■スポンサードリンク
東京セブンローズ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
東京セブンローズの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
勧められて読みました。アホな自分には少し難しい | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
勧められて読みました。アホな自分には少し難しい | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
未だ読み始めたばかりですが、お友達に何度も読みたくなる本!と教えて頂き購入しました^o^ 昔の字も出てきて、広辞苑を開きながら楽しんでおります♪ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
6割以上が、第二次大戦末期の日本への空襲の詳細な描写になっていて、これは小説か?何が言いたのかと謎。残りは日本の降伏後、東京の七人の女たちがGHQ高官と寝て日本語破壊を食い止めるという筋だが、娯楽小説的に書かれていないから全体に意味不明な本になっている。だいたい左翼界隈ではこういう書き方をすると、日本軍の加害が描かれていないと批判されるのだが、井上ひさしはここでためらいもなくナショナリスト・女性蔑視者としての本質をあらわにしていると言うべきであろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大作なので、読むのに根性要ります。 でも、井上ひさしさんが伝えたいことがよくわかります。よくわかるけど、楽しい所もあり、最後が1番面白かったです | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上下合わせてのレビューです。 文庫本で上下900ページを越える大作だ。完結までに十七年を要したらしい。 根津に住むうちわ職人・山中信介の1945年4月から翌年4月までの日記である。 上巻は戦争末期の庶民の日記が淡々とつづられる。 なんと全編にわたって旧仮名遣いと戦前の漢字で書かれている。 時代を考えると当然なのだが、ここまでやった作家は他にいないだろう。 リアル表記に演出以上の意味があることは、終盤で明らかになる。 主人公は一男三女を持つ篤実な中年男で、知識人でも思想家でもない。 だから不自由な生活に文句は言っても、お上を信頼している。その姿は痛ましくも滑稽だ。 沖縄戦のニュースを聞いて「敵の艦船と航空機に大損害を与えている。このまま退散するのでは」 などと気楽に考える。嘘で固めた大本営発表を連日聞いていれば、そうなるかなあ。洗脳恐るべし。 窮乏生活は悲惨ながらユーモラスで、たくましい。 節便節尿(汲み取りの手間を減らすため、大小便を我慢しろ)にはさすがに従えないが。 海水を機関車のボイラーで沸騰させて製塩する話には感心した。 町会長はお国のためと言いながら陰険な嫌がらせを繰り返す。 こういう奴に限って空襲があっても生き延びる。ありそうなことだ。 下巻は敗戦後のアメリカ占領軍に支配された日本が舞台だ。 無様に敵の残飯を漁って生き延びた人たちを笑う権利は、誰にもない。生きたいのは生物の本能だから。 でもな、自殺兵器に搭乗して死んだ若者も、日本軍の侵略で殺されたアジア各地の人たちも、 みんな生きたかったのだ。歴史的事実は心に刻み付けるべし。 どこぞの首相が言うように安直に「脱却」などはできない。 一家の運命が大きく転換する。未読の人の楽しみを奪いたくないので、詳しいことは書かない。 後半は裏表紙の解説にあるように、GHQが日本語を消滅させようとする。 信介は懸命に抵抗するのだが。本書の眼目はこの部分だろう。 国家(政権)が滅びても、言語を基盤とする国(くに)は生き残る。 いいかえれば、国家なんか消滅しても別のやつが生まれるから、固執する必要はない。 ただし国(くに)は断じて守らねばならない。 重大なテーマを面白く読ませてくれる名著だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんでこんなに評価が高いんだ? 日本語ローマ字化といっても、米軍がそれを実際に強行したわけでないのをこんな小説に仕立てる情熱が分からん。しかも長い。なんだか江藤淳が原案で書いたみたいな米国への怨念が感じられるし、「米英ソ中」とあるがこれは「米英支蘇」じゃないのか。旧漢字旧かなで書いてあるのに「子ども」とあるのは何ぞや。また六月四日に東京駅で八十川圭祐という歌手が歌う、とあるがそんな歌手はいない。なんでこういうフィクションを入れるのかも意味不明。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この単行本を私は古書店の本棚で見るまで全く知りませんでした.見るからに堂々たる貫禄です.カバーの絵が上品です.装丁も凝っている.しかもたったの300円! この本は生涯本棚に残る本だと直感し,購入しました.何しろ780頁もある大部ですから,読み終えるまでけっこう時間がかかりますが,井上ひさしの代表作の一つだと,今は思っています.日本語をこよなく愛する井上ひさしがここにる.ここに現れ,戦中・戦直後の日本を細密に,しかも痛烈に描写しています.その目は決して優しくありません.吾らは吾ら自身をも直視することになる.戦後70年の今こそ本書を読むべきではないですか.戦争を知らない世代の人たちに一人でも多く読まれることを望みます. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
友人に紹介されて讀んだが、久しぶりに痛快かつ面白い本だつた。小さい活字で780頁と言ふ大部ながら、數日で讀了した。作者の井上ひさしが、實在の日記と覺しき資料を發見し、これを膨らませながら日本の戰後の社會がどのやうに生れたかと言ふこととGHQが日本語を破壞しやうとしたのを「東京セブンローズ」と言ふ7人の美女がそれを阻止したと言ふお話。この小説は平成に入つてから出版されたにも拘らず、正漢字、正假名遣ひで書かれてゐる。この書評もそれにならつて正漢字、正假名遣ひで書く。 日記は根津に住んでゐた偏執狂的に日記を書くのが好きな團扇屋の主人が書いてゐて、戰時中のB29の空襲が續く東京で庶民が如何に暮らしていたか、戰後は如何にしぶとく生き殘つて來たかを實にリアルに描いてゐる。そんなことがあつたのかと知らなかつた一例を示すと、戰時中は紙不足のために、新聞を複數購讀してゐる家庭は、それをどれか一紙にするやう通達があつたとか、戰後は誠文堂新光社と言ふ出版社が戰後すぐに出した「日米會話手帳」と言ふ本が、發賣から半月で200萬部を超えたと言ふ話など。細い所は事實に則つて書かれてゐるのだらうが、戰後團扇屋の主人が警視廳文書課でガリ版を切つてゐた時に讀んだ地方からマッカーサー元帥宛に出された手紙の中身などは井上ひさしの創作に違ひない。井上ひさしが今村忠純氏との對談で「細部は眞實だが、全體を見ると嘘と言ふ、僕のいつものやり方です」と言つてゐるさうだが、眞實と嘘の境目が分らないやうに實に巧く書かれた小説である。 戰時中は「鬼畜米英」と言つてゐたのに戰後は「アメリカさん、アメリカさん」と態度がころつと變つてしまつた日本人を見て、團扇屋の主人は自分はさう簡單には變はらないとその態度を通さうとするが、妻や娘からは馬鹿にされてしまふ。自分の娘二人も入つてゐる東京セブンローズは進駐軍の將校に春をひさいでゐる7人の美人達だが、變則的な美人局をアメリカからやつて來た教育使節團のキーマン達に仕掛け、日本語のローマ字化を阻止する。この國語改惡問題の經過の史實を紹介して、この書評を終へることにする。 文部省は明治の頃から音韻文字の採用を基本方針として、漢字を排除し、假名文字にするか、ローマ字にするか得失を調査させてゐた。良識ある國語学者や文學者が反對し、漢字假名交じり文に慣れた國民も眞劒に受け取らなかった。所が、戰後GHQの占領下で、漢字の全面的な廢止が政府決定され、實際に廢止されるまでの、當面使用される漢字として一八五〇字の「当用漢字表」が定められ、教育、公文書、新聞等のマスメディアで使はれる漢字の數が制限されるようになつた。このやうな動きに反對する聲が漸く出て來たのは、敗戰から十數年經つてからである。昭和三十三年(一九五八年)には、後に名著とされる福田恆存の「私の國語教室」が連載され、昭和四十年(一九六五年)には、國語審議會會長が、初めて、日本語の表記方法は「漢字假名交じり文」であることを前提として審議を進めることを記者會見で發表する。漢字が殘つたことは「表音主義者」の敗北を意味した譯ではなく、「傳統的かなづかひ」を「表音式かなづかひ」に改めると言ふ小さな勝利を彼等は収めた。福田恆存の「私の國語教室」には、「表音主義」が日本語にとつて合理性を缺くものであり、「表音式かなづかひ」が、いかに日本語を混亂させたかが語られてゐる。「私の國語教室」の最後の一言、「なるほど、戰に敗れるといふのはかういふことだつたのか」が、胸に迫る。福田恆存のような人が嘆くのは、改惡の根底にある「表音主義」が、究極的には、文化そのものの否定につながるからである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本の存在をつい最近、スイス人からのメールで知りました。 フランス語の教師でもあったこのスイスの友人は日本が大好きで、三度も来日して、それぞれ数週間国内を旅行してまわったのです。 Inoue Hisashi "Tokyo Seven Roses" というフランス語の本を最近読み終わったそうです。 750ページの大きな本で、日本に旅行に行く人皆にぜひ読ませたいが、厚すぎるので困った、と言ってきました。 私に感想を聞かれましたが、私はこの本の存在を知らなかったので、早速アマゾンで探して古本で買いました。 面白いので夜の時間をつかって3日ほどで読み終わりました。 著者はいろいろな本を参考にして何年も長い時間かけて書き上げたようです。 戦中のこと、戦後のことがとても詳しく書かれていて、まるで私も東京大空襲や占領中の東京を経験させてもらったような気分でした。 ただし、文庫本下巻の143ページと379ページにある併合時の朝鮮での日本語強要などというような意味の言及があります。 この部分だけは史実と違うかな〜、スイスの友人やフランス人が誤解しないかな、誤解しなければいいのだがな〜、と思いました。 なお、著者は巻末にたくさんの参考文献を上げていますが、韓国併合時代の参考文献は見当たりませんでした。 私があえて挙げるとすれば、朝日新聞が報道した「日韓併合」の真実 韓国が主張する「七奪」は日本の「七恩」だった、朝鮮総督府官吏 最後の証言 (シリーズ日本人の誇り10)、ひと目でわかる「日韓併合」時代の真実、歴史再検証 日韓併合―韓民族を救った「日帝36年」の真実 (祥伝社黄金文庫)など、東京セブンローズが書かれた頃にはなかった本です。 これらの本によれば、日本語の強要や、朝鮮語の禁止などはなかったのが本当のようです。 フランス語版のほかに、英語版もあるようで、こちらは二巻本のようです。 フランス語版にもLe 7 Roses de Tokyo という題で848ページのものと、975ページのポケット版があるようです。 東京セブンローズはフランス語の翻訳本があるにもかかわらず、日本では今のところ古本でしか手に入りません。 ぜひ復刊していただき、多くの方に読んでほしいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本の存在をつい最近、スイス人からのメールで知りました。 フランス語の教師でもあったこのスイスの友人は日本が大好きで、三度も来日して、それぞれ数週間国内を旅行してまわったのです。 Inoue Hisashi "Tokyo Seven Roses" というフランス語の本を最近読み終わったそうです。 750ページの大きな本で、日本に旅行に行く人皆にぜひ読ませたいが、厚すぎるので困った、と言ってきました。 私に感想を聞かれましたが、私はこの本の存在を知らなかったので、早速アマゾンで探して古本で買いました。 面白いので夜の時間をつかって3日ほどで読み終わりました。 著者はいろいろな本を参考にして何年も長い時間かけて書き上げたようです。 戦中のこと、戦後のことがとても詳しく書かれていて、まるで私も東京大空襲や占領中の東京を経験させてもらったような気分でした。 ただし、551ページと750〜751ページ(文庫本下巻の143ページと379ページ)にある併合時の朝鮮での日本語強要などというような意味の言及があります。 この部分だけは史実と違うかな〜、スイスの友人やフランス人が誤解しないかな、誤解しなければいいのだがな〜、と思いました。 なお、著者は巻末にたくさんの参考文献を上げていますが、韓国併合時代の参考文献は見当たりませんでした。 私があえて挙げるとすれば、、、、など、東京セブンローズが書かれた頃にはなかった本です。 これらの本によれば、日本語の強要や、朝鮮語の禁止などはなかったのが本当のようです。 なお英語版もあるようで、こちらは二巻本のようです。 フランス語版にもLe 7 Roses de Tokyo という題で848ページのものと、975ページのポケット版があるようです。 東京セブンローズはフランス語の翻訳本があるにもかかわらず、日本では今のところ古本でしか手に入りません。 ぜひ復刊していただき、多くの方に読んでほしいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本の存在をつい最近、スイス人からのメールで知りました。 フランス語の教師でもあったこのスイスの友人は日本が大好きで、三度も来日して、それぞれ数週間国内を旅行してまわったのです。 Inoue Hisashi "Tokyo Seven Roses" というフランス語の本を最近読み終わったそうです。 750ページの大きな本で、日本に旅行に行く人皆にぜひ読ませたいが、厚すぎるので困った、と言ってきました。 私に感想を聞かれましたが、私はこの本の存在を知らなかったので、早速アマゾンで探して古本で買いました。 面白いので夜の時間をつかって3日ほどで読み終わりました。 著者はいろいろな本を参考にして何年も長い時間かけて書き上げたようです。 戦中のこと、戦後のことがとても詳しく書かれていて、まるで私も東京大空襲や占領中の東京を経験させてもらったような気分でした。 ただし、文庫本下巻の143ページと379ページにある併合時の朝鮮での日本語強要などというような意味の言及があります。 この部分だけは史実と違うかな〜、スイスの友人やフランス人が誤解しないかな、誤解しなければいいのだがな〜、と思いました。 なお、著者は巻末にたくさんの参考文献を上げていますが、韓国併合時代の参考文献は見当たりませんでした。 私があえて挙げるとすれば、朝日新聞が報道した「日韓併合」の真実 韓国が主張する「七奪」は日本の「七恩」だった、朝鮮総督府官吏 最後の証言 (シリーズ日本人の誇り10)、ひと目でわかる「日韓併合」時代の真実、歴史再検証 日韓併合―韓民族を救った「日帝36年」の真実 (祥伝社黄金文庫)など、東京セブンローズが書かれた頃にはなかった本です。 これらの本によれば、日本語の強要や、朝鮮語の禁止などはなかったのが本当のようです。 フランス語版のほかに、英語版もあるようで、こちらは二巻本のようです。 フランス語版にもLe 7 Roses de Tokyo という題で848ページのものと、975ページのポケット版があるようです。 東京セブンローズはフランス語の翻訳本があるにもかかわらず、日本では今のところ古本でしか手に入りません。 ぜひ復刊していただき、多くの方に読んでほしいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私の中では井上ひさしの小説の中でナンバーワン。 戦争を知らない世代の必読書としては、難しくない、退屈でない、暗くない、 まれに見る楽しい本でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説は凄いですね。 井上ひさしさんの凄味と言いますか、深さを感じました。 そうはいっても、著者独特のユーモア溢れる軽妙な物語なんです。 読みやすいし、時々クスッと独り笑いしてしまったりするのです。 それなのに、じーん、じーんと胸を熱くさせられたり、サスペンスのような思いで筋を追ったり、ポッと顔を赤らめたり、です。 そのようにして、昭和20年の東京に連れて行かれること間違いなしです。 当時の東京の風俗を見事に再現され、そして日本語の奥行きを判り易く読者に伝えてくれます。 この小説の見事さに頭を足るばかりです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本を読んで改めて井上ひさしさんという小説家の凄さに触れた思いがしました。 物語は昭和20年終戦の前後の東京と日本人を描いています。 この年、日本人はB29の爆撃を受け多くの尊い命が奪われましたが、一方で精神が宙返りするようなアイデンティの危機を迎えます。 この年一体何が起きたのか? 井上ひさしさんは一人の善良な市民、団扇屋の平山さんに語ってもらいます。 平山さんは日記を書くことが唯一の趣味で、この小説は平山さんの日記の体をなしています。 井上さんの諧謔な文章につられて読み手は昭和20年を間接的に体験します。 日記は4月から始まり8月15日を挟んで戦後も続けられます。 終戦の前後で日本人はどのように変わったのかが書き留められてゆきます。 戦乱の中を逞しく生きる人々。 その中に懐かしい日本人の姿を認め心が揺さぶられます。 旧漢字が使われ、文字によっても時間をさかのぼったような感覚を泡います。 ホントに凄い小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
戦前から戦後にかけての東京界隈の描写がすごい。自分の周辺、家族等々同じような状況におかれていましたから、懐かしさ、悔しさ、恐ろしさがごっちゃになって、現在の日本は何てノー天気なのかと思う、そうよ、戦前の日本を知らない世代が大方だから、この戦前戦後の状況を実感できない時代の人々にはどうなのかと反対に質問したい。でも、これでいいのだとあんな時代には二度と戻るのは真っ平だから、下巻はこれからですが、期待して読みます。文章がとっても爽やかでユーモアがあって、不思議に重苦しくなく読める。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
戦中の日常をじりじりと読ませる前半に対し、大きな動きがあってからの後半は大雑把な印象。 獄中で終戦を迎え、主人公が浦島太郎になってしまうのがいい。 日本語を語るあたりは、小説になりきれていない。 旧仮名、旧漢字で書かれたこの長い小説を、校正した人がいたことに驚く。旧漢字を解きながら読むのは楽しかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
井上ひさし氏も亡くなってしまった。だから読んだというわけでなくて、すごい小説だという評判があったので手に取った。 旧かな旧字体で綿々と綴られる、戦時下から戦後にかけての東京庶民の生活。はっきり言って当時の人々の生活がいかにひどかったかがまず記憶に残った。列車にも乗れないし銭湯にも行けない。占領軍の犯罪も多かったというのも伝わるのである。 主人公は歴史の荒波で何度も日記を(すなわち本文を)書けなくなる、つまり投獄される。 そして本書のテーマである日本語カタカナ化ローマ字化計画が、主人公とその周りの人々特に女性たちによって妨げられる顛末が、作品後半に至って現れるのである。 日本人が、日本政府・軍部から米政府・軍へとその指導部を変えられて、どう生きていったかがありありと見えてくる。特にマッカーサーあての日本民衆の手紙には、まさに生々しい各個人の精神状態と考え方の乱高下が感じられて面白いったらありゃしない。 自国の文字をローマ字に変えた国としては、トルコやベトナムがある。モンゴルなどはどうだったか。本書では、作者は一貫してローマ字化反対の立場だ。まあ当然だろう。だがもしかすると、そういう表記の変化があったら、想像もつかない日本語の新しい局面が開けたかもしれないし、日本語の豊かさに貢献するところもあったかもしれない、と考えるのはあまのじゃくだろうか。 本書のような、詳しい取材に基づいて豊かな作品を遺してくれた井上氏は、いろいろ批判もあるけど、有り難きかなである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
実話かレビュアーの記憶違いがわからないが、本書を執筆にするきっかけは、井上さんは主人公の団扇屋の日記原本を入手した事だったと聞く。ストーリーは太平洋戦争がはじまる前の主人公一家の日常を極めてリアルに描写するところから始まる。戦局の混迷する時期の東京庶民の暮らしぶりの抹消を、実際の日記かノンフィクションのように淡々記述する。東京大空襲のさなか、主人公の娘は嫁いでいく。親戚の中には空襲で命を落とす者もいる。この混沌とする生活のさなかの登場人物の生きていく逞しさには目が離せない。戦後、ストリーは一変する。GHQの漢字の禁止、英語公用語化政策の顛末に主人公は関わっていく。そして団扇屋にかわって主人公一家を経済的に救っていくのが娘たちの七人の営む売春組織になのだ。前半と後半の虚実混合の変化ぶりには井上さん特有の舞台シナリオのような、うまくだまされたような、読後感は残るが、このあたりが井上さんの持ち味の1つなのだろう。雑誌連載15年。800ページの大作である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
æ¬å½"ã«å¤§åã«ãã¹ããã®ã¨ã¯ä½ãªã®ãï¼æ'ã...ã¯æ¦åã»æ¦ä¸ã'éãã¦ããã¯ã天çã'é ç¹ã¨ããå½ä½"ã®è·æãã§ããã¨æãããç¶ã'ã¦ããããæ-æ¦ã«ãã£ã¦ãã®èªä¿¡ã¯ç¡æ®ã«ãæ"ã¡ç ããã¦ã-ã¾ã£ãããã®ãå-ªå¤±ãã«ããç²¾ç¥çæ··ä¹±ã¯å®ã¯ä»ã§ãç¶ãã¦ãã¦æ'ã...ã®ç"æ'»ã«å¤§ããªå½±ã'è½ã¨ã-ã¦ããã®ã ããä½è...ã¯ãæ¬å½"ã«å¤§åãªã®ã¯æ'ã...èªèº«ããã-ã¦ãã®æ¬è³ªã¨ã¯æ'ã...ã®ãã"ã¨ã°ãã§ã¯ãªãããã¨ã¦ãæ-æ¦å¾ã«é¡ã£ã¦ãæ-¥æ¬èªã®ä¾¡å¤ãã®åçºè¦ã®è¨é²ã'åµé ã-ãã®ã ã£ããæ'ã...ã¯åµä½ãããè¨é²ã¨ã-ã¦ã®æ¬æ¸ã'èªãã"ã¨ã§ãæ-¥æ¬èªã®ç¾ã-ããç' æ'ãã-ãã'確èªã-ã¦ããã®ã ã»ã»ã»ã¨æãã¾ã-ããã æå¾ã®æ±ºãæ-¹ã«ã¯ç°è«-ãããã"ã§ããããã"ãå«ãã¦ãèªã"ã§ãã¦å¹¸ããªæ°-æã¡ãèªã¿çµããããªããªãã¨ããæãã'ã-ã°ããã¶ãã«æ!ãããã¦ãããä½å"ã§ã-ãã | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!