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息子と狩猟に

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評判

息子と狩猟にの評価:

4.00/5点 レビュー 15件。 B ランク

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平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全29件 21〜29 2/2ページ
No.9
(3pt)

読了後、いろいろと考えさせられる衝撃作でした。

タイトル作「息子と狩猟に」と「K2」の中編2作。

両作品とも意外な展開になり、衝撃的だった。

「息子と狩猟に」は狩猟経験者ではあるものの、プロではない父親と小学生の子供が狩猟に出かけて遭遇したのは・・・・
「K2」は山岳登山ものですが・・・。
両作品とも、ほぼホラーと言っても良い恐ろしさを感じました。
いろいろなとらえ方があり、簡単に登場人物の行動を批判はできないとは思う。しかし、私にとって意外だったのは彼らの行動よりも思考回路だった。
究極の選択をその場にいない人間が批判できるのか・・・。
だがしかし、これで良かったのか?これで良いのか?こんなことが許されるのか?と読了後に何度も考えさせられる、そんな本でした。
息子と狩猟に Amazon書評・レビュー: 息子と狩猟により
4103510218
No.8
(4pt)

あなたならどうする?

まず「息子と狩猟に」の方だと、私なら主人公と同じ行動は絶対に取らない。足を狙えば十分だし、今後狩猟が出来なくなること・逆恨みされることとの比較においても子供の前での殺人・死体遺棄は選びません。万一選んだ場合は2人とも殺さないと意味がないし。したがって、シンパシーを覚えることができませんでした。
 「K2」の方ならどうだろう。すでに死亡している赤の他人の人肉を、極限状態で食べるかどうかというお話しです。こちらの方はアリかもしれません。ただ、悪天候の中ベースキャンプを出発するのにほとんど行動食を持たないという設定に無理が・・・。そもそも自分だったらキャンプから出ず無線で安全を呼びかけるだけの役回りかもしれません。
 著者の本はずっと読み続けていますが、さすがに実体験の積み重ねがあるだけに狩猟や登山の描写は見事です。同調は出来なくてもいろいろ考えさせられる作品でした。
息子と狩猟に Amazon書評・レビュー: 息子と狩猟により
4103510218
No.7
(4pt)

「言葉」の呪い。

おそらく作者が想定していない問題、すなわち、人間は「言葉」に規定されるケモノであるということを、図らずも描き出している作品。

若いケモノほど強烈に「言葉」の影響を受ける。なぜなら彼は今まさに人間になりつつあるから。貪欲な成長過程のさなかにあるから。

おそらく作者は次作でまったく別の方向へ歩みだすのではないか。そんな期待を込めて。
息子と狩猟に Amazon書評・レビュー: 息子と狩猟により
4103510218
No.6
(3pt)

狩りのディテールは流石だが、物語は稚拙だった

詐欺の話や狩りの場面はディテールもしっかりしていて期待が持てる。二つの話が同時に進行していく手法もありがちだが、期待が膨らむ。
「生きることは命を奪うこと。」それを子供に教えたいのも分かる。
しかし、である。
一頭の鹿を仕留めた直後に母子の鹿を狙う必要があるのだろうか?しかも小鹿の方を。
小学生の子供を初めて連れた狩猟の場ではやり過ぎだろう。この辺から物語に着いていけなくなる。
挙句には、人を殺めて平気で居る設定って無理があり過ぎるのではないだろうか。
決して後味が良い作品とは思えない。
息子と狩猟に Amazon書評・レビュー: 息子と狩猟により
4103510218
No.5
(5pt)

自身に子供が生まれたら、小学生で読ませたい

ヒト(ホモサピエンス)を、生々しく描いた本。
後天的に作り上げられる“人間”ではなくて。

フィクション(小説)である必然が、この本にはある。
だから、“ただの作り話”ではなく、緊張感を持って読ませる。
しかし小難しい文章はなく、冬山の朝のように精錬されていて、
半日足らずで一気に読んでしまった。小学生でも読めると思う。
むしろ、“人間”に染め上げられたオトナより楽しめるのではないか。
(とはいえ著者は、確信犯的に“人間”が眉をしかめることを狙っているハズだ)
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4103510218
No.4
(5pt)

女子は読まないと思いますが、それで良い

山をやらないので、登山家たちの生死観はおよそ推測するしかできませんが、新潮に掲載された「K2」には衝撃を受けました。飛行機に乗ればかんたんに見下ろすことのできる地球の突起上で起こりうる出来事として、がつんと来ます。それを収録した本だということで手に取りましたが、最初に入っている「息子と狩猟に」は服部さんの新境地かもしれません(これも新潮に掲載……知らなかった)。きっちりとしたロマン・ノワールと狩猟フィクションが噛み合う構成になっていて、生と死がリンクという設計。これまたがつんと来ます。エンディングも、仏文をやった人だなあと思いました。
息子と狩猟に Amazon書評・レビュー: 息子と狩猟により
4103510218
No.3
(5pt)

何より、一番強い人は「経験」した人だ 。

幾ら取材を重ね、当事者の言葉を多用し、変化に富んだ人を惹き付ける表現が出来る作家でも書けない文章だと思う。
それは、きっと、服部さんがリアルに体験「し続け」て、感じ、考え蓄積したものの中から紡いだものだから。
違った概念を持った人の言葉は、この世界はまだまだ知らない景色だらけなんだろうナと認識させてくれ、ワクワクする。

小説という形が最も合っている表現方法の様な気がしています。
息子と狩猟に Amazon書評・レビュー: 息子と狩猟により
4103510218
No.2
(4pt)

小説でした

なかなか良く書けた狩猟小説と山岳小説でした。ヤクザものが登場しますが、詐欺の手口もよく書かれていて感心しました。これだけの創作ができるとはやっぱり頭がいい人です。狩猟小説も山岳小説はカルバニズムの話で、全体的に生き物を殺して食べるということを突き詰めていくとなんで人間を殺して食べるのはだめなのかというような問題設定があり、これは大型狩猟獣を狩っていると自然に感じてきていたもののようです。全てのものは生きてほかのものを食べ、また食べられてぐるぐる回るということが根底にあるようです。狩猟や山の話は確かに面白いのですが、生き物の命をとるという意味では日本では毎日牛3500頭、豚45000頭、鶏161万羽だそうですがこれらも命をとられており屠殺場の作業員が殺人鬼になったという話はないので、むしろ毎日パックの肉をスーパーで買って生き物の命に感謝しないほとんどの人は問題ありと思われますが、著者は狩猟を行い過度に命をとることに深く考えを展開しているようです。狩猟民族も供養をしたりするそうですが、まあ確かに人食いもある場合があるのか…それにしても著者のほうが罪悪感を感じているのかもしれない。体を使ってへろへろになるような肉体のある小説であることはよいと思います。芥川賞とれるかも。
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4103510218
No.1
(5pt)

ノンフィクション作家ならではの筆致

サバイバル登山家として著名なノンフィクション作家、服部文祥初の小説。
もともと愛読していた作家なのだが、ノンフィクションでありながら、どこか私小説の香りがただようような、内面を色濃く表現する作風であった。

そんな服部文祥が小説を書いたと聞いたので、きっと私小説方面に踏み込んだ作品に違いない、と期待していた。

その期待は良い意味で裏切られた。

表題作と「K2」の2作品が収められているのだが、両作ともサスペンス作品といってもよい緊迫感あふれた小説だ。扱われている事件についての詳細は述べるのを控えよう。純粋娯楽小説としても十分に楽しめることを保証する。

狩猟家、またK2サミッターである登山家の経験に裏打ちされた、詳細なディテール描写はノンフィクション作家、また特異な経験者ならではのものだろう。良い小説である上に、こうした描写にフィクションを越えて楽しめた。

現代社会の生活者として我々が無意識にすりこまれている、倫理感、特に生命に対しての感覚に対し、「おれはそんなものに縛られない」とはねのける力強さは、これまでのノンフィクション作品と通じている。

彼の従来からのファンにも、もちろんおすすめの一冊だ。
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4103510218