ゼロの焦点

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評判

ゼロの焦点の評価:

3.99/5点 レビュー 107件。 B ランク

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平均点3.99pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全113件 101〜113 6/6ページ
No.13
(4pt)

腹にズシリとくる

私が生まれた年に発表された作品。自分が生まれた時代を知ることができる。
全体を貫く沈鬱なトーンがたまらない。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.12
(5pt)

時代が書かせた名作

松本清張は基本的に社会派作家なんで、今の若い人が読めばちょっと分からないシチュエーションだと思う。まずお見合いってほとんどなくなってしまった。昔は結婚式で初めて会ったというカップルもあったようです。「パンパン」知らないですよねえ・・・。米軍相手の売春婦さんたちのこと。動機は分かるような気がする。それにしても主人公の禎子さんはしっかりしている。謎はそれほど突飛でもなくトリックというほどの仕掛けもなく。心理・戦後時代小説ですね。あとは汽車に乗るシーンが多く、カバーの絵が時刻表というのもうなづけます。昔は食堂車っていうのがありましたよね。食堂車の記号が載ってます。それと北陸の寒そうな風景の模写が多く、秘められた犯人とその周りの人々の暗い心の内側を表しているような・・吹雪の中で読んでいるような気がしました。しかし京都から金沢まで6時間(夜行ですが)、今はサンダーバードで2時間・・。やはりこの小説は移動に時間がかかる汽車の時代の産物のような気がします。
ゼロの焦点―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-1)) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-1))より
4334030017
No.11
(5pt)

名作は何度読んでも良い

陰鬱な日本海の雰囲気。
禎子をとりまく人間関係。
夫の秘密・・・。
何度読み返してもグッときてしまうのは、
清張の圧倒的筆力と緻密な構成によるものだ。
疑心暗鬼と直感と確信とが織り成す人間描写は、
古典を感じさせない躍動感で読者に迫ってくる。
すばらしい作品である。
ずっと読み続ける名作とはこのことだ。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.10
(4pt)

本編のリアリティは○、カバー裏・巻末解説は×

新婚早々失踪した夫を探して東京⇔金沢を行き来する妻の視点で、事件を追う。
約1ヶ月間で全容が明らかになるまでに、いろいろな人の過去や現在の生活が明るみに出る。
過去を描出するときも、あくまでも現在の妻の視点に立っているため、自然に人間らしい文章の流れになっています。年末の日本海側の寒さを背景としたそのリアリティが、松本清張の上手いところなのだろうと思いました。
逆に、巻末の解説に、このあらすじを時間軸に沿って説明してあるのですが、こっちは全く読めた代物でない。これとの対比に、改めて、松本清張の説得力をすごいと思いました。
本編とは無関係なんですが、新潮文庫のカバー裏の解説は、良し悪しです。。そこまで書いちゃうかよ。と。
他の新潮文庫でも、たとえば、『異邦人』(カミュ)のカバー裏。明らかに書きすぎ。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.9
(5pt)

戦後の、人間社会の悲劇

それぞれ独立しているようにみえる事象が、話が展開していくうちに、一つの“焦点”に集まり、
やがて“ゼロ”となる…
抽象的ですが、作者がこの小説にあてたタイトルに、そのような意味があるのかもしれません。
確かに、サスペンスとして読むと、物足りなく思うかもしれませんが、当時の社会を色濃く反映し、
同時に戦争を皮肉った小説として読めば、この小説の良さを、十二分に楽しめると思います。
松本清張の作家としての才能が、いかんなく発揮されている、非常に完成度の高い小説です。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.8
(4pt)

初期の代表作

清張の初期の代表作。新婚旅行後、数日にして失踪したヒロインの夫。ヒロインには失踪の心当たりがない。それどころか、自分が夫の事を如何に知らなかったかを思い知り慄然とする。この、身近な人間の事を実は良く分かっていない、という点が前半のテーマである。このテーマに焦点を当てた戦慄のサスペンス小説にW.カッツの「恐怖の誕生パーティー」がある。ヒロインは直感で夫の失踪の陰に女がいると感じ、追跡を始める。焦燥感の中、夫が金沢で二重生活を送っていた事を突き止める。ところが、夫は不可解な死を遂げ、夫の兄、部下が続いて殺される。
後半は殺人事件の解決に入るが、清張らしく裏に戦後の暗部が隠されている。この点、森村誠一氏の「人間の証明」の先取りとも言える。清張の作品は一言で社会派ミステリと呼ばれるが、良く読むと様々なミステリ的要素が詰め込まれている事が分かる。
人間関係の虚実を戦後の過酷な運命を背景に描いた、清張の初期を代表する傑作。
ゼロの焦点―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-1)) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-1))より
4334030017
No.7
(4pt)

華々しくも奇想天外でもないが着実な存在感とリアリズム

暗く沈鬱な日本海側を舞台に、一歩一歩足を踏みしめるように進められていく着実な推理。華々しい事件が起こるわけでもなく、奇想天外な展開が待つわけでもないが、紛れもない存在感とリアリズムは、さすがに松本清張である。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.6
(4pt)

小説はやはり雰囲気が

当時の様子を知らない世代の私でも、その雰囲気が比較的容易に想像できるのは元の作品の素晴らしさ故だと思います。
初めて手にする方は、特に推理系として扱わない方が変な期待をしないで済むので良いというのが個人的な感想です。あくまでも人物と風景の描写がメインであって、犯人探しを期待するとやや肩透かしを食らったような気分になる可能性がありますので。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.5
(5pt)

挫折なく通読できる

敗戦国である日本の戦後の悲劇や様々な登場人物の心理戦がとても面白かった。
挫折することなく読み終えることができる作品である。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.4
(4pt)

冬の日本海を背景に、夫の未知の領域に踏み込んでいく妻の疑惑を描いたサスペンス小説

 結婚して十日後、「今度の金沢行きが、最後の向こうでの仕事になるだろう」と、妻の禎子(ていこ)に言い残して出発した夫の鵜原憲一(うはら けんいち)。しかし、戻る予定の日が過ぎても、鵜原は出張から帰ってこない。鵜原の身に何かあったのではと危惧した禎子は、失踪した夫の行方を追って金沢へと赴く。北陸の地に滞在して鵜原のことを調べていく禎子の前に、やがて、夫の知られざる生活が浮かび上がってくる……。 北陸の金沢や能登半島を舞台に、新婚早々失踪した夫の足取りを訪ねるうちに、ヒロインの禎子が事件に巻き込まれていくミステリー。夫の秘密の領域に、徐々に踏み込んでいく妻の疑惑がサスペンスをかき立てます。とともに、日本海に面した北国の十二月、暗くもの哀しい風景が、この作品の雰囲気や色調を決定づけているように感じました。 事件犯人が誰なのか、その動機は何だったのか、といったことは、割と早くに察しがついてしまいました。そうした謎が解かれた時の驚きを楽しむミステリというよりも、これは冬の北の海を背景に、夫の過去を探っていく妻の心理サスペンス小説なんじゃないかと、そう思ったんですね。その点では、滝壺に向かって一気に流れ下るような終盤の展開にぞくぞくしたこと、文中にある箇所がここにつながるのか!とハッとさせられたラストが、とても印象深く心に残るものでした。 おしまいに、本書巻末の解説について一言。話の筋をかなり後半の部分まで記しているため、作品の前に読むと、だいぶ興が削がれてしまいます。また、文庫カバーの裏にある内容紹介文の中にも、これは明かさないほうがいいんじゃないかという一文がありました。あらすじをどこまで語るかというのは、こうしたミステリーの場合、微妙なところがありますが、本書ではそれがネタバレ領域にかかっているのではないだろうかと、それがやや気になりました。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.3
(4pt)

いかにも松本清張の語り口

 松本æ¸...å¼µã‚'読むのはï¼-~8å¹'振りだと思う。語り口のうまさにぐいぐいと引き込まれて読ã‚"だ。 物語の舞台はé‡'沢や能登半島などのåŒ-陸。うら悲ã-く、寂ã-く、でも、何か美ã-い。時は、まだæ•-戦後社会の匂いが残る昭å'Œï¼"0å¹'代初めのæ-¥æœ¬ã€‚東京・é‡'æ²¢é-"の交通手段はもっぱら夜行åˆ-車で、テレãƒ"も自動車も電話も普及ã-始めてé-"もない時代である。今からï¼"0å¹'ほど前のæ-¥æœ¬ã¯ã"ã‚"な感じだったのと、懐かã-い思いに浸ってã-まう。ã"れぞ松本æ-‡å­¦ã®ç¾Žå­¦ã¨è¨€ã†ã¹ãã‹ã€‚ 本筋からå¤-れるが、やや違å'Œæ„Ÿã‚'感じたのは、主人å...¬ã®ç¦Žå­ãŒå¤«ã¨çµã°ã‚ŒãŸè¦‹åˆã„結婚の段å-り。よくもおäº'いã‚'知らないままに結婚ã-たものだと驚いてã-まう。でも、å½"時の結婚はそれが普通だったのだろうか。それに、主人å...¬ãªã©ãŒè¬Žè§£ãã!®ãŸã‚ã«å„æ-¹é¢ã«èžãè¾¼ã¿ã‚'進めていくうちに、第ï¼"è€...がいろいろな個人æƒ...å ±ã‚'ぽろぽろと明らかにã-てくれるのだが、å½"時はä»-人のãƒ-ライバシーã‚'守ろうという意識は希è-„だったのだろうか。やはりã"れもå½"時のæ-¥æœ¬ç¤¾ä¼šã‚'反映ã-たものだろうか。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.2
(5pt)

イノセントな彼女

純粋無垢なヒロインが、謎を追いかけていく中で人や事件と出合い、社会や人生の複雑さ、不条理さを知り、戸惑いながらも成長していく―ーというストーリーが好きだ。この物語の禎子しかり、同じく清張作「波の塔」の輪香子しかり。人は誰もイノセントなままではいられないけれど、信じる心だけは、持ち続けていたい。「彼女」たちの見た目から語られる物語には、そんなメッセージが込められているように思う。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168
No.1
(5pt)

「闇」の魅力

今の金沢のイメージとは別の、陰鬱で闇の濃いイメージで描かれた金沢が謎をさらに深めるようで、ただの謎解きではなく、人生の悲しみや社会の盲点がリアルに描かれ、ラストシーンは見事です。
ゼロの焦点 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ゼロの焦点 (新潮文庫)より
4101109168