共同体というのは、利益をお互いに取らないから成り立つ社会なのに、友人から利益を得ようとする仕組みが、ネットワークビジネス。よって、共同体から疎外され、退出するという結果になる。お金も友人もなくすという意味では、新興宗教と構造が一緒。

 狭小住宅に引き続き、興味のあるテーマを扱ってくれました。応援します。
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No.8:
(3pt)

ユウキの不安と葛藤、嫉妬と執念がどう変化していくのか楽しめた

まっすぐに自分の夢に挑戦し、成功していくタケシに嫉妬し、自分も成功したいと考えてネットワークビジネスにはまっていくユウキの生き様を描いた物語。

ネットワークビジネスの光と影がよく描かれており、読みやすかった。自分の先行きに不安を感じながら生きている中で、怪しいと思いつつも手を出してしまい、あとにひけなくなってくる。ユウキの不安と葛藤、嫉妬と執念がどう変化していくのか楽しめた。

タケシがユウキに言った、「友達から縁切られるって、それって普通じゃないよ」という言葉がネットワークビジネスの現実を捉えていて心に響いた。

ただ、最後の終わり方が中途半端な感じで残念だった。
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No.7:
(2pt)

若い世代にとっては新鮮で驚きのある小説なのだろう・・・・・・が、年配者には物足りない作品だった。

40代、50代以上にとって、ネットワークビジネスは何度も勧誘の洗礼を受けたいわくつきのビジネスだから、はっきり言ってそれほど新鮮味はなかった。
我々の世代ではアムエィ、ニュースキンなど10年ごとに新しいネットワークビジネスがブームを巻き起こし、たいていの人が誘われた経験を持っているはずだ。
何故、10年ごとにブームが起きるのかというと、たいがい評判の悪いビジネスだが、10年も経過するとネットワークビジネスの悪い評判を知らない子供たちが成人を迎えるからだという、まことしやかな説まで流れていたぐらいだからだ。
私も、何度も誘われた。
経験のためにセミナーとやらも参加したし、断りきれずに名前だけの会員になったこともある。
だから、小説の内容も、やっぱり何年たってもネットワークビジネスの実態は変わっていないのだという再確認をしただけに終わった。
小説として読むなら、主人公や登場人物の葛藤や苦しみ、しがらみ、悩みがもっと浮き彫りに描写されてこその小説だと思うのだが、
期待に反してそういった葛藤などの描写は物足りないと言わざるを得ない。
ネットワークビジネスを題材にするなら、もっと人間の内面的葛藤や業を描くことができるはずだ。

そういう意味では、あっさりと読みやすい今風の小説なのかもしれないが・・・・・・
それとも、私のような読み方はもう古臭いのか?

しかし、小説というものは、やはり読んだ者に深い衝撃・感動をもたらしてこそだと思う。

出版界が不況なのは、こうした傾向にも原因があるのではなかろうか?

小説が、もっともっと人々の感性に強く訴える力を持って欲しい。
そういう作品がもっと世に出てほしい。
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No.6:
(5pt)

映画を見てるみたいに引き込まれた。

本の中に出てくる営業シーンやカフェやサッカーなど、それぞれのシーンの情景が鮮烈にイメージできて、読んでる間他のことができないくらい引き込まれた。
内容は前作同様主人公に共感しやすく、普通ならやらないって分かっていることがささいなきっかけから始まりいつしか泥沼にはまっていくプロセスがリアルに描かれていて、自分も含め誰でもありえるなと。おそらく本作のテーマの一つである、”世間が悪く思うことは悪である”とか”自分は正しいことをしたいからやらない”、という判断基準について、何が正しいか、悪か、正義か、世論が正義なのか、というのが考えていくと深いなと。この分野に限った事じゃなく正しいとか正しくないとかの基準というのも難しいなと思わされた。
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No.5:
(4pt)

池井戸風小説

マルチがテーマながらそれにこだわらない内容は幅広くて面白い。
人物の葛藤もよく描けてる。
つい最近同じ話を聞いてたので話もすんなり入ってきた。
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No.4:
(4pt)

あんまりえぐられる感じがしなかった。

狭小邸宅より購入。マルチにはまったことがないので分からないが、なった人の生きざまが書かれていた。ただし、40代で会社で活躍できない窓際の同僚が九州の工場に送られ、そのまま退職に追い込まれ→再就職失敗&離婚→マルチでもダメで主人公マジ切れの流れが嫌すぎた。身につまされる気がして。
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No.3:
(5pt)

作者の成長が楽しみ

前作の「狭小住宅」もよくできた作品だったが、今作は作者の筆力に飛躍が見られた。
自己の存在に不安を覚えるほどに巧妙なマルチ商法の洗脳テクニックが
行間から執拗に襲ってきてトラウマになりそうである。過去にマルチ被害に遭った方々は
精神衛生上読まないほうが賢明だろう。
相当取材もされたのだろうがそれらの情報も羅列されるのではなく実によく消化されており、
作品へ自然に織り込まれている。
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No.2:
(5pt)

「仕事」への立ち位置を考える。

デビュー作『狭小邸宅』が面白かったので、読んでみました。不動産の次は、マルチ商法。…胡散臭さ生々しさも、前作同様に好みでした (つい先日、私自身が友人からマルチの勧誘を受けたからかも)。
なん となくマルチ商法=悪だと決めつけていましたが、主人公くんの葛藤や悩む姿に、簡単にそうも言えなくなった気がします。 例えば自分が、職場で不遇だったり、会社の先行きが不透明だったり、将来への不安全開だったら、もしかしたらこの業界が自分を救ってくれる「ひとつの可能
性」かも、とは思ってしまうかもしれない。仕事以外で収入がウン十万あったらな…というのは甘い考えだと思うけど。身近だけど普段は気づかない、仕事にまつわるリアルダークな事象・感情を、また次回作でも書いて欲しい。
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No.1:
(5pt)

ロスジェネ世代以前以降で、感じ方がちがいそう

マルチ商法にはまってしまう主人公の生き方があまりにも痛々しくて、途中、息苦しくなってしまったほど。でも、誰しもが、彼のようになりえるのだな、と思った。スリリングで、一気読み。おばちゃんとのアレコレで、あーついにそこまでやっちゃったか!と。

最近は、リア充な若者が自己実現のためにマルチに手を出しているとネットの記事で読んだけれど、それもわかる気がする。職場の不穏な感じとか、肩たたきにあって左遷される同僚とか、ロスジェネ以前、以降で読み方がわかれそう。ラストは賛否両論あるかもしれないけど、わたしはすごく好きだった。
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