■スポンサードリンク
ともしびマーケット
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ともしびマーケットの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「いい日」の専業主婦・敷波智子(しきなみ・ともこ)さん(29)は、ともしびマーケット鳥居前店で赤子のようにネスカフェ大瓶を抱く月足(つきたり)さん(齢六十前後)を訝しみます。 「冬至」の門田新子(もんでん・しんこ)さん(44)は、ともしびマーケット鳥居前店の生肉部門で働いていますが、同じ部門の清野(せいの)さん(53)に想いを寄せています。「平河」の砥部俊平(とべ・しゅんぺい)さん(44)が、ともしびマーケット鳥居前店で雲丹を買わずにハーフで五百五十円の鰻を買って外に出ると、そこには中学の同級生の稲垣さんがいます。 「ピッタ・パット」の加藤シズク(中学二年生・滴)さんは同じ学年の佐藤ミガク(研)くんに恋をしていますが、彼女のオバサンは月足かず子さんです。シズクさんは、ともしびマーケット鳥居前店でチョコレート購入します。 「232号線」の真島汐音(ましま・しおね)さん(20?)は父母の離婚後に家出をした清野さんの娘さんですが、彼女が今日ともしびマーケット鳥居前店を訪れたのは別れて十年の父に無心をするためです。 「流星」の後町広蔵(うしろまち・こうぞう)さん(70)は、ともしびマーケット鳥居前店に妻・初子(69)さんと買物に来ますが、彼は清野さんの義理の兄です。 「私(わたくし)」の明田(あけた)まひろさん(23)は恋に破れたフリーターですが、郵便局で局員と激しく交渉している野口たき子さん(小柄な老婆)を見かけます。その後、ともしびマーケット鳥居前店によると月足さんがいて、妊娠六ヶ月の敷波智子さんを紹介され、また野口たき子さんとも知り合いになります。 「その夜が来て」の蜂須蓉子(はちす・ようこ)さん(32)はともしびマーケット鳥居前店でノッポとちびと太っちょの三人組に出会いますが、彼らは花屋の近くに立っていた稲垣さんのことを「先生」と呼びます。 「土下座」の菊池大悟(きくち・だいご)さん(27)は現在無職ですが、恋人のお金を盗むようなろくでなしです。ともしびマーケット鳥居前店に続々と集結した登場人物たちに囂々の非難を浴びますが、やがて大団円を迎えます。 習作なので技はこなれていないが(例えば複数話に登場するコインの扱い方など)、後に作品化された小説の文字通り「原点」なので、作家・朝倉かすみを知る上で重要な作品だと思われる。語り口は三種類あって、オーラスは舞台劇となっている。全体構成的に成功しているとは思えないが、個人的には気に入った。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!