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いつかパラソルの下で
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いつかパラソルの下での評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 1~20 1/2ページ
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父の死をきっかけに、父の浮気や出生の秘密を探ろうとする兄妹の話。 安定と安心の森絵都クオリティー。ほのぼのしていながら、どんでん返しがあり、スロースタートで後半の急加速。最後はハッピーエンドで終わる。 主人公が、父の親戚を訪ねる家庭で、家族や人生との向き合い方を見つめ直していく過程に大きな共感を覚える。 短いが、良くまとまっており、一気に読める。大変面白かった。 | ||||
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前々から彼女の名前は知っていましたが、 私の読書の傾向から、なかなか読む機会には 恵まれませんでした。 ようやく読むことができたのは 有名であるYAのほうではなく、 この大人向けの本でした。 確かに万人ウケのする文章、 ですが、そうだからといって決して 文章がチープ、というわけではなく、 人間描写がしっかりとされていました。 星がなぜマイナスかは、 本当に個人的なもので、 嫌いな表現が一つだけ出ていました。 (ただし、他の作家さんよりはずっと表現はマイルドです。) それがマイナスですが、それ以外は本当にいい作品です。 父親の死を迎えた1つの家族、 その死ゆえに、家族が乱れていきます。 それに追い討ちをかけるかのごとく、発覚する 父の「不貞行為」。 だけれども、父の子どもである三兄弟が 父の本当の姿を求め、 その真相に気付くうちに 同情すら感じていき、変化していくのには感銘を覚えました。 ところどころに、私たちの心に突き刺さるものが 結構でてきていました。 人は〜のせいにしがちだけれども、 それを糧にして変われるのならばいいけれども そうでなければ、悲しいものですね。 読みやすいけれども、深かったです。 | ||||
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森絵都さんの大人向けの本を読むのは初めてでした。 堅物の父親が亡くなってから知る。父親のもうひとつの姿 それは自分たちが持っていた父親像とはまったくかけ離れたものだった。 後々になって知る、父親が気にしていた「暗い血」とは・・・ 知ってしまうと本当に滑稽に思えてしまう・・・父親像 前半はこのまま読み続けようか悩んだが、 後半からは森絵都さんの本領発揮でした | ||||
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超がつくほど厳格だった父親の死後、その父親が実は陰で不倫をしていたという事実が発覚。「なぜ父がそんなことを…」と、残された3人の子供たちが父の足跡をたどっていく物語です。 面白いのは、父のルーツを辿るはずの旅が、同時に兄妹3人の「今」を見つめ直す旅になっていくという点。 3人とも、自分の嫌な部分をすべて父の厳しい教育のせいにして生きてきた。それなのに、父の過去から浮かび上がってくるのは、想像以上に「普通の人」であった父の姿。 結局3人は、何もかも父の責任にして過ごしてきた過去の自分と向き合うことになり、やがては自分の中の父の幻影と折り合いをつけて、自力で前に進むことを決意します。 著者は児童文学出身だからでしょうか、会話のセンスがものすごくいいですね。とくに兄妹3人が互いのことを罵りあうあたりは、お互いの性格描写が実にリアルですばらしいです。 決して大きな事件が起こるわけでもない物語を、最後まで飽きさせずに読ませるのは、この表現力のたまものでしょう。全体に流れるユーモアや暖かみ、緩やかな雰囲気なども魅力ですので、何となくのんびり読書でもしたいなーという人には、かなりお薦めな一冊です。 | ||||
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突然死んでしまった厳格な父親が、実は浮気をしていたと知らされるところから物語は始まる。 兄弟3人で父親のルーツをさぐる旅に出るのだが... 親子、兄弟、血、自分の人生ってなんだろうか、読後は「やっぱ自分の人生だから、責任持って自分の意思で歩みたい」と強く思った。さわやかな大人の物語です。 | ||||
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自分の境遇が両親や生い立ちによるものだという意識は 多かれ少なかれ誰にでもあるのではないか. そういう普遍的なテーマを扱った作品. 父の死と浮気の発覚,そして父のルーツを追う旅から 厳格そのものだった父の人物像が変化し, また父自身が恐れた血筋の問題が意外にちっぽけだったという発見を通して それぞれが父の呪縛から逃れ,新たな人生へのスタートを切る. 大きな事件が起こるわけでもないし,あっと驚く真相があるわけでもない. 結末はむしろ逆なのだが そんな等身大の姿が,かえってリアルでいい. | ||||
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森絵都さんの作品は大好きで全部読んでいますが、その中でもこれが一番好きです。 児童向けの本を書いていた森さんが初めて成人向けに書いたというこの本。 主人公の父親の死を契機に、父親をめぐる女性関係が明らかになり、それが残された主人公一家に影を落とす…って書くと暗いように感じますが、まったくそんなことありません!主人公およびその周囲の人々の人物設定が素晴らしく、会話も軽快で、重くなりがちなテーマをこの上なく爽やかに仕上げています。 まさにパラソルの下で読むのにうってつけの一冊だと思います。 | ||||
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東上線の朝霞のアパートの殺風景な日常と佐渡島の海、前半と後半では随分雰囲気も空気も違う。 厳格な父親、って、現在は希少価値だよなぁ、、 3兄姉妹、これもまた珍しい、しかも、みんな中途半端にぶらぶらしてて、、 でも、成人して、なお、一緒に父親のルーツを巡る旅に出るなんて、、 母さん、、対象喪失、そんなに夫を信じてるのも、また、珍しい、、 セックス、微妙に歪んだものとして、、 そんな設定なんかより、 砂浜でビーチパラソル、 佐渡島行ってみてぇなぁ、、 イカ食べ過ぎて、吐いて吐いて吐いて、太陽を浴びながら、人生の全てを肯定しきれる楽天性、、 日常に疲れ気味ならば、男女関係が倦怠ならば、親兄弟と疎遠ならば、、お勧めの一冊です。 | ||||
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息抜きに読むのに、ちょうどいい感じかな…。 子どものころのトラウマは人によって違うけど、自分が親になってみると案外, 事情がわかったり、されて嫌悪してたことをうっかり繰り返してしまうこともある。 虐待等犯罪行為は別として、大人のその時の都合や思い込みでしてしまったことが、 思いもよらず、子どもを傷つけることあるんだなぁと中高生の親の立場で読んで、 反省…というより変に懐かしい感じ。100%満足な親って少ないと思うから、 身内への不満を乗り越え、子どもたちには自分らしく自立して、その時その時を 生きてってほしいなぁ… | ||||
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極度の潔癖症の父親が支配する家庭。その父親が死んだ後、母親は心気症のような行動をとり、家とは決別したはずの主人公と兄、家に取り残された妹が集まる。 主人公の野々は、まともに恋ができないほどの劣等感、自分は愛されるわけがないという諦念を抱えて生きてきた。 父を探す旅は自分を探す旅になる。親を許す旅は自分を許す旅になる。 最初は入り込みづらかったが、力強く、前向きで、ハッピーな気持ちで読み終えることができた。特に、兄の恋人の啖呵は、痛快だ。 人生の不幸の原因は親であると怪気炎をあげている人が読むと、小説なんて作り物の綺麗事だと切り捨ててしまうだろうか。 小説が追いつかないような悲惨があるのはわかった上でなお、親への割り切れなさを抱えている大人に勧めたい。いつまでも親の所為にするのは格好悪いことを、この本から感じてほしい。 | ||||
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厳格で真面目だった父。その父がなくなり49日の法要を迎えるその頃…。父と関係があった女性から連絡が入り家族の知らない父の一面を探しに兄弟で団結することに…!!☆なんとなくありがちなお話。故人が亡くなってみたら「あら…!」という一面が…って言うのは時々耳にしたりする。そして、厳格な父の元に育ったが故に自信が持てない兄妹。★父の裏の顔を探しがはじまるのだが…。実際に見付けた事は、自分の弱さだったのではないだろうか?今まで父のせいにしていたけれども…。★人は脆く弱い…。でもその弱さに気が付いた時に一歩前進出来る。そんなメッセージを持った作品だと思う。 | ||||
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ぐいぐい小節の中に引き込まれ、期待を裏切らない充足感の得られた小説だった。厳格だった亡き父が実は妻、家族を裏切り不倫をしていた。性のコンプレックスをもつ主人公の苦悩、恋人の裏切りなどの不条理な世界を描き、一度読者を奈落に落としてから引き上げるという巧みな展開で、最後は一条の希望の光がさす。心温まる作品である。 また、森絵都の魅力の心の機微を鮮やかに描き出す卓越した表現力である。読んでいて、物語は斯くあるべきだなと感心した。 | ||||
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愛しても愛しても、私自身はこの世界から愛されていないような、そんな気が心のどこかでいつもしていた。 受け入れても、受け入れても、私自身は受け入れられていない気がしていた。 誰の娘であろうと、どんな血を引こうと、濡れようが濡れまいが、イカが好きでも嫌いでも、人は等しく孤独で、人生は泥沼だ。 なるほどなあ〜と思った作中の文章であります。 | ||||
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異常なほど厳格だった父親の死をきっかけに 出てきた女性問題、バラバラになりかけた家族を再生 というところがテーマかなー、少し背伸びしすぎた感が ありました、少女小説の第一人者の彼女がこんな小説 書く必要があるのか、少し疑問です。 彼女の小説が好きなことのに変わりはないけど・・・ | ||||
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嫌っていた父親の死を機に兄妹が故郷の佐渡を訪れ足跡を巡る。家族、さらに親戚へと輪は広がる。しかしいつしか、過去と将来、世代という認識に目覚めていく兄妹の姿がある。少しあっさりしすぎているかもしれない。佳作。 最後の矢作依子の手紙は余計だろう。 | ||||
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森絵都氏は初めて読みました。何気ない日常をさらりと描き、そこにきらきらした光を与える作品でした。情景描写にしても心理描写にしても、この作家はすごいたくさんの語彙を持っています。時に笑わせ、時にうならせ、時にしんみりさせる。さわやかな作品です。 後半で「イカイカ祭り」の最中に胃の中のものを吐き出しながら主人公が「生きるということの尻尾を掴んだ気がした」くだりは、誰が読んでも納得できる人生の指針でした。 ストーリー的にはよくあるファミリードラマのような感がありますが、味わい深い作品で、これは本で読んでこそ醍醐味が味わえるといえましょう。 | ||||
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さわやかな表紙から一転、出だしはどきっとするシーンから始まるのですが、最後まで初夏のさらっとした風が吹いているような作品でした。 亡くなった父親の過去をたどる旅。 3人の兄妹の絆が復活していく様子が、とてもほほえましかったです。 野々と達郎の恋愛もとてもわかりやすくて、最近の若者っぽいのですが、不思議と絶望感がなく明るい未来が見えるようでした。 最後は短いセンテンスで場面が変わるのですが、とてもスムーズな展開で、読者の疑問に思っていること、知りたいことをきちんと伝えてくれています。 きれいな終わり方でした。 設定は現代なのですが、全体に流れている雰囲気が20年前に読んだ恋愛マンガっぽいなぁと思いました。 | ||||
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カラフルで森絵都さんの本と出合い、児童書ってこんなに面白いの!?と思わされ、この本は森絵都さんの本ではの二冊目なんですがやっぱりこの人はすごいなと思いました。 何気ない文章部分でも読ませる文章で書けるのがすごい。 そして、個人的に嫌いなクサイ台詞を使わないで愛を語っていて、そのやりとりが、すっごく読んでいて自然で、気持ちいいです。泣けます。っていうか、ちょっと泣きました。ちょっとだけど。 男女の性についての考え方の違いとか、Hのあり方とか、一緒に暮らすことの良さとかを、本当の意味で純粋に感じることの出来る一冊でした。 | ||||
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なくなったお父さんが浮気した気持ち、なんとなくわかる。 つまらない人生に突如としてドラマが降りかかり、それが突如として終わる。残されたものは、「どうして」と思う。でも、なんとなくそれを消化して日常が過ぎていく。劇的なことは何一つなく、日常はつまらなく過ぎていくんだ。その中で人は「劇的」なことを求めるのだね、ということをこの本を読んで感じた。 唯、一つ難点。登場人物、名前が難解。どうやって読むのか、わからないような源氏名はやめてほしかったなあ。 | ||||
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お父さんも男、でも、子供にとってはお父さんってそんな性欲なんてないきれいな存在。娘にとっては、永遠の恋人でいてほしいものなのでしょうが本当の人生は童話話では終わらないんだなあ。自分がとっくの昔に父がお兄さんからお父さんになり、お父さんであり続けなければいけなった年齢になり、お父さんでいる事よりも、一人の男として誰かにとことん愛されたかっただろうにと思えるようになりました。そんなとき、この小説のようにパラソルの下で乾杯できるのかな? | ||||
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