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(短編集)
法水麟太郎全短篇
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法水麟太郎全短篇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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小説に実用的な見返りを何も期待しない方のみにお薦め。そうでない方は読後時間を返せと言うにちがいない。 また『潜航艇「鷹の城」』に長編「黒死館殺人事件」のネタばれ箇所があるので、未読の方にもお薦めしない。 異端の探偵小説家「小栗虫太郎」による名探偵「法水麟太郎」の短編集。 人智常識を超えた怪事件に、怪しげな似非科学や知識を振りかざし挑む”トンデモ”さに溢れた珍品の数々。 「博覧強記の名探偵」ならぬ「博覧狂気の迷探偵」が大活躍し、読者は読み進むごとに頭を抱えることになる。 どの作品も小説以前の感が強い。作者は各場面において、鮮烈な映像を頭に描いているのだろうが、作者の筆力も読者の理解も追いつかず再現することができない。また短編にしては要素を詰め込み過ぎて消化不良を起こしている。さらに通常の推理小説から得られる謎の解決に伴うカタルシスは皆無であり、登場人物たちは実在性に乏しい。(薄っぺらい人物描写だし、あんな言葉遣いの人間はいない) しかし以上はある意味褒め言葉。私はこんな欠陥だらけで癖のある特異な作品世界に強く惹かれてしまう。 解説では横溝正史との深いかかわりに触れられている。作者の代役として弔いの想いとともに執筆した「蝶々殺人事件」をはじめ同時期の「本陣殺人事件」「獄門島」に作者を彷彿とさせる機械的なトリックや映像的な場面が出てくるのは、執筆なかばで急拙した小栗への横溝からのオマージュのような気がしてならない。 | ||||
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