(短編集)

さよならの儀式

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評判

さよならの儀式の評価:

3.52/5点 レビュー 54件。 D ランク

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平均点3.52pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全107件 101〜107 6/6ページ
No.7
(2pt)

それぞれの作品は、新作ではないですが、文句なし面白いです

長きにわたり書いてきたSF短編をまとめた一冊に、

宮部みゆきの新境地

と書くのは若干詐欺ではないかという河出書房新社への抗議の意味を込めて星ふたつ。
宮部ファンなら読んだことある作品が多いのでは?
この作品を本の形で持っていることは嬉しいが、喜んで買ってしまい、新しいものじゃなかった落胆を想像してほしい。
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071
No.6
(3pt)

宮部氏の短編は好きではない

宮部みゆき先生の本はジャンル全て全作そろってるのですが、どうも短編集は毎回、がっかりさせられてます。
やはり、長編やシリーズ物でいい味がでる作家さんだと思います、ファンタジー、超能力物、時代物、サイコ物、絵本、他色々書かれますが、なぜ短編は私は楽しめないのでしょうか。
特に今回は、「聖痕」は過去の短編集にすでに入ってるし(手直しはしてあるかも?)・・・、書きおろしではない作品ばかりで、新鮮さがなかった。
全体的に、近未来のなんとなくSF風な作品になってるような気もしますが、星新一先生がもうちょっとセンス良く書きそうだなあ・・・なんて思ってしまいました・・・失礼。
長編のように、夢中で一気に読む、ということはなかったです。
もし、宮部みゆき先生を初めて読むなら、長編を手にしてほしいです。
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071
No.5
(4pt)

舞台設定は特異でも、やはり「人間」が描かれている

SF短編集、と言えばいいのかな。それも「サイエンス・フィクション」ではなく、
藤子F不二雄先生そのまんまの「すこし・ふしぎ」という世界観……と思いきや、
相当しっかり近未来的なリアリティを感じさせる、科学的な内容も含まれている。
それでも「すこし・ふしぎ」と当初思ったのは、描かれている人の心の在り方が、
現代社会のそれと少しもかけ離れたものではないから。だから科学とか苦手だよ、
と思ってる人も頭を痛めずに楽しめる。また、宮部さんは架空の設定でも何でも
とにかく巧みにわかりやすく描く作家さんだし。

『母の法律』は、たぶん近未来の日本の話。虐待被害児童を手厚く保護するための、
『マザー法』という架空の法律が施行されている社会だ。信頼のおける養親の斡旋、
虐待加害者である人間のクズ親を矯正させる公的な教育制度、被虐待児に施される、
忌まわしい記憶を封じ込める処置……宮部さんの他作品を読んでも見受けられるが、
宮部さんは児童虐待に関して、半端なく真摯な問題意識を持っておられるようだ。
作品は主人公の一人称で記述されており、内容すべてが宮部さん自身の考えだとは
断定できないのだが、とにかくこの問題についてポイントの考察が的確というか……
こういう、頭の働きがちゃんとしている人にナントカ大臣になってもらいたいなぁ。
俺も毒親持ちだったもので、自分が子供の頃にこんな社会だったらよかったのにと
本気で思った。もちろん全面的に素晴らしい法律ではなさそうだけど。
 圧巻だったのは、この法律に反対する側の連中の描写。彼らは「血の繋がり」を
絶対的に神聖視しており、優しく健全な養親のもとで幸せに暮らしてきた主人公は、
その考え方に対して明確に批判的な立場。そういう連中は富裕層に属する者が多い、
という書き方に大きく頷いた。経済的に余裕がある家でたまたま頭のおかしくない
両親に大事に育てられたから……ということか。現実には金持ち=性格がいいとは
限らないのだけど、貧困による切迫感が児童虐待を生みやすいことは一般論として
まあ正しいと思われる。で、そういった反対派の連中の「どんな親でも血縁がある、
愛がある、大切にしないと駄目」という独善的物言いにとことんイライラさせられ、
そしてこの「恵まれた連中の独善」こそが、現代社会において被害児童の逃げ道を
ますます狭めているという事実を再認させられた。
 読みながら宮部さんに直接ファンレターを書こうかと思ったぐらい興奮したけど、
最後が今ひとつ……この人、全般的な内容がよすぎるせいで、終わり方が「なんか
期待してたほどじゃなかった」って感じることがたまにある。最後だけに力入れて
盛り上げる作家さんじゃないんだよな。いや、ダメってほどじゃなかったんだけど、
ちょっと投げてるかなって。結局、宮部さんは主人公側と正反対の考え方なのかな、
という危惧すら湧いてしまって。

『わたしとワタシ』は、ささやかなタイムスリップの物語。壮大でないからこその
技巧に感心させられる。そうか……「自分」に対してそういう姿勢ってあるんだね。
壮大な話でないだけに「あるあるある、ていうか、ありそう」とすごく楽しかった。
最後はなかなかスパイスが効いてますな。

 表題作『さよならの儀式』は、ロボットが普通に人間社会に浸透している時代の話。
この話だけじゃないし、というより宮部さんだけじゃないんだけど、架空の舞台設定、
プロの作家さんってよくこんなに精密に描けるよね。いい意味で頭がおかしいのでは。
優れた作家さんのそういう異常性って、社会の宝だよね。政治家の異常性はたいがい
害悪でしかないけど。とはいえ、この作品の肝は惜別と愛情。ありふれた心の有様が、
当たり前でない世界観のなかでくっきりと輝きを放つ。

『聖痕』……これは『チヨ子』という短編集にすでに収録されていたのをだいぶ前に
読んだことあるんだけど、そのときは宮部さんにしては数少ない駄作かな、と思った。
正直言うと、そちらの短編集自体が俺的には駄作集というか(いや、宮部さんだから。
並の作家なら充分合格点)……だから余計に印象悪かったんだと思う。今回、全般に
満足できる短編集のなかで再読してみて、けっこう面白かったんだな、と考え直した。
人間のクズである実母と、同類かさらにクズの内縁の男に壮絶な虐待を受けて育った
不運な青年。その実父が主人公の経営する探偵事務所を訪れて……
 途中までは人間描写の精密さや思いの表現の重厚さ、胸糞悪い児童虐待の記述等に
引き込まれながら読んだが……後半どうしても「電波……?」と思えてしまうんだな。
宮部みゆきなりに説得力ある内容を構築しようとしているのは伝わるし、内容的には
つまんないわけじゃないんだけど、宮部さんが優れた作家で真摯なだけに余計怖くて。
青年の実父であるいかつそうな料理人のおっさん、この人は当たり前の「父」である。
こういう人のリアルな人情話のほうを読みたいと思ってしまった。

『保安官の明日』は、さっきも似たようなこと書いたけど「よくこんな見てきたような
大ウソがつけるな。作家ってすげえな」と、ひたすら感心した。この保安官に絶妙な
男臭さが感じられるのもよい。導入からしばらくは「ありふれたどっか外国の田舎の
警察官の話みたい」と思うが(この作品集の趣旨からしてそれが間違いだということは
知っている)、読み進めるうちに「あれ? なんだこれ?」と訝る要素が出現してきて、
やがて「うおっ、なんだこりゃあ!」と驚いて、後半の種明かしでは設定の緻密さに
宮部さんってホントに素敵だわぁと感じる(←だんだんレビューが雑になってきたぜ)。
とある「苗字の一致」が作中で提示される時点で、なんとなく全体像は掴めるけどね。
途中の怪しげな描写がカチッカチッと噛み合うように回収されていく過程は読んでて
快感だし、終盤に明かされる男臭い保安官の背景は、たまらない切なさを心に残す。

 あと2編だっけ。どちらもなかなか。フランケンシュタインのほうは「書き方」が
特異であって内容的には正直大したことないけど……ストレートに心優しい話。
『戦闘員』はスッキリしないところが持ち味なんだろうか。生理的に怖くて夜寝るとき
周囲を見回してしまった。意外にありそうな描写がゾワゾワする。

 宮部さんって生身の人間なのかな……と思った。それこそ古今東西あまた存在してきた、
優れた創作者たちの技術力を小さな装置に凝縮し、それを脳機能に搭載されたアンドロイド。
マジでそんな気がしてきた。
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071
No.4
(3pt)

SFファンは内容説明を良く見よう

作者名買いをしてしまったが、SFアンソロジーの『NOVA』『ヴィジョンズ』『SF JACK』に収録されているものばかり…
私にお初は雑誌発表された一作のみで、書き下ろしはナッシング
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071
No.3
(5pt)

素晴らしい

私は宮部みゆきが好きだ。
作品が、物語が、文章が、好きだ。そして、なにより彼女の作品に出てくる人びとが、真っ当に生きているのがいい。
短編が収録されているこの本、どの作品素晴らしいが、なかでも「戦闘員」がとても良かった。
仕事と子育てを終えパートナーを見送り、ひとり真っ当に生きている主人公が思いもよらないものと戦う。そこには、年を重ねていく寂しさもありながら、それでもここから生きていくという強い気持ちを感じる。勇気をもらった。
宮部みゆきさんの作品には、そういう、年齢を超えて真っ当に生きている普通の人びとが物語を動かすことがよくある。「模倣犯」のおじいさんのように。
本を読み終わるのがもったいないと思える作者だ。
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071
No.2
(4pt)

宮部みゆきは怒ってる

常にその時代の問題点に鋭い考察でメスを入れてきた宮部みゆき。犯罪を憎みながらもその裏に人への愛のようなものが感じられる作品が多いし、そんな作品が好きでいつも予約購入してきたのですが、今回のさよならの儀式の8編には、現代社会への戸惑いのようなものを感じた。なぜこの殺人がおきたのか、なぜ監視社会がこれほど進むのか、人とロボットは同共存していくのか、疑問への答えが宇宙人だったりするのは宮部さんの中に世の中何だかよくわからないところに進んでますよねという戸惑いや問いかけがあるように思えて、スッキリとしなかった。
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071
No.1
(4pt)

佳作

軽めのSF短編小説集。私はあまりSF小説は得意ではないが1日で読みおえてしまった。
傑作はなかったが、すべて標準以上に面白かった。
身近な家庭内の話や自身の生き方の問題、あるいは高齢者社会など現代の社会問題も扱っており、
SFは舞台設定という面が強かったので、SFが苦手な人でも楽しめると思う。
著者の最高傑作ではないだろうがとても楽しめた。
さよならの儀式 Amazon書評・レビュー: さよならの儀式より
4309028071